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令和7年8月8日 知事定例記者会見 質疑(全文)

最終更新日:
<目次>


 1  九州新幹線西九州ルートについて

○毎日新聞

 おはようございます。新幹線で現状の課題でお伺いします。

 来週ですかね、長崎の知事さんとかJRの社長さんをお呼びして、県庁でお話合いがあるということをお伺いしました。改めて、今の時期になったいきさつ、あるいは狙いなどについてお話しいただければと思います。

 それと関連して、以前から北陸新幹線のことを参考におっしゃっています。先日、先月ですかね、大阪は早期開業を見送ったというようなニュースもありました。北陸新幹線を参考にということで何かお話いただけるようなことがあればと思います。よろしくお願いします。

○知事

 ありがとうございます。

 そうですね、まず佐賀県はもともとフリーゲージトレインで合意をしてというところは皆さんもご案内のとおりだと思います。もともとフル規格の新幹線というものはまだ合意が何もなされていない状況だという前提があります。

 私は、ちょうどこの前の参議院選挙のときに、石破総理が長崎を訪れたときでしょうか、私が聞いたのは、佐賀県からの納得を得ることはフリーゲージトレインを断念した国の責任、改めて国の責任だということには言及いただいたということと、併せて佐賀県がメリットがないと考えるのは当然とまで言っていただいたと聞いております。この報道はあまりなされていないようですけれども、いわゆるポイントはちゃんとついていただいているのかなと。佐賀県は在来線を通るのであればあまりほかに影響がないし、負担もほぼないので、在来線が通るだけですから。ということでの合意だったので、改めて新線を造るということになると全て佐賀県の領域ということになるので、我々からすると与党PTというところに呼ばれたりしましたけれども、フル規格新幹線については手も挙げていない状態だということを改めて申し上げておきたいと思いますし、だから我々も、報道の皆さん方にも「未共用」とか「未〇〇」と言ってほしくないということを散々申し上げてきたところなんです。

 だから、佐賀県は合意したことについては守りたいとずっと思っていたし、山口県政になっても、これまでの知事が決めたことも守っていかなければいけない、それは佐賀県は信用を大事にしている県だからとずっと申し上げてきたわけなんです。

 今回、北陸についてはルートも全部決まっていたんだけど、それでもルートの問題からして、こうやって決まっていたことにもかかわらず、またこうやって問題が起きるわけです。だから、私は佐賀県としては誠実だと思うんです。その前にちゃんと決めたことを守る。だから、いいかげんな決め方はしたくないわけであります。そこのところをぜひ分かっていただきたいと思うので、それでもなかなか交渉というか、決まったとおりなかなか進まない北陸の問題というものも含めて、これは何なんだろうね。新幹線の課題って、やはり受益と負担の問題もリンクを必ずしもしていないとか、国自体、特に我々のところからすれば、発注していたフリーゲージトレインが届かなかったという、国が断念したことによってという、もう一つ大きな要素が加わっているわけですから、私はそういう状況であることをみんながわかった上で。普通考えれば、そこ何で通っていないのと、何も分かっていない人がそうやって思うに決まっているんです、世の中の人って。だけど、やっぱり物事というのは経緯があるわけで、短絡的に考えてはいけないと思うんです。なので、かといって、じゃ、佐賀県は別に発注していないから、フル規格のものについて一切耳を貸さないなんて言っているわけじゃなくて、ずっと「幅広い協議」とか、それから、長崎県やJRと話合いはいいよと、むしろしていきましょうというところで門戸を開いてきたわけなんです。なので、ただ「幅広い協議」にしても、三者協議にしても、なかなか予定が合わないねということでこうなってきたんだけれども、今回はちょっと時間が短いらしいんですけれども、なかなかJRさんと長崎県の都合が合わなくてあまり時間は取れないんだけれども、この北陸新幹線を題材に、三者で今回は一旦時間がつくれるということで、8月19日に佐賀県庁で三者でお会いするということ。そして、お会いした後に、また報道の皆さん方にそれぞれ意見を述べるという機会を設けることにしたわけです。


