1吉野ヶ里歴史公園における官民連携プロジェクトについて(その1)
○時事通信
パークPFIの吉野ヶ里の件なんですけれども、泊まって体感できる歴史公園ということで、物見櫓モチーフコテージであったり、竪穴住居モチーフキャビン、この2つというのは一体どれぐらい設置される予定なのかということをお聞きしたいなと思いまして。
○知事
お願いします。
○県職員
物見櫓のコテージは3棟。
○知事
こちらが3棟ですか。
○県職員
はい。で、竪穴住居が6棟。
○知事
こちらが6棟ですか。
○県職員
はい。スノーピーク、民間事業者のほうで整備されます。
○知事
スノーピークが整備するということです。
2佐賀市長選について
○時事通信
ありがとうございます。
あと、一般質問になっていきます。まず、先週の日曜日、佐賀市長選の告示が行われまして、そこで現役の坂井市長が無投票で当選されたということなんですけれども、このことに対しての受け止めをお願いいたします。
○知事
坂井市長は1期目ということで、市民の声を聞きながら慎重に活動されてきたんだろうというふうに思います。その4年間の成果が無投票当選ということになったのかなというふうに思います。
県と佐賀市は、これまでも様々な意見交換をしながら連携して行っておりますので、これからも坂井佐賀市政と連携しながら頑張っていきたいというふうに思います。
私の経験から言うと、2期目というのは一定の支援を受けつつも、挑戦をする2期目だったなというふうに思いますので、きっと坂井カラーがいろんなところに出てきて、我々とも様々な協議をしながら一緒になって取り組めることも増えてくるのかなということで、大いに期待しております。
3国会情勢について(その1)
○時事通信
ありがとうございます。
あともう一点ありまして、自民党に対して、先日、公明党が連立を解消されまして、維新の会であったり、NHK党、参政党等々と首班指名の協力を呼びかけています。このことに対しての受け止め等をお願いいたします。
○知事
今まさに日本の行く末が日々刻々と、どうなるのかが目まぐるしく状況が変わっている、実はこれはとても大事な時期かなというふうに思います。
基本的に比例代表を中心とした選挙制度を行っている各国だと、各党がどう離合集散するかによって政権ができるということに非常になじみがあるわけですけれども、日本の場合は基本的にそういうことが今まであまりなく、基本的には比較第1党が、特に小選挙区制のよさだとか、中選挙区のときからもそうですけれども、大きく力を得ていたわけですけれども、これからこういうような、小選挙区は入っているものの多党分立みたいなときに、どうやってこの民意、そして、多党制というのは様々な意見をお互いで調整しながらつくっていく政権になりやすいので、なかなかポリシーが統一化されないという問題点もあるんですね。なので、民意と若干離れるリスクもあっていくので、改めて各党・各会派の皆さん方に、国民のためというところにしっかりと原点を見据えて、鳥瞰的に日本の将来というものを議論しながらやっていくといういい形で、この様々な交渉が行われるようにということを期待したいと思います。
4九州新幹線西九州ルートについて(その1)
○STS
・・・JR九州の古宮社長がフル規格・・・佐賀県の財政負担の軽減を要請するというような話が出ていると思うんですけど、それについての受け止め・・・お願いします。
○知事
実はこの問題、もちろん財政負担の問題というのは大きな課題であって、今のスキームには無理があるという話は私もさせていただいたし、先だっていろんな話をする中で、水嶋次官ともその意見交換をさせていただきました。ただ、この財政負担だけではなくて、ルートの問題でも隔たりがあったりして、そういった、まだなかなか課題というのは多いんだけれども、それでも課題の一つである財政問題について意見をしていただけることになるのか分かりませんが、そういったところが話が進むということであれば、それを注視していきたいと思っています。
5滋賀国スポについて
○STS
ありがとうございます。
あともう一点、改めてにはなってしまうんですけど、先ほど滋賀国スポの話があって、13位というところで、知事の受け止めとしては頑張ったという方向なのかなという、去年のようにもちろん開催県じゃないというところもあって、ちょっと順位が落ちていたのですけど、結構健闘したという受け止めなのかなと思うんですが、今回の結果を受けて、改めてどういうふうな形で引き続きSSP構想というところを進めていくみたいな、どのようにお考えですか。
○知事
