棚田百選めぐり 蕨野(わらびの)の棚田 最終更新日:2014年10月22日 蕨野(わらびの)の棚田 佐賀県唐津市相知町9月上旬の様子 「棚田百選 蕨野棚田」の看板を目印に山へと車を進めると棚田が見えてきます。写真は9月の初旬の唐津市相知町蕨野の棚田の風景です。稲の葉の緑と実りを付け出した稲穂の黄色が山々を鮮やかに染めています。一部の棚田では刈り入れが終わっているところもあり、さまざまな棚田の風景をみることができました。 棚田を望む風景は空が広く、山から流れる水のせせらぎが秋の残暑を忘れさせてくれます。棚田近辺の草花は小振りの花が少し咲く程度で、彼岸花のような大きな花はみることができませんでした。田の水の中にはカエルやヘビが、またトンボや蝶、バッタなどの昆虫も多く見られました。特に、水の中で足を広げ浮かび涼んでいるカエルの姿は、見るものを涼しくしてくれます。あまり多くは見られませんが、カカシも数体立っており、また雀おどしのパーンという音が、山にこだましていました。 この一帯は棚田もしくは杉林がほとんどで民家を見ることはできません。そのせいか、水が非常にきれいで、平山川は多くのきれいな水をたたえていました。 蕨野の棚田について場所:八幡岳(標高763.6メートル)の裾野。相知駅から車で約15分 平成11年7月26日、「日本の棚田百選」に選ばれた佐賀県唐津市相知町蕨野地区の棚田。八幡岳の標高150~420メートルまでの斜面に約40ヘクタール、1050枚の田が広がっています。 蕨野の棚田に使用されている石は、大きいもので表面縦横1メートル以上。一番高い石積みの高さは8.5mで、現在作付けされている棚田では日本一の高さです。長い時間をかけながら、大きな石を一つ一つ積み上げ、山肌に沿って田が拓かれており、現在も地元の農家の人たちの手できめ細かく手入れされており、美しい里山を見ることができます。 相知町のブランド米である棚田米「蕨野」(品種:夢しずく)は、生活雑排水が入らない清水で栽培されており、「2001年九州米サミット」の普通作部門で最優秀賞を受賞するなど、安全でおいしいお米として高い評価を得ています。 また、蕨野地区では減農薬・減化学肥料にこだわった米づくりを進めており、平成15年10月には佐賀県特別栽培農産物の認証を受け、さらにおいしい米の生産に取り組んでいます。 蕨野棚田米【価格】 5キロ 3,150円10キロ 6,300円 ※いずれも送料別途 【販売場所】 居石酒店(すえいしさけてん) 0955-62-4958蕨野棚田保存会(蕨野棚田直売所) 090-1979-5239(百武さん) ※電話でのお問い合わせは午後6時~午後9時まで 寄り道スポット【町切水車】「町切水車」は唐津市相知町町切地区に江戸時代から伝わる水車で、地元住民で組織する「自然と暮らしを考える研究会」が歴史的背景から作成技術までを研究し,平成11年5月に独自の水車を制作しました。水車は直径2.6mの水車で、厳木川に設置されています。江戸時代には稲作用水車,米つき用水車,共同浴場用など20数基が利用されていたようです。 ふるさと水車文化村HP(外部リンク) お問い合わせ先唐津市相知市民センター産業課 電話 0955-53-7125