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平成30年7月豪雨経過報告

最終更新日:

 皆さんおはようございます。岡山や広島を中心にまだ厳しい状況が続いておりますけれども、被災された皆様方に心からお見舞い申し上げたいと思います。
 今回の豪雨災害についての現時点での佐賀県における経過報告をここでさせていただきたいと思います。
 7月5日から8日まで記録的な大雨であったわけですけれども、名称は「平成30年7月豪雨」ということで、特に今回は大雨特別警報が11府県で発表されたということで、4つ以上の県に出されたのは初めてということらしいです。今はもっとふえていると思いますけれども、犠牲者の最も多い風水害ということです。
 佐賀県の周辺では48時間という単位でくくりますと、昨年の九州北部豪雨と同じような形での大雨となっています。特に昨年は線状降水帯が脊振の向こう側にずっととどまったわけですが、今回は、帯のような形でここにとどまって、北山を中心に大雨があったということが特徴であったと思います。
 ただ、一つ言えるのは、昨年の朝倉、日田の九州北部豪雨災害は同じ500ミリを超える雨でも、非常に短い時間、一地域に集中しているところに特徴があろうかと思います。それに対して、今回は、この北山を見ますと、非常に長い間降り続いた雨で、土砂災害とか、そういったところへの警戒を常に意識しなければいけなかったというところにも一つの特徴があるのかなと思っています。
 一応県の初動からの対応についても説明しておきたいと思いましたので、今回整理しておきます。
 7月5日、木曜日の12時に9市町に大雨警報が出ました。大雨警報になりますと災害情報連絡室が自動設置されますので、担当の職員が県庁のほうに出勤して警戒をするということになっています。そして、6時前に武雄市に土砂災害警戒情報がなりまして、これは以降、全市町に拡大していったというのはご案内のとおりです。
 6日になりまして、いよいよこの日に厳しい状況が予想されたので、災害警戒本部に体制を変更しようという意思決定をし、10時に第1回の警戒本部会議をいたしました。その後、厳木の事故や、筑肥線脱線事故がおきました。筑肥線脱線事故については県警から報告が来たのですが、JR九州からは来なかったということで、せんだっては現場でJR九州さんにいろいろ話をさせていただきまして、県のほうにもしっかり報告していただきたいと話をさせていただいております。それで、17時10分に17市町に大雨特別警報ということで、非常に大きな範囲に特別警報が出たものですから、避難勧告、避難指示が広がっていくという状況でした。このときに佐賀県の場合は19時半ごろに日没するわけですけれども、深夜に避難するというのは、特に今回は大雨であったこともあって、非常に判断が難しい避難になりますので、できる限り日没前の避難を呼びかけてほしいということを知事通知で全市町にしたところが5時55分です。このときには合わせて、何か問題が起きたらすぐに警戒本部に即時連絡するようにというのをセットで流していたところでした。そして、7日になりまして、おおむねこのあたりから若干小康状態になって、ここから佐賀の北部九州エリアは大雨のシフトが気象台の予報で余り出ていなかったものですから、そういったことも見据えて、順次会議をして、7日の19時で災害情報連絡室を廃止したという経緯です。
 今の時点ですけれども、佐賀県内で起きている被害というのは、大きく2つに分けられるのかなと私は思っております。1つが、山というのはずっと水を含んでいるんですけれども、水を含んで、持ち切れなくなって、表層がずるずるっと滑っていくような、表層崩壊を起こしたところが県内随所にあります。これはどこでも起こり得るのかなというのが私の思いです。特に道の駅「厳木」あたりは、のり面が落ちてくるというのはあまり想定していなくて、設備車両がここで待機をしていたぐらいの場所であったので、これは一つの衝撃でもありました。やはり不要不急のというか、出歩くこと自体が非常にリスクになるんだなというのが一つのみんなの反省事項だと思います。
 それと、筑紫線の上の方は国道が走っているんですが、この下は実は湧き水が流れているので橋になっているんですね。上のほうから土砂が崩れ、橋の下をくぐって、土砂が行き着いているという状況。
 これは富士町のホウレンソウハウスですけど、ここに土砂が落ち込んで、例のイノシシのワイヤーメッシュを壊してビニールハウスまで来ています。これはホウレンソウのハウスですけれども、倒壊しているような状況になっています。これが一つのパターンであります。
