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令和5年2月3日 知事定例記者会見 質疑全文

最終更新日:
記者会見

知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

令和5年2月3日 知事定例記者会見


質疑内容


○読売新聞
 当初予算で2つ、県立大学で1つ質問させていただきます。
 まず、当初予算について2つ。
 まず1点目は、今回の当初予算が知事の3期目の初めての予算編成になると思います。改めて、今後の4年間を見据えた狙いについて、改めてお聞かせください。
 それと2点目は、今回、予算規模としてコロナなどの特殊要因はありながらも、過去3番目の大きな予算編成になるということで、財政規律とか健全性についてどのように考えているかという2点です。
○知事
 今回の予算編成で気をつけた点というのは、まず、この3年間コロナ対策に追われていたので、コロナ対策のフェーズが変わるんだろうと思っています。そして、SSP構想ですとか、アリーナだとか、2024国スポ・全障スポに向けて、様々なチャレンジをチーム佐賀として取り組んでいきたいと思っています。
 ですので、みんなで取り組むんだという、未来に向けて元気が出るような予算ということを意識して編成しています。特に私が2期目の特に後半戦で、ずっとずっと考えていたのは、コロナ対策だけ止血的措置をしているだけでは、未来に希望が見えないので、このコロナ対策をしながらいかに次のチャレンジへの芽をつくっていくのかということばかり考えていたので。そこは、いろんなチャレンジ補助金だったり、「歩こう。佐賀県。」だったり、アウトドアの、先ほど言った公園の話だったりとか、SSP構想もそうですし、こういった芽出しの部分がしっかりと育つような、しっかり花を咲かせるような、そういうことを考えてきたので、これは佐賀県庁だけではなくて、官民一体となって、民も、例えば補助金も、コロナのときに作った、次の世代に育つようなキッチンカーなんかもそうですね。とか、新たなIT系のシステムを入れたり様々なものがありましたし、旅館もがらっと、個室に露天風呂を入れたりとか、大広間を改修したり、この際、交付金を活用しながらすることができたので、この効果が出てくるんではないかなと期待しています。
 これに関連して2問目の質問もそうなんですが、先ほど申し上げたように、交付金がもうないんだと思うんですよね。ですので、今回は全部、全て使い切りましたし、新年度で。ですからまた、ある部分、交付金というのはチャレンジしやすい環境ではあったんです。なので、思い切ったこともやってまいりましたけれども、これから先の事業化については、いろんなチャレンジをやってきましたから、そういったところの成果をしっかり取り入れながら、守りと攻めをしっかりと意識した、将来を見通した財政運営をしなければいけないなと思っています。
 その財政調整積立金については、これから4年間、私の3期目の間で目安としておりました約130億円は確保できる見通しがついたので、各種精査した結果。ですので、財政運営できそうだなと、この4年間ということで安心しております。
 それから、将来負担比率という指標を意識しているんですけれども、これは実は今年度末に約150%となると見込んでいたんですが、実は130%程度で改善されました。これはいいことなんだけれども、さらに精査を進めていった結果、今は130%だけど、今年度がピークではなくて、ピークは2年後ぐらいに、山は若干低めになるけど右側にずれるという試算になったので、そこをよく見据えながら、そして今、大学の問題、大学もありますし、そういったものをいろいろ積み上げていって、これも振れ幅があるんだけれども、それでも150%は行かないだろうなという試算ができたので、財政規律を意識しながらも──その後は、徐々に良くなっていくということでありますので、安定的な財政運営ができていると現時点では考えています。ただ、これはもちろん、今後も様々な外的要因とかいろんなことがあるので、常に財政規律、安定的な財政運営というところは、常に意識しながら、県政を前に進めていきたいと思っています。


