今回選定した「生物多様性重要地域」(第1期)
【黒髪山系及び周辺】
【佐賀平野のクリークや水路】
【有明海沿岸】
【玄界灘の島々及び周辺海域】
生物多様性とは
地球上の生きものは長い歴史の中で、様々な環境に適応し、進化してきており、これらの生命は、一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支え合って生きています。人間もその中の生きものの一つであり、人間だけでは生きていけません。
生物多様性には、生態系の多様性、種の多様性、遺伝子の多様性という3つのレベルがあり、各々のレベルで様々な生命が豊かに存在している状態のことです。
生物多様性重要地域を選定する目的
生物多様性重要地域には、
- 訪れた人々が生物多様性を実感できる
- 地域の人々が日常生活や社会経済活動において生物多様性の恩恵を実感できる
- 生物多様性に関するPR情報を発信する
といった役割が期待されており、地域を選定することにより、来訪者や地域住民がその重要性を理解・認識し、生物多様性に関する県民意識の向上が図られることを目的としています。
生物多様性重要地域の選定基準
A【特定種、特定群落型】
希少種や地域固有種、貴重な群落などが多くみられる地域
B【生態系維持型】
豊かな自然環境、生態系が保たれている地域
C【恩恵享受型】
日常生活(癒しや安らぎ)や社会経済活動(漁業、農業などの一次産業や観光産業)において、人が生物多様性の恩恵を顕著に受けている地域
D【活動推進型】
生物多様性を生かした観察、体験、学習活動や生物多様性保全活動が盛んな地域、または今後の活用の可能性が見込まれる地域
選定の理由
【黒髪山系及び周辺】(該当する基準:A、B、D)
- クロカミランなどの希少種や地域固有種をはじめ多くの貴重な動植物が生息・生育しています。
- 自然観察会・生物調査や登山等のため、多くの人々が訪れる地域です。
【佐賀平野のクリークや水路】(該当する基準:A、B、D)
- 自然の恵みを持続的に利用する中で形成された佐賀県らしい地域で、地域防災雨水等調整機能も果たしています。
- 淡水魚・トンボの宝庫であり、希少種も多数生息しています。
- 保全・観察・学習等の市民活動が盛んな地域です。
【有明海沿岸】(該当する基準:A、B、D)
- 日本最大級の干潟が広がり、佐賀県を象徴する独特の生態系を有する地域です。
- 他地域では見られない固有の生物が多く生息し、クロツラヘラサギなどの渡り鳥の日本有数の飛来地です。
【玄界灘の島々及び周辺海域】(該当する基準:B、C、D)
- 多様な魚介類を育むクロメなどの海藻類が広く分布する地域であり、海洋生態系が維持されている地域です。
- 水産資源が豊富で、人が生物多様性の恩恵を受けている地域です。
添付ファイル
記者発表資料 (140KB; PDFファイル)
重要地域位置図 (677KB; PDFファイル)