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令和6年度当初予算案

最終更新日:

   それでは、ここから気持ちを切り替えまして、2024年、令和6年度当初予算案についての概要について説明させていただきます。

 全体の予算額は5,206億円ということで、前年度よりは3%の減ということになります。これまでの佐賀県で一番予算が大きかったのは、これですね、令和4年。2番目がこれ(令和3年)。3番目がこれ(令和5年)。4番目がこれ(令和6年)。ということで、過去4番目の規模となっております。この減少を見ると、コロナが436億円減という大きな減になっております。これはほとんどが制度融資関係です。コロナ対策融資の貸付残高ががくっと減っておりますので、そこが大きく減らす要因となっています。

 通常分はどうなのというと、実はこれ増えておりまして、何で増えているかというと、ご案内のとおり、SAGA2024が今年、当該年でありますので、これまで基金にためていたものを吐き出すと。ここで使うというのが83億円。

 退職手当は、ちょうど令和5年度から、60歳で定年で、それが延長される方々がおられて、退職金を払わないわけですよね、相当の人数分。それが、1年たった新年度になると、退職されることになりますから、それがどかんと乗っているというふうにイメージしていただければいいかなと思います。

 制度融資というのは、コロナ、これはでかいんですけれども、コロナ関係の制度融資は、ゼロゼロ融資と言われていましたよね、昔ね。無利子無担保か。それが今、借換えで、徐々に通常の制度融資になってきているので、これがまた増えているということです。

 それから、一つ、特筆すべきこととすると、社会保障関係が増えています。もともと後期高齢者医療ですとか、障害者・障害児サービス給付の増加とか、そういったことで、僕ら、これは大体いつも、毎年自然に15億円ずつ増えるというふうに、財政的にも積算していたんですが、やっぱりこれはさらに加速度的にこの後期高齢者系の医療費等が増額していて、15億円でなくて、25億円増えるという換算に変えることにいたしました。今年はたまたま34億円と特殊事情でさらに多いわけですけれども、平年ベースでいうと、25億円ずつぐらい上がっていくという積算をしていかないと、財政的に、将来負担ということも含めてということなので、やはりこの高齢者に対する支援というものに対する政策というのが、これは佐賀県だけではないんですが、全国的にどうあるべきなのかということをしっかり考えていかなければいけないんだろうと思っております。

 ここからは、まず、大きな総括的に話をするコーナーが4枚ぐらい続きます。

 まず、福祉・医療の充実ということで、794億円ということで、昨年度より17億円の増加ということであります。様々な障害者福祉、医療費助成、子育て支援、医療・介護保険への負担金等、健康づくりということで、力を入れていきたいと思っております。個別についてはまた後ほど、個票で出てきますので。

 続きまして、産業の振興は339億円ということで、昨年に比べますと89億円の増ということであります。

 数字は大きいんですが、大きなものは資金調達の円滑化ということに関して、プラス45億円ということで、これは預託関係で、数字としては非常に膨らんでしまいがちなところです。ですので、そこよりは企業誘致関係がプラス29億円ということで、これは実績に応じて払うものですから、佐賀県は今、企業誘致関係が非常に増えておりまして、新年度も多額の補助金を支出するということで、こっちの場合は一般財源そのものなので、ある部分がありがたいということですが、財政的には非常に大きなものに、今後もさらに佐賀県の東部関係については、多くの企業進出が見込まれるので、こういったところについて、しっかり注視していくということと、有効な企業進出についてはもちろん支援をしていくというところでございます。

 続きまして、農林水産業です。こちらのほうは213億円ということで、プラス3億円ということでありまして、今我々がやっている政策的なものについて、888運動ですとか、畜産業の支援とか、森林関係、そして、水産業ということ、こういったものに関して、引き続き「磨き、稼ぎ、つながる農業」というものを実践していきたいということでございます。◇

 もう一つが、人づくりという部分でありますけれども、こちらのほうも819億円ということで、プラス21億円ということになっております。

 特に、志と誇りを高める教育ですとか、この中では、国に先駆けて小学6年生の少人数学級の実施1.8億円も含まれております。

 そして、私立学校の支援については、佐賀県は非常に力を入れておりまして、私立高等学校の運営費補助単価は全国第4位ということでございます。引き続き人づくりの支援については続けていきたいと思います。

 というところが総括的な話で、次に、主な個別事業ということで行きたいと思います。

 ということで、まずはいよいよSAGA2024という年になりました。

 4月からは国スポのデモンストレーションスポーツ、そして、全障スポのオープン競技も始まっていきます。今年、まさに開催年でありますので、オール佐賀で、本番まで最後の仕上げをやっていく年ということであります。これは鹿児島でスポーツ大会の旗をもらって振っている写真ですね。ということで、いよいよ近くなってまいりました。

 こちらのほうについてなんですが、全部で105億円ということになっております。式典、競技会の準備ですとか、選手関係者など、輸送や配宿の手配などなど、着実に進めていきたいと思います。

 基本的に国スポ・全障スポというのは、大きなくくりでいうと、国スポについては開会式・閉会式が主な県の事業、途中の個別の事業については市町がやっていただいて、県はそれに対する補助も含めて支援をしているというイメージですね。全障スポについては、全体として県が主にやっていくというふうに捉えていただいたらいいと思います。これがその経費ということです。

