1 佐賀の未来を支える『有明海沿岸道路の整備』を着実に進めていますについて
○NHK
まず、1問、発表事項についてお伺いさせてください。今回、有明海沿岸道路、鹿島側で着工となります。一方で、なかなか全線開通までの見通しというのは立っていないかと思うんですけれども、一方で、先日の水嶋次官との二者合意でも、早期整備に向けて推進するという合意の中身もありましたが、この点どのように受け止めているかということと、今後の行方についてお伺いします。
○知事
まさにこれからこれを整備促進していきたいという、我々にとっての重点地域になるわけですけれども、道路予算はなかなか全国で非常に要望が多いところでもあります。それでも、佐賀県はそんなに、集約された地域で、もう少しでこれはつながるということでもありますので、今回、水嶋次官ともこの問題についても議論させていただきましたけれども、これから多くの国の支援と併せて、しっかりとした体制の中で、さらに整備がスピードアップされて、効果を享受できる時期が早まるんではないかと期待しております。
○NHK
まだ全然、例えば見通しとか、どれぐらいで、何年ぐらいまでにはつなぎたいとか、そういう今のイメージとかはあったりしますでしょうか。
○知事
これは予算次第だと思っています。我々として、これについてはおおむね県民の中でも賛成の意見が多くて、ですので、どれだけ予算がつくかというところが非常に大きくて、一時、なかなか用地買収に困難している、特に佐賀唐津辺りはあったわけですけれども、今、市町の協力も得ながら、そこはかなり順調に進んでいることもありますので、そこは、これは国ともよく相談しながら、我々としても、それこそ、昨日も道守会議の皆さん方に来ていただきましたけれども、ああいう民間の皆さん方の思いなんかもしっかりと国のほうに訴えさせていただいて、我々としては道路の大切さ、ここに好生館が中心にありますし、そういう命の道路としての役割も果たしますので、そういった必要性をさらに強く訴えていきたいと考えております。
2 九州新幹線西九州ルートについて(その1)
○NHK
幹事社から発表事項以外にお伺いします。
まず、新幹線についてお伺いします。
昨日、JR九州の古宮社長は会見で、合意内容の並行在来線について、経営分離は前提としないものの、10年後の鉄道需要の予測はつかないので、現時点で約束することはできないと述べて、慎重な姿勢を見せました。一方で、知事とも会って話をしたいということもお話しになっていました。
これについての知事の受け止めと、今後の古宮社長との面会の調整状況をお伺いします。
○知事
直接、古宮社長から聞いたわけではないんですけれども、そういう報道がなされております。この問題に関しては、複雑な連立方程式だという話は何度もさせていただいていて、それがゆえに、我々にとってみたら新しい話で、我々から打開する話ではないとは申し上げてきたわけですけれども、やはりこの膠着を打開したいという水嶋次官の強い思いもあって、じゃ、この膠着を打開するにはどうするべきかということで、国と努力を重ねてきたわけなんです。それが前提だと思っています。
今回の二者合意ですけれども、これまで何も見えてこなかった道筋が明確になって見えるようになったと認識しています。山に最近例えていますけど、フル規格で着工することが仮に頂上とすると、それに対する道筋が見えてきたということだと思っています。
ですから、これから様々な関係者がそれぞれ登っていくための努力を重ねていくのか、努力を惜しまないかということが鍵だと思っています。この話がこれから前に進んでいくかどうかといったことの鍵は、相互理解と関係者の協力がいかに積み重なるかということだと思いますので、古宮社長におかれましてもそこをよく認識した上でお考えいただきたいと思います。その上で、古宮社長との会談は、今日もどこかで会う可能性があると思うので、多分福岡で会いますかね。夜、パーティーが一緒なんですかね。パーティーというか。だから、言いたいことだけは言う機会があったらと思いますし、きっと古宮社長は2人でじっくり話したいと思っていらっしゃると思うので、その機会もしっかり持てるように調整をさせたいと思います。
○NHK
例えば、前も3者の意見交換みたいなこともありましたけれども、ああいった形でゆっくりお話しになる時間というのは、できる限り早い段階で設けたいというようなお考えでしょうか。
○知事
