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令和5年10月6日 知事定例記者会見質疑(全文)

最終更新日:

<目次>

1  SAGA2024国スポ・全障スポについて(その1)

2  九州新幹線西九州ルートについて(その1)

3  SAGAサンライズパークについて

4  SAGA2024国スポ・全障スポについて(その2)

5  「KATAラボ」について

6  SAGA2024イメージソング「Batons~君の夢が叶う時~」のカラオケ配信について

7  SAGAアリーナについて

8  ローカル線の再編について

9  地域公共交通の存続について

10  九州新幹線西九州ルートについて(その2)

 

1 SAGA2024国スポ・全障スポについて(その1)

○佐賀新聞

 先ほどもお話がありましたけれども、国スポまであと1年を切りまして、現在の準備状況をどう評価されているかということと、あと、宿泊施設や交通の課題などもあると思いますが、この辺り、どのような対応を考えていらっしゃるでしょうか。

○知事

 いよいよSAGA2024まで1年ということであります。全20市町が開催会場になるということで、県と市町が一緒になって連携しながら取り組ませていただいております。雰囲気も盛り上がってきて、全般的には順調だと思っております。ただ、やっぱり準備をしながら残念に思うのは、今お話しいただいた、やっぱり旅館とか宿泊施設が全然佐賀県内に足りないので、順次隣県の協力を仰ぎながらやっていくということ、もちろん、我々は宿泊施設が少ないのは分かっていたので、期間外開催、開会前にやる開催を他県より増やしているんですね。それで均衡化して、できるだけ県内に宿泊していただこうと思ってはいるんですが、それでも、どうしてもやっぱりあふれるねという話になっていて、そういったところの調整を今行っているところであります。

 昨日もそうですけど、やっぱりSAGAアリーナもできましたし、こういったところはぜひ民間の皆さん方に投資をお願いしたいなというふうに、準備をしながら思っているわけであります。ぜひ初めてのスポーツ大会となるわけですから、我々は国スポ・全障スポのその後というものをSSP構想を掲げて狙っているわけですけれども、そうは言っても大切な大きなきっかけとなるイベントなので、県民の皆さん方がこぞって、全ての県民の皆さんにスポーツの力をお届けできるように準備を進めていきたいと思っています。

○佐賀新聞

 すみません、交通事情とかはいかがですかね。

○知事

 そうですね。やっぱり、特に開会時期を中心として、そこが一つの大きなポイントだと思っています。やはり選手とか出演の皆さん方をうまく誘導していくということと、やはり皇族の皆さんも来られますので、この警備との両立をうまく図っていくということになりますけれども、やはり我々の場合、開会式もSAGAサンライズパークという、まちの中心にもありますので、ここが渋滞されると非常に進行に大きな影響を及ぼしますので、ここの工夫というものが大事だと思います。そういった意味で、周辺に様々なバスの拠点を設けたりしながら、そこから歩いていただくとか、駅からも歩いていただくとか、ある程度、そういった両立できる工夫をしながらやっていきたいと思います。

 今までの先催県は全面通行止めみたいな県もあったみたいですけれども、ちょっと我々の場合、幹線道路でもありますので、極力そういうことがない、ただ、できる限り、自粛をお願いしながらうまく回るような方策ができないかということで今検討しております。

 

2 九州新幹線西九州ルートについて(その1)

○共同通信

 西九州新幹線についてお伺いしたいんですけど、先般の議会でも南回りルートについて知事が議場では恐らく初めて、古賀県議の質問に対して意義深いといった発言がありました。改めて、南回りルート、あるいはそれに類似したルートについての認識を教えてください。

○知事

 これまでも様々な九州全体で考えられるようなものであればという話とかもしていたわけですが、この間、様々な検証、検討も我々はした中で、できるだけ分かりやすい形でお伝えできればいいなと思って今議会は臨んだわけであります。

 やはり改めて我々が感じたのが、整理をしたのが、やはりもともと関係者でフリーゲージトレインで合意をしていたわけでありまして、そこを断念したのは国の責任であります。もう終わっていた話であったので、それがFGT断念という国の責任でそれができなくなってしまったということであるので、佐賀県から打開する話ではないということもずっと申し上げてきました。そういうことを考えれば、合意されたものは何もありませんから、未着工区間ではなくて未合意区間という話をさせていただきました。