 特に佐賀の大会は国スポという新しい大会になりますので、新しい式典関係、開会式・閉会式もこれまでとは違った形での工夫がなされますし、ナイトゲームだったり、個人表彰だったり、全障スポの伴走者へのメダル授与だったり、競技会の動画配信だったり、新しい要素も入っております。そういったところについても、力を入れておりまして、総じていうと、ソフト経費については、先催県よりも高め、これは2024年問題も加味されてしまうので、ハード経費については、先催県よりも抑えていると。例えば、栃木に比べたら100億円以上抑えていると。そういうような形で考えていただいたらいいのかなと思っております。

 そして、新しいスポーツシーン実現へ成果をつくっているということで、SSP構想というものを佐賀県は掲げていて、国スポ・全障スポを通過点、むしろその先ということで、様々なハード、ソフトの支援をしております。特に人材育成、アスリート寮整備とか、就職支援なども重ねてやっておりますので、例えば、鳥栖工業レスリング場などの整備ですとか、女性アスリート支援の開始だったり、最先端のデジタル技術を取り入れたトレーニング機器の導入なども行ってまいりました。そういったことや、さらに新年度ではスポーツビジネス関係ということも力を入れていきたいなと思います。

 世界では、スポーツをビジネスとして捉えていくという考え方が一般的なんですが、なかなか日本ではそのスポーツビジネス、スポーツホスピタリティという分野については乏しくて、体育は体育というところがどうしてもあったわけでありますが、我々は、ここで稼いで何が悪いんかと、そういったものをアスリートに還元して、アスリートのみんながご飯が食べれるようにですね。一部のトップアスリートだけではなくて、全体として回るようにということを考えていきたいと思いますし、さらにスポーツ医科学の支援環境を整えたり、女性アスリートが生涯を通じて豊かな人生を送れるように支援をしていく、そういったことも含めてトータルで考えていきたいと思っているところであります。

 続きまして、佐賀県立大学設置の『具体化プログラム』の推進ということで5,300万円計上させていただいております。

 やっぱり改めて考えてみますと、大学進学者の8割以上が毎年、県外に進学するということで、特に令和5年度も2,900人ということで85%に近いと思います。非常に多くの方が県外に行きます。この前の共通テストのときも、ほとんどの高校生たちが県外の大学に行くんだなと思うと、人材を県外から集めてくるのにあんなに苦労しているのに、こんなに大勢のみんなが一挙に、2,900人も佐賀県はロストしているのかなと思うと、何かちょっといたたまれない気持ちになります。

 ということもあるし、やはり大学って、つくるのに5年は必要なんです、早くてもですね。なので、やっぱり他県がうらやましい。他県だと、その人数を増やしたりその学科を変えたりとかすぐに対応できるのに、我々はそもそもその機能自体がない、ファンクションがない。なので、ぜひ早く、少しでも早く、県立大学自体をつくらせていただきたいと思っております。専門家チームの運営ですとか、専門家チームの意見を踏まえて、様々な広報もしていくということであります。ここの5,300万円については、今度3か月予算を組みましたけど、800万円。そういった専門家チームに対する、今度は12か月分になったりということと、専門家チームがいろいろ理想像を、アイデアを出していただいたときに、それを具体的にプログラムだったりとか、そういったものに落とし込むチェックをするというのには、ある程度委託しながら、調査とセットで進めていかなければいけないと思います。そういう調査、委託経費がこの中に2,400万円入っておりまして、そのほかに、議会などから県民への広報という話もありましたので、そういったものに200万円、そういったことで合わせて5,300万円ということになっております。

 続きまして、佐賀の未来を拓く理系人材を育成したいということでありまして、これまでどちらというと、昭和から一つの大きな企業方針に追従していくような、そういう偏差値教育というか、そういうような人材供出といったものが続けられてきたわけですが、今新しい時代になりまして、率先して打開するという意味で、例えば、文系に進む人にとってみても、理系的なセンスというのがあったほうがいいと思いますし、もちろん、理系で突っ走って打開していくというのもすばらしいことだと思うので。

 佐賀県では小さいときから様々なテクノロジー、データサイエンスなどについて取り組むような、興味を持っていただくようなプログラムに乗り出すことにしました。

 こういったことですね。ワークショップですとか、教室だったり、出前講座だったり、ロールモデルセミナーだったり、こんなことをしながら理系的なセンスを持った人材を自ら突破できるような、そういう人材を育てていきたいと考えたわけであります。

 続きまして、将来佐賀で活躍する人材の確保・育成ということで、ご案内のとおりであります。今、(佐賀県の有効求人倍率は)1.35ということでありまして、人手不足、私が生まれた65年は0.26ということで、4人に1人しか県内就職ができない時代でしたね。なので、いまだに佐賀県では仕事をする場がないと思う方々が多いのは、ずっとこの時代が続いたからでありまして、今はこういった状況で、各企業とも人手不足という状況になっています。

