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オスプレイの機体の安全性及び安全対策の方向性に関する防衛省の説明についての確認結果について

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 そして、今回はもう一点、オスプレイの機体の安全性及び安全対策の方向性に関する防衛省の説明についての確認結果について、私のほうからお話をさせていただきたいと思います。
 まず、オスプレイの機体の安全性及び安全対策の方向性については、去る7月23日に小野寺防衛大臣から説明があったところであります。その説明内容について精査、確認をするというふうに申し上げておりましたけれども、本日はその結果をお知らせしたいと思います。
 まず最初に、AH64Dの事故について申し上げます。
 7月23日、小野寺大臣からオスプレイの機体の安全性等に関する説明に先立ちまして、2月5日に本県神埼市で起きました目達原駐屯地所属のAH64Dの墜落事故について、改めておわびの言葉と事故原因の調査状況等の説明がありました。
 小野寺大臣からは、被害に遭われた方々には誠心誠意対応していること、AH64Dの約1万点に及ぶ多数の部品の中から事故原因を1つの部品、いわゆるストラップ・パックのボルトに絞るなど、一定の方向性が明確になったこと。そして、再発防止策を確立の上、確実に対策を実施するまではAH64Dを飛行させないことはもちろん、それまでの間は、AH64Dの佐賀空港への移駐も行わないことについて説明がありまして、県としても一定の説明がなされたものと受けとめたところでございます。
 こうしたことから、我々は同時に行われましたオスプレイの機体の安全性等に関する防衛省の説明につきまして、精査、確認を行いました。
 まず、確認結果についての結論を申し上げます。
 オスプレイの機体の安全性及び安全対策の方向性につきまして、今回の説明と、これまで受けてきた説明との間に祖語はないか、一貫性はあるか、説明に不足している点はないかという観点で、精査、確認した結果、不合理な点はないことを確認したということを、まず申し上げたいと思います。
 次に、防衛省の説明の確認について申し上げます。
 そもそも、まずこの経緯についてでありますが、オスプレイの安全性につきましては、昨年5月30日に公表いたしました論点整理素案の中で、防衛省の説明には不合理な点はないということはその時点で確認していたわけであります。
 その後、沖縄での事故の調査報告書が9月に報告されました。また、海外で、オーストラリア、シリア、それぞれ8月と9月に重大事故が発生したために、防衛省に対しまして、オスプレイの安全性について改めて確認検証を行い、その結果を県に説明するよう要請したところであり、7月23日に報告がなされたところであります。
 その報告では、まず、オスプレイの3件の重大事故について、次のとおり説明がありました。
 まず1点目として、沖縄における事故の原因については、困難な気象条件下で行った空中給油訓練の際のパイロットのミスによるもので、機体のふぐあい、または整備不良が事故の原因となる兆候はなかったことを確認したところであり、昨年5月に防衛省から佐賀県に対して説明した、陸上自衛隊V22オスプレイの安全対策の方向性について、防衛省は引き続き妥当と認識しており、必要な措置を防衛省として確実に講ずること。
 2点目として、オーストラリアにおける事故の原因については、オスプレイが輸送揚陸艦着艦する際に、オスプレイ自体に吹きおろし、ダウンウォッシュが船体に当たってはね返り、それがオスプレイのローターに戻ってきたことによるもので、機体自体に問題はなく、防衛省として、陸上自衛隊V22オスプレイの安全対策の方向性に基づき、必要な措置を確実に講じること。
 3点目として、シリアにおける事故については、実任務中の事故、オペレーション中の事故でありまして、米側は引き続き、オスプレイの機体の安全性、信頼性に問題ないとの立場を維持していること。
 そして、今申し上げた3件は、いずれの事故も過酷な状況下における訓練、または実任務中の事故であり、事故調査報告書や米側の事故への対応に鑑みれば、防衛省としてもオスプレイの機体の安全性について問題はないとの立場を引き続き維持していること。
 以上の説明につきまして、県として不合理な点はないことを確認したところであります。
 なお、過酷な状況下における訓練は、当然にリスクも伴ってくるものであるとの認識から、佐賀県内でどのような訓練を行うかについて防衛省に確認したところ、空港滑走路を使用する離着陸訓練やホバリング訓練、空港周辺の空域で行う基本操縦訓練などの一般的な訓練を佐賀県内では行うものであり、演習場のごく一部が佐賀県にある大野原自衛隊演習場──10%弱ぐらいが嬉野にかかっている演習場ですね、ほとんどが長崎県ですが。そこでは、隊員の空輸等の部隊訓練は想定されるものの、有明海や佐賀県上空では、空中給油訓練や発着艦訓練といったリスクを伴う過酷な状況下における訓練は実施しないことが確認できました。
 続きまして、米国へ派遣された自衛隊留学生の知見も活用した機体の安全性の再確認についてお話しします。
 さらに小野寺防衛大臣から、これまでのオスプレイの機体の安全性に関する説明に加えて、自衛隊から米国へ派遣し、米海兵隊の教育課程を修了した留学生が実際にオスプレイを操縦し、整備した知見も活用しつつ、機体の安全性の再確認を行ったとの説明がありました。具体例として4点申し上げたいと思います。
 1点目として、民航機も採用している確立された技術を導入し、操縦桿等の動きを電気信号で制御するなど、操縦士の負荷を適切に低減していること。
 2点目として、オスプレイの特徴的な構成部品のナセル、ナセルというのはローターの腕の部分ですね。このナセルは3系統になっています。一般的には2系統が多い中で、3系統の油圧ユニットで作動するように設計しておりますので、どれか1系統が機能していればナセルを作動可能であること。
 3点目として、飛行に重要な各種機能は補完性が複数確保されているために、飛行中に何らかのふぐあいが生じた場合も安全な場所まで飛行を継続することができること。
 4点目として、整備管理システムによる高度な自動故障解析を行うことができるのは、陸自航空機の中でオスプレイのみであり、整備を高度にシステム化することで人的ミスが起きる可能性を極限まで小さくしていること。こうしたことについて再整理を行い、オスプレイの機体の安全性について再確認したとの説明を防衛省から受けました。
 このように、自衛隊から米国へ派遣した留学生の知見も活用した再確認が行われていることも含めて、県としてはその説明に不合理な点はないものと確認したところであります。
 さらに、安全性に関する情報共有とルール化について申し上げます。
 防衛省からは、安全性に関する情報収集及び検討については、これからも不断に行っていく考えが示されたところであります。ただ、安全性については常に追求していかなければならないものでありますことから、私から今後のこととして、例えば、米国から情報がもたらされた場合や自衛隊の中で新たに発見された場合、あるいは県のほうから確認したいことが出てきた場合に、県と防衛省が双方向で連絡を密にするルール化について提案したところです。
 これに対して、小野寺防衛大臣から、そういうルールというものをしっかりとつくっていって、良いことであっても悪いことであっても包み隠さず報告することが信頼を積み上げていく上で大切なことだと思っていると回答を得たところです。
 以上のことから、昨年取りまとめました論点整理素案に加え、今回のオスプレイの機体の安全性及び安全対策の方向性に関する防衛省の説明につきまして、県として不合理な点はないことを確認し、さらに今後の安全性に関する情報共有等についてのルール化についても確認したところであります。私からの報告は以上です。





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