 そして、この未合意区間でありますので、さらから話し合うということが我々の認識です。ですので、そこでフル規格をさらであるステージで議論するということになるんであれば、鉄道局が、これが未合意区間であることを大切に思っていただきたい。そして、これまでの延長線上の議論じゃなくて、九州佐賀国際空港の活用とか有明沿岸道路などとの連携とか、佐賀県、九州全体の将来展望をどうつなげていくのか、大きな視点による全く新たな発想での議論が必要だというふうに我々は思って、そのようにずっと述べてきたわけです。

 そうした中で、今回、空港関連ルートというような話がありました。空港べたづけじゃなくても、もうちょっと幅広く南側をいろいろ展開して、空港や道路と連携させてもいいんじゃないかという話については一考に値する意義深いものと申し上げたわけでありまして、そういったことに関して、協議の中で議論されるのであれば、もちろん、こちらのほうについても財政負担だとか在来線の整理の問題は残りますけれども、我々とすると、十分舞台で協議するという価値があるんではないかと思いますし、我々はその舞台にもう既に立って協議をする準備は整えているということを申し上げておきたいと思います。

○共同通信

 関連して、南回りルートについてはだいぶ以前から示されてはいたと思うんですが、このタイミングでそういう発言に出られた理由というのは何かあります。

○知事

 これも、やはりフリーゲージトレインが止まって、それからどうあるべきなのかというのはこの数年間にわたって議論が進んできて、こういった問題というのは一瞬で決める話ではなくて、やっぱりこれまでの新幹線の経緯もあるように、じっくりといろんな多方面での検討をしながら考えていきたいと思っていました。そうした中で我々はこの南側のルートというものに関しては一考に値するなと。うまく条件が整っていくとすれば、さらに検討を進める価値があるんではないのかなというふうに思いました。

 やはりこれまで佐賀駅を通るルートというのは、在来線を活用してということで我々は合意してきたわけでありまして、あそこにフルをつくるということは全然違う話で、じゃ、どこのまちを壊すのかと。もし線路の上に乗っかるんだったらとんでもなくまた別の話になってくるので、それは我々としてはとても今想定できないので、そこの鉄道局がこだわる佐賀駅を通るというところからしっかりと離れてですね、だって未合意なんだから。過去の延長線で、そこから、FGTできないんだからもっとフルでやればいいんだという無理な考え方じゃなくて、しっかりと未来が見えた形で議論をするということであればということをずっと我々は申し上げてきたので、それは一貫してのものと考えています。

○共同通信

 国交大臣も今回の知事の発言を受けて、そのことも踏まえながら議論を積み重ねるという発言をされているようなんですが、国のほうから仮に今後、そういった具体的な案が示され、さらに踏み込んだ案が示された場合、今、「幅広い協議」はずっと平行線が続いていますけど、それは進み出すという理解でよろしいんでしょうか。

○知事

 これは全く予断を許さないというかですね、我々は今の鉄道環境、悪くないと思っています。それでも、武雄温泉から向こうに関しては我々も実質負担200億円を出しながら、それを最大限生かそうと努力を重ねてきたわけですけれども、それでも今の状況をそんなに、佐賀駅も含めて、1時間に5、6本、電車通りますし、新幹線の新鳥栖駅まで佐賀駅からは13分という短い距離でつながれているので、さらに、それでもやはりみんなでフル規格でつなぐという全く新たな話があるとするならば、我々としても全く別の発想で考えられるのであればと思いますし、それも、そんな簡単な話ではなくて、先ほど申し上げたように、それこそ今のままの整備新幹線のスキームでいえば、長崎県の倍以上我々が払うというちょっと考えられないようなスキームになっているので、そういったところの整理だったり、それこそ在来線どうするのという整理とか、そういったこともあります。

 そういった様々な整理がつくということであれば、前に進む可能性があるということを申し上げたいと思います。

 

