未曾有の大震災から11ヶ月が経とうとしています。我々が派遣されている石巻市の中心部は、何事もなかったかのように平静さを感じます。
しかし、管内の海岸線は、がれきは撤去されていますが、解体中の家屋もあり、小中学校などは手付かず、運動場ががれき集積場になっているところもあります。完全に復興するにはどのくらいの時間が必要なのか、考えさせられます。
我々が所属する災害復旧支援チームは、東松島市宮戸地区の農地海岸復旧工事を担当しています。宮戸地区は日本三景の一つに数えられ、国内有数の景勝地として知られる“特別名勝松島”に位置します。
復旧については、文化庁、県文化財保護課との協議を要し、景観に配慮した工法を採用することになります。地区内では、基本的には木竹等の伐採は認ため、工事用道路の建設もできず、大半の農地海岸は海上からの資材運搬、施工になります。
海上工事の経験がなく、イメージがつかめないので、県が委託している海岸巡視員の巡視日に合わせ、1月29日と30日に船上から現地調査を行ないました。 |