開催県は全ての種目に最初から出場ができるわけなんです。国スポって基本的に言うと、ベスト8に入ると点が入る仕掛けになっているので、最初から出場できることになると、点が入りやすい仕掛けということなんですが、開催県でないわけですから、九州ブロック予選を勝ち抜くというのが基本になるわけで、そういった意味で、どうなるかなというふうに思っていたんですけれども、いわゆる佐賀県が国スポをやるに当たって、メンターという、非常に指導力のある、力の強い選手が佐賀に集まってきていただいたメンバーが、そのうち引退を除けば87%の方が佐賀に残っていただけるという驚異的なことが起きたので、私はそのメンバーたちがまた活躍をしたということと併せて、非常に光明を感じているのが、去年、2回戦で負けたビーチバレーの同じペアが、今年、これは少年ですけどね、佐賀商業のペアが優勝したりとか、軒並み少年が、剣道もそうですけれども、活躍、バスケットボールも佐賀県勢で初めて3位入賞。福岡ならいざ知らず、佐賀のバスケットが3位になるなんて、ついこの前まで全く考えていなかったので、ですから、そういう、いわゆる指導者層の指導が徐々に少年にも及んでいっているという手応えを感じているわけです。
なので、このままこの形ができていって、さらに多くの皆さん方が指導者も、そして、選手たちも佐賀に集ってくるような流れが、このSSP構想の中でできるとしたならば、それが徐々に地域振興にも生かされてきて、スポーツと共に歩むスポーツ立県佐賀というのが見えてくるのかなというふうに期待しております。
6国会情勢について(その2)
○読売新聞
先ほども政局の質問が出たところもあるんですけれども、まず、自民党と公明党が今回連立を解消されたというところで、今後、山口県政における影響というのはどのようなものがあるか、自身のお考えというものを聞かせてもらえますでしょうか。
○知事
私は、県知事というのは大統領制で直接県民から選ばれているという、いわゆる国政との大きな違いがあります。国政は国会議員の中で、国会の各会派の数字によって総理が選ばれますけれども、佐賀県の場合は、私は県議会ではなくて、直接県民に選ばれているので、ずっとこの間、まず、県民の皆さん方との対話、そして、そこから支持をいただくという信頼関係を第一義に仕事をしてきましたので、そこは全く、国の枠組みというところとは一線を画していると思っているんですね。なので、これからも愚直に県民のために仕事をしていきますし、そのために、どういう国の政権の枠組みになろうとも、できた政権に対してしっかり訴えていくということでございます。
7ツール・ド・九州について
○読売新聞
グランブルーに関する質問が、先ほど知事の発言の中で、来年のルートになる予定になるだろうというふうにおっしゃったんですけれども、このツール・ド・九州、来年の開催地は佐賀が選ばれたというのは決定事項になっているという理解でよろしいんでしょうか。
○知事
私はですね、基本的に内定していると思って仕事をして、この前、開催予定を踏まえた経費も予算を通したところなんですけど、正式にいつ決める、決めないというのは、別の発表とかいろいろあるらしくて、そこは、担当いますか、今日。
○県職員
また改めてこちらから、担当者から返答させていただきます。
○知事
私はそのつもりで準備をしております。今度、九州知事会議で、その枠組みで準備されているんでしょうね。
○県職員
はい、地域戦略会議で。
○知事
地域戦略会議でということでありますので。発表がどうかというのは、また後でモリナガさんにお伝えください。
○読売新聞
ありがとうございます。
8吉野ヶ里歴史公園における官民連携プロジェクトについて(その2)
○西日本新聞
吉野ヶ里の施設の件なんですけれども、今回、宿泊施設ということになりますと、夜から早朝にかけて、今まで体験することのできなかった時間帯にその施設を体験してもらえると思うんですけれども、利用者の方にどんな体験をしてほしいというのがもしあればお願いします。
○知事
まず、聞いたところによると、朝がすごいらしいですよ、朝の吉野ヶ里の雰囲気って。私も泊まったことがないので何とも言えないんですけれども、関係者によりますと、もやもやっとした幻想的なシーンというのは、ぜひみんなに見てもらいたいというふうに、メンバーが申しておりました。それと、どこまで話していいのか分かりませんけれども、このスタバさんとかみつせ鶏本舗さん、レストランを開いたりするんですけど、かなり特徴があるメニューなどを今検討していると漏れ伝わってくるので、そういったところも、吉野ヶ里ならではのメニュー、何というんでしょうか、品揃えというものも出てくると思いますし、やはり我々の目的とする吉野ヶ里遺跡、本来の価値というところに結びつくんじゃないのかなと。ですので、この西側のほうからグラウンズにアクセスしたみんなが、見えていますから、500メートル先に。ああ、あそこに実際、実体験として本物に触れてみたいとか、本物の甕棺も見てみたいとか、そういう感じで歴史にいざなうような施設になっていくんではないのかなということで、しかも、この公園内に立地するのは初めて、歴史公園では初めてなので、極めて意欲的な施設になると期待しております。
