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平成27年2月5日 知事定例記者会見
質疑内容
○朝日新聞
それでは、まず、就任からほぼ1カ月が経過いたしました。ここまでのところへの感想と、今後への課題で見えてきたことなどについてお願いをいたします。
○知事
初登庁が1月14日でございましたので、まだ1カ月もたっていない状況の中で、やはり一番私の印象に残っているのは、鳥インフルエンザの対応でありましたり、原子力関係の玄海原発の視察であったり、離島視察であったり、そのための実働訓練であったり、まさに危機管理関係の対応ですとか、行事が非常に多かったと思っています。その間、やはり県民の皆さん方の一番の私に対する思いであったり期待というものは、安心・安全の問題ということをしっかりと感じさせていただきました。ですから、その期待に応えたいという思いで取り組んでいることと、もう1点は、やはり佐賀県を元気にしていただきたいという声が非常に多うございましたので、まさに今、地方創生の議論もこれからスタートするわけでございますけれども、できるだけ多くの県民の皆さん方が、そうした佐賀を元気にする取り組みに少しでも参加いただいて、芽が少しでも出てきて、佐賀県全体が盛り上がるという形を早くつくっていきたいという認識でございます。
以上です。
○朝日新聞
ありがとうございました。
それでは、個別の質問でもう1点お伺いをいたします。
昨日、九州電力さんのほうから再生可能エネルギーの買い取りを再開するということについて説明会がございました。県のほうは、太陽光立国・立県という形で非常に熱心に進めていた事業を、例えば、有明道路のソーラーパネルの設置など一旦見送るなど少し慎重な姿勢にしておられましたが、きのうの九電の措置を受けまして、今後県としては太陽光並びに再生可能エネルギーについてどういうふうに取り組んでいくべきだと今の時点ではお考えでしょうか。
○知事
そうですね、再生可能エネルギーについて、佐賀県は非常にさまざまな取り組みをこれまでもしてまいりましたし、これを進めていきたいという気持ちにいささかの迷いもないんですけれども、ただ、問題は、これからそうした買い取り制度もそうですけれども、持続可能性が、そしてこれから後に対する予見性というものが余りはっきりしていない状況になってきたのかなという状況になってきたのかなというところがあります。ですから、そこの見通しをぜひ国ですとか、九電さんでありますとか、さまざまな条件をできるだけ詳細に提示いただいて、県だけではないさまざまな県民の皆さんもそうですし、予見可能性をしっかり出せるような形で取り組んでいただきたいなという思いであります。
○共同通信
オスプレイの配備計画について何点かお伺いしたいと思います。
近々、防衛副大臣がいらっしゃるかと思うんですが、それが今の段階でしっかり決まっているのかというのと、防衛副大臣が来た際は何を聞きたいか、確認したいことなどありましたら教えてください。
○知事
有明佐賀空港へのオスプレイ等の配備要請については、今確かに防衛副大臣が私のほうに説明に来るという話が来ているということを承っています。ただ、この日程調整については現在進行中で、もうしばらくすると防衛省さんのほうから発表するという流れになるのではないかというふうに思っています。
私、先だっても申し上げましたけれども、この課題については県民の安全が第一だということはもう申し上げたところでありますが、全く無色透明という意味で白紙だというふうに申し上げましたけれども、そういう姿勢でまずは説明を聞いていきたいというふうに思っています。
○共同通信
具体的にどういうところを聞いてみたいとか、注視したいとかありますか。
○知事
まず向こうがどういうふうなことを申し上げるのかなということですが、私の関心はもう県民への影響ということです。ただ、今回は私のほうからというよりは国の考えということをきっちりとまず聴取すると。私なりに把握させていただくということが大切かなと思っています。
○共同通信
もう1点、オスプレイについてなんですが、公害防止協定についての配備計画への影響等のお考えについてお聞かせください。
○知事