まずは私から、JR九州の古宮社長と長崎県の平田知事にはそれぞれ、今回の二者会談に関する話をしっかりさせていただきたいなと思っております。恐らく古宮社長も平田知事も、水嶋次官なり国とも話をすると思うんですね。そういったことを踏まえて、また三者で会うことがタイミングとしていい時期があるとしたら三者で会うということで、まずはこの二者合意をそれぞれがしっかり受け止めて、どうするのかをしっかり考える期間というのが必要なのかなということで、私は一つ一つ丁寧にと申し上げております。
3 福岡県議会、福岡県庁について
○NHK
話題が変わりまして、福岡県議会、福岡県庁の問題をお伺いしたいと思います。
特に、今回、県議会のポストを巡る金銭授受が大きな問題となっておりますが、関連して、福岡県庁の部課長会が議会や副議長のパーティー券を購入したり、県議会議員の質問を県庁の執行部の職員が書いていたりとか、そういった問題もあっておりますし、高額な海外出張費も問題になっております。知事としてはこの問題、隣県の知事としてどう見ているのかということと、県庁内でこうした問題がないかということで、一応念のためお伺いします。
○知事
一言で言うと、今、福岡県で起きている事案って、佐賀県と延長線上にないと思っています。だから、断層というか、それの何か濃淡じゃない気がするんですね。なので、議会の中で起きていることについては、私はそれはコメントできないし、議長になるための金銭の何とかということに関しては、議長というのは公職なので、そういったことがあってはいけないと思いますし、それは県議会の権威って県民の代表であることに最大の価値と誇りと正当性があるわけで、そこが揺らぐことになるので、本当あってはいけないなと思います。
それと、ほかの課題、特に執行部と議会との関係については、私は強い思いで、車の両輪は別の車輪で、一つじゃないよというのは議会でも何度も答弁しているように、そこがセットになってしまうと地方自治の健全な発展は保たれないと思っているんです。なので、例えば、事前にあらゆる情報をすり合わせするとかいうことは、佐賀県の場合は、大きな方向性についてはお示ししながら議論させていただきますから、議会の意見を非常に尊重しながらも、決定するのは、執行部、理事者側で提案させていただいて、それについて改めて判断いただくという、この健全性を何よりも大事にしてきたんです。
ということに関して、だから、反発するような事象、例えば、パーティー券をこっち側で支援しているのか、何かプールしているのか、よく分かりませんけど、そんなことあり得るはずがないし、そんなことに気づいたら、きっとうちの管理職は私に言ってくると思うんです。知事の言っていることとこっちでやっていることが全く違うじゃないかって。そのぐらい僕らは健全でやっていると思いますし、なかなか昭和から続いてきたいろんなやり方というのは、これまでの経緯があってということなのかもしれませんけれども、私は改めて、福岡県というのはとてもこれから伸び行く地域なので、そういったところをしっかりと改めて今みんなで見直すことができれば、できれば県民も一緒になってさらにすばらしい福岡県をつくるために、それぞれ各位がご尽力いただきたいということで期待しております。
○共同通信
今の質問に関連して、お隣福岡県では、知事の海外出張もかなり高額なものがあったということで少し問題になっているかと思うんですけれども、知事もこの間、ヨーロッパの出張もありました。そこら辺では大体どれぐらいの費用がかかったのか、教えていただけますか。
○知事
まず、私、非常に不思議だなと思ったのは、県議会と一緒に団をつくっていくとういやり方をしていないんで、佐賀県は。私の記憶だと、フィンランドのほうから要請があって、この5年間で一度だけ、フィンランドに使節団をつくったことがあって、私が団長で。そのときは民間の方も、経済人の若手の人を募ったんです、何とかの会長とかではなくて。これから将来フィンランドと連携する上で、きっと何かヒントを得てもらうような、陶芸の関係だったり、和紙の関係だったりだったと思いますけれども、いろんな方々と一緒に、県議会はお二人、一ノ瀬議員と江口議員だったと記憶しておりますけれども、行ったのが、恐らくこの一回だけだったと思いますし、それも、私は1泊しかしなかったんです、フィンランドに行って。皆さんは3泊ぐらいしたと思いますけれど。
そういった中で、できる限り成果が出るために必要最小限でやっていますし、その団体で行った以外については、今回のツール・ド・フランスもそうですけれども、私は基本的に1人と2人で出張しています、秘書と。2人で出張して、そこにもし事業的に必要な人がいれば、そこに1人県職員が用務ごとにいたりとか、場合によっては、そこで何かのセッションがある場合もありますしという形なので、一つ一つ幾らかどうかというイメージは湧かないんですけど。