○西日本新聞
もう一点ですけれども、遺跡の中に上物を造るというところで、ちょっと私も、この敷地内にどこにどんな遺跡が眠っているのかというのはあまり詳しくないんですけれども、その遺跡の保存という面と、新しく人を呼ぶという面、そこをどういうふうに両立をしているのかというところをお願いします。
○知事
まさにそこは大事な観点でありまして、我々も基本的に深掘りしないというか、土の中を傷つけないような形で、表面的な施設にしております。ですので、そこはしっかりと保存をしながら、多くの皆さん方に体験できるような、まさに先ほど申し上げたような、本来の歴史的な価値というものが毀損しないような形でこれからの運営を進めていきたいと思います。
9九州新幹線西九州ルートについて(その2)
○西日本新聞
まず、先ほど質問の出た九州新幹線西九州ルートについて1点だけ補足で、鉄道事業者の方が自治体の負担軽減を求めるというのはなかなか珍しいことであるという側面もありますが、その点に関してはJRが言ってくれるというのはありがたいのか、この辺、知事の受け止めとしてはいかがですか。
○知事
この前、3者で──3者でというのは、うちと、JR九州さんと、長崎県さんで佐賀県庁で議論したときに、やっぱりもともとフリーゲージでやると国も言っていたよねって。で──そうそう、ここを一点だけいいですかね、ついでに。
私はこの前、水嶋さんと話したときもちょっと気になったりしているのは、フリーゲージはできないかもしれないと言っていたよねと、そんな感じで言われたので、いや、それはないですよねと。だって、フリーゲージで認可されて、ずっとその前提に6者協議なりが行われてきたので、もともとフリーゲージができないことをほのめかしていたような感じで言う方が今増えているんだけど、改めて言っておきたいんですけど、そんなことは決してありません。私が知事になってからも、フリーゲージやるんだと、それ一点だったので。そこがぐらぐらとしてくるとどうかなということをまず前提に。
で、この前、3者協議で、そこは国の責任ですよねと、フリーゲージでやると。国のほうが言ってきたんだから、フリーゲージどうと。スーパー特急だったのに、こういう新しい技術があるから、自信持っているから、大丈夫だからと言って新商品を出してきて、ならそれでということでやってきたのに、やっぱりごめんなさい、できませんでしたと。それ責任じゃないのということに関してはうちも、JRも、長崎県も一致したんですよ。その上で、じゃ、どう国に言っていこうかという話なんですけれども、そうした中で、フルというのが全く新しい話で、そのときには、やっぱり財政スキームというのはルートと併せて大きな課題の一つだからという話は3者協議でしたので、そうした中でJR九州さんは、自らその考え方を国に話にいこうということかなと私は認識しておりますけれども、そこを、そんな簡単な話じゃないと思うんですけれども、見守っていきたいと思っております。
10組織改正について
○西日本新聞
ありがとうございます。もう一件、別件をよろしいですか。
10月の組織改正でこども家庭課にこども政策調整監というポストを新設されていらっしゃいます。大きな目的の一つとして、児相と施設の連携強化ということがあるかと思います。5月には乳児院の事件も発生しました。これまでの連携や情報共有の体制については課題があったというふうに考えられたのか、その辺のご認識を伺いたいです。
○知事
今から考えてみても本当に不幸な出来事で、心が痛みます。ですので、本当にそういうことがないようにしていきたいなとは思っています。そのときには、やれるべきことはやるとして、現場で起きていることというのをできるだけ政策に反映できるということが一つ大きなポイントでもあったので、今なかなか人数が割けていない状況の中で、それでも現場の声が政策に反映できるようにということで今回の措置を行っております。
○西日本新聞
現場から、こういうポストをつくってほしいという声が上がっていたということですか。
○知事
