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令和8年6月11日令和8年6月定例県議会 知事提案事項説明

最終更新日:

令和8年6月定例県議会の開会に当たり、最近の動き、提案事項などについて御説明申し上げます。

はじめに、中東情勢及び県民生活・経済活動への影響について申し上げます。

米国とイスラエルのイランへの軍事作戦開始から、約3か月が経過する中、事態の収束は見えず、先行きも不透明な状況にあります。近年の国際社会における大国の自国第一主義の行動を危惧すると同時に、対立と分断の連鎖が続く世界を憂慮しております。

こうした中、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の事実上の封鎖は世界経済に大きな影響を与えています。国内において、原油価格の高騰、ナフサ不足等により、燃油や資材、日用品の価格上昇、流通の目詰まりなどが生じ、県内も同様に、様々な影響が出ております。県においては、原油価格等の高騰に関する全庁的な対策会議を継続的に実施しております。また、物価高騰の抑制、原油由来製品の目詰まりの解消などについて、国に政策提案を行っています。さらに、中小企業者、農業者、林業者、漁業者、医療機関、歯科診療所、保険薬局、介護施設、障害福祉施設、保育施設、LPガス・特別高圧電力の使用者など幅広い分野を対象に、目の前の物価高に伴う痛みの緩和、未来に活きる生産性向上等に資する予算を今議会に提案しております。引き続き、現場の声に耳を傾けながら、県民生活・経済活動への影響をできるだけ抑えられるよう全力で対応してまいります。

次に、令和7年度有明海ノリ養殖について申し上げます。

厳しい3年間を経て、4年ぶりに販売枚数・金額ともに日本一を達成しました。令和4年度以降の3年間、少雨と赤潮の発生が常態化し、不漁が続く状況において、漁業者の皆さんから多くの切実な声が届いておりました。長く苦しい時期が続く中、真っすぐに、愚直に、漁業者をはじめ官民の関係者が一丸となってやれることに全力で取り組んできたことが実を結んだものと受け止めております。改めて関係者の方々に深く敬意を表し、皆様と喜びを分かち合いたいと思います。

次に、令和8年地価公示について申し上げます。

佐賀県は、全ての用途で対前年平均変動率、つまり地価上昇率が全国一桁順位となりました。約10年前は、商業地、住宅地とも40位台であり、一つ大きなポイントになったのはコロナ禍での対応でした。全国的にほとんどの経済活動が停滞する状況において、佐賀県は目の前のコロナ対策とともに、高付加価値化に向けた宿泊施設のリニューアル、キッチンカーの導入支援、OPEN-AIR佐賀の推進、そしてSAGAアリーナの整備など、コロナ後の未来を見据えた布石を継続的に打っておりました。コロナ禍において、他県の多くは変動率が大きくマイナスになる中、「ピンチをチャンス」として取り組んできた未来に活きる施策の効果が寄与し、佐賀県のマイナスの幅は相当程度抑えられ、いち早く回復したものと捉えております。47の都道府県庁所在地における商業地の上昇率を上位から並べると、1位は東京23区であり、大阪、佐賀、京都、福岡の順となります。佐賀県は、デザインのチカラを駆使して、県都佐賀市においてはSAGAアリーナを核としたSAGAサンライズパーク、さが維新テラスの整備などを推進しております。あわせて、「歩くまちづくり」によって生まれた人の流れは新たな交流を生み、力強くまちを前進させています。そうした動きとも呼応する形で、民間ホテルの進出などが活発化しています。佐賀駅北側の地価は、従来から高かった南側と一緒に上昇しております。今後も、常に未来を見据えて、ハードとソフトの施策を掛け合わせながら、官民で連携を図り、投資の好循環を創出してまいります。

次に、5月に公表された令和7年国勢調査の人口速報集計について申し上げます。

日本全体が大きく人口減少トレンドにある中、佐賀県の人口減少率は前回調査から順位を改善し、良い方から数えて18番目と健闘しているものと受け止めております。今、佐賀県は有効求人倍率が5か月連続で九州1位となるなど、介護、看護、保育、製造業、建設業、農業等、様々な分野の人手不足感が顕著に出ています。子どもの割合は高いですが、生産年齢人口は少ないといった佐賀県の特性も踏まえますと、10代後半から20代前半までの県外流出が大きいことへの対応は急務と考えております。

