佐賀県文化財調査報告書 平成20年度(2008年度) 最終更新日:2023年7月13日 番号 表紙 報告書名 調査概要 副題 180 西畑瀬遺跡2・大串遺跡 所在地 佐賀市富士町大字畑瀬・大串 遺跡の時代と種類 縄文時代の集落跡、中世の集落跡 事業の原因 嘉瀬川ダム建設事業 調査面積 41,000 m2 調査主体 佐賀県教育委員会 調査期間 平成13年10月1日~平成18年 3月28日 嘉瀬川ダム建設に伴う 埋蔵文化財調査報告書3 本書は、嘉瀬川ダム建設事業に伴い、平成13~17年度に実施した佐賀市富士町所在の西畑瀬遺跡4~7区下層、大串遺跡1区の発掘調査報告書である。縄文時代早期中葉~晩期後葉の間、長期間営まれた集落跡が確認され、そこから土器、石器が多数出土した。このうち、約7,300年前に鹿児島の鬼界カルデラから噴出したアカホヤ火山灰を含む層の下位で、早期後葉の遺物がまとまって検出されたことは重要な成果である。西畑瀬遺跡の性格については、焼礫集積遺構や焼土遺構が多く出土したが、竪穴住居や墓は確認されなかったこと、石器組成で石鏃が占める割合が高いという特徴から、長期間使用されていた狩猟用のキャンプ地であることが想定される。 大串遺跡では、中世(14~15世紀)の屋敷地を建設し、掘立柱建物跡が多数重複している状況が確認された。出土遺物は、中国・朝鮮からの輸入陶磁器、山口県域でよくみられる足鍋、在地系土器が混在した状況が確認され、周辺遺跡との比較が今後の課題である。 番号 表紙 報告書名 調査概要 副題 181 佐賀県内遺跡確認調査 報告書27 所在地 佐賀県内一円 遺跡の時代と種類 弥生時代、古墳時代、中世、近世の集落跡、弥生時代の墳墓 事業の原因 国・県所管の公共事業 調査面積 251.51 ha 調査主体 佐賀県教育委員会 調査期間 平成19年4月2日~平成20年3月31日 本書は、平成19年度に実施した農林業基盤整備事業、那珂川総合開発事業(五ヶ山ダム)、西九州自動車道建設事業に係る文化財確認調査の報告書である。調査された遺跡・地区は、西山田天神遺跡、西原遺跡、柏町遺跡、東山田四本松遺跡、西山田二本松遺跡、銚子塚古墳隣接地(佐賀市)、下対遺跡(伊万里市)、小川内遺跡、小川内小学校遺跡(吉野ヶ里町)である。西原遺跡では、弥生時代の集落跡とみられる遺構が確認され、弥生土器が出土した。西山田天神遺跡でも、弥生時代~古墳時代の集落跡とみられる遺構が確認され、それぞれ甕棺片や弥生土器、須恵器が出土した。小川内遺跡、小川内小学校遺跡は、那珂川総合開発事業に伴う確認調査で遺構・遺物を検出し、中世から近世における山間部の集落遺跡として、周知化された。