直接というか、現場は本当に現場で手一杯なんですよ。そこについての意見がしっかりと吸い上がるようにという部分については、全体の意見交換の中でその声があったかどうか私は分かりませんけれども、少なくとも私が聞いた話では、風通しをよくするということと、あとは、できるだけ本庁の人間も現場に行って、実際に起きていること──全ての事件、事故を100%防ぐというのは交通事故と一緒でなかなか難しいんです。でも、今回みたいなことが起きてほしくないので、できる限りそういうことがないようにということで、我々としても全力を尽くしたいと思っております。
11九州新幹線西九州ルートについて(その3)
○佐賀新聞
先ほどフリーゲージの話で、水嶋次官とのお話の中で、水嶋次官はフリーゲージについてどのように知事にお話をされたのか、もう少し教えていただければと。
○知事
2人で話をしたので、メモ取っている人もいませんから、明確には、100%正確には申し上げられないんですけれども、フリーゲージトレインは、もともと開発できるかどうか分からない技術というようなお話だったんですよ。それはそれで初耳というか。そんなことであれば、最初からこんなスキームで佐賀県は了解していたのかなと、ですよね。もしそんな、そこが不安定であったならば、最初からそれが開発できなかった場合も協定の中に織り込むはずだし、私が知事になってからも、6者合意で3年後にフリーゲージトレインの先行車両が入ると言ったときにも、それができなかった場合というのをしっかり織り込むはずなので、もちろん噂話では、何か、本当はフルを考えている人もいるんじゃないかという方もおられたんだけど、さすがにそんなことはなかろうと。国がフリーゲージをやるとずっと一貫して言ってきたわけだからということで、我々はその前提でずっと話を申し上げているので、あれはもともとできるか分からない技術のような話というのは、それはちょっと私らとすると、前提が崩れる話なので、問題だと思ったというわけです。
○佐賀新聞
そしたら、例えば国交省側に公式見解を求めるなり抗議をするなりという、何かそういったことはされるか、されたんでしょうか。
○知事
それは副知事とか部長からすぐに連絡したと聞いております。
12政治改革について
○佐賀新聞
ちょっとまた別のテーマなんですけれども、政治改革の部分で、企業団体献金の廃止というのが一つ浮上していますけど、それとあと国会議員の定数削減ですね。これは知事、それぞれどのように考えていらっしゃいますか。
○知事
政治資金の流れについては、やはり今これだけ不信感が出ているので、やはりしっかりと、一旦きっちり規制を強化する形で、そして出口とかも分かりやすい形で明確化してみんなから見えるように。だから、もちろんガラス張り、透明化も大事だけれども、そこにプラスアルファで検討していくというのはとても意義のあることだと思うんです。なので、やはり信頼を取り戻すというのが何よりも大事なので、これは自民党だけの話じゃなくて、全ての国会議員に対して向けられているという意識の下で、ぜひ対応いただけたらなと私は思っています。
それから定数は、これはなかなか難しい議論です。この、いわゆる議員さん、国会議員にしても、県会議員にしても、町会議員にしてもそうなんですけども、この皆さん方は様々な多様な意見を吸い上げる機能を持っているわけです。ちなみに県でいうと、私は知事は1人だけです。だから、最終的に決定する執行機関としての長は私なんですけれども、私だけで決めてしまったらもちろん過大だから、県民の様々な層の人たちの意見を吸い上げるということで、今37人の県会議員がおるわけなんです。
国会も同じことで、あんまり人数が少なくなるとそれは問題だと思うし、さっきの政治資金の問題とも裏腹なんだけれども、国民からして、国会議員が働いている、信頼される存在で、しっかり人数が必要だというところまでいけばいいのになと思うわけですけど、今はどちらかというと、そんなね、国会議員が何かいい思いをしているふうに見えて、もっと減らしたほうがいいという雰囲気になっているので、それ自体は、全体として見るとちょっと不幸な議論かなと思いますけれども、ただ、今は短期的にいうと、国民の信頼を取り戻せるという意味では、これは吉村さん(大阪府知事)がずっとこれは言い続けていることなので、その一定のことについて、全体として今回は削減をするということについては短期的には意義があるかなと思っています。
13外国人政策について
○朝日新聞