2  「ポテンシャルを解き放て! 鳥栖駅東側エリア プロジェクト」について

○日刊工業新聞

 鳥栖の東側についてなんですけど、鳥栖駅自体もホテルだったりとかは少ないような気がしていて、新鳥栖とかも全然ないとは思うんですけど、それについては今後、誘致であったりとかのお考えはいかがですか。

○知事

 これから佐賀駅周辺はホテルの計画がそれなりにあって、これから進んでいく予定なんですけれども、私もこの鳥栖駅周辺は何でその辺、ニーズはあるはずなのに進まないのかなというのがとても、何かよく分からないんです。

 今回、ビアントスは全日空系のホテルに改装されるということなんですけれども、そのほかに、もうちょっと、やっぱりスポーツの聖地でもありますし、アウェイツーリズムがあるわけだから、もうちょっと増えてもいいんじゃないのかなというふうに思うので、今回こうやって起爆剤としてこの土地の価値というものを、1回イベントを打つことによってみんなに知ってもらいたいなと思うんです。何か、鳥栖駅って博多からすぐじゃないですか。なのに、それこそ出口が片方しかないって、何かぴんと来ないでしょう。意外と、鳥栖駅ってそういった意味では、この圏域の中での、ターミナルとしての価値というものが本来のポテンシャルに実際の状況が追いついていないんじゃないかなということも問題意識なので、きっとこのイベントとかで、ここを通る人たちは、ここ、1日何十万人通っているのかな、ここを。いっぱい通っているの、人が、ここ。(「特急は、はい、80本ぐらい」と呼ぶ者あり)通っているもんね。だからここで見ると、ここにオブジェがどかんとできるので、こっち側って何なんだろうねといろいろ考え、これは住民の皆さん方も事業者の皆さん方も気づく大きなきっかけにしたいと思っておりますので、ぜひ大いに着目いただきたいと思っております。



3  西九州新幹線について

○佐賀新聞

 先ほど幹事社からの質問の中で新幹線の話題が出ていましたけど、それに関連して、在来線特急の本数が今後、開業3年間のところで一応14本ということがあったんですけれども、その点に関して今後JRに求めることは、そういう三者協議の場でも議題になっていくのかとか、そういうところを知りたいんですけど。

○知事

 そうですね。今回三者の議題に当たるかどうかは別として、古宮さんには話をしていきたいと思います。やはり鹿島、太良の影の部分というのは、ずっとこれは残っているわけで、本数が激減しているということに関して、これはJR九州は新幹線は予定どおり通ったんだけど、武雄から西ですね。なんだけれども、その部分、やはり影の部分が明確に出ているということについては、これはJR九州としてもしっかりと考慮して本数についても対応していただきたいと思っております。

○佐賀新聞

 最終的に何本にしてとか、そこら辺のラインはまだですか。

○知事

 少なくとも現行維持をしてほしいと思っているんです。フリーゲージトレインが遅れるというときに出した6者合意というのがあって、ただ、あれはフリーゲージができることを前提として、それで3年間だけという話でもあったし。それを考えてみたら、もともとあの6者合意のときに、江北の駅から武雄温泉駅までの間は順次複線化すると書いてあるんですよ。その約束も反故(ほご)にされているので、本当にいかがなものかと私は思います。

 なので、そういったどんどん短期的な視点で前に進めばいいんだという考え方ではなくて、もっと人の気持ちも考えながら、そういう地域のことも考えながら、みんなでやっていかないと、やはりその先に行くことに対して極めて不信感とか、不安になると私は思っています。

 

4  オスプレイについて(その1)

○NHK

 オスプレイの配備、まだ17機全てが完了したわけではありませんが、既に訓練が始まるなど、フェーズが上がっている状況です。今の状況に対する知事の受け止め、所感を教えていただきたいということとともに、訓練が始まる中で、改めて自衛隊のほうに何か県のほうから要望、要請したことがあれば教えてください。あわせて、訓練が始まる中で、また何か県のほうに県民の皆さんからの問合せなどがどれくらいあるか、あるかどうか含めて教えていただければと思いますが。

