佐賀県教育委員会では、ICT利活用教育は学力向上の有効な手段であると捉え、教育の情報化に取り組んでいます。
特に、平成23年度からは、教育の情報化の推進目標と工程を具体化した「先進的ICT利活用教育推進事業」を、佐賀県総合計画2011において県の最重要施策に位置づけ、全県規模で取り組んできました。
平成24年度は、それぞれの分野について、これまで取り組んできた実証研究の成果分析を行い、改めて、ICT利活用教育の持つ教育効果と課題について整理し、利点はさらに伸ばし、課題に対してはその解消のための手立てを講じました。
このうち、機器整備については、平成23年度の実証研究の成果等を踏まえながら、平成24年度中には未整備の県立中学校(併設型中学校)並びに県立特別支援学校(小・中学部)全校を対象に、全ての普通教室に電子黒板と校内無線LANの整備を行うとともに児童生徒全員に1人1台の学習者用端末の整備を終えました。
さらに、実証研究校として県立高校5校(普通科2校、農業科・家庭科併置校1校、工業科1校、商業科1校)を指定し、高等学校におけるICT利活用教育の本格実施に向けた課題の抽出と対応策の検証を行い、その結果を踏まえ、平成26年度から県立高等学校で導入する端末のOSをWindows 8 Proとすることを決めました。
県独自の教育情報システムについては、平成23年度は、ICT利活用教育の全県実施に向けて必要な機能の確認を行うためのプロトタイプを創り、実証研究校を対象に実際の教育活動の様々な場面で活用してみるなどの実証研究を行うとともに、推進事業の本格実施に必要となるシステムの構築のための基本設計を行いました。その上で、平成24年度には、新たな開発チームを組織し、具体的な詳細設計と開発作業に取り組み、平成25年4月から稼働しています。
- 佐賀県が進める「先進的ICT利活用教育推進事業」の現状と今後の取組方針(資料 (940KB; PDFファイル))
現在は、「佐賀県総合計画2015」に示すように、教育の更なる質の向上に向け、現場の検証・反映を行いながら全県規模で教育の情報化を推進しています。
【実証研究】
平成27年度~平成28年度
(総務省先導的教育システム実証事業、文部科学省先導的な教育体制構築事業)
有田工業高校、中原特別支援学校、武雄市立北方小学校、武雄市立北方中学校
(文部科学省ICTを活用した教育推進自治体応援事業)
佐賀大学教育学部附属小学校・附属中学校、県立高校
平成26年度
(総務省先導的教育システム実証事業、文部科学省先導的な教育体制構築事業)
有田工業高校、中原特別支援学校、武雄市立北方小学校、武雄市立北方中学校