棚田の多面的機能
棚田の多面的機能(棚田の役割)
棚田地域は、中山間地域の中でも最上流部に位置し、生産の場としてだけでなく、国土や環境の保全、また、美しい景観形成など、多面的機能を有しています。
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食料生産
棚田米は美味しい
棚田の稲は、平坦に比べ昼夜の温度差が大きいため、稲の登熟がよく、しかも出穂から登熟までに必要な積算温度1,100~1,200℃に達するのが、平坦より15日程度遅くなるため、時間をかけてゆっくり登熟し、充実されることが知られています。 |
棚田オーナーの稲刈り |
洪水防止・土砂流出防止・水資源かん養
棚田の役割をお金にすると!! |
機能
(主要なもの) |
評価額
(億円/年) |
機能量
(一年当たり) |
比較 |
洪水防止
(貯水量) |
1兆1,496 |
24億m3 |
東京ドーム(124万m3)の1,935個分 |
水源かん養
(貯水量) |
6,023 |
110億m3 |
東京ドームの8,871個分 |
土壌浸食防止
(土壌侵食抑制量) |
1,745 |
3,200万m3 |
東京ドームの26個分 |
土砂崩壊防止
(土砂災害抑制件数) |
839 |
1,000件
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全国土砂災害発生件数
(750件/年)1.3倍 |
大気浄化
(大気汚染ガスの吸収量) |
42 |
SO2:2.1万t
NO2:2.9万t |
火力発電所排出量(1,576t)の13ヵ所分 |
火力発電所排出量(2,364t)の12ヵ所分 | |
保健休養・やすらぎ
(農村への旅行者数) |
1兆0,128 |
56百万人 |
全国民(1.2億人)の
半数が毎年一回程度は中山間を訪問 |
合計 |
3兆0,319 |
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資料:農林水産省農業総合研究所「農業・農村の公益的機能の評価結果(H10)」(代替法)
注:合計の評価額は有機性廃棄物処理機能(26億円)及び気候緩和機能(20億円)を含む |
生物の宝庫 <棚田の生き物は、稲と関係が深い>
棚田のサイクルと生き物の生活 |
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トンボの一生
赤トンボの場合、卵は、水田の中に産み付けヤゴになって、数年間、水田の中で暮らします。その後、成虫になり、夏を森や山で暮らし、秋に卵を産むために穂を実らせた水田に帰ってきます。 |
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生態系
生き物は食べる、食べられるという関係でつながっています。つながりの輪が壊れると自然界のバランスが崩れてしまいます。 |
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景観
農作業の積み重ねが、一枚の小さな棚田を守り、「美しい日本の原風景」となります。 |
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水や空気をきれいに
棚田は、フィルターとなって、水の汚れを取り除き、また、太陽に照らされ蒸発した棚田の水は、気温の上昇を防ぎ、雲になって雨を降らせ、空気をきれいにします。 |
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