次に、SAGA久光スプリングスのSVリーグ優勝について申し上げます。

9年ぶりに復帰した中田久美ヘッドコーチ率いるSAGA久光スプリングスはレギュラーシーズンを2位で終え、チャンピオンシップに臨みました。初戦をストレート勝ちし迎えたPFUブルーキャッツ石川かほくとのセミファイナルは激闘となりました。1勝1敗で迎えた第3戦、2セットを先取される絶体絶命の窮地から、最後まであきらめない粘りのバレーを展開し、3セットを連取する大逆転勝利を収めました。勢いそのままに大阪マーヴェラスとのファイナルは2連勝し、見事日本一に輝きました。改めて、選手をはじめ、スタッフ、そしてシーズンを通して熱い声援を送り続けたスプリングスファミリーの皆さんに、心からお祝いを申し上げます。

SAGA久光スプリングスはSAGAアリーナの整備もきっかけに、本拠地を神戸から佐賀に移転しました。今季のホーム平均入場者数は約3,300人とSVリーグ女子チームで1位でした。平日月曜日の夜に行われたPFUブルーキャッツとのセミファイナル第3戦には、約3,800人の観客が入り、会場全体が一体となった声援を送り、チームを鼓舞しました。また、県のSAGAアリーナの整備に向けた動きに呼応して誕生した佐賀バルーナーズの今季の平均入場者数は約5,700人と、上位に大都市の強豪チームが並ぶ中、B1の26チーム中5位でした。ファンとともに歩んできた道のりの成果などが結実し、両チームが県民のアイデンティティの一つとして根付いているものと実感しております。

次に、スノーピーク グラウンズ 吉野ヶ里のオープンについて申し上げます。

二千年前の「本物」の歴史が息づく吉野ヶ里遺跡は佐賀の誇りであります。3月に遺跡の歴史的価値を大切にしながら官民連携で整備した歴史公園初のPark-PFIによる施設「スノーピーク グラウンズ 吉野ヶ里」がオープンしました。グラウンズはスノーピークが手掛ける全国初のサービス業態です。みつせ鶏本舗、SAGACOLLECTIVEなど地元ブランドやスターバックスが入る体験型複合施設、160サイトのキャンプフィールド、吉野ヶ里遺跡仕様にアレンジされたキャビンやコテージなど多彩なコンテンツで構成されております。オープン後の2週間で約9万人が歴史公園を訪れ、令和7年度の歴史公園の来園者は78万人を超え、開園以来最多となりました。令和8年度のスタートも好調であり、ゴールデンウィーク中の来園者は約10万人と前年同時期と比べて大幅に増えています。若い世代や3世代家族などこれまで少なかった層の来園も増え、歴史公園全体に活気が溢れております。多くの来園者が遺跡の歴史的価値を体感し、価値の普遍化が進む。その価値が洗練され、更に多くの方が訪れる。そうした好循環の中で、来園者が二千年の歴史に想いを馳せながら、人間にとって大切な本質的価値に気づくような場所になればと思っております。

続きまして、当面の諸課題への対処方針について申し上げます。

まず、玄海原子力発電所についてです。

3月26日に、九州電力は、今年10月に親会社として純粋持株会社であるホールディングスを設立し、来年4月に新たなグループ体制へ移行することを発表しました。翌27日には、防災監の平尾副知事が九州電力の早田副社長から、新体制下でホールディングスの社長が九州電力の役員を兼務することなどについて説明を受けました。ホールディングスが経済性を優先し、安全を最優先とする組織文化が劣化することがないように具体的な仕組みを設け、将来にわたって原子力発電の安全を確保するよう、厳に申し入れました。