ただ、さっき聞いたら、でも、ツール・ド・フランスのナルボンヌというところに泊まったんですけど、本当に質素な部屋だったんですね。質素と言ったらなんですね。言い方が難しいんだけど、本当に泊まるだけの部屋だったんですけど、あれはどのぐらいかかったのかなとさっき聞いてみたら、それでも数万円はかかったということだったので、やはり今は円が安いし、非常に厳しい状況なんだろうなと思います。
ですので、あんまり海外出張という感じが僕はしていないんですね。平均すれば大体年2回ぐらいしているんですけど、中国とか台湾とか韓国は特に船とか飛行機の関係とかで、1泊で随時行っているという感じはあります。そんな形なので、何となく、あと、我々は姉妹提携の関係で行くことというのはほぼないので。だから、さっき言ったように、あんまり福岡県さんと連続的に語られるのは何か違和感があるなというか、いろんな報道を見ていて。だから、全く別の考え方で海外(出張)を考えているのかなと私は思っています。
4 ツール・ド・九州について
○読売新聞
最初に発表があったルート・グランブルーの関係ですけれども、今月上旬にツール・ド・フランスの現地調査に行かれたと思うんですけど、改めて10月に開催される「ツール・ド・九州」に向けて、県北部の地域振興につながるアイデアを得られたかと思うんですけど、その「ツール・ド・九州」を機に、このルート・グランブルーをPRする意義というのを改めて教えてもらっていいですか。
○知事
そうですね、ルート・グランブルーは、先ほど申し上げたけど、ジャック・マイヨールはご存じですか。僕の世代より上は、ヨーロッパ人はほとんど知っているらしいです。さっき言った「グラン・ブルー」という映画が、ジャン・レノだったかな。──僕より上の世代だから。とても有名な映画にもなっていて、そういった人たちに訴求するのかなと思ったのと、ツール・ド・フランスを見せていただいて、それこそ過酷な日程でしたけど、地域にすごい根づいているなと。なので、選手のことから何から現地の皆さん方が知っているし、それを町中で喜んでいるという雰囲気がすばらしいなと思うんです。片やツール・ド・九州はまだ今回4回目だし、どういう選手がどういうふうに頑張っていて、どういうチームにどういうストーリーがあるかというところもまだまだこれからなので、まさにヨーロッパの歴史そのものだと思うんですよね。それこそ私もとても関心を持つようになって、ポガチャルというむちゃくちゃ強い選手がいて、今ぶっちぎっているわけですよ。3連覇しそうなんだけど、それに強烈なライバルのヴィンゲゴーという選手が、その前に2年連続優勝した選手で、その選手は落車して骨折してしまったんですね、この前。それがとてもヨーロッパ中の話題になっていて、何か深夜にドーピング検査したからじゃないかとか、みんなだけど、そんなような話になったりしていて、文化そのものなんですよ。なので、そういう形で自転車ということに関して世界中熱いので、そこをうまく火がついて、あれ、九州に何か波戸岬という「プラプラ」やっているところから、天神というとても都市的なところへのコースって最高じゃないかという発信がうまくはまれば、世界的な呼び水になるようなことにならないかなと思って、そんなことも考えながら動画もみんなでつくったという次第です。
5 唐津マリンアクティビティパークについて
○読売新聞
それに関連して、唐津マリンアクティビティパークの構想についてなんですけど、この春からパラセーリングも導入されていて、アクティビティーが充実してきたと思うんですけど、夏休みとか夏本番を迎えるところで事業の成果とか、例えば、福岡の都市圏からの誘客などについては今どのように考えられているんでしょうか。
○知事
私は、糸島さんがかなり成功してすばらしいな、官民一体となって、情報発信から何からうまくいってきたなと思っていたので、ただ、私の心の中では、その先にも唐津というほんまもんのすばらしさがあるのに、まだまだ未開発な面がハード、ソフトともにあるなと知事になってからずっと思っていたんです。
