
令和7年(2025年)7月22日
佐賀県立佐賀城本丸歴史館 企画学芸課 担当者 秋山 直通 0952-41-7550 E-mail: rekishikan@pref.saga.lg.jp |
新たに寄贈を受けた江藤新平所用ピストルを初公開します
江藤新平(えとう・しんぺい、1834~1874)は、「人民のために」という信念を貫いて明治日本の国家づくりに尽力し、憲法・民法などの法典編纂、三権分立に基づく国家制度の設計、近代的裁判制度や国民皆教育の導入などを成し遂げました。佐賀県では、令和6年より「江藤新平復権プロジェクト」に取り組み、明治7年(1874)の佐賀戦争で悲運な死を遂げた江藤の名誉回復と再評価を推進しています。
この度、江藤新平の御子孫から、江藤新平の所用品と伝わるピストルが佐賀城本丸歴史館に寄贈されました。幕末維新の動乱期を生きた江藤の生涯を偲ばせる貴重な資料であり、下記のとおり展示公開を行います。
なお、本資料が一般に公開されるのは、今回が初めての機会となります。
記
1 展示資料 江藤新平所用ピストル 1丁
(型式:スミス&ウェッソン ファーストモデル)
2 寄贈者 江藤寿郎(えとう・じゅろう)氏(江藤新平の曾孫)
3 資料展示期間 令和7年8月1日(金曜日)~ 当面の間
4 展示場所 佐賀県立佐賀城本丸歴史館 江藤新平コーナー
(佐賀県佐賀市城内2-18-1)
5 観覧料 無料
江藤新平所用ピストルについて

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1丁 全長17.5cm 江藤寿郎氏旧蔵 型式:「スミス&ウェッソン ファーストモデル(Smith&Wesson First Model)」 種別:回転弾倉式拳銃
「スミス&ウェッソン ファーストモデル」は、南北戦争下のアメリカで大量に生産され、日本には慶応年間(1865~1867)に輸入された、22口径・6連射の回転弾倉式拳銃(リボルバー)。幕末維新期には護身用として多く求められ、坂本龍馬も同じ型式の銃を所持していたことが知られている。 『江藤南白 下』(的野半介著、南白顕彰会、1914)によれば、江藤が佐賀戦争後に土佐で捕縛された際の所持品に6連発の「小銃」一丁が含まれていたという。この小銃がまさに本資料であるかは不明だが、彼が本資料のような銃を護身用として携帯していた可能性は高い。本資料は江藤新平の所用品として江藤家に伝来し、令和7年6月に江藤の曾孫にあたる江藤寿郎氏より、佐賀城本丸歴史館に寄贈された。
(参考)佐賀県 江藤新平復権プロジェクト:https://www.pref.saga.lg.jp/kiji003112192/index.html |