現在、3号機、4号機とも通常運転中です。また、1号機と2号機は廃止措置中です。九州電力は、令和8年度から放射能に汚染された設備の解体・撤去を開始するに当たり、廃止措置計画を更新し、今年1月に原子力規制委員会から認可を受けました。県では、佐賀県原子力安全専門部会の委員からの助言も踏まえ、九州電力の計画や原子力規制委員会の審査内容を丁寧に確認し、4月10日に事前了解を行いました。

また、4号機における現行のものよりも長く使用できる燃料を導入する計画、3号機と4号機の変圧器を更新する計画についても、それぞれ丁寧に確認し、4号機の燃料の導入計画は3月19日に、変圧器の更新計画は4月10日に、事前了解を行っております。九州電力に対して、今後とも、更なる安全対策に不断に取り組むよう強く求めております。玄海原子力発電所とは、廃止措置を含めて、これからも長い年月にわたり関わり続けなければなりません。今後とも、県民の安全を何よりも大切に、県も含め全ての関係者の中に気の緩みが生じることがないよう取り組んでまいります。

次に、佐賀空港の自衛隊使用について申し上げます。

昨年7月の佐賀駐屯地の開設から約10か月が経つ中、4月に創立記念式典が開催されました。私から改めて申し上げたことは、漁業者をはじめ佐賀駐屯地に関係する全ての皆さんとの10年にわたるこれまでの積み重ねや、期待、葛藤それぞれの大切な想いが詰まった歴史を経て今日があること、飛行の安全は何よりも大切であることなどです。佐賀駐屯地と地域が、お互いに敬意を持ち共生していく未来志向の関係を一緒になって更に磨き上げていってほしいと思っております。県においては、佐賀駐屯地を地域防災計画上の航空輸送施設として位置付けており、佐賀駐屯地と連携した防災訓練等の実施について調整を進めています。

次に、有明海の再生について申し上げます。

再生のシンボルである二枚貝のタイラギが14年連続休漁となる中、今季のアゲマキやウミタケの休漁も決定されました。5月に山下農林水産副大臣などに有明海の環境変化の原因究明や実効性ある対策の実施、有明海の再生に向けた予算の確保等について提案しました。県では、二枚貝の稚貝の生産技術開発や放流、サルボウの採苗器の設置、漁場環境の改善に向けた大規模海底耕うんなど、資源の回復に取り組んでおります。

宝の海である有明海の再生は、国や県、市町、漁業者など有明海に関わるもの皆で取り組む課題です。これからも、力を合わせて全力で取り組んでまいります。

次に、九州新幹線西九州ルートについて申し上げます。

西九州ルートは、国がフリーゲージトレインの開発を断念し今に至ります。フル規格整備には、財政負担、ルート、在来線など多面的な課題があり、冷静な議論が必要です。昨年10月以降、国土交通省の水嶋次官との間では、フル規格整備の可能性について議論しております。県内にも様々な考え方がある中、議論を深めていくことが重要です。引き続き、真摯に対応してまいります。

次に、県立大学について申し上げます。

4月1日から、教員の公募を開始いたしました。専門家チームとともに選考を進め、各教員の担当する科目や就任時期の調整などを行ってまいります。あわせて、精力的に県内の各高校を訪問し、県立大学の入学者選抜の方針、学びの内容のイメージなどについて、直接、教員へ伝える活動を続けております。また、できるだけ早い時期に建設工事に係る予算を提案できるよう準備を進めております。

設置認可後の学生の募集期間確保を目的に、文部科学省は新設大学の設置に係る申請及び認可の時期を1か月前倒しすることを決定しました。令和11年4月に開学を目指す佐賀県立大学は、来年9月の設置認可申請に向けて準備を加速させてまいります。

続きまして、最近の県政の主な動きについて申し上げます。

まず、5月に行った国への政策提案についてです。

今回の提案内容も、制度・運用面と現場との乖離、佐賀県の強みなどを踏まえながら、九州全体の発展、この国のあるべき形も見据えた問題提起型としました。私は宮原議長と一緒に、金子国土交通大臣、上野厚生労働大臣など政務三役を中心に、社会資本整備、医療支援制度の充実、中東情勢悪化に伴う対応、原子力政策等について提案を行いました。あわせて、各常任委員会の委員長・副委員長と各部局長は、関係府省庁の事務方へ提案を行いました。県議会と連携し一体となって幅広く横断的な提案活動を行うことができたことは意義があったものと考えております。

