佐賀県内に所在する戦争遺跡は、隣県である福岡県や長崎県に比べて数は少ないものの、現在も当時の姿を残しているものがあります。県内に戦争遺跡が少ない理由としては、師団や軍港といった軍の主要な拠点が県内に設置されていなかったことや、外海に面した海岸線が比較的短いことが考えられます。なお、戦争遺跡の定義は明確なものがありませんが、ここでは戦争に直接的にかかわる構造物や痕跡としています。
所在地:唐津市鎮西町馬渡島
概要:1942年(昭和17年)に完成している。石垣造りの砲台4基。砲台には旧式の火砲が備えられていた。火砲は終戦間際に移設された可能性がある。また一部の砲台には防空壕が敷設されている。残存状況は良好である。
問合せ先:唐津市教育委員会生涯学習文化財課
所在地:唐津市鎮西町馬渡島
概要:設置年は不明だが、国内の防備衛所の多くが1940年(昭和15年)に設置されていることから、その頃に設置された可能性がある。地下施設の残存状況は良好で、地上にも建物基礎などが残されている。
問合せ先:唐津市教育委員会生涯学習文化財課
所在地:吉野ヶ里町立野・上峰町坊所
概要:1943年(昭和18年)10月に完成し、大刀洗陸軍飛行学校分校として開設された。1948年(昭和23年)撮影の航空写真では滑走路や建物の痕跡が読み取れる。現在、吉野ヶ里町立野には当時の門柱1基が残されており、また飛行場敷地の一部は陸上自衛隊目達原駐屯地となっている。
写真出典:1948年米軍撮影航空写真
所在地:伊万里市波多津大字辻
概要:あぐり山山頂(標高192m)に敵の来襲に備え上空を監視した監視哨や聴音壕が残存している。監視哨は1943年(昭和18年)の設置当時は2階建てであったが、終戦前に2階部分が壊されたと伝わっている。