佐賀県総合トップへ

山口知事の玄海原子力発電所視察内容、瓜生道明(うりうみちあき)九州電力社長との面談内容をお知らせします。

最終更新日:

 平成29年4月19日(水曜日)に、山口知事は、九州電力株式会社玄海原子力発電所3、4号機の新規制基準に基づく安全対策の実施状況を現地で確認しました。

 

■視察内容(視察ルート等)

 また、視察後に、瓜生道明(うりうみちあき)九州電力社長と面談を行いました。

 

■瓜生九州電力社長説明資料 

 

面談内容(テキスト)

【瓜生社長】

 先ほどは、発電所を御視察いただきまして、ありがとうございました。

 その中では、発電所の安全対策、いわゆるハード面を中心に御視察頂いたわけですけれども、この後は、ソフト面における当社取組を御説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 資料の説明に入ります前に、原子力発電所を運営する事業者トップとしての思いをお話させていただければと思っております。

 当社は、福島第一原子力発電所のような事故を決して起こさないという固い決意を全社で共有いたしまして、徹底した安全対策や地域の皆さまの安心につながるコミュニケーション活動、そして、積極的な情報公開、情報発信に全社一丸となって取り組んでおります。

 私自身がリーダーシップを発揮いたしまして、全社の安全意識向上をトップの責務を考え、日々、社員の皆さまにメッセージを発信しているところでございます。

 原子力の安全性・信頼性の向上に向けた取組は決して終わりがないと思っております。

 今後も原子力の安全性向上というのは、経営の最重要課題としてハード・ソフト両面から自主的・継続的に取り組んでまいりたい、というふうに思っております。

 当社は、昭和26年の創立以来、地域とともに発展してまいった会社でございまして、地域に育てられた企業でございます。

 今後とも地域とともに歩んでいく必要があります。特に、原子力発電所を運営する上で、地域の皆さまからの信頼は、極めて重要な課題だと思っておりまして、事業活動の基盤を成すものだというふうに考えております。

 しかしながら、6年前の福島事故が発生し、さらには、当社はいわゆるメール問題を引き起こしました。その当時、私、副社長でございましたけれども、お客さまとの対話の会で、「九州電力の言っていることは全然信用ならない」という言葉をお聞きして、非常に愕然とした思いがございます。

 それを踏まえ、社長になったこの5年間は、やはりなんといっても、地域の皆さまからの信頼を向上させていく、信頼される企業を目指そうということで、社員の皆さまに常々、この5年間ずっと申し続けてきたところでございます。

 それでは、その一端と申しますけれども、その中身を少し資料を見て、御説明させていただこうかと思いますので、資料を御覧ください。

 目次については割愛させていただきます。

 当社は地域の皆さまから信頼され続ける企業を目指しておりますけれども先ほど触れましたとおり、これはもう当社の事業基盤だと思っております。

 2年前、知事から「嘘をつかない」「組織の風通しを良くする」「あらゆる事象に対応できる体制を構築する」という3つの御要請を受けましたけれども、これは一般企業にとっても、非常に大きな、大事な観点であり、我々原子力を扱う事業者にとって、より一層、このポイントは重要なポイントだということで認識しております。

 それがまさしく、信頼の向上に不可欠な意識と行動であると、素直に当時、私は腹落ちしたところでございます。

 以来、全社員に対しまして、行動の実践と職場での浸透を指示し、全社を挙げて取組を強化したところでございます。

 そういった内容を次のページから御紹介したいと思います。

 それではまず、最初に、当社が信頼向上に向けて、従来から取り組んで、今も継続して実施している内容をちょっと御紹介させていただきます。

 まず、コンプライアンス。コンプライアンスは、法令遵守だけではなくて社会に迷惑をかけないというのがコンプライアンスでございますけれども、コンプライアンスを進めていくうえで、コンプライアンス行動指針を策定して、それを教育・研修しており、教育・研修の場合も、単に座学で研修するのではなくて、ワークショップという形で、過去に起こった事例だとか、私どもが起こした事例、将来起こるかもしれない事例、それを原因だとか対策、何が悪かったのかというところを、しっかり認識してもらう。それをワークショップ形式で教育をやって腹落ちしてもらうようにしています。