 佐賀県は高校生の県内就職を進めようということで「プロジェクト65+(シックスティファイブプラス)」というのをやっています。私が知事になった頃は58%ぐらいで、これを上げていこうということで「プロジェクト60」というのをやって、それが成功したので「プロジェクト65」というのをやって、さらに超えているので、さらにプラス、もうちょっといこうかということで「65+」というふうにやっていますけど、何とか65は達成していますが、北陸の県なんていうのは90を超えたりしているので、もっと伸びないかなと思っております。こういうSAGAミライシルプロジェクトとか、いろんなことをやることによって高校生の県内就職を高めようという事業を続けて行ったり、今回新規でSAGAハイスクールDI人材育成事業というのを始めることにいたしました。こちらは5,000万円になるんですけれども、県内で拠点校を6校程度設けて、高校生の学びの場、SAGADILabというのを創設して、ハイレベルな講師などによって最先端デジタル技術、そして地元学を学んで佐賀に貢献したいというマインドを育てていきたいと思います。これは産学金官の連携で取り組んでいきたいと思っていて、こういう高度人材、高度なデジタル技術を学ぶ場を設定したので、まあ、そのまま佐賀に就職するというのがどうか、難しいのかもしれないけれども、少なくとも佐賀に関係して、佐賀を愛して、いずれ佐賀に帰ってくるとか、そういったところもセットでやろうねということで地元学を学ぶということでデジタル人材だけど、すごく佐賀に思いを持った人材を高校生の段階からつくっていこうという意欲的なプロジェクトになります。こちらのほうは、県内すべての高校が対象となります。

 続きまして、子どもの挑戦の応援ということでございます。

 今回、教育大綱というものを示させていただいて、これまでの教育大綱はすごい分厚い本だったんですが、今回は、みんなが簡単に読めるようなことが書いてあって、これはまた教育委員会のほうから後ほど説明があるかもしれませんが、佐賀県は子どもが挑戦できる、苦しいときでなくてもいいんです、いつでも相談できる、そういう環境をつくっていきたいと思っていて、挑戦してチャレンジして失敗したっていい、ただ、相談していいんだよ、1人だけで突っ走らなくたってという、そういう環境がつくれたら、非常にこれからの世の中を渡っていけるんじゃないかという教育大綱になっています。要は、自分で考えて自分で行動してというような子どもを育てていきたいなとここに書いてあります。

 なので、こういったことと併せて、県立学校の教育環境の充実ということで、佐賀東高校については、今回、スポーツ科設置に合わせて人工芝の整備を行う、佐賀北高校については、今回、彩志学舎という夜間中学もできたりもしますし、グラウンドが狭いということで、使っていないプールがそれを邪魔しているということも多く聞いてきたので、グラウンドの拡充をしたり、小城高校はグラウンドを改修して、小・中学生も練習できる、地域連携ができるようにしたり、佐賀農業でありますと、培養室の環境充実をしていく、そして、神埼清明だったら調理室の環境を充実して、例えば、夏休みなどに子どもたちと一緒に交流実習をできるようにするということで、唯一無二の学校づくりといった面も加味して予算を計上することにしております。

 続きまして、子育てし大県“さが”プロジェクトであります。

 これも私が知事になって肝煎りで、子育てしたい佐賀県をつくるんだということで、12.4億円ありますけれども、これも始めた当初は7事業、3,600万円だったんですけれども、非常にこんなに大きくなりました。その分しっかり成果を出していきたいと思いますし、子育てしたいと思えるようになりましたという声が聞けたらいいなと思っています。

 様々な事業がありますが、出会い・結婚、それから、mamariと連携したアプリですとか、新生児スクリーニング検査の拡充なども行ってまいりました。子育てでいえば、本に親しむ環境づくりで児童書は全点購入しておりますし、ピロリ菌の事業も続けております。さらに、佐賀の新生児の全ての世帯に子育てエール便ということで、佐賀に親しんだグッズを提供しているわけですけれども、そこには必ずメッセージが加えられていて、困ったときにこういったところに電話してね、こういうところにアプリ使ってねという情報も一緒に届けていっております。

 さらに、今回新規で、本物大県“さが”ということで、様々な子どもが自分の力で育っていけるようなサバイバル体験事業というのを山コース、海コースに分かれてやっていって、こういったモデル事業をさらに全県的に広めていければなと。骨太な子どもを育てていきたいというふうに思います。いずれ募集、作文1枚ぐらいで募集していくような、そんな形になろうかと思います。

 さらに、プレコンセプションケアということで、妊娠前ですね、性や妊娠、出産に関する正しい知識を若い頃から健康管理を行うことなどについて普及啓発するということで、特に二十歳ぐらいの女性に様々な知識を、どうやって健診を受けていただこうかということなどなど、それから、男の人に対してもこういった正しい知識(の普及)を行っていくということなんですけれども、まず、様々なところについて、この新規事業については、みんなで検証して検討委員会を設けたり、普及啓発活動をするということで考えていきたいと思っています。

 続きまして、“さがすたいる”であります。これは佐賀県が提唱している、みんなが自然に支え合い、心地よく過ごせる佐賀らしい優しさの形であります。この“さがすたいる”の取組について、さらに続けていきたいと思いますが、この辺りはこれまでやってきたことをさらに続けていくということ。これは情報発信、出前講座、様々なフェスでの交流、そして、パートナーシップ宣誓制度や県立図書館のみんなの森という、みんなが自然と支え合うような環境づくりということに加えて、今回は新規で“さがすたいる”の想いをさらに広めていくために、市町、CSO、民間事業者が行う取組を補助率2分の1で支援していこうということで、もっと草の根まで“さがすたいる”というものが届くようにやっていきたいということであります。

 続きまして、様々な困難を抱えている人の想いに寄り添うという事業を、新規を5つ、拡充を1つということであります。

 1つ目は、難病患者の家族のレスパイト支援ということで、レスパイトです。ですので、訪問看護師を派遣するような事業、人工呼吸器等を使用する難病患者の家族が休息を取れるようにということで、こちらのほうを新規で起こします。