3 SAGAサンライズパークについて

○NHK

 先ほどの国スポの交通の移動手段の関係で、ちょっと関連で伺います。

 SAGAサンライズパークといいますか、メイン会場への移動手段なんですけれども、例えば、昨日のバルーナーズの試合の観客の方にも聞くと、駐車場がないといったようなご意見も聞かれました。本番に向けてこうした移動手段というのを周知だったり、ここを利用してもらいたいというような呼びかけというのは改めて県としてはされていかれると思うんですけど、どのようにこれは周知をされていく考えがありますか。

○知事

 やはり一番怖いのは、通常のときもそうだし、イベントのときもそうだし、国スポ・全障スポのときもそうですけれども、大渋滞になることです。あのエリアというのは渋滞になるとぴくりとも動かなくなるリスクがあって、しかもあそこには大切な病院、特に周産期に対応している大切な病院もあるので、僕らの一番のミッションは渋滞をさせないということなんです。ですので、できる限り大きなイベントに参加していただくという皆さんについては、あの周辺に関しては公共交通機関、どうしても車で来ていただく方はいろいろ工夫をして、駅の南側とか様々なところからバス展開をしていただくということに徐々にそういうまちになっていけばいいなと私は思っています。

 ただ、そんな簡単に今まで車で直付けの文化があるこのまちで、そんな簡単にはいかないだろうなと思っておりましたが、駐車場をつくったらどうかという意見を私も賜りますけれども、さすがに8,000台程度の駐車場をあの周辺に立体駐車場をつくるということになると間違いなくその出入りで大渋滞を巻き起こすということになって、みんなが嫌な気持ちになっていくということなので、ぜひそういう持続可能性のあるまちづくりというところに徐々にしていければなと思っています。


4 SAGA2024国スポ・全障スポについて(その2)

○NHK

 あと、先ほどご回答された中に、例えば、国スポのタイミングではバスの待機場所をつくるであったりとか、少しイメージされている当日に向けた交通手段の計画のようなものは、もう少し具体的なものがありましたら教えていただいてもいいでしょうか。

○知事

 そうですね。具体的にそこがどういうポジションでどうやるのかというのは、今事務局のほうで検討していると思いますので、ぜひ取材いただいて、それもああだこうだといろいろ議論があるみたいなので。ただ、いろんな場所に学校のそれこそ校庭とか、そういったものを鋭意使いながら、うまく渋滞しないようにやれる作戦を考えているようなので、よろしくお願いします。

 

5 「KATAラボ」について

○日経新聞

 2つあります。1点目は、冒頭お話しされた「KATAラボ」の件なんですけれども、職員の方が常駐されていろいろな展開が始まるのが、協定を設けて始まるのが11月1日からとおっしゃっていましたが、その後、常駐されていろんな意見を吸い上げて、醸成していってという中の結果を出すというか、ある程度実践に移していくみたいなスケジュール感というものがあればお願いします。

○知事

 これは徐々にハード整備も含めて行われることになっていて、駅も旧駅を復元したり、新駅をつくったり、面的な整備、それこそ1枚目にあったかな、駅の映像が。こういう感じ、これはまだイメージですけど、という整備をセットで進められていて、これが大体僕らのイメージで言うと6、7年かけながらやっていく形なので、いろんなアイデアを含めながら、修正をしながら進めていくということになるので、徐々に出来上がっていくというイメージになります。その過程で「KATAラボ」がどういうふうに機能するのかということを見据えながら進行していくということになると思います。

○日経新聞

 そうすると、イメージ的に「KATAラボ」はすごく小さなチームで最初始められると思うんですけれども、要するにソフト、可能性を探るというか、具体的に6、7年後のものにばんとつながるというよりも、どういうコンテンツがあるかとか、魅力があるかというのも何というんでしょう、探るチームという解釈でよろしいでしょうか。

○知事

 そうです。基本的には、この後、工事関係に関していえば、先ほど言った新駅舎、旧駅舎、ロータリー広場ということで、これはまた別チームになります。

 この「KATAラボ」チームは、いわゆるハードを単にやるということだと、そこのコンセプトがうまくいかないので、どういうような中身にして、どういう人たちが運営して、どういう地元の人たちが巻き込まれるのかというところで、そこがうまくいかないと単に駅を変えたというだけになってしまう、残念なことになるので、そこのコンセプトづくりとか、まち全体でみんなに声をかけて巻き込んで、普段使いしてもらったところに観光客が来てもらうというようなものをつくり上げるコンテンツをつくっていく舞台と思っていただいたらいいと思います。