何か糸島の勢いをさらに唐津まで、まさに糸島よりもっと奥の、もっと何というんでしょうか、奥にすばらしい海があるのでというふうに思っていたところ、一つ一ついろんな官民一体となったチャレンジ、本来民間がやるべきことって整理されるようなことも今、佐賀県庁はやっていて、ただ、やっぱりその火をつけるという部分については、我々と一緒になってやっていくというのが、佐賀県のよさかなと。SAGAアリーナのビジネスをやっていく中で、よその県がもう民間主導でやっている中で、我々はそういう強い民間があるわけでもなく、官民一体となってやっていくところのすばらしさというのを私は分かった感じがしたので、これは唐津というのはやはり最初の火つけとかは一緒になってやっていって、徐々にそこで稼げるようになっていったら、徐々にシステマティックに福岡から唐津まで、さらにできれば伊万里までの連担したような地域というふうにならないかなという仕掛けを今いろいろやっているので、例えば、パラセーリングも遠くから見えて全く違う唐津が味わえるので、そういったことをミックスしながら、この前、グラン・ブルーという、何ていうんでしょうか、浜辺のイベントもやって、あれも3年目なんですけど、ほとんど福岡県の人ですけど、来ていただいているのが。そういうような感じのやつで横につながっていけば、徐々に北部九州というのが、何というんでしょうか、全体としてそれぞれの個性を持って盛り上がっていくというふうに私は確信しているので、そういった方向でやっていきたいと。
6 副首都構想について
○佐賀新聞
大きく1点なんですけど、今、国会の最終盤で議論されている副首都構想をまず伺いたいと思います。
福岡県が意欲を示しているわけですけれども、隣県として、その姿勢をどう感じていらっしゃるかというのと、そもそも副首都の法案整備ということに関しての知事の所感を伺えますか。
○知事
いろんな人の思いがある中でこの話が起きているのかなと思っていますけれども、副首都構想が危機管理という観点で行われているとしたならば、もっと危機管理の議論をしなきゃいけないと思っています。何かもっと別の話の中で危機管理が語られているような気がして、じゃ、実際に今東京にある機能が、確かに東京消防庁とか警視庁という危機管理の中では非常に大きな組織が東京にあるわけで、そこをどういう形で大阪なり、福岡なり、またほかの都市に設けていくのかというところが置き去りになっているかなと思うんです。
そういった意味からすると、今、福岡で何か様々な問題点が起きているという話がありますけど、それは直接関係ないと私は思います。
逆に言えば、様々な今の日本の地勢上の中で、官邸周辺が駄目になったときには、たしか私が国にいたところは立川にセカンドを移すという話だったと思いますけど、立川でも駄目だから、ほかのところにその機能を持たせよう、逆にいえば、西日本はどこが中心になってやっていくのかというところと、これはハードだけじゃ駄目なんで、国の機関が集まっているというだけじゃ駄目なんで、いかにソフト、ソフトが集積した地域か、危機管理のノウハウがあるか。西日本全体とか、そういう広域的な調整というところに対する機能は、さらに自衛隊の問題、災害支援としての自衛隊の問題、そういったところの議論がないままで、何となく私の感覚では政治課題としてのほうが優先されているので、やはり国の問題って、もっと本質的なところから議論していかないと、形だけというところが非常に残念なことなので、いいきっかけになると思うんです。それは維新さんが言ったこともいいきっかけなので、それこそ国民を含めた形で議論できるような材料を提示していただければいいなと思って見ています。
7 九州新幹線西九州ルートについて(その2)
○佐賀新聞
分かりました。それと、新幹線の関連で幾つか伺いたいと思いますけれども、先ほどJR九州さんの列車の本数維持についてはなかなか先のことなのでとございましたが、ICカードの導入については前向きに検討するという言葉もあったんですけれども、そこに関しての受け止めはいかがでしょうか。
○知事
これに関しては、やはり私のほうから、この新幹線の整備の問題というのは、進むときはみんなが笑顔になってほしいと思っています。そのときどうしてもやっぱり僕には鹿島・太良のことって一緒にしたかったんです。そこは水嶋次官にもお願いして、これは入れさせていただきたいということで、本当はうちもね、もっと唐津線とかいろいろ言いたいことあるんだけど、そうは言っても、お互いが議論する中で、鹿島・太良だけは、やはり前を向いて、もしフルになる場合についても応援していただけるようないい形になるようにということで、それは水嶋次官も分かっていただいて、JR九州さんとももう、どれだけこの話をしたかというのは私が言う話ではないかもしれませんけれども、そういったことで、これは古宮社長さんのほうから前向きな話をいただいたというのは、何よりも鹿島・太良の地域の皆さんにとっては喜びだったと、私のほうにも伝わってきているし、そういう何か、こういう話ってエールの送り合いで進めば、かえってこの話が北部九州を固めていくことによかったなって、なればいいなと思いながら今過ごしております。
○佐賀新聞