 それから、人工透析患者の通院支援ということで、医療機関の患者送迎サービスへの助成ということや、福祉有償運送利用料の割引ということで、実は佐賀県は人工透析の患者数がずっと増えていたんですが、今ちょっと減少傾向にあって、どうしてかなと思っているんですが、「SAGATOCO」も寄与しているかなと思ったりとか、いろいろこちらのほうが減っていくと、その分、県の支援が減るのでということもあって、今回その分の財源をこっちに振り向けていきました。ですので、人工透析の数が減ると、ますますこういった支援が患者さんには手厚くなるという、何かいいシステムをつくりたいなと思っていて、そういったことで今回この事業を立ち上げております。

 さらに、拡充という意味では、性暴力被害者への支援を拡充ということであります。これは拡充とはどういう意味かというと、基本的に今までは医療支援とかカウンセリングを、女性は当たり前のようにマルだったんですけれども、これまで、例えば、カウンセリングは男性はバツだったんですけれども、こういったところ、男性のほうにも性暴力被害というものが非常に顕在化しているんではないかという問題意識から、男性のほうにも拡充していく事業であります。

 こちらが障害児支援の充実強化ということでありまして、身近なところで支援が提供できるようにということでありまして、ネットワーク化をしていきたいということです。今それぞれ地域ごとに児童発達支援センターがあるんですけれども、ネットワークを強化していきたいということで考えております。

 続いて、障害者ボランティアグループの活動支援ということでありまして、なかなかこういったグループは人員、活動費に困っている団体も少なくないので、こういったところに対する活動補助を行っていくことにしました。

 さらに、新規でドクターカー等で高機能カメラを運用実証ということで、例えば、事故とかが起きて佐賀大学のドクターカーが行ったときに、ここに高機能カメラがあると、処置のアドバイスなど連携して早い段階でできるということなので、そういったものに対する搭載経費について支援をするということでございます。こういったことで、たとえ対象者が多くなかろうが、そういう人の想いに寄り添ってきめ細かな支援をしていくというやり方を続けていきたいと思っております。

 次はSAGA Doctor-Sプロジェクトということでありまして、一言でいうと、佐賀大学医学部というのがあるんですけれども、その卒業生の5割から6割が研修先として県外医療機関を選んでいるわけです。ですので、そうすると、そのまま県外に就職する可能性が高いということでありまして、佐賀も医療人材不足なので、多くの皆さん方に佐賀大学に残って、願わくばそのまま佐賀で医療活動していただきたいと思っております。

 そういった問題意識から、今回、さらに支援を増やして、お医者さんは学生時代は非常に財政的に厳しい方も多いので、いろいろやりたいことを佐賀県が支援するということをやっていきたいなと思っていて、佐賀で研修した医師には海外留学費用を貸与する。留学後は県内で勤務したら返さなくていいですよというシステムだったりとか、特別な研修も受けられますよ、さらに、研修資金も産婦人科、小児科等を希望していただけるんだったら貸与して、こちらも県内勤務で返還免除しますよということ。さらに、若手医師や医学生と佐賀とのつながりの場をつくっていきましょうということで、離島、山間部での医療実習ですとか、県内医療機関との交流だとか、様々なことをして、たまたま佐賀大の医学部に来たということではなくて、佐賀県の佐賀大学医学部に来てよかったなと思えるような仕掛けをつくっていって、佐賀の医療人材を充実させていきたいと考えているわけであります。それがSAGA Doctor-Sプロジェクトです。

 続きまして、介護人材の育成ということで、やはり介護も圧倒的に今人材不足であります。介護職にどうしてなっていただいたのかなといろいろ声を聞くと、やはり子どもの頃に介護施設体験などをして、介護が身近であったという方が多いということがよく分かります。佐賀県はキッザケアサガという介護の仕事体験イベントをやってきていたんですが、非常にみんな評判がよくて、なので、県内2か所500人を新年度は県内3か所1,000人に増やしたり、介護ツアーを開催するという事業を新たに起こしたり、介護職員との交流するミーティングをさらに高校生、短大生、大学生で行ったりということでありますし、介護総合フェスを実施したりすることによって、佐賀の介護を支える“人財”を育成したいと考えております。

 続きまして、SAGA BLUE PROJECTであります。

 こちらは私が就任前の平成26年は人身交通事故の発生件数と死者数はともに全国ワースト1位という状況で、やはり佐賀県の大きな課題は交通事故と、あとがん対策と知事就任のときに言ったことを思い出しますが、これははっきりとした直接的な原因は分からないんですけれども、功を奏しまして、がたっと落ちてきました。そして、令和5年は全国最少の13人お亡くなりになって、13人も本当に痛ましいんですけれども、それでも全国最少の死亡人員ということにまできまして、みんなで頑張っている成果が数字上も出てきておりますので、この政策はさらに進めていって、できればゼロに。なかなか夢のような話ですけれども、でも、命の重さというのは大変重いので、ぜひそれに向けて努力を重ねていきたいと思っております。特に、学校の周辺とか、子どもが亡くなるなんて本当にあってはいけないことなので、ハンプとか、狭さくといって車が通るところを狭くして、とにかくスピードを落とさせたいです。ということで、市町への補助事業を行うことにしました。

 こういうことをすることによって、仮に事故に遭っても命が奪われないとか、そんなことをみんなで考えていきたいなと思います。時速30キロ以下に抑えることで致死率が4分の1まで低減するというデータがあるので、こういった形で交通事故で人の命がなくなるということは本当にゼロにしたいという強い思いで、SAGA BLUE PROJECTを続けていきたいと思っています。