そうですね、公害防止協定の覚書付属資料には、県は佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを持っていないというふうに記載されています。当時の県が有明佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを持っていなかったということは、よくこれで事実としてわかります。その一方で、またそのことは協定第3条の空港の運営変更にもなることであり、当然に事前協議の対象となるものであると考えるという記述もございます。私は、さまざまなこういった意見があることもしっかりと承知しておりますけれども、当時のそうした思いというのは尊重しなければいけないというふうに考えています。この協定が地元の関係者との間で結ばれたということでございますので、そうした関係者の声を尊重することは大切なことだというふうに認識しています。
○時事通信
今の公害防止協定のところなんですけれども、古川前知事は、変更の場合の事前協議ということと、共用する考えはないというところのウエートがフラットだったと思うんですけれども、今のお話を伺っている限りだと、山口知事は共用する考えはないというところに対してかなり、秀島市長もそうですが、ウエートを重く置いていらっしゃるのかなと思ったんですけれども、そこら辺に関してはいかがですか。
○知事
この規定も、まず当時のお考え方として、そういう共用する考えを持っていないと記載されているということ、そして、事前協議の対象となると書いてあることということがまず、それ以上でもそれ以下でもない。もう1つは、こうした地元の思いを大切にしなければいけないという考え方の中で、じゃ、現在の皆さん方の思いはどうなのかということも、もちろんこれは大切なのかなというふうに思っています。
この問題については、私が無色透明と申し上げたのは、全く私なりにしっかりと国の考えを聞いてさまざまな次のアクションを起こしていきたいということでございますから、まずはこのたび、いつになるか、近日中ということだと思いますけれども、まず国の考えを把握することが何よりも大切かなというように思っています。
○毎日新聞
知事が選挙戦に掲げられていた現場主義についてなんですが、来週にも就任1カ月になりますが、現場主義のこの1カ月の取り組み、恐らく離島巡りであるとか、あと、原発視察では、それも現場主義の1つなんですが、1カ月間、現場主義についてのこれまでを振り返ってお考えとかを。それと、今後の現場主義についてお願いします。
○知事
そうですね、先ほど申し上げなかったことの1つに、鳥インフルエンザでとても大切なことは、やはり事件は現場で起こっていると。ここの会議室に情報が入らないということよりも、西有田での実際のオペレーションがどういう環境で行われていて、そこに十分な体制があったのかというようなことは一つの反省材料だったんですよ、我々にとってですね。ですから、やはり県庁職員もそうですけれども、やはり現場だねということについては認識を一にしたわけでございますし、今回、私も今ご案内にありましたように、さまざまな現場にも行ったところではありますけれども、そうした中で、例えば、有明海のノリの色落ちの状況なんかもぜひ見てもらいたいとか、今回、離島も3つだけでしたよね。ほかの島の皆さんから早く来てというような声もいただいたりとか、そういう声も承っているので、今、総合計画をしっかり立てていこうかという準備をしていますけれども、その中で、県民の皆さん方の声も十分に聞いた上で方向性を出していきたいなと思っておりますので、ぜひそうした会にも参加していただいて、現場の声を出していただきたいなという思いです。
これからもそうしたことで、私みずからとあわせて、県庁職員にも現場主義を徹底するようにしっかりと申し上げていきたいというふうに思っています。
○毎日新聞
もう1点いいですか。原発に絡むことなんですが、先日、反原発の市民団体、県庁にいらっしゃって、これまでの前知事との会談というのはなかったということで、新たに就任された山口知事との反原発団体との会談、懇談を要請しておられますが、これについてはお受けになるお考えとかはどうでしょうか。
○知事
私の思いとすると、できるだけ多くの方々のお話を承りたいなというふうに思っています。
私も県内を歩いている中で、さまざまな方々が私に声をかけていただきます。その中で、私のやり方に異議を唱える方ももちろんおられるわけですけれども、それはそれで私は非常にしっかりと対話もしていますけれども、やはり一方的に申されても、特に声を荒げたり、何というんですかね、対話というのは、お互いのやっぱりある程度誠意をしっかり持った上で意見を言い合う場だと思っているんです。ですから、全く私、やぶさかではありませんし、反対--私は再稼働の方向でと言っていますけれども、もう絶対だめだという皆さん方とも、ぜひ会う機会を設けていきたいというふうに、うちの職員には指示はしてあります。