今後の協議の在り方に関してなんですけれども、今まで水嶋次官との協議の詰めの部分というのを、ちょっと情報を制限、出すのを制限して非公開という形でやられてきました。公開を旨とする山口県政としてはかなり異例の対応かなとも思うんですけれども、その狙いを改めて伺えればというのと、今後の長崎県、JR九州との協議であったり、アセス関係の協議であったり、そういったものの情報の出し方、公開の在り方については、今どのようにお考えでしょうか。
○知事
基本的に山口県政は公開原則でということで、これは我々の山口県政の基礎でもあるわけなんです。そういったことで、これまで、この新幹線の議論についても、いわゆる水嶋次官がプロレス好きなので、リングに例えると、リングの上で、みんなの観衆の前で議論して「幅広い協議」とかいろいろやってきたわけです。二者協議になって、2人きりでこういういろんな意見交換を、静かなんです、2人しかいないので。何となくこう将棋を指しているような感じなんですね。だから、リングの上で将棋指しているんだけど、あんまりわーって、36銀とか言われても、何か気になってしようがないような感じなのは、何かお互いで気づいてきたというか、特に5月の終わりぐらいにアセスの範囲の話で、何となくやっぱりいろんな声が出てくると、結局、どこかでまとめなければいけないし、水嶋次官は国交省を代表して来ている。私は佐賀県を代表して来ている。もう後がない。この後で、我々が誰かに会うというところがないので、ちょっと無観客でリングの上で将棋を指すという状況になって、そうすると、駒音の響きが聞こえてくるというか、相手の言っていることの意味とか。そうすると、今までに見えてこなかった相手の考え方というのもお互い分かってきたところがあったのかなと思うんですね。
ただ、私が思ったのは、さはさりながら無観客なんで、ここで全て決めちゃ駄目だと私は強く思いました。方向性みたいな、処方箋みたいな、道筋みたいなものは頑張って整理するけど、やはり最後、頂上にたどり着いたときには観客の拍手の中でと思うわけです。だから、そこを共有できて、今回はこういう方向性の、論点が分かりやすかったですよね。あの紙ができるまでは、ここで堂々めぐりみたいな感じだったんですけど、一つ一つどうしていくのかということについて分かるようになったので、これからは、これはあんまり観客の声が強いとまたどうなるか微妙なんですけれども、できるだけ一つ一つ丁寧に、そして、水嶋次官の後、水嶋次官がずっと次官であられるわけではないと思うので、その後、しっかり国交省を中心とした国の皆さん方が、真摯にやった二者合意というものを大切にしていただきながら、丁寧にやっていけば、みんなにとって幸せな瞬間というのはいずれ訪れると思うし、やっぱり人間の英知というのはそうやって乗り越えてきたのかなということも、私も今回勉強させられたという次第です。
○佐賀新聞
基本的には静かな環境での協議が続いたほうが前に進むんじゃないかという考え方ですかね。
○知事
そう。やっぱり、できるだけ開かれたほうがいいんですけれども、結局この交渉というか、要は行ったり来たりするわけです。だから、あの二者合意の文章も全然、がらがら変わっているんで、その過程の中で。これはオスプレイを受け入れるまでの1年間も同じでしたけれども、やはり交渉をバイでするときというのは、一定そういう期間は必要なのかなと思うんです。例えば、10個合意しなければいけないことがあるとして、1つについてあっちだこっちだとなったときに、それがまたばあっと議論に、報道されたりとかして、ああだこうだとなると、ほかの9個がおざなりになって、そっちばかりになったりとかすることもあったりするので、どうなんでしょう、やはり交渉している間というのは見守るみたいな部分も必要なのかな。特に関係者が多かったり、変数が多ければ多いほどということを気づかせていただきましたし、それこそ、どちらかが退場しそうになるシーンは何度もあったので、本当に不思議な巡り合わせであの合意になったなと、改めて水嶋次官には敬意を表したいと思います。
○日経新聞
今のことに関連してなんですが、もちろんああいう大切な文書を詰めて、それを後に引き継いでいくためにああいう合意文書はとても意味があったと思いますし、その精緻な環境、静かな環境というのはとても今回大事だったと思うんですが、今回、でも、それは環境アセスを進めていくということで合意したのであって、アセスの範囲であったり、今後の整備ルートについての議論というのは別物だと会見の報道でも強調されていました。そうなると、今後、本当に新幹線の整備ルートであったりとか、より具体的なところに踏み込む場合は、いろいろな県民の声も聞いているという言葉もありましたので、それはイメージの中として、今まで議論が膠着していたときは、まず、地元の合意とか三者で話してという感じだったのですが、今回ああいう形でマストの大筋が見えたところで、知事の頭の中にはどういう順番で県のとか、民意を反映させていくとか、聞く機会をそこに盛り込んでいくとかということをお考えなんでしょうか。