次に、防災・減災対策について申し上げます。

令和5年7月九州北部豪雨災害で被災した唐津市浜玉町今坂地区の砂防ダムが3月に完成しました。引き続き、ダム下流の水路などの工事を進めてまいります。同じく被災した浜玉町の平原保育園の新しい園舎の落成式が4月に行われました。また、今回の政策提案では、防災・減災や国土強靱化に係る予算の確保等について牧野国土強靱化担当大臣などへ申し上げました。さらに、梅雨や台風等で災害が起こりやすい時期を迎えるに当たり、6月1日に開催したGМ21において、私と県内20市町の首長で、改めて危機管理防災に関し意見交換を行い、事前防災やオペレーションの重要性などについて認識の共有を図りました。今後も、救える命を救うという想いで、佐賀県内水対策「プロジェクトIF」などの防災・減災対策を進めてまいります。

次に、社会資本整備について申し上げます。

有明海沿岸道路と佐賀唐津道路が接続する「Tゾーン」において、国と連携し、ジャンクション部の橋梁や地盤改良、盛土などの工事を進めております。大川佐賀道路においては、(仮称)川副インターチェンジの令和8年度中の開通に向けて準備が進められています。福富鹿島道路の鹿島側において、用地買収を進めており、8月に着工式を行う予定です。引き続き、佐賀の未来を創り、佐賀の未来を守る広域道路ネットワークの整備を進めてまいります。

次に、「サガプライズ!」の第43弾「キングダム×佐賀県」について申し上げます。

基山町出身の原泰久さんの大ヒット漫画「キングダム」と連携し、1月以降、佐賀キングダム空港やキングダム読破堤、古湯温泉での周遊キャンペーンなど、県内各地で多彩なコラボ企画を展開しました。全国で大きな話題となり、3月末までの約2か月間で延べ21万人の方々が参加しました。県民の皆さんやキングダムファンからのプロジェクト継続を望む数多くの声などを受け、9月末までコラボ期間を延長することにしました。5月には、キングダム読破堤が「屋外での最長の連続した漫画ページ展示」として、ギネス世界記録に認定されました。佐賀県の企画として初めての認定となります。関係者の皆さんの熱意と佐賀県の価値等が相乗した唯一無二のプロジェクトが、全国に力強く伝播し、新たな交流につながっていることを大変嬉しく思っております。

次に、SSP構想の推進について申し上げます。

5月16日、17日、SAGAアリーナに日本を代表するスポーツ研究者、アスリートや指導者などが集い、スポーツの本質的価値を発信する佐賀県発の学術フォーラム「SSP NEXUS 2026」を開催しました。国政の場で与野党の垣根を越えて、スポーツ政策を推進してきた元オリンピック担当大臣の遠藤利明日本スポーツ政策推進機構会長、笠浩史衆議院議員と私で、日本のスポーツ界の未来などについて骨太なディスカッションを行いました。スポーツビジネスやスポーツ医科学、マルチスポーツ等をテーマにした分科会では、スピードスケートオリンピック金メダリストの髙木美帆さんなど各分野のスペシャリストが登壇し、多面的な視点からスポーツのチカラについて議論しました。

また、サガン鳥栖U-15の育成拠点「ネストヴィレッジ」のキックオフセレモニーを5月に行いました。サガン鳥栖は、アカデミーの各年代で全国制覇の経験があるなど、国内随一の育成力を誇るチームであります。以前の練習場所は調整池であり足場が悪く、雨が降ると練習ができない状況でした。Cygamesさんからの企業版ふるさと納税による支援などもあり、この度、選手の成長と挑戦を支える環境が整いました。ネストヴィレッジの名前に込めた「巣立ちの巣」という想いが形となっていき、多くの選手が世界に羽ばたくように、今後も、アカデミーを大切にするサガン鳥栖の躍動を応援してまいります。

