「佐賀海苔」は広大な干潟で知られる有明海で育まれ、18年連続生産量・販売金額ともに日本一を誇る佐賀県の名産品です。数多くある国産海苔のなかでも「味・形・姿」いずれも優れた最高級海苔ともいわれています。艶のある黒紫色をしていて、火で焙るとサッと緑色に変化。口どけがよく、香ばしさがあり、とろけるような甘みがあるのが特徴です。
佐賀海苔が育つ有明海は、日本一の干満の差(最大6m)を誇り、大小さまざまな河川から山のミネラル豊富な栄養分が流れ込む恵み豊かな自然の漁場です。この有明海に支柱を立てて網を張り、自然の干満の差で海水と太陽の光を交互にたっぷりと吸収できるため、旨みがぎゅっと凝縮された質の高い佐賀海苔の味になるのです。さらに「集団管理方式」という佐賀県独自の生産体制により、海苔漁師、漁協、県など生産者たちが連携し、時期ごとに変わる潮の満ち引きや天気を見て、海苔網の水位を毎日微調整するなど一致団結して生産しています。佐賀県の恵まれた自然環境と、作り手のこだわりの技、熱意、努力で大切に育てられたのが、佐賀海苔です。
18年連続生産量・販売金額ともに日本一を誇る佐賀海苔ですが、近年消費量や生産において課題も抱えております。「佐賀海苔主役祭り」で佐賀海苔の魅力を伝えることで、課題解決にもつなげていきたいと考えています。
課題(1)新型コロナウイルスの影響による需要低下
コンビニで販売されるおにぎりの消費や飲食店での海苔の提供機会が減少し、全国的に海苔の消費量が減っています。
課題(2)海苔養殖の後継者不足
佐賀県の海苔漁師の平均年齢は56歳と、近年高齢化が問題となっています。佐賀海苔の生産技術・美味しさを受け継ぐ後継者不足が課題です。