平成28年1月19日、佐賀県出身の方が入所されている、熊本県合志市にあるハンセン病療養所「国立療養所菊池恵楓園」を知事が訪問し、納骨堂への献花のあと、佐賀県出身の入所者の方々との懇談や、資料館の見学を行いました。
ハンセン病は、感染力が極めて低い感染症であり、正しい治療によって治すことのできる病気です。
しかし、かつての強制隔離政策によって、「怖い病気」という誤った認識が定着し、差別や偏見の対象となってきました。療養所には、病気が治った今もなお、差別や偏見への恐れから、社会復帰をできずにいる方々も大勢いらっしゃいます。
入所者の方々は、これまで大変つらい思いをされてきたにもかかわらず、知事の訪問を温かく迎え入れていただき、ふるさと佐賀の様子や昔話など、たくさんのお話をしていただきました。
また、資料館では、療養所を囲うように建てられたという「壁」や、入所者が療養所を退所する際に鳴らされたという「希望の鐘」などの見学を行いました。外の世界から断絶された生活を余儀なくされた入所者の方々、そして、希望の鐘に背中を押されながら、外の世界へ出ていく方々、それぞれに知事は思いをはせていました。
ハンセン病だけでなく、人々の間に残る偏見や差別をなくすため、佐賀県は今後の人権教育に力を入れていきます。