 さらには、コンプライアンスカードというものを常時携帯してもらうようにしておりまして、このコンプライアンスカードには、行動の判断基準というのを書いてますけれども、これは単に法令を守れと言っているわけではないんだ、我々は社会に迷惑をかけないんだ、ということを記載して、このコンプライアンスカードを常時携帯してもらっており、その裏には、もし誰かが違反するような行為をした時には、必ず直ぐ通報できるような、そういう場所も明記しており、そこに社外相談窓口、社内外ですけれども、社内外も含めて相談できるような窓口を記載しております。

 これは、全社員に持っていただいているところでございます。

 4ページでございます。企業の透明性というのがありますけれども、企業の透明性を高めるためには、やはり何と言っても、社外からの第三者の御意見を聞くということが非常に大事だろうと思っております。

 そのうえで、私どもは今、コンプライアンス委員会というような弁護士の方や社外有識者の皆さんで、どちらかというと法令的なチェックをしてもらうというのがありますけれども、それ以外に、今回、原子力の業務運営に係る点検・助言委員会というものを平成24年から設置をしておりまして、社外の有識者5名さまが、私どもの業務運営について、客観的・専門的立場での点検、助言をいただいているところでございます。

 それから、二つ目の、この世界原子力発電事業者協会(WANO)という言葉が出てきますけれども、これは、実は1986年に起きたチェルノブイリ事故があった以降に、全世界の原子力発電所を運営する事業者が集まって、世界の最高水準の運営はこうだという理想像を掲げて、それに向かって皆さんがどうなっていますかと、お互いの事業者同士でチェックし合って、もし欠けているところがあるならば、これは要改善事項として私どもが指摘を受けるということで、その指摘は、CEO、社長に直接報告がなされます。

 そして、それはまた2年後に、フォローアップヒアリングということで、それが本当に改善されているかどうかという、そういったところまでチェックまでしていただくような、そういう第三者の御意見を賜るような仕組みになっております。

 続きまして、5ページ目でございます。社内コミュニケーションの活性化でございますけれども、やはり、まず全社で持っている情報を共有することによって、社員の思いが集まってくる、ひとつにしていくことができるのだろうということで、私が社員に直接、身振り手振りと言ってはおかしいですけれども、色々と1週間の出来事について、この前はこんな会議でこんな話があって、こんな方向になっていますよねということを、社員の皆さんに語りかけています。「週刊瓜生通信」ということで、毎週火曜日に社内放送で流すようにしておりまして、昨日の4月18日で115回目を迎えたところでございます。

 それから、社内で相互理解を深めるため、経営層と社員との対話ということで、155ある全ての事業所を経営層が手分けして訪問しまして、社員と対話していただくようにしています。これは単にラージミーティングといいますか、大きな集会所に集まって思いだけを伝えるだけではなく、何回かスモールといいますか、少人数に分けて話をさせていただいて、対話がしやすいようにして、小さな集会で本音でしっかり語り合えるような対話活動、コミュニケーション活動をさせていただいております。

 次に6ページでございますけれども、地域の皆さまに当社の取組を御説明するとともに、皆さまの声を丁寧にお聴きするため、私どもはフェイス・トゥ・フェイスでのコミュニケーションという言葉で、相互コミュニケーションの取組に重点をおいて活動しているところでございます。

 3つ目に、女性社員による対話チームというのを記載しておりますが、実はこれは、経営トップ層による九州全域におけるお客さまとの対話の会で、「九州電力さんの色んな活動を見ていると、男性ばかりやって来て、私たち女性は質問しづらいし、あなた達が言っていることもよく分からない」といった話があったんです。ぜひ、女性社員を中心としたフェイス・トゥ・フェイスの対話活動をやっていただけないかと御要望がございましたので、それを受けまして、佐賀支社で最初に発足して、今は各支社へ展開しておりますけれども、女性社員による対話チームを結成させていただいて、お客さまと対応させていただいているところでございます。

 続きまして7ページです。さらに、危機が発生した場合に備えて、そういう危機の対応を統括する部署として、実際は危機管理グループといって、十数名の人間で、法務など色々な部署の人間が寄り集まっていますが、十数名のグループを作っています。それとともに、実は「危機管理官」、副社長ですけれども、を設置しており、万が一の対応をする仕組みとなっています。

 また、毎月、各部門の部門長二十数名をメンバーとするリスク・危機管理対策会議を開催し、今起こっているリスク、将来起こるかもしれないリスクについて、皆さんとディスカッションさせていただいているところです。