ただ、先ほど申し上げましたように、これからそうした会がずっと続くような形でのやり方を考えるようにという指示は出しています。ですから、皆さん方の思いが知事である私に訴える場というものが長続きするようなやり方をぜひ考えていただきたいなというふうに、これはお願いも含めて申し上げておきたいと思っています。
○読売新聞
大きく2点ありまして、1点目は就任間もなく1カ月ということで、生活面のほうなんですけれども、仕事にはなれられましたでしょうかとか、夜はよく眠れていますでしょうか。
○知事
そうですね、特に今回の知事選挙については、私ががむしゃらに頑張ったというよりは、多くの県民の皆さん方から徐々に支持をいただいて、ゴールを切ってみたら先頭だったというような選挙でした。そうした意味で、自分たちがつくった知事さんだからということでさまざまな、一緒にお祝いしたりとか、一緒に反省したりとか、そういう思いにできる限り応えさせていただいているところであります。こうした声にはできる限り応えていきたいというふうに思って頑張っておりますけれども、やはり1日24時間しかありませんので、なかなか思いの届かない皆さん方には、これから何とか頑張ってそうした機会を持っていきたいというふうに思っておりますけれども、片や、もう1つの思いが、私は、家族を非常に大切にしておりますので、ちょうど3日前ですかね、公舎に引っ越ししたのが。お家でご飯を食べたいなと思ったりすることもあるわけですので、そのあたりのバランスをとっていくということが大切なのかなと。役人のときに思っていたよりも大変な仕事だなということで、しっかり重責に応えたいという気持ちと、そうした家族の部分とのはざまで若干悩んでいるというのが正直なところです。
○読売新聞
もう1点だけ。原発の地元同意の件なんですけれども、これまでも質問であったと思うんですけれども、伊万里市長が再稼働によるリスクを負うのに同意手続で蚊帳の外に置かれるのはおかしいということで、山口知事に対し、同意手続を行う際は地元の範囲に伊万里市も含めるべきだということで知事への面会を求めています。これについてのお考えと、改めて知事自身は、地元同意の範囲についてはどのように考えていますでしょうか。
○知事
まず、この協定についても、やはり事業者と自治体とか、そういった関係になるので、もちろん伊万里の市長さんもぜひ事業者さんとか、そうしたところにまずしっかり訴えていただきたいなと思ってはいるんです。
ただ、私は今回のこの件についても県民の安全というのを第一に思っておりますので、会いたいと、話を聞いてもらいたいという市長の思いにはしっかり応えていきたいと思っていますので、これも要請があったと聞いておりますので、近日中に調整されるんではないかというふうに思います。
私の思いは、このたび、もし規制委員会の安全基準のもとで許可がおりるということになったら、そのときに事業者ですとか、国のほうからさまざまな説明があると思いますので、それを受けて対応していきたいと思っています。
○読売新聞
それを受けてということなんですけど、最終的には、地元同意の範囲については知事自身が決められるべきと思っているのか、それとも、そうではないと思っているのかについてはどうでしょうか。
○知事
これも、国のほうの考え方をしっかり聞いた上で、私は申し上げることを申し上げていきたいと思っています。
○読売新聞
再三すみません。申し上げることを申し上げるというのは、その範囲については、選挙中、知事におかれましては、佐賀のことは佐賀で決めるというふうに再三おっしゃっていたと思うんですけれども、知事のほうで範囲については決められるということでしょうか、それとも国のほうが指定すべきというふうにお考えでしょうか。
○知事
これは、あくまでも許可をしていくのは安全規制委員会であって、そしてその後の進め方については国が決めるべきだと思っていて、その話を承らないと県としての判断というのは、私は今の時点で申し上げられないと思っています。
○時事通信
これまで、町村会と市長会と懇談の場があったと思うんですけれども、その中で、地方創生の関係で、市町の支援を財政面的なものも含めて支援をしていきたいと。きのうのお話の中では、知事、案を出してくれと、みんな平等にするわけじゃないんだと、成功事例をつくりたいというお話があったと伺うと、地方創生先行型に似たようなイメージで県が何らかのお金を配分するのかどうなのか、具体的なイメージが伺っていた限りではまだ見えてきていないので、何かその一端は、お金の出どころですとか、そういうところも含めて、あと時期的な問題もあると思うんですね。当初予算ではちょっと厳しいと思うので、肉づけの補正の段階でやるのか、どういうタイミングでその予算をつけていくというふうに考えていらっしゃいますか。
