百日咳は、百日咳菌(Bordetella pertussis)に感染して発症する呼吸器感染症で、特有のけいれん性の激しい咳発作が特徴です。
県内では、5~14歳の方を中心に多くの発生が見られていますが、百日咳はどの年齢の方でも感染する可能性があります。1歳以下(とくに生後6か月未満)の乳児が感染すると重症化することもあります。
咳が出るときは、マスクを着用するなど咳エチケットを守りましょう。
また、咳が長引くときは早めに医療機関を受診しましょう。
〈感染経路は〉
咳やくしゃみなどによる飛沫感染、接触感染によって人から人に感染します。
感染力が強いため、家庭内や学校などで感染が広がってしまうことが多いです。
成人が感染した場合、典型的な激しい咳が出ない場合もあり、気づかずに重症化リスクの高い乳児等への感染源となってしまうこともあるため
注意が必要です。
〈症状は〉
感染後7~10日の潜伏期を経て症状が現れます。
経過は3期に分けられ、全経過で約2~3か月で回復するとされています。
(1)カタル期(約2週間)
・風邪症状に始まり、徐々に咳が激しくなります。
・感染力がもっとも強いのは、発症早期(カタル期)です。
(2)痙咳(けいがい)期(約2~3週間)
・百日咳の特徴的な短い咳が連続して起こります。
(3)回復期
・激しい咳は徐々に弱くなり、やがて回復に向かいます。
〈治療法は〉
治療には、抗菌薬による治療が検討され、咳が激しい場合には咳止め等の対症療法が行われることがあります。
《予防のポイント》
手洗いや咳エチケット(咳が出るときのマスク着用等)などの基本的な感染対策が大切です。
また、ワクチンが有効であり、生後2か月以降は、定期接種としてワクチンの接種を受けることができます。
【参考】
佐賀県感染症情報センター
(外部リンク)