◆土砂災害とは?
土砂災害とは、大雨や地震などが引き金となって、山やがけが崩れたり、水と混じり合った土や石が川から流れ出たりすることによって私たちの命や財産などが脅かされる自然の災害です。
◆土砂災害の種類
土砂災害の主なものとして、「土石流」「がけ崩れ」「地すべり」の3種類があります。
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「土石流」
山や谷(渓流)の土、石、木などが、大雨や長雨等による水と一緒になり、すさまじい勢い(およそ時速40~50km)で岩石を先頭に駆け下るものをいいます。
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「がけ崩れ」
急傾斜地(傾斜の角度30度以上で高さが5m以上のもの)において、大雨や長雨などにより雨水が地面にしみこみ、緩んだ“がけ”がとつぜん崩れ落ちるものです。
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「地すべり」
大雨や長雨等により雨水が地面にしみこみ、水の力によって持ち上げられた地面が広い範囲にわたり一体的に動き出すものをいいます。
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◆土砂災害防止法の制定について
このような土砂災害は全国各地で毎年のように発生しており、国・県・市町村により砂防えん堤の整備や急傾斜地崩壊防止工事などの対策工事が実施されています。
また、その一方で、下のグラフのように土砂災害が発生する恐れのある危険な箇所に対して新たな宅地開発等が進み、それに伴って土砂災害の被害を受ける危険のある箇所も年々増加し続けており、すべての箇所を対策工事により安全な状態にしていくには、膨大な時間と費用が必要となってしまいます。
【グラフ】急傾斜の危険箇所と整備課済み箇所
(箇所数の推移)
このため、土砂災害から人命を守るため、土砂災害防止工事等のハード対策と併せて、危険性のある区域を明らかにし、その中で警戒避難体制の整備や新住宅の立地抑制等のソフト対策を充実させていく必要が生じています。
このような、土砂災害に対するソフト対策を推進するため、平成13年4月に『土砂災害防止法(正式名称:土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律)』が施工されました。
◆土砂災害防止法の概要
『土砂災害防止法』は、土砂災害から国民の生命を守るため、土砂災害のおそれのある区域を明らかにし、危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等をおこない、土砂災害に対するソフト対策を推進することを目的とし施行されました。
これを受け、佐賀県では法律に基づき、土砂災害の被害を受ける恐れのある範囲を明確にするため、地形や土地の利用状況などの調査を実施し、土砂災害警戒区域(通称:イエロー区域)と土砂災害特別警戒区域(通称:レッド区域)の2種類の区域指定をおこなっています。
調査の実施に伴い住居等の敷地内への立ち入りをお願いすることがありますので、調査の趣旨をご理解いただき、協力をお願いします。 |
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【表】 土砂災害防止法による区域指定の種類
土砂災害警戒区域
(イエロー区域) |
土砂災害により、住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる区域であり、危険の周知、警戒避難体制の整備が行われます。 |
土砂災害特別
警戒区域
(レッド区域) |
土砂災害により、建築物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる区域で、特定の開発行為に対する許可制、建築物の構造規制等が行われます。 |
こんなところが指定されます。(イメージ)
◆土砂災害対策の取組みについて
佐賀県では、土砂災害対策として砂防事業や急傾斜地崩壊対策事業等のハード整備、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域の指定等のソフト対策に取り組んでいます。
しかし、土砂災害の被害を防ぐためには、実際に避難行動をおこなう住民の皆さん、市町の防災部局、地元消防団、その他にも土砂災害に関わる多くの方々が互いに協力することが必要です。
佐賀県では、ハード整備とソフト対策を総合的に推進し、土砂災害による犠牲者ゼロを目指して土砂災害対策を進めていきたいと考えていますので、皆さんのご協力をよろしくお願いします。
参考