○知事

 今のところ特に住民の皆さん方から騒音などの声というのは届いておりません。なので、ここまでの間は想定の範囲内の中で推移しているのかなと思っています。

 そして、移住されていた自衛隊の皆さん方、そして、その家族の皆さん方も地元のラジオ体操に参加して、何かみんなでイベントに参加したりとか、そういったことも含めて行われているので、今の時点では想定されていた形かなと思っておりますが。ただ、これからだと思います。これから日出生台だったり、それから大野原だったり、そういう部隊訓練が行われるように、いわゆる本格化していくわけですし、それから、夜間と低空の訓練もこれからなので、そうしたときにどうなのかということをしっかりと我々としてチェックして、起きたことに対してどう対応していくのかというのが大切だと思いますので。そして、駐屯地の中も、これからさらに車両整備場だったり、倉庫だったり、体育館というのはこれからまだ工事もあるので、あらゆるところに関して注視をしながら、対話を重ねながら必要な措置を講じていくということだと思っております。



5  米の政策について(その1)

○佐賀新聞

 米政策のことで、生産調整していた、いわゆる減反の政策から転換して増産するというふうに石破首相が表明しました。このことについての受け止め、知事の考えを聞かせてください。

○知事

 何といっても、生産地の現場のことを考えてもらいたいということです。基本的にずっと米政策に米農家は翻弄されまくってきたので。でも、ここに来てそこの大きな課題が顕在化したということに関しては、実はピンチはチャンスにする大きな要素かなというふうに思っております。私は毎度申し上げているように、米価は、それなりの魂を込めて作った物に関してしっかりと高値がつくべきだというふうに思っています。今、4,800円ぐらい大体推移していると思うんですけれども、それはそれでいいと思います。ただ、片や主食だから、腹いっぱい食べなければいけない人もいますから、そういったところに対する需要に対する対応というものは必要だと思うし、だから、やはりお酒なんか、みんなそうなんだけど、価値のあるものは高い値付けをしてあげてもらって、ベーシックな食料というものに関してはある程度安めでいいかなという、その辺の整理が必要だと思うので、今、じゃ、今度は米を大量に増産するということになったときに、そこのね、今、何となくいい形にこのままなっていけばいいなと思っているやつが、またどんと暴落するとか、されると、今度、生産地が騙されたということになると、本当にもう作らないんじゃないかなと思います。

 だって、だから、例えばね、今うちとしても、酒米──SAGASAKEというのが佐賀の中でも酒米から、山田錦とかからつくることが一つの大きな価値になっているんですけれども、あれって、米価がそんなに高いんだったら、結構酒米は収量も少ないし、大変なんですよ。だったらそっちに行こうかなと今度行かれると、今度はお酒がなくなるわけですよね。だから、今回、今措置を検討しているわけですけど、結局そうやって、政府の政策によってみんなが左行ったり右行ったりすることによって、やはり大切な何かというものがあるわけだから、ぜひ政府には、最近、今度の選挙選でも思ったんですけど、目の前のことばっかりに追われている感じがして、やはり食とか米って国家の大系なので、長期的にどういうふうにあるべきなのかという骨太の議論をそれこそしっかりした上で政策を打ち出していただくことが大事だと思いますし、そのときには、生産地、現場を何よりも大事にするという姿勢が、この問題に関しては食料安全保障もありますので、必要だと思います。

○佐賀新聞

 増産そのものには知事は、一定評価はするという立場なんですか。

○知事

 そうですね。ですけれども、そこはしっかりと農水省さんが現場のことをよく把握した上で──行くだけ行けということではないですよね。どの程度の需要なのか。これは小泉さんも言っていますよね。需要をしっかりと把握すること。特にインバウンド需要という新しい要素というのは最初から分かっているわけなので、そういったところをしっかり補足しながら大計を立てるべきだというふうに思います。



6  オスプレイについて(その2)

○朝日新聞

 オスプレイのお話に戻るんですけれども、先ほど知事からも、これからもしっかりチェックしていかれるというお話ありましたけれども、1か月経って、これまでも操縦の訓練とか、県外への飛行も始まりましたし、そこら辺、県としてどういう体制で日々の運用をチェックされているのか、知事ご自身がどういうふうに日々チェックされているのかという点を伺えればというふうな、まず一点ちょっと。