 続きまして、今度は文化の面ですが、ご案内のとおり、佐賀県の特別史跡、3つあります。吉野ヶ里遺跡、そして、基肄城、名護屋城という3つの特別史跡を大切にしていきたいと考えております。

 ということで、吉野ヶ里遺跡については、今もまだ発掘作業中でありますが、出てきた石棺墓なんですけど、新年度になりますと、保存のためにまた埋めます。なので、あんまり見る機会が、まず、レプリカを作らせていただきたいと思っていますが、新年度に最後に見れる期間を設けて、ぜひ皆さんにもう一度この石棺墓を見ていただきたい。今度はいつお目見えするか分からない状況なので、ということだったり、さらに、“謎のエリア”シンポジウムを開催します。

 基山の基肄城に関していえば、こちらのほうは基山町さんが一生懸命頑張って、認知度向上などをやっているので、こちらについても体験イベントなどを含めて支援をしていくという形でしたいなと思っています。特に、城壁をつくったんですね。皆さんご案内のとおり、百済で白村江の戦いがあって、そのときに、今度は攻めてこられるのではないかということで、大野城とか、あの辺りにずっと城壁をつくった。その辺の話も含めて、基肄城を新たにもう一回考えるような取組を支援していくと。

 そして、“はじまりの地”名護屋城については、今まさに「信長の野望」、コーエーテクモゲームスさんとのコラボを展開中でありますが、さらに大茶会を新年度も行ったり、そして、前田利家の陣跡の整備ということでありまして、特に、こちらのほうに関しては、前田利家ということでありますので、皆さんにも注目いただけるんではないのかなと思っております。

 さらに、名護屋城博物館常設展示の一部リニューアルも予定しています。

 じゃ、次に行きましょう。

 江藤新平です。今年は佐賀の乱、我々は佐賀戦争と言っていますけど、俗に佐賀の乱から150年の年になります。佐賀でも大切な江藤新平が亡くなった年です。私も同じようにその後の西南戦争で亡くなった西郷隆盛さんがあれだけ顕彰されているのに、何で江藤新平、この人は東京奠都を提言したりとか、初代司法卿で、近代的な裁判制度をつくったりとか、教育制度をつくったり、言うなれば、今の日本の根幹となるシステムをつくり上げた人にもかかわらず、本当に復権が図られているのかなということを思います。これは鹿児島県民がみんなの力で、仲間で西郷隆盛を支援したように、これは佐賀県民がもっと復権に関して強く訴えるべきではないのかなという問題意識を持っています。

 ということで、今度、江藤新平の特別展、3月15日から5月12日まで行うわけですけど、その流れの中で、我々が訴えるべきインパクトある映像制作だとか、そういったものを考えて、江藤新平の復権を行っていきたいと思います。

 たしか西郷さんよりもかなり遅れて、正四位でしたっけ、追贈されていたりして、常にあとあとになっていて、西郷さんは極めて早い段階から正三位を贈られたりとか、だから、完全に江藤さんは出遅れていて、これは江藤さんは高知に逃げたということを言われたりしますけど、もともとそんなことでは決してなくて、そして、自分がつくった裁判の制度で裁かれるべきだという確固たる信念でやったら、あっさり自分の考えたシステムに乗っけてもらえなくて、モンタージュ写真とかを勝手に配られてという、非常に佐賀県人とすると切ない。すごい立派な、ある部分ルールに厳格な人で。ぜひ報道の皆さん方も江藤新平を一緒に考えていただきたいと思います。

 ちなみに、一緒に佐賀戦争で亡くなった島義勇、こちらのほうはだいぶ顕彰が進んで、北海道の関係も非常に深くなりましたし、銅像も建てることは成功いたしましたので、さらに同じときに亡くなった二人でありますので、島義勇についても北海道の企業のラッピングとか、今話が進んでいるので、こういった事業も合わせていきたいと考えております。

 さらに、県民の文化芸術活動をサポートしますということで、今年、国スポ・全障スポの年ですけど、だからこそ、文化系についても力を入れたいと思っています。

 もともと「LiveS Beyond」というのはコロナのときにずっとやっておりましたが、そういった非常に文化団体を、あのときはリアルができなかったので、オンラインを駆使しながら支援をしましたけれども、今回は「LiveS Beyond(2)」ということで、様々なリアルな音楽シーンも応援できるように、新たな文化シーンを創出したりとか、さらにこういう文化芸術活動サポート事業ということでありまして、文化芸術団体の創造的な舞台公演、作品展示活動を応援したいと思っています。

 ちょうどSAGAアリーナで県民ミュージカルがされたりとか、キッズミュージカルとか、ティーンミュージカルとか、鳥栖、佐賀などで行われておりますので、みんないろいろなところで文化活動を頑張っているので、そういったところについてのサポートということにいたしました。文化芸術の持つ価値を大切にしたいと思っています。