○知事
お詳しいですね。いろいろ、さまざまな。
確かに、きのう私、10人の市長さんとの意見交換の中で、やはり地方創生は地域から出ていくもので、そのときに市町はとても大切な役割を果たしているというお話をさせていただいて、そのときに、じゃ、さまざまな県の支援も、全く平等に20の市町にイコールにということを考えることをやるばかりに大切な地域のやる気をそいでしまうということがないように、できる限り地域地域で出た、頑張ろうという芽を大切にしてもらいたいということを申し上げ、その結果として差がつくことになっても、それは自然の姿ではないかという思いから、そうした発言もさせていただいたところであります。
具体的な今回の地方創生の関係予算の中での取り扱いについては、今さまざまなところと調整中ですので、もうしばしお待ちいただきたいなと思っています。よろしくお願いします。
○NHK
今の質問の関連なんですけれども、方向性としては、例えば市や町に対して財政面の支援を行うのか、それより、例えばもっと地域とか、下のほうまでというか、深いところまで支援をしていく、方向性としては何かどういったことを今の段階では検討をされているんでしょうかね。
○知事
具体的には申し上げないのは今お話ししたとおりなんですけれども、私の考え方としますと、市町というよりは、地域の皆さん方がいかにその地域を何とかしたいという思いを持っていただけるのか。そして、前に進めようとしていただけるのか。自発と─自分で発する、自分で頑張ろうという気持ち、そうした芽が多く出ていただけるような形になるように。そのときに、市町というのは、そうした気持ちに寄り添っていただけるように、基礎自治体ですので、県が地域とというやり方もありますけれども、私は、地域の皆さん方の思いをしっかりと市町がそこに寄り添って、現場主義で対応をいただく、そこに我々もバックアップをするという形にならないものかなという考え方で今調整しているところであります。
○NHK
要するに、国からのそういった支援ではないですけど、そういったものももちろんあるんでしょうけど、県独自でそれをかなりやっぱり力を入れて、佐賀県からやっぱりそういう、佐賀県はこういういいところですよというのが全国にも知れ渡るようなレベルまでやっていきたいということですかね、やっぱりこう。
○知事
うん、そうですね。私も、あれはいつだったでしょうか、石破大臣にお会いさせていただいたときに、やはり地域発の取り組みを大切にさせていただきたいということで、それは大臣も我が意を得たりというか、そのとおりだという中で、さまざまな提案をさせていただきましたし、私は佐賀県が地方創生の旗頭として、全国に名を馳せるような形にならせていただきたい、そして、頑張りたいということを申し上げたところですので、ただ、それは私の力ではなくて、佐賀県民のそれぞれの地域に対する思いであったり、これからの頑張り、試行錯誤の結果だったりしますから、そこはぜひ、佐賀県民の皆さん方としっかり支えながら鼓舞していきたい、そういう気持ちです。
○NHK
ちょっとすみません、財政面でということですよね、特に。特に財政面でということでよろしいでしょうか。
○知事
基本的に、財政面でというと何かお金だけ出して終わりという感じがあるんですけれども、そういうことじゃなくて、さまざまな人的なサポート、いろんな地域地域で頑張ろうとしたときに、お金だけを出せばいいということじゃなくて、皆さん方は、非常に何かをやろうと、6次産業化でもそうですし、何か文化を復活させようという取り組みもそうですけど、これやはり不安なんですね。そうしたときに、市町であったり、県であったり、団体の皆さん方だったりがさまざまな形でサポートするというのがまず何より大事。その上で、必要な財政的な支援については、そのソフトの中で考えていくということが大事なので、私がここで、じゃ、財政的にと言った瞬間に、大切なものがなくなってしまうので、それはもうこういうことでご理解いただきたいなと思っております。
○毎日新聞
鳥インフルの関係なんですが、きょう午後にも清浄性確認検査の結果が出るようですが、現時点での知事の鳥インフルの防除への思いとか、きょうもし確認検査が陰性で地区要件解除になればということについてのお考えをお願いします。
○知事