 

6 SAGA2024イメージソング「Batons~君の夢が叶う時~」のカラオケ配信について

○日経新聞

 ありがとうございます。

 それともう一点、カラオケで配信される「Batons」ですけれども、これは例えば、我々が歌ったとして、配信すると、そのお金がいろんな作曲者だったり、お金が回りますよね。これは何か佐賀県にいいことがあるんでしょうか。

○知事

 そうですね、実際に先ほど言っていただいた作曲家、作詞家、それから歌手、みんな佐賀県の出身のみんなに集まってやってもらって、すごくボランティアに近い形でみんなで頑張っていただいたので、そこにまずお金が歌われた分の印税が入ることについては、僕らはうれしく思っています。

 さらに言えば、このPVは、佐賀の風景が出てくるので、ああ、この曲って、とっても勇気を与えられる曲で、歌詞自体には“佐賀”って全く出てこないけれども、このPVを見ていただくと、佐賀の選手とか出てくるし、そういった意味で佐賀の宣伝効果というのはあるんじゃないかと思います。

○日経新聞

 もっと佐賀県のそういう権利を持っていてとか、例えば、知事が作詞していたら、そこに印税が入るわけで、SSPプロジェクトのそのSSPのほうにもお金が直接回るとか、あと何回歌えばとか、あと何万人が歌えば何ができるとか、そういうふうになるのかなと思ったんですが。

○知事

 そうね、そこまでできたら──

 でも、確かに何かこれが本当に爆発的なヒットをしたら、その何%かとなったらいいですよね。それも含めて考えてみます。今は。

○日経新聞

 分かりました。ありがとうございます。


7 SAGAアリーナについて

○朝日新聞

 SAGAアリーナについて伺いたいんですけれども、昨日、知事もバルーナーズの観戦に行かれて、ご挨拶のほうもされましたけれども、7,000人の方がいらっしゃったということで、すごくバルーナーズだったり、イベントだったり、いろいろ好調なんだなということは現時点ではあるかと思いますけれども、257億円という巨額な投資をされて、長期的に見て、それがそれだけの投資に見合う効果が出るのかどうかというのは、まだこれから注視が必要なところだとは思うんですけれども、そこら辺の課題の認識と、その効果を得られる見通しというか、そこら辺をちょっと伺いたいと思います。

○知事

 この国スポ・全障スポを我々が開催するに当たって、財政的な面から言えば、先催県がどのくらい使ったのかなということも調べたんですね。それ以内でやりたいなと思っていて、大体、例えば、前やったところが600億円とかいう中で、我々全体で550億円ということになっているわけですが、それでも、じゃ、それをどう工夫するのかというときに、例えば、よその今までの県は大きな開会式のスタジアムを屋根で覆って、スタジアムを造っているんですね。例えば、長崎県さんもそうですね、諫早に大きなものをさらから造ったり、栃木さんもそうでした。でも、我々はそこは工夫して、今あるスタジアムを改修して、屋根も一定限度に納めて、ちょっともし雨だったらみんなで合羽かなとか、そこをSAGAアリーナをつくるために、例えば、飛び込みも外にしたりとか、いろいろ財源の工夫をしながら、ただ、アリーナは普通の県がやるように、体育館みたいな形で百何十億でつくるということよりは、その国スポの後にアーティストがここはライブでやれたらいいねと思ったり、バスケットやバレーの選手たちが感動したり、そういうようなアリーナにしようということで、うちのアリーナは内側がすごく狭いですね。だから、逆にウオーッと見る人たちを中心につくっているアリーナなのでというような工夫をしながら。だから、あのアリーナだけを見ると非常に多額になっていると思うんですが、そこは確信を持って、その後に活きる形でのお金の使い方をしたいと思ってあれをつくりました。