すみません、何点かあるんですけど、まず1点、国政の話とも絡むんですけれども、今枠組みとして、高市新総裁が・・・とか首班指名を求められた対象の枠組みと考えると、もちろん結構大きなトピックとして移民とか外国人をどうするかというのがかなり国民の関心事であると思います。佐賀県は外国人の共生を促すようないろんな施策をやったりだとか、あるいは社会増の中で、特に外国人の社会増も影響しているというような話もあったと思うんですけれども、現在の国民の議論みたいものを知事としてどう見ていらっしゃるのかというのをちょっとお尋ねしたいと思います。
○知事
私は、様々な課題に外国人という枠組みで捉えるのはあまり適切ではないと思っています。やはり同じ仲間として、外国から来られた皆さん方についても一人一人丁寧な対応をして、日本という国が、いろいろ外国から来た方々が大きな担い手になっていただいております。特に介護とか、そういったところとか、もちろん様々な工業だったり、農業だったり、そういったところについて大きな役割を果たしていただいているので、我々もそういったところで多文化共生と言葉で言いますけれども、みんなで一緒になって幸せになるようなスキームをしっかりと追い求めていくのが王道だと思いますので、安易に外国人排除のような動きには佐賀県はくみさないと思っております。
14九州新幹線西九州ルートについて(その4)
○朝日新聞
もう一点、ちょっと新幹線に関係しているんですけど、先ほどちょっと県の負担、財政スキームも大きな課題なのでというふうにおっしゃっていたんですけど、例えば、大きく佐賀県の財政負担が何か減るような枠組みが新しくできたとして、ただ、それでも足りないというか、それはすごく大きなことなのか、それとも知事としてはまだここはいろんな課題の中での一つというぐらいの位置づけなのか、どの程度の重要性を持っていらっしゃるのか聞きたい。かなり財政問題が解決すれば、大きく同意に前進するみたいな、そういうふうに思っているのか。
○知事
財政問題が解決すれば全てが解決するとは全く思っておりません。大きな課題ではありますけれども、全体としての、これはパッケージの問題なので、今はぴくりとも動いていませんから、フル新幹線に乗り出すというのは新たな話なので、それは全体の構図として踏み出す──踏み出すと言ってもですね、これは一つの形として、私がある程度こういう形だったら検討してもいいんじゃないかと思ったとしても、これはもう一度県民に問うてみないといけないと思っているんです、私が決める話ではないので。ただ、少なくとも、今私が県民の皆さん方に提示する案という形になってないということも改めて申し上げたいと思いますし、私がある程度県民の皆さん方に納得させる上で、財政問題というのは一つのファクターであるけれども、それが全てではないということは改めて申し上げたいと思います。
15SAGAパラスポ2025について
○朝日新聞
ありがとうございます。
最後3つ目に、今日の発表事項なんですけれども、パラスポを佐賀でやってると。知事もさっきおっしゃっていましたけれども、国スポのときにいろいろ考えてやった、それが大変好評だったのでというお話でした。スポーツ立県ということを掲げていらっしゃると思うんですけど、パラスポーツを、例えば、車椅子マラソンが大分ですごく国際大会、それぞれ個別にあると思うんですけど、佐賀県とパラスポをどういうふうに位置づけてやっていきたいと思っていらっしゃるのか、お聞かせください。
○知事
私は、このパラスポーツを考える原点は、これまで障害を抱えている皆さんが、例えば、家に引き籠もっていたりとか、あんまり社会的活動をしなかったみんなが佐賀の全障スポをきっかけに、じゃ、やってみようかなって第一歩を踏み出して、何かすごい生き生きと参加するようになったことなんです。なので、せっかく全障スポをきっかけに、みんなの前で楽しそうにプレーしている姿が、これで終わっちゃ嫌だなと思ったんです。特に団体スポーツ。なので、これをずっと続けていくということは──まだまだいるので、何というかな、障害を抱えているけれども、社会の中でみんなの仲間に入るのはちょっと勇気が要るので、そういうようなフィールドをずっと用意しておくということにとても価値があると思っております。ですので、まだまだ県内の障害を抱えている皆さん方でいろんな参加の仕方があります。いろんな種目があるので、ぜひそういう声を合わせてやるということと、この大会を続けて、そのフィールドを用意しておくということと併せてやっていきたいと思っています。それが原点です。
16九州新幹線西九州ルートについて(その5)
○NHK
すみません、私も発表項目ではなくて、新幹線の話題でご質問です。