○知事

 駐屯地調整室を設置して、そこの連絡体制というのは極めて密になったなという形で、私にも日々様々な形で連絡が来るので、当分の間は日々これを注視して、特にこれまで──ぜひこれも皆さんにも知っていただきたいんですけど、10年間このルールづくりに邁進してきたわけなんです。なので、あっさり一応受け入れているわけでは決してなくて、しかも、先だってあるところの番組で、地域経済を回すために自衛隊を誘致したというようなコメントが出たりして、完全にミスリードしているな。我々は誘致したことなんかないし、要請を受けて──だから、誘致とか、佐賀県の疲弊した経済のためにそんな着眼点全くありません。本当に誤解ないようにしてほしいと思うし、この10年間、そのためにずっと白紙のところから──だから、来ない可能性だって十分あったんです。そこの10年間の経緯というものを分かった上でぜひ報道をしていただきたいなと私は切にお願いしておきたいと思います。

○朝日新聞

 そういうふうにチェックされているということで、とりあえず1か月経って、先ほど申されたように、有明海だったり、県外への飛行については海上だけじゃなくて陸地側も通っていると思いますけれども、県として現状どの程度の範囲を飛行しているとか、どの程度の頻度で飛行しているとか、どのくらいの地域に影響があるとか、そこら辺はどういうふうに現状把握されていますでしょうか。

○知事

 基本的には、飛行ルートも含めて把握しています。これまではほとんど場周経路、有明海のところを飛んでいて、1回、いわゆるまちの上を飛んでいるんですけれども、そのときどうだったのかと確認したところ、まだ特にそれに対する苦情というものはない状況であります。なので、これからもそういったところ、極力、我々として約束をしたことが守られるかどうかのチェックをできる限りしていくということだと思いますし、そこで起きていることに関する対応というものも求められていくと思いますので、当分の間はこの17機の動向について注視していきたいと思います。

○朝日新聞

 まちの上を飛んでいるというのは、どの辺りを、いつ、どのくらい飛んだというのは具体的に……

○知事

 後で部のほうに聞いてください。ここは記録していないので。そういう報告を受けて、私が先ほど申し上げたところが私の知識です。

 

7  米の政策について(その2)

○日経新聞

 私のほうから2つ、今まで出ている質問に関連して1つ目なんですけど、先ほどの米政策のところで、佐賀にとっての酒米、先日もお酒の造り手の方からの申入れもあったと思います。それに対して、どのような、ちょっとイメージしづらいんですけれども、酒米が足りないという訴えは分かるんですが、それについて、例えば、県や国ができる施策というのはどういうことを具体的にイメージされていますでしょうか。

○知事

 今簡単に起きていることというのは、酒米というのは収量も少なくて大変だけど、単価が高いわけですよ。それで、いわゆる食料用のお米というのはそれよりは単価が安かったので、何とか頑張って酒米を作っていたところもあったけれども、この食料用の米が酒米を上回ってきているわけですよ。そうすると、収量は少なくて苦労も多いのにと農家さんが思ったりもするので、そうすると、その単価差を埋めていくべきではないのかということと、これは酒米の農家さんはむちゃくちゃ大変なので、みんなでもっと敬わなければいけない。県としても、そして酒造組合としても、もっとそういう農家さんを大切にしていくということが必要じゃないかと僕は思うんですね、ふだんから。ふだんからそうやって大切にしていれば、多少の、いわゆる価格差というのにも対応してもらえるんじゃないかと思うんだけれども、そういったところの関係というものを佐賀県はつくっていきたいと、これを機に思いましたし、少なくとも単価差について埋めていくということで、今、予算化も検討しています。

○日経新聞

 要するに、買取り価格だったものに対しての補助金を出すとか、そういうイメージですかね。

○知事

 国のほうも考えていただいていると思うので、そこをにらみながらですけれども、我々とすると、佐賀の酒がなくなってしまうというのはちょっと、これはあまりにも痛いので、我々にとっての本当に誇りそのものなので、そこは何としても死守するべく、国の動向も見ながら、そこの単価差を埋める努力もしていきたいと思います。


 

