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有明海再生関連その1

最終更新日:

○エフエム佐賀
 諫早湾の干拓問題についてお伺いしたいんですけれども、去年も大臣が来て現地視察をして、漁業者の方のご苦労がよく理解できたと言いつつも、結局基金による解決を図りたいというようなところが、歴代の大臣が視察に来られて、何年もほとんど進展がないように感じるんですけれども、こうした中、佐賀県としては漁業者、県、県議会、いずれも開門調査をするべきだというのが総意であるかと思うんですけれども、これを1ミリでも進めていくために、今年はどういうふうな形で国と交渉をしていかれるのか、お伺いできればなというふうに思います。
○知事
 有明海の再生というものが我々のミッションだと思っています。特に、漁業者の皆さん方と話をしますと、もう肌で感じられている潮の流れの変化だとか赤潮の発生だとか、そういったものってどうして起こっているんだろうということについては、原因究明のうちの一つとして我々は求めてきたわけなんですけれども、開門調査もいまだなされていません。今、大臣のお話がありましたけれども、昨年の4月に、我々の思いとは別に、国は開門しない方針を明確にしたという事実があるんだと思います。そういったことから、現実的に開門調査の実施というのは遠のいていったんではないか、厳しい状況になっているのではないかというのが我々の認識であります。
 その中で、我々は有明海を再生するためにはどうすればいいのかということを、現在も国のほうでいろいろ動いているようですけれども、我々とすると漁業者にしっかり寄り添いながら、できることをやっていくということなのかと思っています。
○エフエム佐賀
 なかなか国のほうが開門調査というものを視野に入れてくれないという部分はずっと続いているんですけれども、そこをどう交渉されていくのかなというのが非常に、見ていてちょっと思ったりするところではあるんですけれども。そこら辺について、何か具体的にこういうふうな形で、少しでも、一歩でも二歩でも佐賀県の意見を取り入れてもらえるようなことというのは、どうでしょうか。
○知事
 もちろん、開門調査を実施してもらいたいという気持ちはいささかも変わっていないわけですけれども、今お話をいただいたように、それが動かないからといって手をこまねいていていいはずはないわけで、県でもいろんなことを今やって、国とも協力しながら、さまざまなウミタケやアゲマキといったところには一定の光が見えてきている状況もあります。そして、先だってもお話ししたように、小まめな排水の要請についても、それ自体、極めて重要なものだと思っておりますし、ポンプアップしてポンプを増設するということについても、我々として訴えているわけであります。
 きのうでしたか、国が漁業者のほうに話しに行ったという。そのときにそのポンプの話も、私が聞いたところ、和解を前提とした100億円の基金の中でという話があったと私は聞いているんですけれども、和解を前提として100億円の内側でというところについてはいかがなものかなと思います。ただ、「ポンプ」という3文字が出てきたということについては、これは新たなものとして、国として、佐賀県の漁業者、そして佐賀県の思いに何か新しいことを考えてやろうという、そういったものは感じているわけであります。ですので、お互いの中で、できることを何とか見出していくことは必要なことだと思います。
○佐賀新聞
 諫干とオスプレイの問題で、大きく2点質問したいと思います。
 まず、諫干のほうなんですけれども、先ほど知事、分散排水の問題について、きのう九州農政局のほうから漁協のほうにポンプのイメージ、ポンプ設置のためのイメージが示されているんですけれども、そこの財源が和解の基金案ということになっていることについていかがなものかというふうな見解が示されましたけれども、県としては、それでも基金案の中でも求めていくという考えなのか、それとは別枠で考えて求めていきたいという考えなのか、お考えをお聞かせください。
○知事
 我々は国の事業としてやっていただきたいという思いです。ですから、100億円の中ということは、和解をのむということと同義だと思うので、まずポンプをやっていくということをぜひ国の事業としてということを申し上げたいなということ。
 それから、小まめな排水の要請についても、何かルール化は拒否とかよく記事に出ていたりしておりますけれども、実際のところ農水省も、例えば、今まで排水の事前連絡がなかった土日だとか、夜間だと勤務時間外についても連絡をいただけるようになったようでありまして、例えば、防災ネットあんあんとかでうちのほうから漁業者にお伝えするというような、言うなれば、我々にとってみると改善もしていただいていますので、やれることをやっていくという糸口をお互いの協議の中で見つけていくということをしていきたい。お互いそれぞれ立場があるので、主張が食い違うことというのはよくあるし、意見が違うこともあると思いますけれども、真摯に胸襟を開いて話をしていくことが必要なんだろうと思います。まさにそれが今そういう時期なんだろうと思います。
○佐賀新聞
 あと、先ほどおっしゃったポンプとルールづくりに関して、知事ご自身もしくは副知事なのか、直接農水省なり九州農政局に出向いて要請されるみたいなことというのは考えていらっしゃるんでしょうか。
○知事
 時期を見てそういったことも。我々の思いというのは、ポンプの話にしても小まめな排水の話にしても、常に申し上げていますから、もう十分伝わっているとは思うんですけれどもね。実際、今いろんな形でお互いの思いということに耳を傾けるような形に今なりつつあるので、タイミングを見計らってそういったことも検討していきたいと思います。
○佐賀新聞
 タイミングに関してなんですけれども、2月26日に福岡高裁で和解、訴訟の結審があると思うんですが、そのあたりをにらんで、前になりそうなのか、後になりそうなのかとかという話になるんでしょうか。
○知事
 きのう、それこそ国のほうから漁協のほうに話があって、ここ数日の間にもさまざまなやりとりがなされると思いますので、そういった状況、和解に向かう方向性については一致していると思ってはいるんですけれども、どういう形でそれが展開されるのかと。隔たりはいろいろあるでしょうけれども、これからの協議のやりとりを見据えながら判断していくことになろうかと思います。





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