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生活習慣病を知る

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「糖尿病」とその予防 

 男性16.3%、女性9.3%が糖尿病有病者  (平成28年国民健康・栄養調査による全国値) 

 

 糖尿病有病者(糖尿病が強く疑われる者)の割合は、男性16.3%、女性9.3%であり、また、50歳以降に割合が増えることも判明しました。

(※この国民健康・栄養調査の「糖尿病有病者」は、HbA1c(NGSP)値が6.5%以上、又は糖尿病の治療中の者)

 

 糖尿病とは血糖値が高くなる病気です。

 食物に含まれるブドウ糖は体内に取り込まれると、エネルギーとして利用されます。しかし、インスリンの作用が弱いとブドウ糖(血糖)を上手く利用できず、血糖値が高くなります。このような状態が続くと様々な合併症を引き起こします。糖尿病の怖さは、細い血管が傷ついて発症する目の網膜や神経、腎臓などの障害、さらには大血管が傷ついて発症する心筋梗塞や脳卒中など、さまざまな合併症を引き起こすことです。しかも、これらの合併症は、ほとんど自覚症状もなく進行しています。
 このような合併症を起こさないためには、糖尿病と診断された人は、定期的に医療機関を受診し、厳格な血糖のコントロールが重要です。

 

糖尿病判断基準

 糖尿病の検査には、HbA1cや血糖、尿糖があります。
 血糖コントロール指標ではHbA1c値を重視し、主要な判定はこれによって行われます。

 
※1 血糖コントロール目標(65歳以上の高齢者については※2を参照)

 

血糖コントロール目標


 ※2 高齢者(65歳以上)糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値

 

  • 高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c))
                                               「糖尿病治療ガイド2018-2019」より
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    糖尿病を予防するためには

     糖尿病の誘因は過食、運動不足、肥満、ストレスが挙げられますが、最大のポイントは、肥満を防ぐことです。自分の適正体重を知り、それに向かって体重コントロールをすることです。また、過食や脂肪の過剰摂取に注意し、適正な食事をとることも大切です。
     肥満の基準には、BMI(ボディー・マス・インデックス)が広く使われており、これは、病気が一番少ない体重を統計的に割り出したもので、BMI22が最も病気が少ないと言われています。BMI25以上が肥満となります。

    • BMI= 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
    • あなたの標準体重は=身長(m)×身長(m)×22

      また、糖尿病の基本的な治療法として、(1)食事療法 (2)運動療法 (3)薬物療法があります。これらをうまく組み合わせて適切な治療法を続けることで、症状の悪化を食い止めることが可能です。糖尿病と診断された場合でも、医師の処方や生活指導を守れば進行を防げるとされていますので、きちんと治療を継続しましょう。

     

    「糖尿病性腎症」とその予防

     糖尿病性腎症は、高血糖状態が続いたことで、腎臓の機能が損なわれてしまう病気です。腎機能が低下して、次第に尿がつくられなくなると、腎臓の機能を人工的に代替する人工透析治療(血液透析療法)を受けなければなりません。仮に、糖尿病性腎症が悪化し人工透析治療を受けるようになれば、日常生活に大きな影響を及ぼすことになります。
     人工透析治療を受けなければならなくなった人は年々増加しており、人工透析の原因の第一位が、糖尿病性腎症によるものです。
     糖尿病性腎症の予防には、定期的な診察・検査を受け、きちんと血糖値のコントロールを行うことが重要です。

    透析患者の原疾患別患者数の推移

    新規透析患者の原疾患別患者数の推移

    ※佐賀県の人工透析者の推移を見てみると、原疾患別患者数は、平成24年に糖尿病性腎症が慢性糸球体腎炎を超えて最も多くなりました。

    糖尿病性腎症を原因とする人工透析患者数としては、平成13年の361人から、令和元年には1,053人と大きく増加しています。

    新規の透析患者においても、糖尿病性腎症によるものが最も多く、令和元年では151名となっています。

     

     

     

    糖尿病性腎症重症化予防の取組

     佐賀県では、佐賀県医師会、佐賀県糖尿病対策推進会議、佐賀県保険者協議会及び佐賀県の四者により「佐賀県糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を策定し、保険者やかかりつけ医、専門医等の連携による糖尿病性腎症重症化予防の取組みを推進しています。

     

     「佐賀県糖尿病性腎症重症化予防プログラム」

     糖尿病が重症化するリスクの高い医療機関未受診者・治療中断者を適切な受診勧奨によって医療に結び付けるとともに、糖尿病で通院する患者のうち、腎症が重症化するリスクの高い者に対して、保険者が医療と連携した保健指導等を行い、人工透析への移行を防止することによって、県民の健康増進及び医療費の適正化を図ることを目的とし、保険者における対策の実施が容易になるよう基本的な考え方を示したものです。

     

    体系図

    (参考資料)

    PDF 体系図 別ウィンドウで開きます(PDF:121.6キロバイト)

     

    「虚血性心疾患」(心筋梗塞、狭心症)とその予防

    虚血性心疾患とは?

     心臓は絶え間なく動き続けるために常に大量の酸素とエネルギーを必要としています。心臓自体にも冠動脈という血管がはりめぐらされており、この血管を通じて必要な物質が心臓の筋肉(心筋)に届けられます。 
     しかし、動脈硬化などで冠動脈に十分な血液が流れない状態になると、心臓はエネルギー不足に陥ります。この状態を虚血といい、心筋は数十分で壊死に陥り二度と元に戻ることはありません。虚血が一過性の場合が狭心症で、心筋が壊死した場合が心筋梗塞です。
     虚血性心疾患の主な原因は動脈硬化ですが、動脈硬化を進行させる因子として、糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、肥満などがあります。
     虚血性心疾患(「心筋梗塞、狭心症」)の予防は、動脈硬化を進行させる危険因子を取り除くことです。
     禁煙、塩分、糖分、脂肪のとり過ぎに注意し、バランスのよい食事をして、高血圧症、糖尿病、高脂血症を予防することです。また、適度な運動や気分転換を図り、ストレスを避け、規則正しい生活を送ることが大切です。 

     

    「脳血管疾患」とその予防

     脳血管疾患は、脳の動脈が詰まって血流が阻害されたり(脳梗塞)、脳の動脈が破裂して出血する(脳出血)ことで血液が循環できなくなり、脳の障害が急性に起こってくる病気です。

     昭和55年までは死因の第一位でしたが、少しずつ減少し、今では第4位となっています。しかし、死亡率は減ってきましたが、発症すると、たとえ一命を取り留めても、半身マヒなどの障害が残って、日常生活に不自由をきたしている人が多く、昔から恐ろしい病気のひとつとされています。 

     

    脳血管疾患の原因

     脳梗塞は、脳の太い血管の内側に「どろどろ」のコレステロールの固まりができ、そこに血小板が集まって動脈をふさいだり、脳の細い血管に動脈硬化が起こり詰まったり、心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさぐ事により起こります。
     脳出血は高血圧で血管に負担がかかり、破れてしまうことによって起こります。
     かつては、脳出血が多く見られていましたが、最近は、高脂血症や糖尿病が原因となって、血管が詰まっておきる脳梗塞が増えてきています。

     

    脳血管疾患の予防

     脳血管疾患(脳卒中)は動脈硬化・高血圧が原因となることが多いため、それらの病気を予防することや進行を抑えることが重要となります。

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