8  除染土について

○日経新聞

 ありがとうございます。

 そして、2つ目なんですが、2つ目は先ほどの原発に関連してというか、近いところなんですけれども、先月だったと思うんですけれども、福島の除染土がたくさん残っていることに関連して、知事のほうから、国として福島以外にもその負担をみんなで分かち合うような仕掛けをつくっていけたら──あげたほうがいいんじゃないかという発言があって、そのときに佐賀としても何かできることがあるんじゃないか、自分の身の回りについてもという発言をされていたと思います。ちょっとそれで、例えば、どんなことが佐賀だったらできるとか、今、知事の頭の中にどういう想定があるのかを教えていただけますか。

○知事

 これは佐賀県がリーダーシップを取ってやっていくということではなくて、もともと福島の土を全国にと、いわゆる県外にというのがルールとして決まっていることではあるんだけれども、じゃ、実際としてどういう手続でやっていくのか、これは国のほうがリーダーシップを取るべき話だと思うんですね。そのときの一つのポイントは、では、福島原発で受益を受けていた地域はどこなんでしょうかということだと思うんですね。それは関東です。なので、まずは関東の皆さん方が除染土を受け入れないという判断は、それは私はいかがなものかなと。つくり出すところは自分のエリアの外に置いて、これは関電にも言えることですけど、そこはそれとセットで、ちゃんとまずは受益していたところがしっかりと受け取った上で、残りの県がどう分担するのかという話かなというふうに思うので、特に、レンガ化されたものに関しては、今回、官邸の中に受け入れるという話ですけれども、このことを受け入れられないような国であれば、この政策を前に進めていいのかなとすら私は思うんです。

○日経新聞

 関東の方とか、実際、福島の受益者であった方たちが自分事としてまず捉える、そうした上で、国としてみんなで分担する仕組み、仕掛けづくりというのを国としてやるべきだというお考え。

○知事

 と思います。佐賀県は自ら原発を持っているし、そういった意味では、距離があるわけですよ。距離があるんだけれども、でも、みんなで決めたことは従う用意があると言っているんだけれども、さすがに受益地が、東京の皆さん方がそれに反対するというのは僕はあっちゃいけないことじゃないのかなと。それがまかり通るんであれば、これからこの国の様々な形というものが成り立っていかないんじゃないのかと。自分ファーストばっかりになってしまって。そういう世の中になることを私は危惧しております。



9  オスプレイについて(その3)

○西日本新聞

 オスプレイについて、まず1点補足で伺います。

 知事、昨年末の各社のインタビューで、予防着陸に関して憂慮しているというか、一つ一つ説明をしてほしいというふうにおっしゃっておりました。移駐時にも一度予防着陸が発生し、先月は米軍機でもありました。その点に対する受け止めと、防衛省に求めたいことがあればお聞かせください。

○知事

 改めて申し上げますけど、予防着陸って躊躇してはいけないと思うんです。要は何かリスクがあったときに、それを無視して飛んで、いいことはありません。パイロットもいますし。これは別に旅客機であろうと、様々なところで何か警告灯が鳴ったら、やっぱり下りると思うんですよね。ましてや自衛隊機というか、軍用のものだと、様々な運航上のリスクも持ちながら開発をされているので。ただ、その予防着陸は躊躇しないんだけど、したときには、何でなのというのは公開したほうがいい。それは何よりも機体の安全性をさらに確保していくために必要だからということを我々としては訴えていきたいと思います。

○西日本新聞

 そうなると、現時点では、移駐時の予防着陸は、なぜ点灯したのかということについてまでは説明はない状況でありますが、そのことについては何か。

○知事

 これも一つ一つ聞いていきたいと思います。今、結構起きていますけど、だから、慎重になっているんだと思います。特に、佐賀空港への移駐に関しては皆さんの関心事でもありますし、念には念を入れて、一つ一つ丁寧にやっていると聞いているので、そういったことについては改めて1つずつ確認をしながら進めていきたいと思います。


 

10 外国人政策について

○西日本新聞

 もう一点よろしいですか。伊万里市で発生した強盗殺人事件について伺います。

 事件では技能実習生が逮捕されました。今、地域住民や受け入れている企業や外国人の方々、本人たちも共生に向けて尽力する中で発生したということを受けて、捜査は継続中ではありますが、今のお受け止めを聞かせてください。

