
| 令和8年7月7日 佐賀県立名護屋城博物館 担当者 岩永・尹 直通 0955-82-4906 E-mail nagoyajouhakubutsukan@pref.ssaga.lg.jp |
テーマ展「ようこそ!韓国伝統工芸の世界へⅡ」を開催します
名護屋城博物館では「日本列島と朝鮮半島との交流史」をメインテーマの一つとし、朝鮮半島の文化を紹介する資料として韓国の伝統工芸を収蔵しています。これらは朝鮮時代の王族や貴族階級に使用された家具や調度品から、陶磁器、現代の韓国における重要無形文化財認定者の手による服飾品、装飾品、生活用具などによって構成され、国内でも特色ある資料群となっています。
令和6年に開催した同タイトルの展覧会に続く本展では、特に朝鮮時代の伝統工芸品について、「用途」や「使用者」に着目して紹介します。家具や陶磁器といった伝統工芸は、収納・保存といった用途をもつ道具でもあり、機能的に、かつ、使用者の立場や好みに寄り添い生活を豊かに彩るように工夫されています。展示を通じて螺鈿(らでん)の華やかさや、良質な木材を生かした木工芸の趣(おもむき)を味わっていただくとともに、それらを生み出した朝鮮半島の生活文化や歴史にも関心を寄せていただければ幸いです。
1 展覧会名
テーマ展「ようこそ!韓国伝統工芸の世界へⅡ ―誰が、どこで、どう使う―」
2 会期
令和8年7月10日(金曜日)~8月30日(日曜日)〔52日間〕
※月曜日休館(ただし祝休日は開館し、翌平日を休館とする)
3 会場
佐賀県立名護屋城博物館 2階 企画展示室
4 主催
佐賀県立名護屋城博物館
5 観覧料
無料
6 展示構成・展示資料
表題を表示します
| | コーナー | 主な展示資料 |
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| 1 | 食卓などの道具 | ・李朝鉄砂蘭文壺 ・粉青沙器鉄絵魚文瓶 ・螺鈿吉祥文字文虎足盤 |
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| 2 | 内房の道具 | ・螺鈿花樹蝶文裁縫箱 ・螺鈿花鳥文函 ・朱塗鏡台 |
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| 3 | 特徴的な収納 | ・黒漆塗鳳龍文欌 ・竹張二層欌 ・バンダヂ |
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| 4 | 舎廊房の道具 | ・文匣 ・経床 ・書案 |
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| 5 | 美しく飾る ―細やかに、あるいは揃えて― | ・螺鈿蓮塘水禽文枕脇飾 ・螺鈿花樹鶏文枕脇飾 ・飾錠(現代) ・韓国家具(現代) |
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| | 展示点数 | 約30件 |
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7 期間中のイベント
学芸員による展示解説 ※15分程度
令和8年7月19日(日曜日)、8月16日(日曜日)
各回15時頃~ ※「なごや歴史講座」の後に実施します。
8 主な展示資料
■粉青沙器鉄絵魚文瓶(ふんせいさき てつえさかなもんびん) 15~16世紀、朝鮮時代

粉青沙器の鉄絵製品で、韓国忠清南道の鶏龍山古窯で作られたと考えられる。
鉄絵のモチーフとしては高麗人参等の草の葉をデフォルメした図柄が代表的だが、このように魚をデザインしたものも残されている。
魚は立身出世や多産と結び付けられ、縁起のよい主題とされた。
本資料では、躍動感のある大胆な構図で瓶の胴部に戯画的な魚が描かれ、現代にも通じる優れたデザイン性を示している。
魚の体部は鱗ではなく蔦のような模様で示されている。
■螺鈿花鳥文函(らでんかちょうもんハン) 18~19世紀、朝鮮時代
衣装や物を収納する箱で、貴重品が入れられるよう錠のついた函(ハン)は、しばしば結納箱として、新郎から新婦の家へ贈られる。
本資料では蓋、前板、側板に黒漆に螺鈿を用いて吉祥文をあらわす。
蓋部に図案化した「寿」の文字を中心に、桃と雲間に舞う鶴、前板に桃、鶴、柘榴、側板には松竹梅に太陽などを描いている。
螺鈿は高麗時代には主に仏具などに使用されたが、朝鮮時代には王族や富裕層の調度品にも用いられた。
■黒漆塗鳳龍文欌(くろうるしぬりおおとりりゅうもんチャン) 19世紀、朝鮮時代
チャンと呼ばれる、韓国の代表的な箪笥である。
扉は上下とも蝶番による観音開きで、畳んだ衣類を入れやすいようになっており、上部には3つの引き出しが付く。
本資料では、獣の角を薄く削いで型を形成し、彩色を施したものを連続して貼り付ける技法を用いて、下段に龍、上段に鳳凰を表現している。
龍の文様は胴部から尾部にかけて箪笥の側面まで延びており、迫力を感じさせる。
鳳凰と龍の文様の空白部には、太めの波状の銅線を渦巻状にし、雲文として埋めている。
文匣は、本や文房具を入れて整理するための文房家具の一種で、一対で用いられることが多い。
前面を4等分して並べた4つの扉のうち、右から2番目を引き上げて取り外し、他の扉もその位置まで移動させて外す構造になっている。
本資料は男性の生活スペースであった舎廊房(サランバン)で用いられたと考えられるもの。
素材の美しさを活かしたシンプルな作りで、機能性が重視されている。
■(左)螺鈿蓮塘水禽文枕脇飾(らでんれんとうすいきんもん まくらわきかざり) 19世紀、朝鮮時代
(右)螺鈿花樹鶏文枕脇飾(らでんかじゅにわとりもん まくらわきかざり) 19世紀、朝鮮時代
円筒形の布製枕などの両脇に装着して縫合部分を留める板状の脇飾品で、枕隅(ピョカイモ)とも呼ばれる。
本資料は、黒漆塗りの円盤に螺鈿細工を施したもの。
左の枕脇飾では、蓮の葉の下を、夫婦の仲睦まじさの象徴である一対のおしどりが泳ぎ、池に小波が立ち水面がきらめく様子が表されている。
右の枕脇飾は梅の木の下に雌雄の鶏と7匹の雛を配する図様のもので、多くの子どもに恵まれた円満な家庭を象徴したものと考えられる。
いずれも、蒔絵の美しさはもちろん、単純化した形態を緻密に組み合わせたデザインも見どころ。