 続きまして、ロマンシング佐賀のコラボ10周年事業ということでありまして、この10年間いろいろなことをやってまいりました。これまで約2億円を投じてまいりましたけれども、事業効果とすると14億以上という積算が出ています。そのぐらい、しかもさらにスクエア・エニックスさんが自らやっている事業費は入れていないので、かなりの効果だったなというふうに思いますが、これまでずっと紡いできた関係、いろんなことをやってまいりました。マンホールだったり、陶板だったり、ラッピング列車だとかやって、いよいよ10年のアニバーサリーということで、「集えっ!“聖地・SaGa”へ」ということで、フル活用していきたいというふうに思います。特にサンライズパークや佐賀駅周辺などのイベントに力を入れたりとか、首都圏のほうでもまたイベントを復活させたりということ、さらにSAGA BARやバルーナーズとのコラボイベント、ロマ佐賀STREETを作ったり、インバウンドにも力を入れていこうということで、旅人の数を増やしていきたいというように考えております。

 続きましては、むしろこれから鹿島・太良ということであります。

 今、KATAラボというところに職員が4人常駐していて、県職員2人に鹿島、太良1人ずつというメンバーですけれども、非常にネットワークづくりですとか、情報発信、そういったものに力を入れておりますので、そういったことに関して、特に新規事業といたしますと、チャレンジ補助金とか、さらにワークショップだったり、食のイベントだったり、こういったこと、これまで同様ネットワークづくりとか、こういうことをすることで、鹿島・太良、これから駅周辺のハード事業などもありますが、ソフトを大事にしながらハードと相まって鹿島・太良のすばらしさを発信できるようにしたいと思っております。

 続きまして、佐賀から有田駅間のICカードの実現の事業です。

 これはご案内のとおり、博多からこう来て鳥栖を通って佐賀まではICカードを使えるんですが、今、佐賀駅へ行くと、ここから先は使えませんと書いてあります。ご案内のとおり、バルーン(フェスタ)のときも、切符、これピッピッ、ピッポッパが使えないという状況で、ずっとこれ(ICカード)を使えない。なので、JR九州にずっと頼んでいたんですけれども、なかなか事業費がかかると。初期コストがかかるということだったので、だったら、JR九州分を佐賀県が払うからすぐにでもやってほしいと言ったら前向きな返事が来たので、ただ、やるならここで終わりじゃなくて、佐世保までやりたいから長崎の知事に話してくれと言うので、僕が長崎の知事に電話して、あんたも一緒にやろうよと言ったら乗ってくれたという経緯で、これが実現して、佐賀から有田を通過して佐世保、ハウステンボスまでICカードが実現することになりましたということで、時期がですね、僕らは国スポ・全障スポとか、あとバルーンフェスタに間に合ってほしいなと言っていますが、これはまだ未定です。

 ですので、ただ、急に県民の皆さん方がそれが使えると言ってもぴんとこないので、その間に様々な事業をやっていこうということで1,200万円計上してあります。記念ICカードを発行したりとか、広報PRを使って、カード使えますよというふうにPRをしていきたいと思います。

 ちなみに博多から唐津というのも使えるんですが、唐津から佐賀は使えないんですね、唐津線は。何なんですかね、まあいいや。いや、私も知事になったばっかりのときに、唐津線すぐ乗ろうと思って、唐津からピッとやろうとしたら佐賀駅で捕まりまして、「お客さん、困ります」って言われて、ああ、そんなものなのかなって。だから、結構都市部の人の常識が通じないところがあって、普通、そんなもんで行けると思ったら、実はここで切れていたとかいうことでありまして、特に、外国、インバウンドの皆さん方が増えてきているので、ここは急務かなと思ったりしておりますので、これはかなりの朗報かなと思っております。

 続きまして、伊万里港であります。伊万里港は非常に頑張っていたわけですが、ちょっとここのところ少し博多港に荷が取られているところもあって減少傾向ということで、これはさらに今から頑張っていかなきゃいけないなと思います。佐賀県とすると、ガントリークレーンの2号機まりんを供用開始したり、臨港道路を造ったり、空きコンテナ置場を整備したり、いろんなことをやっています。東南アジア、台湾等の輸出入に荷主への助成を行ったりもしてまいりましたが、私の問題意識とすると、この振興会の会長が私なんですね。何かどうかなって、私も昔鳥取とかにいて、境港とかも支援していたんですけど、やはり地元が主流で頑張っていたので、私が会長じゃなくていいんじゃないのって話をしてずっと調整していたら、今回、伊万里の商工会議所の会頭が会長になってくれるということで、そしたら、佐賀県で力入れなくなるのかって言われたので、いや、そんなことはありませんと。むしろ、地元が中心となって荷を集めたりするという。地元で考えたほうが様々な仕掛けもできるじゃないですかと。まどろっこしく県の助成制度じゃなくて、自分たちで考えた制度設計に県が支援するやり方がいいんじゃないかって私が申し上げたところ、まずそれに乗ってくれたので、そこを力強く支援しようということで、今回は佐賀県と伊万里市が1対1で支援していたところを佐賀県が2にして、2対1でさらにパワーアップをして支援すると。その代わり地元で本当に頑張ってほしいなということで、我々としては応援体制を強化するという事業をここに入れて、他港からの転換を促進するように、自発の地域づくりとは違うんですが、そういうやっぱり自分たちの港を自分たちで頑張るというところがとても大事だと私は思っているので、そういう転換が今回できたから、そこで伊万里港が盛り上がって、地元中心に、そして、我々もそれをもっとこれまで以上に支援をするという体制がつくれたらいいなと思っているんです。

