牛については、快適温度域は10~15℃と言われており冷涼な気候を好むため、温度が30℃以上に上昇すると暑さで体温調節が難しくなり、ストレスを感じます。この暑熱ストレスが高まることで、採食量や受胎率の低下などにより生産性へ様々な悪影響を及ぼします。
今年は梅雨明けがとても早かったことで、猛暑も早くから始まっています。また、近年は残暑が長引く傾向にあります。このため、暑熱対策にしっかりと取り組まなければ、生産性への悪影響が続いてしまいます。
悪影響を防ぐため、次のような暑熱対策にしっかりと取り組みましょう。
<畜舎環境の対策>
(1)送風
(2)送風機の清掃
(3)通路等の整理整頓
(4)細霧散布
(5)寒冷紗等の設置
(6)屋根への石灰散布や散水等の対策
<飼養管理の対策>
(1)涼しい時間帯の飼料給与や給与回数の増加
(2)ビタミン・ミネラルや重曹等の給与
(3)飲水設備の掃除や点検
(4)適切な飼養密度の確保
暑熱対策は一つでも多くの対策を組み合わせることで効果が高くなりますので、可能な対策に1つずつ取り組んでください。早めの対策で牛へのダメージを最小限に抑え、生産性の維持・向上に努めましょう。