○知事
例えば、これから進むのは、まず技術委員会を今からつくりますということですよね。で、事前調査をやっていくわけなんですけれども、それこそ国のほうが主張しているのは、いわゆるじゅくじゅくぶり(軟弱地盤)と、あとは分岐の難しさということなので、そういうことをちゃんと技術者の中で話をして、それはしっかり発表することになると思うんです。そうすると、また一定の意見が各方面から出てきて、それはそうだなとか、そうじゃないなということで、それぞれが説得力を持っているかどうかの効果をしっかり踏まえながら、そうすると、だんだんいろんな意味で収束する可能性はあると思うんです。
ただ、我々の中で、特に私としては、今決めるのはおかしい。そういったところで一つ一つ丁寧にやれば、最終的にラインがどこになってもみんなが納得する環境をつくったほうが結局いいと思うということに賛同いただいて、そこはそういう過程になることになりました。ですので、そこは国のほうも折れてもいただいたので。ただ、私としては、特にルートはフラットと申し上げているとおり、何が何でもどうしたいとか、別に県が南ルートと言っているわけでもないし、今までも言ったこともないし、そういったことも含めて、一つ一つ丁寧にやっていく。その中でもいろんな人たちが、世論とよく言いますけど、いろんな方々が今回は意見を言いやすい環境にしてあるので、そうした中で最終的にはどこか決めなければいけないけれども、分かりやすく、一つ一つの問題が見える化されたんじゃないかなというふうに思うので、それでご理解いただきたいと思っています。
○日経新聞
二者合意の会談の後に、県議会への説明であったりとか、市町の議長の方々への説明という機会があって、そこでは、この山を目指して大体こういうふうに進んでいくというルートを示されていたと思うんですけれども、それに対する反応とか、知事としての受け止めはどういったことでしょうか。
○知事
やっぱり県議会の皆さん方は、唐突感というか、急に出てきたので、この議論はずっとしているんですけれども、ただ、二者協定、私と水嶋次官がずっと断続的に話していることについては報告していたわけですけれども、ただ、5月26日から潜伏というか、本当に皆さんありがとうございました。その後、4回、いろんなところで会ってきたので、そこの部分については、急にこの日にと言われました。ただ、それについては、先ほど説明したように、そういう環境でやらなければいけないし、結局この問題は、国会議員の皆さんも含めて関心の高いテーマで、あの案があると、ここを変えろという話が必ず出るというのは双方の考え方だったので、本当はもうちょっと前に出そうかなというところなんかもいろいろ議論をしてきたんですけど、結果的にはその日に、7月17日の9時に、今日6時から会見しますという流れにならざるを得なかったので、それは全ての人に対して基本的に、国会議員も含めてなんですよという説明をしたら、一定分かっていただいた方もおられたなというのが感想です。
○朝日新聞
新幹線の関係で2点ございまして、1つは、ほかの整備新幹線との関係を伺えればと思うんですけれども、今回、フリーゲージトレインの断念という経緯があって佐賀県に配慮した合意内容になっているというふうに思いますけれども、一方で、北陸、北海道に関しても、地元自治体の財政負担というのが課題となっていると思います。そこら辺の、その認識の確認というか、あくまで今回、佐賀県に対して特別な配慮をするということで、北陸とか北海道に関しては既存の枠組みの中で進めていくということなのか。そこら辺、水嶋次官との間でどういう議論をして、どういう認識なのか。佐賀県が考えることではないのかもしれないですけれども、そこら辺はどういうふうな認識でいらっしゃるかを伺えればと思います。
○知事