 8ページでございます。

 ここからは、平成27年1月に、知事から要請をいただきました3点を踏まえまして、記載の(1)、(2)、(3)について、それぞれ御説明を申し上げたいと思います。

 9ページを御覧になっていただきたいと思います。

 1つ目は、企業活動の透明化に向けた取組でございまして、やはり誠実で透明な企業活動を徹底して、地域の皆さまから信頼していただけるよう、記載している内容のことを記載したCSR憲章というものを、実は去年見直しまして、九州電力グループCSR憲章として制定をしたところでございます。

 ここに書いている重点取組については、ほぼ知事からのお言葉を受けて記載したものと理解しております。

 10ページでございますけれども、原子力事業の更なる透明性向上を図るためには、何といっても、やはり地域の皆さまに寄り添った、きめ細かなコミュニケーションというものが必要だろうと思っています。

 そして、そこでお聴きした地域の皆さまの不安だとか、疑問の声を私どもの事業運営に反映して、それを分かり易く情報を発信していくことが、本当に大事だろうと思っています。

 玄海では、平成27年に玄海事務所を設置いたしまして、これまで以上に地域に密着した、きめ細かい双方向のコミュニケーション活動を展開させていただいているところでございます。

 11ページを御覧になっていただきたいと思います。

 これは、この4月に私どもが組織改正をしまして、黄色く塗っているところの立地コミュニケーション本部というのが、ステークホルダーの皆さまにいろんな情報を発信している、いわゆるコントロールタワーとなっていたところでありまして、ここを強化した次第でございます。

 いつも私どもから発信する情報は、分かりにくいとか、内容が専門的すぎるというような色々なお言葉をいただいていますので、やはりお客さまには分かりやすい言葉、内容で情報発信できるように、これは今年度からですけれども、社外の企業アドバイザーも入れながら、分かりやすい情報の発信に努めてまいりたいと思っております。

 例えば、原子力で起こった事象、原子力部門は何のフィルターもなく、そのまま事実を伝えていたわけですけれども、では、その事実をお客さまにどう分かりやすいようにお伝えしていくかが、私は立地コミュニケーション本部の役割だと思っております。

 それから12ページ。

 2つ目の大きな柱でございます、組織風土・社員意識の改革に関する取組でございまして、1点目でございますけれども、まずは何と言っても組織風土・社員意識を改革するには、知事がおっしゃっています、風通しの良い職場、上下関係が無くて、職場間の壁も無くて本音で話ができる、そういった取組を展開することが重要だろうと考えております。

 この風土を育てる為に、社内のイントラネットで、社員が見れるページがございますので、その中に各事業所が自分達の取り組んだ内容を紹介していただいて、それについて関心を持たれた方は、「いいね」だとかコメントを出せるという、そういうツールを今、作っておりまして、相当たくさんの皆さんがここに投稿していただくようになってきております。

 本当に毎日10件、20件というような投稿を、今、いただいている状況にありまして、それぞれが「自分が○○をやった」、中には「ボランティア活動をやった」ですとか、「お客さまと対応活動を行った」とかですとか、色んなことがありますけれども、そういった細かいことも含めて取組をしっかりやっていただいて、こういうつながるサイトを作らせていただいております。

 それから、部門間・組織間の壁にとらわれない為には、クロスファンクショナルチームを作ることが大事だと思っておりまして、経営層も入って、お互い、この会議の中では「さん」付けで呼ぶ、役職等にはこだわらないという一つのルールがありまして、「さん」付けで呼んで、それぞれが自分の意見を言って、そこでディスカッションしながら議論を形作っていくというCFT方式の様に課題を解決していく取組を、今、展開をさせていただいているところでございます。

 それから、13ページを御覧になっていただきたいと思います。

 やはり、会社全体で、原子力事業に係るガバナンス・リスクマネジメント機能の強化が必要だろうと、それによって安全文化の醸成に向けた取組をやっていくことが必要だろうということで、社内外の取締役を含む経営層全員で、原子力事業に係るガバナンス機能強化を目的に、本年1月に原子力リスクコミュニケーション会議を設置させていただいているところでございます。