 そして、あそこに入った人たちからは、私はほとんどそういう批判的な意見は聞いたことがないです。行ったことがない人は、そんなお金を使ってと言う方はもちろん今までおられますけれども、入って体感していただいたら、ああ、全く違うもんだねと思ったよりもというのを言っていただけるので、そういう方をこれからもっともっと増やして、特に国スポ・全障スポはすべての人にスポーツの力をと思っているので、ぜひ多くの県民の皆さん方にアリーナ、それから、アクアも、そしてサンライズパークを楽しんでいただけるような仕掛けというのは、これからもますます必要だと認識しています。

○朝日新聞

 具体的には、これからさらにその効果を高めていくために、どういう取組をしていかれるか。あわせて、バルーナーズへの支援、今年から5,000万円のユニフォームのスポンサーを出されていると伺っていますけれども、さらに何か仕掛けというか、されるお考えがあるのか。

○知事

 それはこれからの推移を見ながらと思いますけれども、基本的に、いわゆるSSPでいえばトップのところ、スーパーコンサートだったりとか、今度、羽生君が来るやつだとか、バスケ、バレーとか、そういったところは意外といい感じでいけているなと思ったんです。

 おっしゃるように、できるだけ多くの裾野の皆さん方にアリーナを楽しんでいただく工夫というのが、これからさらに必要かなというふうに思います。例えば、アクアでいえば、「Enji Basha」といって、県内の幼稚園のみんなに水深を30センチまで低くして楽しんでいただける、みんなそこは大喜びだったので、コロナでずっとマスクしていた中で、あんな大きなプールでとかね、ああいうことを今度は高齢者の皆さん方にどうやって活用してもらうのかなとか、そういう工夫というのはこれからさらに引き続きやっていかなければいけないなと思います。

 

8 ローカル線の再編について

○時事通信

 私からはローカル線の再編について伺えたらと思います。

 先日、JR西日本のほうが岡山と広島を走る芸備線の一部区間について再構築協議会の設置というのを国に要請しました。佐賀県内でも筑肥線の唐津と伊万里間というのが赤字が続いていて、今後、協議会を設置する可能性というのもあり得るんですけれども、その辺り、現在の認識としてはいかがでしょうか。

○知事

 芸備線は広島、岡山をまたぐ区間ということで、これは国も乗り出してきて、これから様々な協議が進むというふうに認識しています。この推移をしっかり見ていきたいなというふうに思うのと、一般論的に言うと、特にJRさんは経営安定基金とか様々な中で、ある部分、国鉄を引き継ぎながら公共的使命を帯びていると私は思うんですね。それが準民間会社として上場されて、資本の論理ということになってしまったところに今の齟齬があると思うんだけれども、そういったところの整理を今しなければいけないところなので、我々とすると、公共的使命、特に我々の中で言われている筑肥線であれば、朝夕の子どもたち、生徒たちの大きな足となっているので、そういったところに対してどう向き合っていくのかということ。だから、例えば、JR九州さんも黒字会社ですから、そういったところをどういうふうな形で、どこに還元していくのかというのは、とてもこれから大きな話になると思うんですね。ですので、そういったところをしっかりと見据えながら、我々も、私も意見をしていきたいと思っています。


9  地域公共交通の存続について

○時事通信

 関連して、地域公共交通の存続というのが今後、郊外のほうで過疎化だったり、少子化が進む中で結構重要な課題の一つになっていると思うんですけれども、県としての何か取組などがありましたら、教えてください。

○知事

 やはりみんなで乗ることは大事だと思うんです。だから、声として、やっぱりないと困るよねとみんな思うわけです。でも、地域の皆さん方で、じゃ、どうやって活用しようかという具体的なアイデアを出していって、一緒になって盛り上げていくという仕掛けが必要だというふうに思うので、単に少子化だから人がいなくなってということよりは、そこの地域交通というものがどのような形でこれから存続していくのかということを考えていくというのがとても大事なことかなと思いますし、我々も、例えば、先ほどの鹿島・太良でいえば、二十数年後にはまたもう一回見直しがなされるわけで、そのための準備は今からしておこうと思うからこそ、鹿島・太良を盛り上げて、どういうふうな形になるのか、地域の皆さんと一緒になって考えていきながら路線を維持していこうという考え方なので、そういったところのみんなの意識が大事なんだろうなと思います。

 

10 九州新幹線西九州ルートについて(その2)