まさにおっしゃったように、私が話す話じゃないんです。ただ、じゃ、佐賀県が言ったことだけ説明すると、我々は特別な事情がある。特殊事情と書きましたけど、たしか特殊事情という言葉だったと思いますけれども、本来、フリーゲージトレイン新幹線が設置されれば佐賀県は在来線のままでよくて、軌道変換装置だけ、あと工事すれば終わりという状況だったんです。だから、それが国、国交省が技術開発ができなかったということで、この事態に陥ったということについては国が認めてくれてという特殊事情がある。そこをやっぱり合意したということはとても大きくて、そこが原点なんですよ。いや、私も、この今においても、県民の皆さんからは新幹線要らんという人も一定程度おります。そのくらいね、そもそもそういったぎりぎりのところでフリーゲージトレイン新幹線で合意した内容だったので、今までがですね。なので、そういったことによって佐賀県に特別な配慮ということをお認めいただいたということだと思うんです。
ですので、私の感覚からすると、北海道とか北陸とかいろいろ他の地域ありますけれども、ほかに影響を及ぼすものではないという、我々の、そういった意味では、発注したものが届かなかったという意味からすると、我々も長崎県さんもJR九州も被害者で──被害者と今言っちゃいかんね。そういう当事者であって、そこについて国の責任だということは、三者意見交換でも同じ気持ちだということで合意しているので、そこについては訴えさせていただいて、あの結論になったと思っています。
○朝日新聞
分かりました。ありがとうございます。
もう一点なんですけれども、今回、同じく合意によって、佐賀県にとっては受益と負担のバランスという課題が一つ解決する道筋が見えたということかと思いますけれども、一方で、佐賀県だけじゃなくて全体を見ると、事業費として、佐賀県としてもこれまで、もともと約6,200億円、それが1兆円以上になるという推計、試算を出しておられたと思いますけれども、結局、佐賀県じゃなくても、長崎だったり、国だったり、いずれにしても、その巨額の費用を誰かが支出するということになります。それだけの、いずれにしても、その巨額となる事業費をかけて新幹線を整備する必要性というのは、もちろん整備すると決まったわけではないんですけれども、整備する意義だったり必要性とか、そこら辺をどういうふうにお考えでいらっしゃるかというのを伺います。
○知事
水嶋次官いわく、ネットワークをつなぎたいと、武雄温泉から長崎までもうできているわけだから、それは自分として耐えられないというお話は大分強く訴えていただきました。なので、国のそういう強い思いというものもあるので、そこは我々も理解しなければいけない、国の考え方というのもあるので。ただ、我々としても、さっき言った発注したものが届かないという事情があって、その中でどうお互いが理解しようかということで今回の話になっているんです。ですので、西九州ルートについてはもうそういう世界かなと思います。
ただ、今回、佐賀県には上限を認めていただいております。そこは我々にとってはとても大きくて、負担はするけど、ここが限度というところが設定されると思いますので。
それとあとは、今お話しいただいたように、貸付料の議論がありますけど、それはできる限りね、当事者の貸付料が多いほうがいいというのは、国もそうですし、我々もそうなので、その分、国、地方負担分が減っていきますからね。ただ、その負担割合もこれからどういうふうになっていくのか。これは2対1のところまでは法令なので、法令改正が必要だと思いますけど、その後の区分については決められたものはないと思いますので、そこについてはこれから長崎県さんとかと協議しながらという我々にとってみたら分かりやすい考え方になったかなと思っています。
8 福岡県議会、福岡県庁について(その2)
○RKB
手短に1点だけ、福岡県議会の金銭授受疑惑の関係で伺わせてもらえたらと思います。
先ほどもお話があったと思うんですけれども、先日の全国議長会のほうでも一部自治体のほうから非常に批判の声も上がっていましたが、改めてこれに対する説明と、例えば念のため確認ですが、佐賀県議会でそういった話を聞いたりとか、あるいはご自身の選挙でそういった同様の行為がなかったのかどうかというのを念のため確認で伺わせていただきたいと思います。
○知事
僕らにとっては、本当に九州の福岡県というのは、ここのところ100年ぐらいはいい兄貴分だったわけです。だから、兄貴、しっかりしてくれよという感じだし、今までのずっと慣習みたいな、時代は変わっているので、もう一回リセットしてやっていこうよと。僕らからすると、責めるというよりは、兄貴、いいチャンスだぜと、そんな気持ちです。
なので、あれだったから、福岡県はもともと民の力が強いところだから、こういったところがさらにガラス張りになって透明化されたら、さらに福岡県は前に進むんだなと思いますので、いい機会だと思っていただいたらいいなと思います。
後半は何でしたか。
○RKB
ご自身の選挙で同様のことがあったのかどうか、あるいは佐賀県議会でそういった話を聞いていないのかどうか、その点ももし分かれば伺いたいと思います。