 ここでは、自分が担当する部門の長ということではなくて、会社全体を考えた時に、原子力の今のガバナンスが効いているのかどうか。英語で言うと、日本人には分かりづらいのですが、オーバーサイトという概念がございました。オーバーサイトの視点からお互いフランクにしっかり本気で我々の原子力のガバナンスが効いているのかどうかということを議論してもらうような、そういう場にしてございます。

 その結果は、先ほどの第三者の皆さんがおられる点検・助言委員会へ報告して、皆さんの御意見を聞くこととしております。

 2つ目の全社安全推進委員会につきましては、当社には安全衛生委員会というものはあったのですが、会社全体として安全の方向性をどうするのかといった会議体がございませんでした。

 実は、航空会社さんだとか、鉄道会社さんはお持ちになっていて、我々も原子力部門だけでなくて、会社全体の安全性をどう考えていくのか、どう取り組んでいくのかということをしっかり議論する必要があるのではないかということで、この会議体を設置いたしました。

 そして、その結果、原子力のQMS品質管理の対応もさせていただくと、そういった形でしたいと考えております。

 続きまして、14ページ。

 やはり、地域の皆さまの視点に寄り添って、視点に立って、不安や疑問に真摯に向き合うためには、リスクコミュニケーションというものが大事だろうと思っております。私どもがリスクコミュニケーションとして提示しているのは、1つは、原子力は内在しているリスクはゼロにはならないという、そういう認識を持ってお客さまと話をしないと、また安全思考になってしまいます。

 そうではなくて、原子力のリスクはゼロにはならないんだという、そういう認識でお客さまと接することによって、お客さま対応はいろいろな私たちの気づきになり、より一層安全を上げていこうという世界につながるのではないか、そういう意味合いで、リスクコミュニケーションというものの研修をしっかりやろうということで、今、こういったリスクコミュニケーションの概念を皆さんに浸透させていって、お客さまとのフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションにつながるようにしていっているところでございます。

 そして2つ目の社内テレビで解説番組を放映については、原子力に関しては難しい事が一杯ございますので、社員もその中身をしっかり理解してもらう必要があるということで、いろいろな解説番組を作らせていただき、ここで川内へ田中委員長が来られた時に配られた冊子の中身を分かりやすく社員の皆さんに説明しております。

 それから次の15ページでございます。

 3つ目の危機管理体制、いわゆる危機というか、リスク込みの危機というか、我々が想定しない、いろいろな危機があるので、やはり、この危機管理体制を更に充実していく必要性があると思います。

 特にここに記載してますのは、恐らく原子力に関しては、単一事故ではほぼありえなくて、多重災害というふうになるだろうと思います。

 恐らく大きな自然災害があって、原子力も災害を受けるということから、まず、自然災害が起きれば、私どもの供給しているお客さまの電気も奪われる、その復旧をしなければならない。なおかつ、原子力の災害もしっかり押さえていかなければならない。この複合災害に対して、私たちがどの程度対応できる能力を持つかということが、非常に大事な心配だと思います。

 そういう意味合いで、複合災害に対する体制を整備するということで、私は、実は非常対策の組織本部とそれから原子力の災害対策本部の両方の責任者を兼ねていることになっているわけですが、非常に難しいことですけれども、その辺のところをしっかり機能できるようには、まだ1回しか訓練しておりませんので、このような訓練をもう一度して、本当に耐えられるのかというところを確認をしてまいりたいというふうに思っております。

 もちろん、原子力災害が起きれば、相談窓口というのは速やかに設置させていただいて、お客さまからの色んな御意見等を、それからお問合せに対する体制を整備し、コールセンターを設置するように考えております。

 続いて16ページ。危機事象の発生とか拡大の防止について、何と言っても危機事象が早く予見して、それを起こらないですむということも大事ですし、もし起きたとしてもその初動体制が非常に大事になりますので、常々自分たちの危機管理の情報を共有していくことが大事であろうと思っております。

 危機管理トップミーティングというのは原子力だけではなく、会社全体で社長である私と先程言いました危機管理官、その他関係役員で毎週論議をして、どんな危機がきているか、どういう危機の手前のものがあるか、という論議をして、ここはどうすればいいなどの、どう対応すればいいかを論議しておりますし、また、原子力に特化したような情報の共有や対応の方向性といったものは、これは原子力部門だけではなく勿論、総務、経理、いろいろな部門に入ってもらって、それから現業機関で、特に発電所の皆さん、総合事務所の皆さん、そういった方々が自分たちで起こっている状況をしっかり共有していただいて、ここはこういうふうにしなければ大変なことになりますというような意見を皆さまからいただきながら、これも毎週、TV会議等でやっております。

