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県指定(天然記念物の部)01

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佐賀県天然記念物の部 

 

佐賀県天然記念物 佐賀城跡の楠(群)(さがじょうあとのくす(ぐん))

昭和28年11月3日指定
佐賀市城内
植物 



 県史跡「佐賀城跡」の一帯には、総数120株あまりのクスが生えている。特に、濠端には樹齢300年を越えると思われる大楠が並び立っている。これらのクス群は、かつて龍造寺氏の居城であった村中城を、佐賀藩祖鍋島直茂が慶長年間に拡張・強化して近世の佐賀城に構築した頃に、松とともに植えられたものと推定される。濠の内部を覆い隠すように繁茂していたために、佐賀城は、葉隠城、沈み城ともよばれた。

佐賀城趾の楠(群)佐賀城趾の楠(群)

 

 

 

佐賀県天然記念物 小川内の杉(おがわちのすぎ)

昭和31年3月1日指定
神埼郡吉野ヶ里町小川内 山祇神社
植物 


小川内の杉
 神埼郡吉野ヶ里町小川内は、脊振山の東面、標高約400mにある山村で、福岡県との県境に位置している。この山村にある山祇神社(やまずみじんじゃ)の境内に、スギの巨木がそびえて立っている。
  この小川内のスギは、大小3株からなっており、根元でお互いにくっつき合い、癒着しており、その根回りは13.5mにも及ぶ。また、樹高は27mと高く、3本の巨大な主幹が、そろって垂直に天をつくように伸びており、その姿は壮観であると同時に、極めて美しいものがある。
 小川内のスギは、山祇神社の神木として、長い間、村民に大切にされ、今日まで保護されてきたものであり、県内において、まれに見るスギの巨木として優美な姿を持つのみでなく、3株が癒着し同一根となっている珍しい存在でもある。

 

 

 

佐賀県天然記念物 唐泉山の椎の天然林(とうせんざんのしいのてんねんりん)

昭和39年5月23日指定
嬉野市塩田町唐泉山
保護すべき天然記念物(植物)に富んだ代表的一定の区域


唐泉山の椎の天然林


 嬉野市中央部に位地する標高410mの唐泉山の頂上には八天神社の上宮があり、この社殿を中心に約10haのシイの天然林が広がっている。唐泉山のシイは、大部分がスダジイで、ツブラシイがその中に混生しており、大半は根回り3m前後であるが、中には6m以上の大木もある。樹高はほとんどが16mを越え、10mから15mおきにそびえ立っている。この天然林の葉の繁茂は密で、足を踏み入れると視界がさえぎられ、わずかに太陽の光が地面に届くのみである。シイの間には、カブノキ、イヌガシ、その他多くの暖地性植物が生えている。
 この地は八天神社の社地として、昔から伐採が禁じられていたが、元和5年(1619)の全山火災、文政11年(1828)の8月9日から10日の朝にかけて襲来した大暴風雨、いわゆる子年の大風のため北側の一部を残し全部倒れてしまったと伝えられる。

 

 

 

佐賀県天然記念物 与賀神社の楠(よかじんじゃのくす)

昭和40年7月23日指定
佐賀市与賀町 与賀神社
植物


与賀神社の楠
 与賀神社境内には、クスの巨木が3株あり、この内、拝殿南側にある1株が指定されている。樹齢600年以上と推定され、根回り25.5m、目通り幹回り9.8m、樹高20.5mで、枝張り東西37m・南北25mである。地上5mの所から幹が大きく二つに分かれ、四方に枝葉が繁っている。幹や枝には、ノキシノブ・コケ類が多数付着し、老樹を感じさせる。幹には六畳敷余りの空洞があるものの樹勢は盛んである。
 与賀神社は、欽明天皇の時代(6世紀)に創建されたと伝えられ、佐嘉郡小津西郷の塚原大明神を遷して祀ったもので、初め芦原大明神と称した後に、朝廷から与止日女大明神の神号を与えられ、勅願所となったと伝えられる古社である。祭神は、豊玉姫命のほか七柱の神を祀っている。その後、文明14年(1482)に小弐政資が与賀城(現在の佐賀市赤松町・与賀町)を築いたとき、その城館の鎮守の社とした。
 堂々とした老樹の風格ある姿は、与賀神社の古い歴史を物語るようにそびえ、数多い佐賀市内のクスの中でも代表的な巨木である。このクスの堂々たる風格に感じ入った俳人、青木月斗の句碑が境内に建てられている。

 

 

 