先ほどから出ていますとおり、先だって事務次官との面会があったかと思います。その際に、フリーゲージの開発の出発点のところでずれといいますか、一致していないようなということで、過去を調べてみなきゃいかんのかなというふうな言及が先日あったんですけれども、それを調べた中で、先ほど知事がおっしゃった、明確に佐賀県が了解していたのかなというところの明確な違いが、調べた結果。
○知事
そうですね、私の記憶ではフリーゲージが駄目になるかもしれないということを前提に議論をしたという意識が全くなかったものだから、(地域交流)部にそんなことはないかどうか、改めて調べてという話をさせていただいたところ、全くありませんので、後から歴史が変わっても困るので、そこが崩れると、最初からフルが前提になった──フリーゲージが駄目なときはフルということがあたかも議論に乗っていたように思われると、これはあまりにも我々にとってみると、全ての僕らの行為というものの全体が崩れるので、そこはだから、改めて国のほうも調べていただいたらいいかなというふうに思っております。あわせて、先だって藤田さんが来たときも、6者合意したときに、できないかもしれないということが前提だったみたいな話を私にされたので、それは違うでしょうと、当事者なんだから、全くそんな話はなかったので、3年遅れるという話だけだったから、だから、何となく不思議な雰囲気を感じているんです。なので、そこはしっかり押し返していきたいと思う。
○NHK
となると、国が言う責任という言葉の本質といいますか、佐賀県として知事が 責任というところの認識のずれというか、そういったところも。
○知事
そうですね、だから、僕らからすると、いつも申し上げているように、発注したものが届いていないとここで私は申し上げているじゃないですか。だけど、届かないかもしれないと言っていたと今さら言われて、私にとってみたら発注したものが届かないことというのは1つの大きな責任だよねということで、それはJRさんも長崎県さんも一致しているわけなんですよ。なのに、いや、国の責任はネットワークをつなぐことだと。えっ、国の責任はネットワークをつなぐことなんですかねと、それだから、責任の言葉が違って使われている。でも、石破さんはそれを分かって佐賀県のことも分かると言っていただいたのかなと私は思っていたので、鉄道局とか水嶋さんの話というものは、もう一回解説いただかなければいけないかなとは思っています。
○NHK
同じ国としても、それぞれにおっしゃっている本質、責任という言葉の持つ、ちょっと違っている。
○知事
そうそう。だから、基本的に人がね、国のほうの鉄道局の人も、人事異動で変わっているし、佐賀県庁も変わっているじゃないですか。結構長くいるのは水嶋さんと私なので、だから、そこがずれると話がしっかりかみ合わなくなってくるので、そこは大事にしたほうがいいかなと思うので、もしかしたら、我々も検証してみて自信を持っていますけど、フルの話なんかなかったというのは。ただ、フリーゲージができないかもしれないと言っていたという記録があるなら、国のほうからも出していただいて、そしたら、我々もそこはもう一回整理しなおさなければいけないので、ぜひご提示いただきたいと思います。
○日経新聞
新幹線に関連して確認なんですけれども、ずっと知事はそうやっておっしゃっていて、国の責任であったりその財政問題だったり、地域の鉄道の利便性、いろいろな問題がありますよねというのを今までいろいろなチャンネルですり合わせてきて、ここは問題だというのは佐賀県としてはずっと言ってきたと思うんですけれども、何か最近の動きを見ると、じゃ、財政難、財政問題、負担問題なんでしょうとか、ルートの問題なんでしょうと、またちょっと違う、佐賀県が言ってきたものとは違うところの出発点のものを言い出しているような気がして、知事は常々すごく複雑な方程式であって、これを解くのは非常に難しい。だから、意見のすり合わせと問題を提起していかなきゃいけないとおっしゃっていたと思うのですが、何か聞くと、それぞれが解こうとしている、国の責任もそうですが、方程式が違うものを見ているんじゃないでしょうかというのが1つ目の質問です。
○知事
そういう面もあろうかと思います。これも見る景色によって様々な見解になってくるので。ただ、東京から見るこちらの景色と、こちらから見る景色というのは違うのかなというのは、これは常々感じることで、いわゆる東京の人と話していると、やっぱり東京側の考え方になるし、佐賀に住んでいる我々からすれば、納得いく話も多々あるわけなんです。いずれにしても、これは新しい話でありますから、だから、さっきの前提が大事だということになるわけなんです。