 それから17ページでございますけれども、ここはこれまで御説明しました取組を通じて、お客さまの御意見や御質問をもとに業務運営を改善する事例等を申し上げましたけども、しかし、何といってもやはり知事からの3つの要請をしっかりと受け止めて全社を挙げて取組を推進していくために、冒頭申し上げたとおり、信頼性向上に向けた私の決心を社長メッセージとして全社員に発信しております。つい最近の4月5日です。もう一度さらに、もう一度、知事がおっしゃっている3つのことは私共事業者にとっては大事なことでありますので、これまで以上に再認識いただきたいとのことで、事業者にとってはより深い信頼性が求められていることを再認識してください、倫理感、透明性、危機意識を持ってやっていただきたい、ということでメッセージを流しております。実はこのメッセージの同日に経営幹部会議を開催しましたので、経営幹部の皆さまにも私から直に申し上げて、皆さんが職場に戻られてもしっかり伝えていただきたいとお願いをしたところでございます。

 それから18ページ。今後に向けてということで、最後にやはり、経営トップである私自身が強いリーダーシップを発揮し、率先垂範の姿勢を示して、そうすることによって社員一人ひとりがついてきてくださるし、意識が浸透していくのだろうということで、お願いしたいと思っております。

 安全性・信頼性の向上に向けた取組に終わりはございません。私も福島の被災地を複数回訪れておりますけども、当時まだ、帰還される方が少なくて、丁度夕方ごろに通ったその街は、本来ならば夕餉(ゆうげ)の支度をする灯りが灯っているであろうにも関わらず、全く「灯り」がなく。本当に。そういう意味では、「あのような事故は絶対に起こしてはならない」、我々は「二度とああいう事故は起こさないんだ」という強い、強い気持ちを持っております。

 私共の電力会社のDNAにはものすごく強いものがあります。台風が来れば、いち早くお客さまに電気をお届けしようとする、60数年間ずっと我が社の中で流れるDNAです。私は今言った「原子力の安全性を自主的・継続的に向上する。していくんだ」ということを、安定供給と同じようなDNAとして、これから社員一人ひとりに持っていただきたい、これから植え付けていきたいというのが私の思いであります。今後とも経営の最重要課題として、ハード・ソフト両面から自主的・継続的な取組に本当に全社一丸となって取り組んでまいりたいと思っております。

 それから、余談ですけれども、本日、玄海1号機の廃止措置計画が認可を受けましたので、いずれにしても廃炉作業も安全最優先で取り組んでまいりたいと思っております。私からの説明は長くなりましたが、以上になります。すみません、少し取り乱しまして、申し訳ありませんでした。

 

【山口知事】

 瓜生社長から今お話していただきましたように、我々は福島の原発事故というものを忘れてはならない、正にサイトの惨状、状況というものを目の当たりにして、そして避難を余儀なくされた皆様が未だに苦しんでいる状況にあるということに、常に我々は思いを馳せなければいけないし、私は県民の生命・安全を守る立場として、そして瓜生社長は重大な責任を持つ事業者として、お互いにその重責をしっかりと自らのものとして考えてリーダーシップを発揮し安全対策をしっかりやっていく、という強い覚悟を持たなければいけないと思っています。

 その中で、私が知事就任以降、九電さんと向かい合いながら、嘘をついてはいけない、それから風通しをよくしていかなければいけない、あらゆる事象を考えないといけないというのは、この場で申し上げたところなのですけれども、非常にいろいろ今日考えていただいて、説明いただきました。

 その中で、ヒントというか、なんで私がこういうことを申し上げることに至ったか簡単にお話したいと思いますが、私はやっぱりヒューマンエラーというか、人が何かを起こすということが一番大きな課題だという風に思っています。

 全体としてしっかりと一丸となってやるということの中で、少しでも現場に問題・課題が起きれば、そこから大きな事故が発生していくというのが、概ね事故の本質ではないかというふうに思っています。

