適正な時価研究プロジェクトを実施しました

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 佐賀県では、事業者が商品やサービスの価値にふさわしい価格設定を行い、収益力を向上させ設備投資などの好循環に繋げるために、モデル事業者を選定し、それぞれの事業者にあった専門家等とともに、価値に見合った価格設定に必要な戦略などについて研究を行いました。


適正な時価
【事業の背景・目的】
 佐賀県には、歴史やモノづくりの文化が根付く「本物」がありますが、その本物の価値の伝え方や価値に見合った値付けが課題になっています。
 県内の飲食店の中では、多忙な従業員の負担を減らす観点から、商品の磨き上げを行った上でとその価値にふさわしい価格にしたところ、客足は変わらず収益が上がったことから、賃上げや生産性向上のための設備投資へ繋がった好事例も出てきております。県では、このような好事例を多く生み出すため、モデル事業者への専門家派遣とともに関係機関も伴走し、価値にふさわしい値付けに向けて取り組んでいます。

【事業概要】
 モデル事業者への中小企業診断士など関係機関による伴走支援
  ・モデル事業者に合った中小企業診断士を派遣し、5回程度のワーキング実施。
  ・ワーキングの内容は、原価計算、価値の洗い出しや価値の見せ方や伝え方、値付け戦略などについてディスカッション

【モデル事業者】
白玉饅頭季節限定特別メニュー
 ■元祖𠮷野屋(白玉饅頭)
  明治15年創業、佐賀・川上峡で140年以上続く白玉饅頭の老舗。
  佐賀県産の米と北海道産小豆を使い、今も多くの工程を職人が手作業で仕上げる
  昔ながらの製法を守っています。
  素朴で奥深い味わいと、もちもちした歯切れの良さが特徴で、
  由緒ある献上菓子をルーツに持つ歴史ある銘菓として親しまれています。

 <担当の中小企業診断士>
  会社員時代にマーケティングの実務経験から販売促進、売上向上、収益改善などを専門にしており、こ
  れまで、鉄工所、酒造メーカーや有田の窯元など多様な業種への支援実績があり経験が豊富。県が取り
  組んでいる価格転嫁伴走支援においても焼き物などの伝統工芸品分野の支援を行っている。
 

◆ 元祖𠮷野屋(白玉饅頭)

・1回目 10月14日(火曜日)
(内容)
 本プロジェクトにおける研究内容について意見交換。
 商品の価格設定の現状や販売チャネルについてのヒアリング。

・2回目 11月13日(金曜日)
(内容)
 粗利シミュレーションを作成し、現行価格と改定後価格の収益効果を定量的に把握。
 価格改定時に顧客へ伝える説明文の作成を検討。
 週末限定メニューの開発と価値設計。

・3回目 12月18日(木曜日)
(内容)
 週末限定メニューによる価格転嫁シミュレーションを作成。
 喫茶部門の付加価値強化につながるメニュー案を整理。
 
・4回目 1月29日(木曜日)
(内容)
 シミュレーションにより価格設定が経営に与える影響を数値で体感。
 包装・箱・包装紙のデザインの変更検討と価格改定のタイミングの検討。
 商品のブランディングに向けた販売ターゲット層やブランドストーリーについて議論。

・5回目 2月27日(金曜日)
(内容)
 これまで協議してきた内容を踏まえ、「適正な価格設定」を行うための課題の整理及び課題解決に向けた取組について議論。
 価格転嫁と並行して、商品価値のストーリー化を進め、顧客への情報発信を強化することを検討。
 
<まとめ>
シミュレーションによる数値理解と商品別粗利構造の可視化により、価格転嫁の必要性および重点商品戦略の方向性が明確となった。今後は比較的新しい商品である「佐賀えびすもなか」を中心に、収益性と物語性を兼ね備えたブランド構築を進めることが重要。数値と物語の両輪による経営を推進することで、持続的な収益基盤の確立が期待される。また、商品価値を背景とともに伝えることで「意味のある価格」として受け入れられる可能性が高まった。

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