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令和元年7月 第43回全国高等学校総合文化祭(2019さが総文)総合開会式あいさつ

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 本日ここに、秋篠宮皇嗣(こうし)同妃両殿下の御臨席を賜り、約2万人の高校生並びに多数の関係者の皆様をお迎えして、令和初めての全国高等学校総合文化祭を開催できますことは、私たち佐賀県民にとりましてこの上ない喜びです。
 県民を代表して皆様を心から歓迎申し上げます。それぞれの地域において、日頃から稽古や活動に励んでこられた高校生の皆様には、本大会でその成果を存分に発揮していただきたいと思います。

 佐賀県は、古くから海外の文化や技術を積極的に取り入れ、歴史的に重要な役割を果たしてきました。
 近世以降、大陸の技術をもとに唐津焼や有田焼などやきもの文化を生み出し、日本磁器発祥の地として知られた佐賀は、幕末期には、長崎・出島から西洋の科学技術を積極的に導入し、日本の近代化の一翼を担いました。
 新しいものを取り入れ、手を加えながら、この地にしっかりと根づかせ発展させてきたのは、まさに「人」であり、その「志」こそが時代を切り拓いたのです。

 佐賀の「技」「人」「志」を多くの方々に知っていただきたい。そのような思いで佐賀県は、昨年、明治150年の節目に「肥前さが幕末維新博覧会」を開催しました。
 そして、このたび「2019さが総文」を迎えるにあたり、佐賀の高校生たちはそれぞれの技量を高めるとともに、ふるさとで大切にされてきた伝統や人々の想いを感じながら、自分たちは未来に向かって何をなすべきなのかを考えてきました。また、本大会では、6年ぶりに郷土研究が開催され、地域に根付いた郷土芸能や文化が各地で披露されるなど、佐賀の魅力も堪能していただく総文祭を目指しています。

 これからの時代、若い人たちには、自分を育ててくれた地域を見つめるとともに、世界にも視野を広げながら、大きな志をもって、存分に輝いてほしいと思っています。そして、様々な出会いや体験を通して、共感し、互いを認め合うことによって、新たな芸術文化を創造し、未来を切り拓く力となることを期待しています。
 皆様の未来はどこまでも広がっています。本大会が、高校生の皆様お一人おひとりの世界を広げ、未来への一歩となることを心から願っています。

 結びに、本大会の開催にあたりお力添えをいただきました全ての関係者の皆様に対し、心から感謝申し上げますとともに、高校生の皆様の御活躍と大会の成功を祈念し、私からの挨拶といたします。





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