そうですね、きょう何とか本日中には検査結果が判明しますので、何とか半径10キロの搬出制限を解除させていただきたいと思っています。このままいきますと、2月11日には移動制限も解除される。何もなければですね、という流れになりますので、何とかそこにたどり着いて、今回の鳥インフルエンザについては終息をさせて、そうは言っても警戒する気持ちをずっと持ち続けたいと、そういうふうな形で思っています。
○西日本新聞
今、鳥インフルの関連で、これまでの対策、先ほど現場、西有田のオペレーションについて1つの反省材料だったというふうなこともおっしゃいましたけれども、これまでの取り組みを振り返ってみていかがだったでしょうか。
○知事
今回のですか。
○西日本新聞
はい。
○知事
私も現場に、深夜の1時ぐらいでしたかね、1時か2時かお伺いさせていただいて、この本部を終わった後ですね、そしたら、非常にうちの職員たちが体育館で寒そうにしていて、現地本部でのオペレーションの問題と、あと情報がしっかり現地の中でも行き届いているのかなということと、現地の本部長がすごい頑張っていただいたんですけれども、多くの業務を抱えていてという状況がありました。実は災害対策でロジスティックス、トップを支える周辺の部隊というのはとても大切なことです。それからリエゾンオフィサーと言って、さまざまな連絡役というのはとても大切なことですから、そうした現場の布陣を厚くするということを、これから全ての災害対応についてやっていくという見直しを指示したところです。
○佐賀新聞
離島を視察されて、原子力災害の避難計画の課題をいろいろと確認されたと思うんですが、現場を見られて既に指示されたことなどはありますでしょうか。
○知事
そうですね、避難計画なんかも基本的な手順というのを書いてあります。基本的な手順で例えば、唐津港に行くとか、そういうふうに書いてあるんですけれども、私が大切なのは、実際に何かが危機が起こったときに、予定どおりいくことというのはなかなか難しい。実際にはさまざまな事象に体面するわけですから、そのときに副次的なルートですとか、やり方がしっかりあるということがとても大切なことだというふうに思っています。ですから、ついつい計画物をつくると、もうそうするものなんだということで、しかも住民に対する説明もなされて、むしろその計画を守るほうに全てが動くということは、実は余り得策ではないと思っています。ですから、あの離島に行ったときも、さまざまな、我々が、じゃあ、大しけのときどうするのかとか、じゃあ、逆に言えば、天気もいいときに、むしろ長崎側に行けるのではないかとか、空からどうなのかとか、さまざまなご意見もありましたから、多面的な方法について準備しておいて、一定のまずメーンのルートはつくっておきながらも、その状況によって判断できるという余地をしっかりとつくって、それを住民の皆さん方に知っていただくということの大切さを担当部署に指示したということです。
○佐賀新聞
多面的に準備するように指示したということなんですかね。
○知事
はい。ですから、例えば、うちの部署もそこはわかっていて、やってはいるんですけれども、なかなか住民の皆さん方は計画でその訓練をやっていますから、もうそれしかないんだって思い込んでおられるところもあります。実際、我々の準備も、避難計画というのは終わりがないんです。ですから、できるだけいろんな対策をしっかりと前に進めて、皆さん方にいろんな方策があることについてわかっていただいて安心していただくというのがとても大切なことなので、その準備を急ぐように指示しています。
○NHK
先ほどの鳥インフルの反省の点に関してなんですけど、組織を支えることと連絡役が大事だという、それは何か今回のことで反省点があって、よりもうちょっとこうしたほうがよかったのでということなんでしょうか。
○知事
ですから、例えば、今回のポイントは、1つはやっぱり寒さ。もちろんいろんな環境の悪さもあるんですけれども、こんな寒い状況で作業をするということでしたよね。ですから、当然もうちょっと暖房器具があったりとか、それから、オペレーションの集合時刻は適切だったのかとか、そうした反省材料があるわけです。
もちろん、今回は皆さん方の本当の頑張りで、全体として見ると72時間以内に防疫措置も終わって埋去できたわけですから、よかったわけですけれども、その中々でそうしたスムーズさという意味では課題があった。そして、情報のない中で待つというのは非常につらいものですから、改善の余地がまだまだあると思いますし、今回は鳥インフルエンザのこういう事象でしたけれども、幸い、危機管理対応というのはさまざまなバリエーションが、いろんな災害がありますから、そのときそのときにまた対応できるような形で今回は現地対策本部のあり方について見直しを図るように指示をし、今準備をしているというところです。