○知事
私は最初の選挙も1か月前に手を挙げたぐらいで、自分の退職金でやったんですね。一切収受はありませんし、その後も全て収支報告書に出した以上のものでしかないのでということで、すごくそこは一つ一つを大切にしながら、私の場合、それこそそういった出方をしたので、県民との信頼関係というところが山口県政の命綱だと思っているので、これからもそこを大切にしていきたいと思っております。
9 九州新幹線西九州ルートについて(その3)
○長崎新聞
今回は会見に参加する機会をいただいて、ありがとうございます。
新幹線による先日の二者合意についてお伺いいたします。
合意文書の財政負担の項目で、長崎県にも負担を求める内容になっていると思うんですけれども、この文言の中で、受益の程度を踏まえて長崎県と佐賀県が共同の負担をすることが適当というふうにあります。この受益の程度、受益というのは具体的にどのようなものを想定されているのかということをお伺いしたいのと、例えば、それは程度をはかったりするようなことができるのかということも併せて伺いたいと思います。
○知事
これから議論をされていくんだと思いますけれども、なので、あまり先入観を与えてはいけないと思いますけど、受益というと、このペーパーでいうと、それこそ一般的な新幹線のメリットは速達性と書いてあるとおり、例えば、時間短縮効果とか、様々なものがあると思うんです。そういった要素をこれからどういった形でそこを測定するのかというのは、みんなで、長崎県民は長崎県民の皆さん方で佐賀県と比較したりしながら、どのぐらいこれって受益がそれぞれあるんだろうかというようなことを議論するいいきっかけになるんじゃないかなというふうに思います。
これまで長崎県の知事さんは、負担はしないとずっとおっしゃっていたんです。そうすると、うちが、僕らの試算で言う1,400億円って、今はもっといっていると思います。それを全額佐賀県でということは、佐賀県の県民感情上あり得ない話なんです。なので、今回はそういった意味で、一緒になってこれまでと同じように西九州を連携してやってきた長崎県と佐賀県が一緒の土俵になって物事を考えられるということになったので、そういった意味で、新しい話であるフル新幹線の頂上は近づいてきたと認識しています。
○長崎新聞
ありがとうございます。
長崎県が負担するというときに、これは長崎県は長崎県民とも言い換えられると思うんですけれども、先日、会見でも山口知事が長崎県民の皆さんにも関係する話というふうに呼びかけられたと思っております。先ほどそれぞれの努力が鍵だとかおっしゃっていたんですけれども、今回の長崎県が財政負担するということになると、長崎県民の財布ヘの影響がある話だと思いますので、まず、今回、これから長崎県民も考えていく上で、もう少しその情報が欲しいといいますか、ヒントが欲しいと思っている県民の方もいらっしゃると思うんですが、財政負担、どんなふうな在り方がいいのかという山口知事の頭の中をもう少し教えていただきたいんですが。
○知事
あんまりそれを言わないほうがいいんじゃないかなと思うんですよね。これから何だろう、アセスの前に事前調査が来年の3月まで行われて、いよいよ来年度からアセスが始まって、それが3年から5年かかるということなので、要はそういう時間的な感覚の中で詰めていけばいいということなので、じゃ、あの二者合意ができたから、もう今焦ってやるということが返っていいことなのかどうかと私は思っていて、だから冒頭で申し上げたように、ある程度、思考タイムというか、考慮時間というんですか、将棋で言うと。があってもいいのかなと思っています。
ですので、もう一つの側面として、これから長崎県さんと佐賀県は共通の思いとして、まず、できるだけ負担を全体として減らしたいんですよね。だから、全体の枠組みの中で、国に対して共同で言うこともあるだろうし、法令改正までお願いするのかどうかということも一緒に相談したらいいと思うし、お互いの負担額が決まった後も交付税措置がされるわけだけれども、この中にはフルパワーで入れてするように総務省と調整すると書いてあるけれども、それをうちは特殊事情があるわけで、そういう意味で共通に届くものが届かなかったら、同じ立場なので、そこを一緒になってお互いの負担が減るようにと努力できると思うので、だから、今までとはまた違った局面、一緒になっていろいろ行動するということも増えてくると思うので、そこはもう平田知事はいろいろ話ができる方だって私は認識しているので、きっと平田知事なりのやり方で、解決に向かって道筋をつくられていくものと期待しております。