佐賀県天然記念物 白角折神社の楠(おしとりじんじゃのくす)

昭和40年7月23日指定
神埼市神埼町城原字二本松 白角折神社
植物


白角折神社の楠
 白角折神社は、神埼市神埼町朝日にあり、城原川中流の西岸に位置していおり、境内南側に、神木として大切にされてきたクスの巨木がある。このクスは、根部が地上2mまで隆起し、露出している根は互いに絡み合い癒着し、板状となっている。根回り29.3m、目通り幹回り10.5m、樹高22m、地上4mから下枝が南に向かって力強くのびており、主幹もまた南側にのびる。主幹はさらに地上8mの所から、数多く枝分かれし、それぞれに小枝葉が繁茂している。枝張りは東西32m、南北26mで、幹に小さな空洞はあるものの、樹勢は盛んで、境内を包み込むように青々と繁っている。幹や枝には、マメヅタ、ノキシノブ、ネズミモチなどが数多く付着し、推定樹齢1000年を実感させる。
 白角折神社は、平安時代の貞観15年(873)に従五位を授けられた、県下でも古い神社の一つである。同神社は、同町内の櫛田宮と千代田町の高志神社とを合わせて、かつては神埼庄の三所大明神と呼ばれ、人々の崇敬を集めていたが、荘園の衰えとともにさびれてしまった。同神社は、明治44年(1911)、近くの仁比山神社に合わせて祀られることとなり、現在は、朝日地区の人々の手によって守られている。

 

 

 

佐賀県天然記念物 海童神社の楠(かいどうじんじゃのくす)

昭和40年7月23日指定
杵島郡白石町大字深浦 海童神社
植物


海堂神社の楠
 有明海沿岸には、海童神社と呼ばれる、海をつかさどる神を祭神とする神社が数多く点在している。これらの中で杵島郡白石町大字深浦、国道沿いにある海童神社境内には、樹齢600年以上と推定される大クスがある。この大クスは、参道の石段を上りつめた左側の斜面にあるため、根がむきだしになっており、その高低差は7mにも及ぶ。根回り24.5mで、根元近くから3本の主幹に分かれる。主幹の幹回りはそれぞれ、11.5m・3.45m・2.7mあり、最も大きい幹は、樹高19m、枝張り南北22.5mに及ぶ。地上5mの所で、主幹3本の内2本が互いにくっついており、他に見られない珍しい姿を見せる。主幹には大きな空洞があるものの、樹勢は非常に旺盛である。特に大きい枝には、多くのマメヅタやノキシノブが付着し生育している。この大クスは、枝張りが石段に沿って下方にのびるとともに、枝葉が境内をおおうばかりに八方に広がり繁茂している姿は、神域にふさわしい景観を呈しており、県内の代表的なクスの巨木の一つである。なお、同神社では10月1日に秋祭りが開催される。また、近くには、昭和52年(1977)に県史跡に指定された龍王崎古墳群がある。

 

 

 

佐賀県天然記念物 稲佐神社の楠(いなさじんじゃのくす)

昭和40年7月23日指定
杵島郡白石町大字辺田稲佐 稲佐神社
植物


稲佐神社の楠
 稲佐神社は、杵島山の東面、白石平野を一望する山腹にある。同神社の広い境内には、推定樹齢300年を越す多くのクスが繁っているが、この中に樹齢600年以上と推定される特に巨大なクス2株が、県の天然記念物に指定されている。
 参道石段横の鐘楼東側にそびえる1株は、根回り26m、目通り幹回り10m、樹高17m、枝張り19m。地上5mの所から三方に幹が分かれ、無数のマメヅタやノキシノブなどが付着し生育している。幹には空洞があり、また昭和6年頃、大風雨により主幹が折れたといわれるが、樹勢は旺盛で樹相も優美である。社務所東側の1株は、根回り19.2m、目通り幹回り10.5m、枝張り18.9mで、樹高は26.5mもあり、県内で最も高いクスとして知られる。地上13mの所までは、ほぼ垂直に伸び、枝葉が四方に広がり非常に美しい姿を見せている。
 クスがある稲佐神社は、古く推古天皇の時代(6世紀末~7世紀初め)に創建されたと伝えられ、白石平野一帯の鎮守として崇敬されてきた。平安時代に書かれた歴史書「三代実録」(10世紀初め)にも記録された神社であり、藩政時代には、鍋島家藩主の崇敬が厚かったといわれる。なお、稲佐神社の肥前鳥居は、昭和49年(1974)に、町の重要文化財に指定されている。

 

 

 

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