○読売新聞
 じゃ、県立大学で1問だけお願いします。
 県立大学については、やはり大きな事業で、今後10年、数十年と関わっていく大きな事業になると思います。2月議会で本格的な議論が始まっていくということなんですけれども、今回、その構想を発表している部分で、どの部分が一番議論になっていくと思われるかというのと、どのように理解を得ていきたいかについてお話しいただけますでしょうか。
○知事
 ちょっと、議論してみないとよく分からないところもあるんですけれども、私、今までいろいろ議員さんと話した中では、何でこれまで、井本県政、古川県政で、一旦出たのに途中でやめることに──やめるというか、前に進むことを止めたのかというところ。
 それと、少子化の中でと言う方はあまりおられないんだけれども、全体とした中でそう言われる方もおられたけど、そこは先ほどの佐賀県の状況について説明すると大体分かっていただいたかなと思います。
 何といっても、あと外に出ていくということを別に否定しているわけではないので、受け皿を広げているということ。そして、ひとつこれは県議の皆さんにも県民の皆さん方とも議論したいんですけれども、やはり昭和の時代と置かれている環境は全く違う。やはり我々の育った時代というのは、佐賀県に職がなかったわけですよね。だって0.26というのは4人に1人しか佐賀県内で就職できないわけで、農業後継をしようとしても、長男だけしか継げなくて、ほとんどの、次男とか女性たちは県外に行ったり。大学進学率も佐賀県は非常に低くて、なので、ここに県立大学があるんだったら行こうかなという方もおられるはずだし、いろんな機会を広げることになるので、そういった、今言ったようなことも含めて、今度の議会などで議論をして、みんなで議論した上で前へ進もうというふうになっていただければ、私としてはうれしいなと思っています
○西日本新聞
 大学の関係で伺います。
 先ほど基本的な考え方の説明があった中で、大学のコストのところで、運営費の捻出だと思うんですけど、整備にはどのぐらい。そこら辺、何か考えはありますか。
○知事
 大体これまでの大学は100億を超えるぐらいのところが多いんですけれども、なんだけれども、御案内のとおり、今、資材の上がり方というのが半端なくて、今SAGAアリーナを造ったらさらに100億円必要だと、この前、ある方がおっしゃっていたみたいなので。ですので、一応200億円を財政見通しの中に入れて、今、試算をしています。もちろん、資本を投下する規模というのは、これから大学をどのような形で、どのような学科を作るかとか、理文融合とは言っていますけれども、そういったところによるところか多いんだけれども、そうは言っても財政見通しを入れなければいけないので、多目に見積もって200億円というところを入れていますけれども、できれば、そこまでいかないような形になればいいと思いますけれども、これもこれからの議論ということで考えていきたいと思います。  
○朝日新聞
 引き続き県立大学です。
 今回の予算の中では800万円という、県立大学の設置準備事業費ということが予算の中では上がっているということで、実務家会議開催経費と調査経費とありますけれども、具体的にはどんなことを。
○知事
 基本的に、何か専門委員会みたいなところに丸投げしようと思っていないので、本当にいろんな関係者、特に、学際的にいろいろ大学との連携というのも大事になってくるので、様々なそういった大学関係の有識者の皆さん方に様々なアドバイスをもらうような会議をいろいろ開いていきたいなと思っています。そういう経費だったり、もちろん、いろんな調査の経費だったり、そういったことも含んだ予算と思っていただいたらいいです。
○朝日新聞
 人事の部分と組織の部分なんですけれども、今のところ、特にそれに向け特別な部署を新たにつくられたりとかはしていませんけれども、新年度の人事などの中では、例えば、準備室とか、何かしら組織をつくって当たっていくようなことになるんでしょうか。
○知事
 そうですね、さっきの大学関係の予算が可決されれば、次のステップということになるので、県庁内の組織も含めて考えていくことになろうと思います。
○朝日新聞
 やはりかなり数多い県内自治体が興味を持って、うちにということで意見が上がっていますけれども、場所の方向性とかが見えてくるというのはまだまだ先の話になるんでしょうか。
○知事
 できるだけ早く決めたほうがいいんじゃないかという意見も、こういう話はますますヒートアップするので。ですので、予算じゃなくて、(基本的な考え方の)“場所を決定します”という言葉、前は“選定します”ということでいろいろ中で検討していたんだけれども、何となくどこか言われたところから1つを選ぶという誤解をされるのは嫌だなと。僕らからすると適地なんですよ。だから、市町がどうかということだけではなくて、この場所でこういうところと連携しながらやりたいなというセットができるかだと思っているので、それができるのであれば、できるだけ早く、ここでやりたいと思うということを発表できればなと思います。
○朝日新聞
 分かりました。ありがとうございます。
○共同通信
 今の質問と少しかぶりますけど、場所の選定の決定の期間、具体的な設置の方向性など、今後のスケジュール感をいつ頃までに決めて、どうしていきたいかという、令和10年の開学から逆算するときのスケジュール感をある程度、もしお持ちであれば、教えてください。