県と白石町、Dragoing Sportsの協定締結を機に整備された「ジムナスティクスホール白石」は、体操の全10種目の器具を揃える九州屈指の専用施設であり、全国からもアスリートが集う拠点となっています。専用施設に隣接した合宿所とアスリート寮の整備等を行う白石町への支援に係る予算を今議会に提案しております。白石町と連携し、全国から体操を学びたいと思う小中学生の合宿を受け入れる体制を充実させ、その後の白石高校への進学へとつなげていくことも視野に入れております。県と市町が連携した特色あるスポーツを活かしたまちづくりのモデルケースとなるよう取り組んでまいります。

次に、アサヒビール株式会社鳥栖工場について申し上げます。

4月に、アサヒグループから勝木社長、濱田社長、松山社長が参加され、新工場の起工式が行われました。3名の社長が一堂に集まるのは非常に稀なことであり、新工場にかける想いを深く感じました。当初の計画が延期となる中、この期間にプロジェクトを熟成し昇華させたいと考え、私からアサヒビールに未来に向けた共同事業の実施について提案いたしました。そして、アサヒグループジャパン、佐賀県、鳥栖市による「アサヒ×佐賀 さいこう!プロジェクト」として、様々なコラボ企画を展開し、この度、待ち望んだ工場建設着工となりました。新工場の敷地面積は、移転元の博多工場の2倍以上となる約21ヘクタールです。東アジア向けの戦略的拠点であり、世界トップレベルの品質・生産性・環境負荷低減を実現しつつ、次の100年を担う最新鋭のモデル工場になります。また、新工場が立地するのは旭地区であり、不思議な御縁を感じており、新工場前の県道を愛称「アサヒストリート」として、地域を盛り上げていくことを検討しています。新工場が最高の形で操業開始を迎え、そのチカラがまちづくり、スポーツ振興など広く地域全体に波及していくように、アサヒビール、鳥栖市と連携し取り組んでまいります。

次に、魅せる収蔵庫整備に係る東京大学総合研究博物館との連携協定について申し上げます。

吉野ヶ里遺跡をはじめとする県内各地の遺跡から発掘した出土品は佐賀が誇る唯一無二の財産であり、10キロサイズのコンテナに換算して約5万箱あります。この圧倒的な量の「本物」の出土品を収蔵したままお見せする。その「本物」の姿で来場者を魅了し、その心を震わせることができないかと考えております。3月に日本で最初の教育研究型大学博物館である東京大学総合研究博物館と連携協定を締結しました。東京大学総合研究博物館と一緒になり、収蔵庫そのものが輝き、来場者が考古の世界に心を寄せる誘導路となるよう準備を進めてまいります。

次に、江藤新平復権プロジェクトについて申し上げます。

現代につながる国の骨格を創る重要な役割を果たした希代の傑物である江藤新平の真の復権に向けて様々な施策に取り組んでおります。今回、大人気歴史漫画の作者泰三子さんに江藤と鍋島直正を主人公とした作品「さがドーン~江藤新平と肥前の妖怪~」を制作いただきました。5月中旬から5週連続で全国発売の週刊漫画雑誌に掲載されており、8月には単行本も発売されます。かねてから江藤に関心を持たれていた泰さん御自身が佐賀での取材等を通じて、江藤と直正の比類なき功績や高い志などに深く共鳴し、作品は生まれました。今後も、江藤に想いを共有する仲間の輪を県内外に広げながら、真の復権に向けたうねりを大きくできるよう取り組んでまいります。