で、やはり新幹線の問題というのは佐賀のみならず、これから今、京都と滋賀あたりの北陸新幹線もほぼ同じ論点で、なかなか先に進むかどうか見通せない状況じゃないですか。だから、やはりもともとかなり無理があるところはあると思います。ですので、長崎県さんの気持ちも分かるけれども、それこそ、それで済むのかという話もありますし、じゃ、東海道新幹線とか新潟新幹線のときにはどういうスキームでやっていたのかとか、いろいろ考えなければいけないと思うんです。ただ、今の整備新幹線のスキームは、地方は闇雲に新幹線が欲しいんだという、人たちだということを前提にできているスキームなので、そんなことはないということは申し上げておきます。
17吉野ヶ里歴史公園における官民連携プロジェクトについて(その3)
○日経新聞
ありがとうございます。
それともう一つ、今日発表された中のスノーピークさんと一緒にやられる吉野ヶ里の施設のところで確認なんですが、PFIということで、県として施設の設計とかデザインだったりとか、運営をやるのはスノーピークさんにお任せするんですけれども、県としてどういう形でコミットメントされるのかというのと、あと先ほど説明があったように、コテージとか、歴史のモチーフをとった宿泊施設のほかには、キャンピングフィールドとしては、160サイトという言い方をされているんですけれども、ちょっと私キャンプに詳しくないので、そのサイトというのは、テントがこれぐらい張れるとかそういう意味なのか、もしくはもう少し規模感を表すような、何か言い方というのは、表現はあるのでしょうか。
○知事
160サイトというのは、簡単に言うとまさにテントが張れる区画が160個あるということですから、大きかったり、小さかったり、何かいろいろそれぞれによって特徴はあるんですけど、基本的には160家屋というか──家屋というのは変だね。
○県職員
160組の方が入れるという大きさになります。
○知事
ということです。
あと、基本的にやはりパークPFIというのは、民間事業者がモチベーション高くやるのに適していると思いますし、実際、直接発注するので、建設費も抑えられますしというメリットもあります。基本的に使用料は払ってもらいますけど、利益は出せることにもなるので、いきいきとして施設運営をやっていただけるかなと期待しているわけですけど、我々がずっとこれからスノーピークと話していく大きなポイントは、先ほどマツモトさんに話したみたいに、この遺跡という価値が我々にとっては本質的な価値なので、そこにいざなうような形で、むしろそこに結びつくような形での施設運営がなされるというのがポイントです。そこを、間違っても壊すような形になってはいけないので、そこについては常に意見交換をしながら、すばらしい運営が図れるように注視していきたいと思っております。
○日経新聞
そういう意味で、注視していくのが県の役割で、実際、その運営をしてもらっているから、使用料は永久的に県に収入として入ってくるということですよね。
○知事
そう、基本的には10年ぐらいで一回一回チェックポイントがたしか入ったと……
○県職員
ええ、最長20年です。
○知事
最長20年か。というふうになっていますので、そういった形の枠組みの中でこれから運営はされていくと思います。
18九州新幹線西九州ルートについて(その6)
○朝日新聞
もう1つだけ。基本的にはさっきの新幹線の話で確認したいんですけど、知事と国交省の認識のずれ、要するに、フリーゲージトレインがなかった場合もあり得るみたいなことが最初から言われていたかのように言われていたと。そこを知事が、あれっ、おかしいなと思われたのは、今回の水嶋さんとの話が初めてなんですか。
○知事
私が最初にあれっと思ったのは、(鉄道運輸機構の)藤田理事長が、西九州新幹線はこれで建設終了みたいな話を、私にご挨拶に来ていただいたときに、何か6者合意の話をしていたときにそういう、ちょっとそのニュアンスが、最初からそうじゃなかったですよねと、できるか分からなかった前提ですよねと言われたので、えっ、何か違うなと私が押し返したと思って、そこの勘違いかなと思っていたら、次にまた水嶋さんが来て、また同じような話をされたので、あれって、何か話が違うから、ちゃんともう一回、部にチェックして、そんなことがないかどうかと指示をしたら、いや、一切ありませんと、そんなできないことを前提に議論をなされた、ましてや、フルなんて話はなかったということであったので、改めて今申し上げているし、副知事や部長からも、向こうの次長とか課長には話をさせていただいているところです。