
令和7年9月12日
九州陶磁文化館 学芸課
担当者 巖、宮木、芳野
電話 0955-43-3681
E-mail: kyuto@pref.saga.lg.jp |
開館45周年記念 特別企画展「初期伊万里ビッグバン-日本磁器始まりの全貌-」を開催します
九州陶磁文化館は、昭和55年(1980年)に開館し、令和7年で45周年を迎えます。開館以来、九州陶磁のなかでも有田を中心とした肥前地域の古陶磁について編年研究を進め、江戸時代の肥前陶磁器(古唐津・古伊万里など)を体系的に収集してきました。このたび、開館45周年を記念して、下記のとおり特別企画展を開催します。
今から約400年前、それまでの日本に存在しなかった技術によって突如として白く硬質なやきものである磁器が開発され、産業として急速に発展しました。その誕生から間もない17世紀前半に作られた磁器を初期伊万里と呼びます。近年の研究で、その最初期には朝鮮の技術者がリーダーとなって多久や伊万里で磁器の開発が試みられ、ついに有田の地で爆発的に生産が発達したことが明らかになってきています。
本展覧会では肥前の磁器生産の草創期に焦点をあて、現代を生きる私たちをも魅了する初期伊万里の優品と、草創期の技術開発の様子をうかがい知ることができる資料を通じて、これまでの研究成果をもとにその起源と発展の真相に迫ります。
記
1 会場 佐賀県立九州陶磁文化館(西松浦郡有田町戸杓乙3100-1)
第3~5展示室
2 会期 令和7年10月4日(土曜日)~12月7日(日曜日) 56日間
3 休館日 月曜日
※ただし、10月13日(月曜日・祝日)、11月3日(月曜日・祝日)、11月24日(月曜日・振替休日)は開館し、翌日休館
4 開館時間 9時~17時(入館は16時30分まで)
5 観覧料 一般 800円(700円) 高校生以下無料
※()内は20名以上の団体料金
※障碍者手帳又は指定難病受給者証をお持ちの方とその介助者(1名)は無料
6 出品作品 200件(予定)
7 図録 展示作品及び論考等を掲載した図録を販売(A4判、230ページ)
8 展示構成
プロローグ 日本磁器出現前夜
第1章 初期伊万里ビッグバン―日本磁器誕生―
第1節 窯跡出土遺物にみる草創期の磁器生産
第2節 古文書が語る草創期のストーリー
第2章 磁器生産の本格化
第1節 有田における本格的磁器生産
第2節 磁器生産の広がり
第3節 文様の展開―中国磁器の影響―
第3章 磁器生産体制の確立
第4章 きらめく星々―多彩な創造―
第1節 器を彩る技法
第2節 茶・花・香
第3節 磁器大皿の創出
エピローグ 宇宙は膨張する―日本磁器の革新―
9 関連イベント
(1)記念講演会
日時:10月5日(日曜日)14時~15時30分「肥前磁器始まりの全貌」
場所:九州陶磁文化館 講堂
講師:大橋康二(当館名誉顧問)
(2)ギャラリートーク
(1)館長によるスペシャルギャラリートーク:
日時:11月1日(土曜日)14時~15時
場所:九州陶磁文化館 展示室
講師:鈴田由紀夫(当館館長)
(2)担当学芸員によるギャラリートーク:
10月5日(日曜日)をのぞく毎週日曜日 14時~14時30分
※ギャラリートークの参加には特別企画展観覧券が必要です。
(3)やきものセミナー
(1)10月18日(土曜日) 講師:宮木貴史(当館学芸員)
「初期伊万里ビッグバンのみどころ―ビッグバンに至る磁器開発の様相―(仮)」
(2)11月15日(土曜日) 講師:巖由季子(当館学芸員)
「初期伊万里ビッグバンのみどころ―多彩な装飾と文様の魅力―」
添付資料