続きまして、提案事項について御説明申し上げます。

今回の補正予算案の編成に当たりましては、当初予算編成後の情勢の推移に対応するため、早急に措置を要するものについて所要額を計上することといたしました。

この結果、その総額は、歳入歳出とも、それぞれ、

一般会計      約80億5,400万円

特別会計      約 6億5,500万円

となり、これを既定の予算額と合わせますと、本年度の予算総額は、

一般会計  約5,551億2,000万円

特別会計  約2,135億5,600万円

となっております。

  次に、予算案の主な内容について申し上げます。

  障害児・者歯科治療体制整備事業についてです。

 障害児・者の歯科治療については、治療に対する恐怖心や不安感などにより安静な状態での対応が難しく、全身麻酔下で治療を行うことが必要な場合もあります。全身麻酔下での治療が可能な拠点は、県内では佐賀市と鳥栖市のみの中、この度、嬉野医療センター、福岡歯科大学、地域の診療所などが連携した専門的な知識や技術を有する歯科医師の育成に係る取組を支援することとしました。県西側地域における全身麻酔下での障害児・者の歯科治療体制の構築に向けて取り組んでまいります。

予算外議案といたしましては、条例議案として4件、条例外議案として6件となっています。

最後になりますが、6月7日に、唐津市波戸岬の世界海洋プラスチックプランニングセンター「プラプラ」のオープニングセレモニーを開催しました。石原環境大臣や、トンガ、インド、ベトナム、オランダ、タイ、中国、韓国、カナダの大使・総領事等、産学官のキーパーソン、一緒に取り組んでいく地元の関係者などに広く参加いただきました。地球規模の課題である海洋プラスチック問題の解決を目指し、地域発で世界の輪を一つにしていこうとする佐賀県の意欲的な取組がここからスタートします。プラプラは、海洋プラスチック問題を自分事として捉え、それぞれが自由な発想で考えていくことのきっかけづくりの場所です。プラスチックに支えられている今の生活から昔に戻ることはできないと思う一方で、人類はどこまでを許容し、何をあきらめどこから引き返さないといけないのかなど様々なことを、プラプラを訪れた方に感じてもらえると思います。特に、これからの未来を担う子どもたちにたくさん来てもらい、自然な気づきの中で未来を守る教育につながっていってほしいと思っております。そして、この拠点を訪れる人数と反比例して海洋プラスチックが減っていくことになればと強く望んでおります。一人一人がこの問題を自分事として考え、行動する。そして、賛同の輪が広がっていく。プラプラは地域発で世界の海を取り戻す航海に出航していきます。

プラプラのオープンをはじめ、北部九州初の非日常体験型マリンアクティビティ「パラセーリング」の運航開始、そしてプラプラからスタートする10月10日のツール・ド・九州の佐賀県初開催。今年は、唐津、玄海地域にとって、その本質的価値を更に磨き上げ、全国や世界に発信していく重要な一年になります。こうした中、大切なことは、地域の方が、自分たちが当たり前だと思っている暮らしや風景、文化そのものの価値に気づき深めていくことだと思います。世界から見て、佐賀の日々の暮らしや日常風景には、かけがえのない伝統に裏打ちされた価値があります。大切なのは、その価値をいかに活き活きとした形で表現するかということです。そして、その表現の仕掛けには多くの挑戦がつきものであります。失敗、反省と小さな成功を繰り返しながら、その価値が普遍的に浮かび上がり、地域を光らせていくものと思います。

佐賀には、連綿と続く歴史・文化、人づくりの伝統、ものづくりの技術と精神、美しい干潟や田園風景、豊かな農林水産物など「本物」の地域資源が溢れております。さらに、志ある人々やCSOの集まり、プロスポーツの躍動、付加価値の高い企業の立地などは佐賀の地に新たな息吹を吹き込んでいます。県民の皆さんがこれらの価値に向き合い、再認識し、昇華させていく。そこから生まれる地域への愛着や誇り、自信を未来に向けたエネルギーとして佐賀の更なる飛躍につなげていきたいと考えております。世界の潮流や時代の変化を俯瞰しながら、県民の皆さん自身が、先人たちが汗と涙を流しながら築いてきた佐賀の本質的価値を共有できれば、佐賀の未来を切り拓く道となります。佐賀県は「人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり。」を掲げ、県民の皆さんと力を合わせて、一つ一つ積み重ねてまいります。

以上、今回提案いたしました議案などについて御説明申し上げました。よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。

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