 私は、かねて、ある災害の現場対応をしたときに、簡単にいうと非常に危険なタンクから比較的安全なタンクにオイルを移す、シフトという作業をしていました。

 そのときに、事業者の皆さん方の情報を元にしながらどれをどこに移そうかというオペレーションを、当然危険なのでマスコミは規制線を張られていまして、我々の中だけの作業だったのですが、その中でその情報がすべてなので、消防の方でチームを組んでいきました。そうするとその情報の一部に偽りがあることがわかりました。

 なんでこんなに皆命をかけて作業しているのに、そんなことが起きるのかを問いただしていくと、正に現場の末端の方々が上司に上げられない、こういうことを上げたら会社のためにならないということになっているので、本当のことが言えなかったというのが事実でした。

 私は本当にもう驚愕して、こんなに皆で安全のためにとやっているのに、そんなことすら上司に上げられないというようなことが起こり得るのかなと思いました。

 もしかしたら、そこもほとんどの人達はうまくできているのかも知れないけれど、もし、そういう現場がいくつかでも発生しているとしたなら、その情報は表に出ていかない、そして外に出ていない、そんな蟻の一穴から事故というのは起きているんだと思いますし、また、別の事故ですけれど、JCOの事故ですね、御案内のとおりですね、全く本来の手順にないことを、早く端折ったほうが早く作業が終わるという、ちょっとしたことから起きた事故ということなので、特に原発という重大な事業をやっていく事業者としては、そして今ここに稼働しなくてもこれだけのものを持っている立場とすると、そうした一つのことが大きな影響をもたらすということが、やっぱり非常に我々として考えないといけないことなんだろうと思っています。

 ですから、嘘をつかないって本当になんか子供みたいな言葉です。でも、今日、ちょっと良かったのは、現場の視察の中で「嘘をついたらいかんよね」という声が、パラパラと出ていました。それというのは、実はとっても分かりやすい言葉で、ちょっと間違ったことを言ったかもしれないとか、そういうことに敏感になるということは、お互いにチェックがかかるということなので、とっても、現場のみんなには分かりやすい言葉だと思っています。なかなか、例えば、ガバナンスという言葉で言っても、たぶんいろんな人たちはピンとこなくて、分かりやすい言葉でお互いがコミュニケーションとるということは、実は素晴らしいことなんだろうと思っています。ぜひ、分かりやすい言葉で職員の皆さん方がお互いに言い合えるような、そういう文化を大事にしていただきたいということなんですね。

 そして、私の方から改めて申し上げたいのは、安全性の向上に向けた不断の取組を真摯に行っていただきたいということ。それから瓜生社長の話にもありましたが、ヒューマンエラーの防止の取組を徹底して行っていただくということ。それから原子力発電所を運営する事業者として、全社で信頼の向上に取り組んでいただきたいということ。そして、本当に県民の多くの皆さんが不安に思っています。ですので、是非、寄り添っていただきたい。本当に、多くの県内の皆さん方が、玄海町、唐津市、こういったところに多くの皆さん方が一緒になって、玄海原発と立ち向かっているんだというところが、県民の皆さんに実感できるような形で、一丸となって安全対策に取り組む、そして、丁寧に対応していただいて、少しでも安心感が醸成されるように取り組んでいただくことが大事だと思います。絶対に安全ということは絶対ないということが現場にも書いてありましたけども、まさにその姿勢でやっていただくことが大事だと思っています。

 県議会の決議も九電さんに対してもありましたので、それについても是非、よく受け止めていただきたいと思っています。それから、今日はメール問題についても社長から言及がありましたので、非常に良かったと思います。我々が過去から学ぶべきところも多いと思いますし、特に九電さんに対して、メール問題とか、私もいろいろなところで言われます。信用できないのではないかと言われますが、大事なことは、これから我々は、常に本当に嘘をつかずに情報をお互いしっかりと出し合って信頼を勝ち得ていくということだと思います。ですから、ちょっとした事故が部分的に起きたときにも、すぐに連絡する。そして、それがどうしてなのかということに、真摯に向き合いながらやっていくという、本来あるべき姿というものを愚直にやっていくと、その積み重ねの上にしか信頼回復、メール事件で起きたようなそういったことの信頼回復はできていかないのかなと思いますので、これから、お互いしっかりと肝に銘じてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。

 

