令和6年5月27日
社会福祉課 生活保護・援護恩給担当
担当者 西岡、江島
内線 1520 直通 0952-25-7058
E-mail: syakaifukushi@pref.saga.lg.jp |
旧ソ連抑留中死亡者遺骨伝達を行います
厚生労働省では、海外等で戦没された方々の御遺骨を収集し、DNA鑑定により戦没者の御遺骨の身元を特定して、都道府県を通じて御遺族のもとへ御遺骨を返還する事業が行われています。
この度、旧ソ連抑留中死亡者埋葬地から帰還した御遺骨について、DNA鑑定の結果、身元が確認されましたので、次のとおり御遺族に御遺骨を伝達します。
記
1 死亡者
(1)氏名 西村壽弥男(にしむらすやお)様
(2)生年月日 大正13年3月6日
(3)本籍 神埼郡東脊振村
(4)所属部隊 歩兵第267連隊
(5)階級 陸軍伍長
(6)死亡日 昭和20年12月18日(当時21歳)
(7)死亡場所 第7収容所第5病院
2 遺骨受領者
(1)氏名 西村正紘(にしむらまさひろ)様
(2)続柄 甥
3 遺骨伝達
(1)日時 令和6年6月3日(月曜日)16時30分頃
(2)場所 御遺族の自宅
(3)伝達者 佐賀県健康福祉部社会福祉課長
4 西村壽弥男様が特定に至った経緯(厚生労働省からの報告内容)
(1)埋葬地に係る関係資料概要
ロシア連邦イルクーツク州「第7収容所第1小病院」埋葬地については、旧ソ連政府から提供された「抑留中死亡者名簿」に344名が搭載、その埋葬図の提供もあり。
旧ソ連政府等提供資料と厚生労働省保管資料との照合結果、「西村壽弥男」様が「第7収容所第1小病院」埋葬地に埋葬されていることを確認。
(2)収容状況
平成14年7月8日から平成14年7月30日(第1次)及び平成14年7月22日から平成14年8月10日(第2次)までの間に、タイシェット駅から26 km程の白樺林に囲まれた山裾に位置するロシア連邦イルクーツク州「第7収容所第1小病院」埋葬地に埋葬されていた342柱の御遺骨を収容。(なお、御遺骨の保存状況は良かった。)
(3)DNA鑑定の結果
上記(1)、(2)により、当該埋葬地から収容した御遺骨のうち、DNA鑑定用の検体が採取できた287柱とDNA鑑定を希望される御遺族との間でDNA鑑定を実施した結果、平成14年7月27日に収容された御遺骨1柱から佐賀県在住の御遺族「西村正紘」様と親族関係が存在するとの結論が得られた。
(4)結論
当該御遺族の叔父である「西村壽弥男」様は、上記(1)のとおり当該埋葬地に埋葬されていることが確認できること、又、上記(3)のとおりDNA鑑定の結果、親族関係が存在するとの鑑定結果が得られたことから、佐賀県本籍「西村壽弥男」様の御遺骨と特定された。
【参考】
1 遺骨伝達件数について
[佐賀県関係(過去10年分)]
・平成25年度 2件(旧ソ連イルクーツク)
※ うち1件は除籍時本籍が佐賀県以外で、御遺族が佐賀県在住のため佐賀県が伝達
・平成29年度 1件(旧ソ連ハバロフスク)
※ 除籍時本籍が佐賀県で、御遺族が他県在住のため他県が伝達
・平成30年度 2件(旧ソ連ハバロフスク、旧ソ連チタ)
※ 2件とも除籍時本籍が佐賀県で、御遺族が他県在住のため他県が伝達
・令和 4年度 1件(旧ソ連イルクーツク)
2 旧ソ連(モンゴルを含む)抑留中死亡者埋葬地の遺骨
[全国]
・戦没者概数 55,000人
・収容遺骨概数 21,960柱
・未収容遺骨概数 33,040柱
※
厚生労働省HP「地域別戦没者遺骨収容概見図」(令和6年3月末日時点)から抜粋