○毎日新聞

 新幹線についてなんですけど、知事の南回りルートの発言を受けて、JR九州の古宮社長が一歩前に進んだとおっしゃるのと同時に、佐賀駅ルートが望ましいと発言されていますけれども、知事のほうで改めて佐賀駅ルートになることの懸念というのは具体的にどういうことなのか、お聞かせください。

○知事

 端的に言って、そのまま今の在来線、5、6本あって非常に悪くない環境が崩されるということと、そのままアセスルートでこのままいくと、議会でも言いましたけれども、長崎県の2倍以上の負担金が課せられる。それから、今、佐賀駅の周辺も整備は進んでいるわけだけれども、どこを通すのか、要はビルを壊さないといけない、その間いろんなものが止まる、ということなんかも考えるとどうなのかなと思うんです。

 ですから、これから全く違う考え方で整理がされるならと思うんだけれども、もちろん、JR九州はそのほうが一番、要は人につくってもらう規格だから、その上を通るということなので、民間会社としての考え方は分かるんですけれども、だから、JR九州としてはそう言うかもしれない。ただ、我々としての考え方もあるし、未合意だから。別に合意しなければ、今の環境が僕らは悪くないと思っているので、ということなんですよ。だから、その一点がなければ悪くない環境だと私は思っているし。だから、よく勘違いされるのは、我々からこれを打開するとかいう話じゃないんだと思うんです。我々は、だから、1回合意した話は、フリーゲージトレインとして合意して、それは佐賀駅を、今の線路のままに通るということで合意したわけですよ。それは私じゃないけれども、佐賀県としてそれは守るということで思っていたわけなんだけど。でも、なかなかそれが、その開発が国ができないということだから、こうなっているわけで。ということを考えていただければ、今の事情というのは分かると思います。

 単純に考えれば、路線が切れていて、普通の人が単純に考えれば、つなげばいいよと思うのはよく分かるんですけど、この問題というのは、ずっと考えて勉強していただければ佐賀県の言っていることが分かっていただけると思うので、その努力は続けていきたいと思います。

○毎日新聞

 関連で、先ほど整備新幹線のスキームを今のままであれば考えられないということだったと思うんですけれども、具体的に、この整備新幹線のスキームというのをどういうふうに変えていったら可能性というのは出てくるんでしょうか。

○知事

 それこそ、我々のほうから打開して提案する話ではないんだけれども、少なくとも、今のままでいくと長崎県さんの2倍以上、だって、例えば、武雄温泉から向こう側に、長崎県さんは真水で実質負担600億円ですよ。うちは、簡単に言うと200億円です。それで、これはほぼフィックスです。武雄温泉から新鳥栖間は、長崎県はゼロ円です。佐賀県は、我々の見立てだと1,400億円以上に間違いなくなります。1,400億円足す200億円は1,600億円です、佐賀県は。長崎県は600億円のままです。どっちが便益ありますか。それで、これをゴーサインするというのは、とてもあり得ない話だし、そこを打開するためには、国のほうで工夫をする必要があると思いますし、実際のところこの問題というのは、建設費というのはどんどん上がっているというのは我々は身をもって、武雄温泉以西で経験をしたし、実際のところ、来年の3月に敦賀まで北陸新幹線は通るわけだけれども、北陸から関西にどうやって入っていくのかというのは、これは我々以上になかなか困難。しかも、あそこは事業費が我々どころじゃない可能性が高いので、そこをどうやって整理していくのかとかですね。

 例えば、四国で今一生懸命盛り上がっていますけど、どこから四国に出して、それは本当に、じゃ、誰が負担するのかとか、結局これは今からどんどん顕在化していくと思うんです、この話は。ただ、佐賀が先にこうなっているからこういう状況になっていますけれども、これは全国的にこの整備新幹線のスキームの問題というのは、大きな議論をするテーマになっていくし、佐賀の問題がなかなか解決しにくいのも、これから後がついてくるところのモデルケースになるからかなとも思いますが、ただ、私が思うのは、西九州新幹線はフリーゲージでやることになっていたので、それが頓挫したという特殊要因があるので、そこをしっかり意識すればいいんではないかと私は申し上げています。


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