【瓜生社長】

 やはり、ひとつの職場での不祥事というのが全体に拡がっていく。原子力でもそうで、原子力というのはおそらく、いろんな要素が絡み合ったチェーンがいっぱいある世界になっているんだろうと思っていて、チェーンは物をぶら下げていて、一個のチェーンが切れてもダメなんですよね。一番弱いチェーンを早く見つけてそこを補強することによって、そして、全体を強くする。でもそこを強くするとまた弱いところが見えてくるかもしれない。弱いところを早く見つけてそこをしっかり強化していく、と言うことが私は大事だと思っています。おっしゃるとおりだと思っています。で、今最後に言われたように、今後の信頼関係を、その信頼の関係を上げていくために、やはり愚直にですね、日々、毎日毎日愚直にやっていく。この積み重ねでしかないと私は思っています。いくら信頼がありますよと言われたって、みなさんが信用してくれるのはやはり実績の積み重ねでしかないと重々分かっておりますので、是非今後ともですね、しっかり対応していきたいというふうに思っております。

 県議会の決議もしっかり受け止めてまいりたいと思いますので。

 

【山口知事】

 今日もだいぶお伺いしましたけれども、三重四重にね、復唱するとかトリプルチェックをかけるとか、深層防護の考え方もありましたし、そういったところは、人間は間違いを起こすものだということを前提にしながらシステムを作っていくということも大事。

 

【山口知事】

 みなさん(会場の九州電力社員に対して)、どうですか。九電は変わりましたか。

 

【社員】

 はい。

 

【山口知事】

 そうですか。今日も、私もいろんな職員の皆さん方にたまに声を掛けながら、本当にみんな大丈夫なのかな、っていうチェックってすごく大事ですよね。だからこの、上の人だけではなくて、本当にみんながどうなんだろうっていうことを常に考えていることと、最後に、部長の方からも今連絡がありましたけども、1号機の廃炉の廃止措置計画が認可されたという情報が来ましたけれども、この廃炉になる1号機にしても、普通に考えても30年くらいだよね、約30年これから措置がある。これが一個一個チェックを掛けながらやっていく。これは事前了解事項だと思うので我々も一つひとつ関与しながらやっていくという、これもまた長い期間の手続きになるわけで、今、瓜生社長と私の中でこういう話をしてますけども、これ一つとっても本当にDNAとしてしっかりと九電さんも繋がなければいけない。そして我々佐賀県庁としても、これからもずっと30年40年50年後の人たちが、ずっとこの想いを持ち続けるための努力をやっていくってことをやらないと、なんとか神話というのは、出てくると思うんです。ですからそこは本当に、お互いでしっかりとやっていきたいと思ってます。

 

【瓜生社長】

 本当に知事の御指摘のとおりで、私ども過去いろいろと原子力もいろんな、まあそれ以外の不祥事もありますのを見ると、物事がだいたい風化してるというケースが怖かったんですよね。だから私は絶対に風化はさせたくない、そのためにはやはり、ちょっと分かりにくい言葉ですけれどもDNAというか、我々のさっきの安定供給に対するほんとにDNAというか、みなさん本当に芯から、お客様に早く、1秒でも早く電気を届けるという思いは、みなさんに完全に浸透しきってるんですよね。それと同じような位置付けにしたいというのが、今の私の思いでございます。

 

【山口知事】

 あとは出来る限りこちらの方に、いろんなところに寄ってもらって、玄海地域、みなさん方、いろんなとこで九電さんに近いところにいてもらいたい気持ちが強いもんだから、そちらの方も是非よろしくお願いします。

 

【瓜生社長】

 本日は本当に長時間にわたり、大変貴重な御意見をいただきまして、誠にありがとうございました。私ども九州電力は、何度も繰り返しますけれども、安全性の向上に終わりは無くて、不断の努力を重ねてまいりたいと思いますし、また地域の皆さまとしっかり寄り添って信頼され安心していただけるよう全社一丸となって頑張ってまいりたいと思っております。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

このページに関する
お問い合わせは
(ID:54806)
佐賀県庁(法人番号 1000020410004) 〒840-8570  佐賀市城内1丁目1-59   Tel:0952-24-2111(代表)     
Copyright© 2016 Saga Prefecture.All Rights Reserved.

佐賀県庁(法人番号 1000020410004)

〒840-8570
佐賀市城内1丁目1-59
Tel:0952-24-2111(代表)
Copyright© 2016 Saga Prefecture.All Rights Reserved.