 続きまして、S-1プロジェクトというものをやっていきたいと思っています。これはSAGAアリーナではいろんなイベントあるんでが、いや、なかなか佐賀のお土産買う機会とか買うチャンスがないとか、その辺りがなかなか経済効果になりきれていないという、ちょっともったいない感があって、そこを今回、商工団体がお土産グランプリをやりたいと、それを起爆剤にして佐賀からのお土産をいっぱい買っていってもらいたいという話になったので、これもさっきの自発の話じゃないですけれども、商工団体が中心になってやっていくというのでいいと思うんです。

 佐賀県、よく行政主体だったり県主導というのもあるんですが、できるならば様々な、つかさつかさのみんなが頑張ってというやり方のほうが持続可能性が高いので、これも商工団体のみんながそうやって頑張るのであれば、じゃ、やってみようかいということでの支援をしてやっていくということであります。S-1グランプリ、うまくいくかどうか乞うご期待ということでございます。

 中身とすると、いろんな皆さん方に選定していただいて、そういったところをPRしながらということでお土産の販売増、リピーターの獲得をしたいという事業です。

 そして、キャッシュレスの普及という話です。佐賀県は、キャッシュレス支払い率は16.3%で、全国45位です。ちなみに、隣の長崎県は46位です。ちなみに、我々が交流の深い鹿児島県は47位です。要は九州は低いということが言いたかったわけでありまして、そうですよね、熊本も大分も宮崎もみんな40位台ですね。

 ということで、キャッシュレス後進県と言ってもいいのかなと思います。

 これもですね、今回うれしかったのは、さっきの自発の話と関連するんですけれども、金融機関のメンバーがやろうと強く、今回リードを取りたいという話で、これもありがたい話で、こんなのも県主導でやるよりよっぽどこっちのほうが話が進むので、ですので、今まで店側からすると、端末の経費の問題もそうですけど、手元資金の問題で、入金までの時間がかかるということだとか、結構そういう問題になっていたので、何か銀行側がすぐに現金を入金してもらうように──何日間ぐらいになるの、これ。

○県職員

 3日ぐらいです。

○知事

 3日、2週間が3日、すごいね。やればできるんだね。

 ということで、そういうことも含めて銀行が本腰入れるということなので、我々も協力して端末の導入助成金を、初期費用の半分ぐらいやって、一気にこの率を上げて、キャッシュレス先進県にしていきたいなと思うし、先ほどのICカードの話もありますけれども、佐賀県で、それでも少しは進んだのは、バスにICカードを入れたところ辺りから、それがコンビニにも使えるんだねという話になったりとか、その辺りからできてきたので、この際、遅ればせながらでありますけれども、そういった面をここで前進させていきたいと思っております。

 続きまして、地球温暖化対策を普段の生活に取り入れていくということであります。

 これもさんざん、我々、森川海人っプロジェクトとかやっていますけど、世界でこんなに異常気象があって、これが当たり前のようになってきているというのは非常に問題じゃないかなと佐賀県は認識していて、今が未来の分岐点で、このままいくと全く違う地球になってしまうんじゃないかと思います。

 我々がお付き合いしている国、フィンランドだったらもう自家用車はやめちゃおうぜなんてすごい考え方。オーストラリアのドルフィンズは、この前、佐賀で合宿していましたけれども、ホテルはニューオータニでしたけど、ニューオータニからSAGAサンライズパークまで歩いていっていました。それが自然だろうみたいな。だから、何か全然、佐賀県の常識と国際標準は違うということを、ぜひ佐賀県の県民の皆さん方も意識して、環境というものに対して向き合ってもらいたいなと思っています。

 ですので、脱炭素型のライフスタイルの推進ということで、佐賀県は歩くライフスタイルを推進しております。MaaSによる公共交通の利用促進もしておりますし、さらに、ゼロカーボンチャレンジマッチということで、リユーザブルカップによるごみ削減を行ったり、情報発信、様々な事業を取り入れていきたいと思っています。

 ちなみに、九州知事会議でも佐賀宣言の中で、こうしたことを九州全体でやっていこうねということを申し合わせたところです。

 続きまして、海洋プラスチック問題の解決に向けて、これも世界的な問題で、プラスチックが世界の海に年間800万トンもって、これは半永久的に分解されないので、これを魚が食って大変な問題になっているのは皆さんもご案内のとおりだと思います。特に九州北部は日本最大級の海洋ごみ漂着地でありまして、私も長崎県庁にいたときは、対馬とか大変な状況。壱岐とかも漂着ごみが。佐賀も波戸岬なんかがそうで、みんなでビーチクリーンアップ活動を、これは私と唐津市で一緒にやったりとかしてきたんですが、今回、世界初の海洋プラスチックセンターを整備したいと考えています。波戸岬エリアに整備をして、ここを訪れるみんながこの海プラセンターを訪れて、一緒に体験、海プラを拾いに行ったりとかいろんなことを学べて、それがいずれ海プラ問題の解決ということにつながればいいなということでありまして、令和6年度に設計、7年度に造成・建築、8年度からの運用開始ということを目指していきたいと思います。

 こちらのほうも乞うご期待なんですが、みんながこの運動に携わってこそ海プラを減らすことになるので、ぜひ様々な形で世界に対する情報発信も併せてやっていきたいと思っています。