○知事
 そうですね、やはりこの議会で議論をしていただいて、前に進むことになれば、基本構想づくりというところにも精力的にいろんな力を注ぎ込んでいくと。それと並行しながらその場所も含めて。ですので、やるということにしたならば、できるだけタイムラグがない方がいいと思うんです。ですので、この大学に関しては、準備をできるだけ早くやれるような体制をつくって様々な協議も行いながら、令和10年というところが達成できるように。もちろん、これはいろんな相手さんもあることですから、まだこれから先は分かりませんけれども、この大学を令和10年につくるというスケジュールで、それに合わせて、特に新年度、令和5年度はできるところまで、ある程度形が見えるようなところまで持っていきたいなと思います。
○共同通信
 先ほどの場所とかは今年度中に決めるという感じなんでしょうか。
○知事
 これは何とも言えないので、結局、具体的な場所ということになると、いろんな条件が整って、場所が確定するということなので、なので、できるだけ早くとは思っております。何とか、そうですね、あまり遅いと間に合わなくなりますから、できるだけ早くと申し上げておきたいと思います。
○佐賀新聞
 県立大学についてお伺いします。
 先ほど井本知事、古川知事の時にも検討されて、何でできなかったのと知事はおっしゃいましたけど、何でできなかったと知事は思われていますか。
○知事
 これね、正確なところはよく分からなかったんですけれども、1つは外的要因、大学の数、全体としての認可の方針とかがあって、そうした環境の中で佐賀県はちょっと出遅れたのかなと。もっと早いうちからやっていればよかったんだろうけれども、その辺り、私もいろいろ取材する中で、佐賀県庁というのが、大分保守的、昭和30年代に佐賀県は非常に財政が厳しくなって、その時に会計検査院から池田知事が5期務められて、その後、香月知事が、この方は農業を中心に頑張っていただいたんだけど、3期務められて、そういった中で、ほとんど検討された形跡がないので、やはり財政規律をとても大切にするという県だったということで。ただ、昭和の途中の右肩上がりの中で、やはりある程度、霞が関もそうだけど、事業をやったところに補正をして予算をつけていくという世界になったわけです。ですので、あまり保守的に固めて、先ほども言った、将来負担比率とかを低くしていると、逆に得べかるしものも入ってこないという時代の中で、あまり心臓を膨らますことをしなかったじゃないかなと、そういうベースがあるので、なかなか新規事業に対するつかみというのが起きにくい土壌にあったんではないのかなというのが現時点での私の分析です。そういうタイミングがある上に外的要因があって、さらに、やはり地方財政が厳しいという時代、そして、古川さんのときは交付税ショックまで起きていたという中で、その時点時点ではお二人ともやむを得なかったんだろうなと思いますけれども、大きな原因とすると、やっぱり昭和の時代からの佐賀県のそういう土壌というところも影響しているんではないのかなということが私の分析。
○佐賀新聞
 2人の知事の時には、そもそも県立大学が必要かどうかから多分議論をされながら、最終的にはつくらないという結論に至ったと思うんですが、今回、山口知事は公約でつくりたいというふうに大きく打ち出されて、今、前向きな検討が議会を含めて入っていくんだろうと思います。
 そもそも必要かどうかの議論みたいなものは、あまり県民の目に触れることなく公約で出たんだろうなというふうに思うんですが、そういったことについてどんな議論をどういう時期からしてきたのかというのを、簡単でいいんですけれども、教えてもらっていいですか。
○知事
 大学をやりたいという気持ちは、前からそういったものは持っていたんだけれども、大学をつくるというのは、ある程度県民の皆さん方に信頼をいただけないとできないことだと私は思っていたんです。なので、1期目、2期目と信頼を積み重ねていきたいなということでやってまいりました。
 例えば、古川県政のときは割と1期目の早い段階で大学を打ち出したんですけれども、やっぱり一定の信頼関係がないと、なかなか大学をつくるというのは難しいんだろうと思いましたし、だからこそ今回は選挙前にこれは大きく打ち出して、県民の皆さん方の意見も聞いてみようと思いました。私は今回の選挙戦でも、「大学よかよ」といろんなところで言っていただいて、「やれやれ」という声がほとんどだったんです。ですので、そういったところではさらに前にいこうと思いましたし、もう一つ、井本、古川県政の時の話とは違うのは、当時の資料には地域振興と書いてあるんです。私は地域振興と思っていないので。それは結果的な問題で、やはり佐賀県がこれから未来の扉を開けるためには、高等教育機関の機能というのがとても必要で、そこで様々な企業やいろんな研究機関と連携することによって、様々な価値がここで生まれていくということなんですね。だから、単に人を増やしたいとか、地域を盛り上げたいから学生を歩かせたいということではない。
 だから、私もその深いところをぜひ県民の皆さん方にこれから分かっていただく努力を議会も含めてしたいと思うのでということです。