 もう一つのパターンが河川の護岸崩壊、これは一定起きてしまうのかなとは思いますが、徳須恵川、それから嘉瀬川、寒水川、田手川、皆さん方、報道いただきましたけれども、随所に起きております。ダム管理と河川の水位情報については常に警戒本部の中でチェックしながらやっていたこともあって、不幸中の幸いで、被害があったものの、大きな決壊がなかったことが我々にとって、壊滅的な状態にはならなかった一つの要因だろうと思っております。こういったところについてもこれから復旧復興についてしっかりやっていかなければいけないなということで、今、全県的に調査に入るように指示をして、今週しっかりと、まずは全県的な被害状況の把握に全力を尽くしているところであります。
 そして、もう一点ですけれども、これも全国的にも報道されておりますけれども、注意報、警報、特別警報という流れと、避難情報として、避難準備、避難勧告、避難指示という流れがあり、ここの関係というところが、佐賀県も含めてこれからもっと周知していかなければいけないところだと思います。基本的に、直接的に自動的にリンクしているわけではないんですけれども、基本的にこの避難の体制は市町村長がハザードマップですとか、その後の状況だとかを参考にしながら実施しているわけです。
 ここからは私の意見なんですけれども、やはり最近できた特別警報というのは、本当に、もうどうしても避難してもらいたい人たちにかける警報ですね。ですので、特別警報が出たときに、少なくとも避難指示という部分については、できる限り特定して出してほしい。今回、佐賀県内でも特定して避難指示をかけた市町もありましたし、全市町域みたいなかけ方をしたこともあるんですけれども、例えば、佐賀市さんはハザードマップの状況を見ながら、校区ごとに指示を出していったというところはふだんの、成果なのかなと思います。今回もそうですが、全国的に見ても、避難指示と言われてもまだ大丈夫だよという家庭も多かったものだから、例えば、そこの4世帯とか、そこの集落とか、そこの校区とか、そういうしっかり明示した形でかけるというやり方でこれから意見交換をしていったらどうかなと今の時点で私は思っております。これからぜひこういった問題についても県と市町の中で意見交換をしながら、あるべき避難勧告、避難指示の出し方を検討していかなければいけないなと思います。
 特に佐賀県の場合は、大昔から水害というのは頻発地域であって、ある程度水に対してはなれっこであるというところが逆に私は恐ろしいなと思っています。その後に起きた地震のほうには非常に県民の皆さん方からいろんな声があって、佐賀で地震があんなに起きるなんてびっくりしたという声が届けられましたけれども、私は水害ということに関しても、きっちりとこれからも警戒して体制を整えていくことが大事だろうと思っております。
 ということで、日ごろからの備えが重要です。佐賀県はハザードマップの作成がまだまだおぼつかないところもあります。これはしっかりと県としても働きかけて、ハザードマップを設定していく、そして、それをみんなが共有して、危険個所を確認できるように、県民の皆さん方も、ハザードマップを見えるところに置いておいて、ふだんから習熟しておくことも大事だと思います。
 そして、最近はアプリとか、さまざまなものがありますので、そういったことについてもふだんから習熟しておくことが大事だと思います。特に水位の問題も、今はリアルタイムで皆さん方にわかるような形で仕掛けができておりますので、そういったことも周知したいと思います。
 それから、避難場所のあり方の問題もありますし、避難経路、移動手段も計画しておく。今回は非常持ち出し品とかを準備するとことがなかなかできていなかったところもありましたので、風水害に限らず準備をしておきましょうと訴えていきたいと思います。
 本当に今、今まで想定し得なかった災害が発生している状況になっています。
 今回、だいぶん警報が出ましたけれども、警報に対する感覚を麻痺させないように。やはり命を守るということが大事だと思っています。首長の中では支援物資の搬送の話がよく出ますけれども、やはり命を守るということが、我々はまずそれが第一だと思います。特に初動から何日間かは土砂災害の中で救出作業などが優先されるべきなので、命を守るということが何より大事だと思います
 ここからは発表項目に行きたいと思います。





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