 続きまして、「さが園芸888運動」のさらなる推進ということで、佐賀県の場合は米、麦、大豆がベースの土地活用型の農業がずっと主流なんですけれども、それはそれで大事なんですが、なかなか米価が上がらずに、農業産出額が落ち込んでいました。やはり園芸農業という付加価値の高い農業にも取り組むべきではないかということで、佐賀県は888億円にこの園芸産出額を伸ばそうじゃないかと頑張っているんですが、一応何とか令和4年は660億円というところまで来ましたと。タマネギが調子よかったとかということで、「いちごさん」とか「にじゅうまる」とかがもっと寄与していけるようにしたいわけですが、今回やろうとしているのは拡充事業で、ミニトレーニングファームを新たに4か所、太良、唐津、伊万里、そして、トレーニングファームを卒業しますと、今度は園芸団地とか、次に、農業に就業する場も大事なので、この園芸団地というものを造るわけです。今11か所ありますけれども、新たに3か所、伊万里のきゅうり、鹿島のぶどう、玄海のいちごということで、こちらのほうも、これセットで増やしていきたいと思っています。

 さらに、この中古ハウスの再利用促進ということでありまして、やはり、例えば、何でもいいんですけど、イチゴでもアスパラでも、離農する、農業を離れる方が、そのままビニールハウスを鉄くず屋に売っちゃったりしてもったいないんですよね。なので、そういったところをさらに活用して、またイチゴを作ってもらったりということが大事だと思うので、今回こういった解体・補修・設備導入の経費まで加えて支援をするということにしたいと。

 ブランド拡大ということで、「にじゅうまる」の長期貯蔵技術の開発をしたいと思っています。「にじゅうまる」の最初の年は21トンで、57トン、86トン、そして、今年は170トンということで、徐々にエリアが拡大しているんです。これ少ないときは一瞬で売り切れるので、評判があまりにもいいものだから。ただ、だんだんこれから増えていきますから、長期貯蔵技術、もともと長持ちしてもおいしい「にじゅうまる」だけれども、そこまでいけば、さらに様々な活用方法ができるんじゃないかなということで、今回、長期貯蔵技術の開発も行うことにしました。「さが園芸888運動」を盛り上げていきたいと思います。

 続きまして、漁業系です。佐賀の漁場環境や水産資源の回復へ向けてということで、ご案内のとおり佐賀県は有明海と玄海があると。有明海は二枚貝が減少して、しかも赤潮が頻発してノリの色落ち被害もある、ご案内のとおりです。

 ということで、海底耕うん──ざっと土を剥ぐやつですね──とか、サルボウを大量放流したりとか。それで、今回は新規で海況予測システムを開発して、気候変動に対応したノリ養殖管理の提案ということで、簡単に言うと、この辺は赤潮が出る予測だから、ちょっとこっちで養殖しようねとか、そういったことです。

 そういったことで回復をしていきたいという事業と、玄海については磯焼けですね。要は海底の草が消えてしまうような、藻場が減少すると。アカウニ等の水産資源が減少しているということで、このガンガゼというやつが発生して、食べ尽くしてしまうわけですな、海の底をですね。なので、こいつを駆除するということで、ウニやアワビが棲みよい環境づくりをしたりとか、改めてアカウニの種苗を放流するということで、藻場を回復させて高単価なアカウニの漁獲量を増加させるということです。アカウニ食べたことはありますか。むちゃくちゃうまいですよ。何か、幻のウニですけれども、ぜひ。

 唐津というと、実はウニというのはすごく名産で、よく利尻とかあっちのほうを言われますけれども、唐津の寿司屋、なかなか地元のウニというのが出てくるとすばらしいんですけど、そういったところ、本当はそういった意味ではすしネタの宝庫でもあるんですよね、コハダもそうであるようにですね、というふうに思っております。

 最後に、さがを支える社会資本の整備を進めていますということであります。

 新年度に行おうとしているのは、まずはここの嘉瀬インターからここの部分ですね。北に上がって好生館の横を工事しているのは分かりますか。ここ、ジャンクションができる予定なんです。この辺りを進めていく、ここですね。ですから、嘉瀬インターからちょっと東のほうに行って北に上がるというイメージです。

 ここをやっていくということと、この赤いところは国直轄でやっているんですが、今、諸富まで来ているので、諸富-川副間を力を入れてやっていただくということで、いずれはここがつながってこう行くということです、これですね。

 道路でいうと、伊万里道路ですね。ここ、伊万里中央インターというところまで今頑張って延ばそうとしていて、そうなりますと、伊万里港とも最短距離ということになります。

 久原の臨港道路も4車線化に向けて、これはSUMCOに通ずる道ということもあって、今事業を推進しておりますし、これは有明海沿岸道路については、福富から鹿島の間ですが、これは鹿島側からやっていくという決定をしたので、こちらのほうからこう調査設計──やっていくことによって大きな橋になると思いますけど、今、ご案内のとおり右折、左折、線路踏切でとめているところが非常に渋滞するので、まず、これを早くやりたいんだと思っています。

 それから、六角川の激特事業については、さらに整備を進めていくということだったり、城原川ダムについては用地補償に着手するということ、さらに、吉野ヶ里歴史公園については、官民連携、スノーピークさんとの交流拠点の整備、キャンプフィールド等の整備が進んで、これから2年間、九州最大級のキャンプフィールドということで整備を進めていくということなど。

 さらに、昨年7月の平原今坂地区の砂防施設の整備等については、さらに進めていくということでありまして、県全体として、こういった社会資本整備も進捗しながら、それを県民の生命、身体を守ったり、産業、そして様々な面に生かす努力をしていきたいと考えております。

 以上でございます。県民の皆さんとともに、「さが新時代」を創っていきたいと考えています。

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