○佐賀新聞
 最後に、予算なんですけれども、今回、新しい時代を切り拓くというのをテーマに掲げられていますけど、県立大学もその一つだと思うんですが、今回の予算メニューの中で特にそのテーマに合致した知事の一押しの事業予算が何かあれば、代表的なものをちょっと教えてもらって、思いを語ってもらっていいですか。
○知事
 私はぜひ成功したいと思っているのは、やっぱりSSP構想。これは意外と日本の誰もがあんまり考えていなくて、ある程度世界的には成功しているビジネスモデルもあるもんだから、しかも、このタイミングで国スポ・全障スポ、特に国スポの初回ができるという中で、新しい価値を佐賀からつくれるというところをぜひ実現したい。
 やはり今、佐賀県の問題点は、あんなに明治維新で大きく佐賀がこの国の土俵をつくった、地方制度だったり、教育制度だったり、それこそ首都移転だったり成し遂げていったのに、北海道の開発だったり、沖縄の守りだったりしたわけなんだけれども、そういったところが自信とか誇りが失われかけていて、何となくそれは他の地域でやればよかやっかいと、佐賀でやらんでも、福岡とか熊本や鹿児島、東京、大阪に任せればよかやっかいという雰囲気を何となく感じていたので。やはり私は佐賀県民であることを大いに誇りに思っているので、そういうここから始めていく、それもビッグマウスじゃなくて、佐賀県民というのはしっかり一個一個前に進めていく、そういう力を持っているから、県民の皆さんと共に佐賀からできたという成功体験を一個一個つくっていくと。今日も予算をそれぞれ散りばめていますけれども、アウトドアとか、あとは人の痛みに敏感な県政とか。なんだけれども、SSPというのは非常に可視的で分かりやすいから、そういったところでぜひ成功させて、みんなの自信にしていきたいなと思います。
○西日本新聞
 予算で2点お聞きしますけれども、昨年末の選挙戦で山の博覧会みたいなことを言っていますけれども、今回見当たらなかったんですが、昨年末の選挙でいろいろ訴えられたことで、今回の予算にどれぐらい反映できたのかというのをお聞きしたいと思います。
○知事
 実は山の博覧会は令和10年度に予定して、都市緑化フェアと一緒にやろうと思っています。予算は、山の会議の運営経費とか、今日は発表しておりませんけれども、しっかり予算化はしているので、ただ、これもつくり込むんじゃなくて、山の会議はこんな博覧会ですなんて言うんではなくて、山を大事にしながら、この山を盛り上げるのにどうやっていけばいいんだろうねというのを県が答えとかを出すんではなくて、みんなでつくり上げていく形というのをしたかったので、なので、ここには上げておりません。
 ですので、私の頭の中では山を大事にしていく森川海人っプロジェクトの延長で、そして、山が我々の全ての源泉なので、そこを大切にしていく取組というのは、これからも並行してやっていきたいと思っています。
○西日本新聞
 公約でうたわれたことは大体盛り込めたということでいいんですか。
○知事
 僕はあんまりマニフェストと思っていなくて、あれは方向性だと思っているので、そういった意味では、公約とも言っていないつもりなんだけれども、でも、実際、気持ち的には大学は公約と皆さんが書いていただいた言葉が自分としては腑に落ちたので、この件に関してはですね。それはなぜかというと、みんな「やってくれ、やれ」という声があったから、ああ、そうか、これは約束かなと思うので、公約ということでいいんですけれども。他の部分については、自分としての大きな考え方を示していて、何というんでしょうね、マニフェストとか言ってやると、時代は今すごく大きく変わっていくので、あれ、これはちょっと変えたほうがいいんじゃないのと自分で思っても、それを守るために何か無理して突っ込むというのはよろしくないなと思ったので、方向性という言葉にしているんですね。
 なので、今の時点では方向性については、ある程度網羅的に盛り込めたなと思います。
○西日本新聞
 最後に、政府は異次元の少子化対策というものを打ち出していますけれども、今回の新年度予算を見ると、佐賀県は従来のメニューの延長線上で対応できるというふうにお考えということでいいんですか。
○知事
 そうですね、もちろん国としてやっていただきたいことというのは多々あるし、異次元かどうかは別として、国が新たな対策に取り組んでいただけるというのは心から歓迎したいと思いますし、おのずと国がやるべき仕事と都道府県がやる仕事というのは別だと思うんですね。ですので、我々とすると、佐賀県らしい取組というところに注力しながら、本当はさっき言った先天性の2種目とかは、これは国全体でやってもらったらいいのになと思うけれども、でも、何とかね、やっぱり今そこにある命が大事なのでという事業もありますけれども、基本的には国がやるべき仕事というものに対しては、しっかりこれからも訴えていって、しっかり子育て対策が出ることを期待したいと思います。





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