○知事

 本当に痛ましい事件だなということで、心から哀悼の意を表したいと思いますけれども、椋本さんがですね、なんだけど、やはりこれは共生していくという、その大きな考え方はぶれてはいけないというふうに思います。

 やはり今回どうしてそれが起きたのかということについては、さらに探求していかなければいけませんけれども、それは日本人であろうと、外国人であろうと、こういったことを起こさないようにみんながしっかり共存していけるような社会をどうやってつくっていくのかということを真っすぐに求め続けたいと私は思います。


○読売新聞

 先ほどの伊万里の質問にもちょっと関連するんですけれども、先日総務省の人口の最新の公表で佐賀県が外国人の増加率が全国で3番目に高いという結果が出ました。製造業であったりとか、介護福祉の分野での人手不足というところが結構その背景にあるのかなというふうに思っているんですけれども、まず、全国でも3番目に外国人の方の伸び率が増えた点での受け止めているものをまず一つお聞かせ願えますでしょうか。

○知事

 まず、これは前提として、九州地方、特に佐賀県は外国人比率がもともとかなり少ない。かなり少ない中で、今、外国人の移住の問題というものが非常に増えてきた中で、非常に伸び率は高く出ます。実際、だからこそ、これから佐賀県はまだ増えていくと思います。

 佐賀県に移住された外国人の皆さん方がしっかりと一人一人が佐賀生活を充実したものになるように我々がそういうフィールドをつくることが大事だと思っております。なので、様々な拠点を、就職のアクセスポイントをつくったりとか、多文化共生のスポットサービスをつくったりとかしているわけです。国際運動会もやったりとか。そういったことで、1万1,000人ぐらいなので、一人一人しっかりと皆さんにウオッチした形で佐賀県の共生する社会というものをつくっていくということが大切かなというふうに思うので、今回の事件を契機にして、なお一層、一人一人に目が及ぶような形でみんなが幸せになるような社会をつくっていきたいと思っています。


○読売新聞

 もう一点補足で、先ほども出てきたのが共存する社会というところで、まず、知事の中で、さきに取り組むべき、支援する政策であるとか、県としてまず力を入れたい部分、まず、この辺りのお考えというのはありますか。

○知事

 そうですね、特に大体技術者とか技能士さんとか、企業が主体になってくるんですよ。そのときに、企業の皆さん方が単に労働力として見るんではなくて、一人の人間として多文化共生の社会をつくっていくために意識をしっかり持って、フォローしていくということが僕は大事だと思っております。なので、先ほど1万1,000人と申し上げましたけれども、そういった方々に目が届くような形で、それを雇用している皆さん方に対する研修とか、そうした部分を充実しながら、そういったことがないような形にしていきたいと思います。


 

11 玄海原子力発電所について

○佐賀新聞

 玄海原発のドローンと見られる光についてお尋ねしたかったんですけれども、政府関係者の間では、航空機の位置灯ではないかという話も出ているようなんですけれども、その後、国とか事業者のほうから新たな情報提供があったのかというところと、県としては、なかなか情報が少ない中だったと思うんですけれども、ドローンなのか、そうではないのかというところに関して、県としてどういう認識でいらっしゃるのかというところをお伺いできればと思います。

○知事

 私も様々なところから情報を入手しているわけです。これはなかなか取扱注意情報も結構あるので、お話の仕方がなかなか難しいんですけれども、先ほど航空機かもしれないという話がありました。そういうことも含めて、あらゆる可能性を排除していない、今、調査中です。チカチカと赤と白で何なんだろうと思いますよね。本当に分からない。分からないということが問題ですよね。空域に対しては様々な警戒のものもあるわけなんだけれども、それでも分からない。だから、結局あれは何だったのかということについて確定できないというこの現実を踏まえて、いわゆる「いずれにしても」という言葉がここはぴったりだと思うんですけど、今、国全体としてこの空域、飛行制限区域に対する警戒をどうあるべきなのかというのを、治安当局も含めて今考えるときじゃないのか。あらゆる可能性があります。もしかしたら愉快犯かもしれない。大きな組織かもしれない。でもそれが何なのか。それこそ旅客機が飛んだ光なのかもしれない。でもそれも含めて、今この空域の問題というものをこの国全体として考えるべきところだということの警鐘を私は訴えております。

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