狂犬病とは
すべての哺乳類に感染することが知られており、もちろん人も例外ではありません。人も動物も発症するとほぼ100%死亡する病気で、世界では年間おおよそ5万5千人の人が亡くなっています。またそのうち、3万人以上はアジア地域での死亡者と言われています。
人では、感染後(犬に咬まれた後)にワクチンを接種することで発症を防ぐことも出来ますが、犬に予防注射を受けさせることが最も有効な予防策とされています。
狂犬病予防法とは
日本ではこの狂犬病に対し、犬の飼育状況を把握して狂犬病が発生した際に迅速な対策を講じるとともに、狂犬病の流行と人への感染を防ぐため、狂犬病予防法により、市町への犬の登録と狂犬病予防注射が飼主に義務付けられています。
生後91日以上の犬は、各市町に登録し、毎年必ず狂犬病予防注射を受けさせてください。また登録や注射後は犬の鑑札と注射済票が交付されますので、必ず犬に装着してください。
また、犬が迷子になった場合にはこの犬の鑑札や注射済票で飼い主が分かり、犬を見つけやすくなります。(注射済票は毎年注射を受けてから役場に届出することで交付されます。)

犬鑑札(佐賀市) 注射済票(佐賀市)
鑑札・注射済票の装着方法の例
- 結束バンドで固定する ⇒ 詳しい装着方法はこちら
(124KB; PDFファイル)
- 金属製のリングで装着する
- 市販の専用ケースを利用する
 |
金属リングによる装着イメージ |
予防注射の場所
お近くの動物病院で受けることができます。また、毎年4月から6月の期間は、犬を登録されている方へ、各市町から集合注射の案内が来ますので、お近くの公民館など指定の会場で注射を受けてください。
まだ犬の登録が済んでいない方は、各市町の担当課にお問い合わせください。
海外へ渡航される方へ(ご注意下さい)
日本国内では、昭和32年(1957年)の動物での事例を最後に狂犬病の発生はありません。しかし、外国で犬に咬まれた後に帰国して発症した事例が昭和45年に1件、平成18年に2件発生しており、渡航先で充分注意する必要があります。
また、平成25年には、日本と同じく50年以上発生がなかった台湾でも狂犬病が発生しています。
- 海外旅行先では不用意に犬を触らないようにしてください。
- 狂犬病の発生が多い東南アジアや中国などでは、特に注意してください。
- 海外で犬に咬まれた場合は、すぐに医療機関で治療を受けるようにしてください。
- 渡航前に日本で予防注射を受けることもできますので、詳しくは各医療機関にご相談ください。 なお、狂犬病の予防接種可能な医療機関については、厚生労働省検疫所ホームページ
(外部リンク)で確認できます。