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令和6年1月23日 知事定例記者会見質疑(全文)

最終更新日:

〈目次〉

1  県立大学について(その1)

2  九州新幹線西九州ルートについて(その1)

3  国スポ・全障スポについて

4  アスリートへの盗撮被害の対策について

5  オスプレイについて

6  県立大学について(その2)

7  自民党県議団の処分について

8  政治資金規正法について

9  県立大学について(その3)

10 九州新幹線西九州ルートについて(その2)

11 佐賀玉屋について

12 災害時安否不明者の氏名公表について


 

1 県立大学について(その1)

○読売新聞

 幾つか質問をさせてください。

 まず、県立大学の専門家チームの関係なんですけれども、今回、山口先生にリーダーを頼むということで、県立大学は理文融合を掲げられていると思いますけれども、特に山口先生に期待することというのを教えてください。

○知事

 そうですね、山口先生に何度かお会いしましたけれども、非常に人間性あふれる、そして、学生を大切にしながら、発展系で何かを作っていくのにふさわしい方だなと思いました。そして、現状に甘んじることなく、常に前を向いていただける方だなと思ったので、これからこの佐賀県立大学の構想、まだまだ様々な議論があると思いますが、そうした中でも一緒になって、時代に合わせて発展させることができる方じゃないかなと私は思っておりますし、実際の開学というのは、早くてもまだ5年後になるわけですけれども、長いお付き合いをさせていただいて、その中でもこれから何といっても佐賀に対する愛情が非常に深い方でもありますので、いい形になっていけるんじゃないのかなと確信した次第です。

○読売新聞

 ちなみに、この専門家チームに入る方々に関しては、将来的に開学後も運営に携わってもらいたいという意向があったと思うんですけれども、山口先生に関しては、学長候補になっていくのか、それとも学部長とか、そういう形の携わり方になるんですか。

○知事

 まだ入り口なので、私は長くお付き合いいただける方と思ってリーダーにさせていただいて、この後、山口先生と相談しながら、いわゆる議論する具体化プログラムを進めていくメンバーをつくっていくことになると思います。そうしたメンバーの皆さん方は、どこまでということではなくて、開学まで、そして、開学以降も関与いただけたらいいなと思っておりますけれども、こればかりはこれからまたさらに議論も進んでいくし、様々な意見も出てくるので、そうした状況の中でいい形をつくっていきたいということなので、今の時点で何かが内定しているということではありませんが、末永くずっとパートナーであってほしいメンバーだと思っております。

○読売新聞

 あと、大学でもう一点。先ほどお話の中で、残るメンバーに関しては山口先生と話しながら決めていきたいということですが、例えば、今後残る方を、人選を決めていく過程だとか、初会合を開くだとか、年度内のスケジュール感はどういうふうに今見通していらっしゃいますか。

○知事

 それこそ、山口先生、今、現職なので、それを辞めてということではなくて、我々としてはいろいろ委嘱をしながら進めていく状況なので、そのスケジュールも山口先生と相談しながらということになろうかと思います。

 ただ、我々はできるだけ早くやりたいなと思っているので、そうした中で、1月の間には一応来ていただける状況はつくれそうだと聞いていますので、そうした中で様々なスケジュール感も出ていくのかな思います。


2 九州新幹線西九州ルートについて(その1)

○読売新聞

 ありがとうございました。

 あともう一点、新幹線の関係なんですけれども、先日、国交省の鉄道局の次長さんと南里副知事の意見交換というか、話し合いがあったと思うんですけれども、その報告を受けて、知事としてはどういうふうに報告の内容を受け止めていらっしゃいますか。

○知事

 どんな話になるのかなと思っていましたが、南里副知事から聞いた話だと、国から特に新しい点はなかったと聞いています。そして、様々な意見交換ができたという意味では非常に有意義だったと思いますが、一つ、南里さんのほうからは、議論を深めるためにはアセスルートを一旦白紙にして、地元で一から議論して、合意形成を図る必要があると提案したと聞いていますので、もともと私もこの新幹線の問題というのは、佐賀県と長崎県が合意をして、そこで手を挙げたところから、フリーゲージトレインですけど、始まっているので、そこが今崩れていますから、国がフリーゲージトレインを、開発を断念したという、その原点というのはやっぱり大切にすべきなんだろうなと思っているので、今後どういう議論になっていくのかを注視していきたいと思います。

 

3 国スポ・全障スポについて

○時事通信

 私のほうからも何点か質問させていただけたらと思います。

 まず、今年、いよいよ国スポ・全障スポが開催されるということで、佐賀県にとっても勝負の1年になると思います。改めてこの国スポ・全障スポ、佐賀県の今後の発展にどうつながることを期待して取り組んでいかれるか、お気持ちをお聞かせください。

○知事

 私はこの国スポ、当時国体・全障スポを開催するにあたって、一過性のものにしてはいけないなと思いました。例えば、我々の前に開催した栃木県にあっても、600億円以上の投資をして進めたわけで、それだけの大きな経費を投資するんだったら、それをその先に生かすような形にしなければいけないということで、そもそもSSP構想というのは、息の長い取組でもありますので、まず、この大会自体のハードの投資についても、SAGAアリーナに集中投資をするとか、ほかで削れるものは削って、全体として見ると、先催県よりもコンパクトな財政負担になるように考えて、事業計画を組んでいます。

 そして、むしろこれから大切なのは、アスリートたちがスポーツでご飯を食べていける人はいいでしょうけれども、そうじゃないいろんな人たちが挑戦しながら、なかなか人生設計という意味ではなかなか厳しいというセカンドライフというか、そういったものに対してコミットしたいとずっと思っていたので、その先も、スポーツビジネス、スポーツホスピタリティといったものを佐賀から成功させて、そういったところで投資する環境、ファンドがあって、そういったものがまた裾野を広げて、そこに、リタイアしたアスリートたちが戻ってきて、指導者としてさらに後進を育てるという、まさにSSP構想ができればいいなと思っていたので、ちょうど、ここのところ、スポーツって本当に感動的だなというのは国民的な気持ちになっている今環境だから、大谷さんの活躍とかね、いろいろ、サッカーの日本代表の活躍とかもあって、なので、そういったものを佐賀の前を向く元気に転換したいなという強い気持ちで、今年の2024を迎えたいなと思っております。


4 アスリートへの盗撮被害の対策について

○時事通信

 ありがとうございます。

 ちょっと国スポの関連でもう1点伺いたいんですけれども、今、昨今、アスリートへの盗撮被害というのが問題にはなっております。お隣の福岡県のほうですと、条例を改正して、アスリートへの盗撮というのを規制しようとする条例案も出ております。国スポでも全国からたくさんの選手が佐賀に来て、中には未成年の選手もたくさんおります。そうした選手たちが安心して競技に臨めるように佐賀県としての対策を何か考えていることがあれば教えてください。

○知事

 はい、そこの点については、実はうちのSAGAサンライズパークは総合グラウンドというのが割とみんなから、周りから見えるような形で設計してあるので、そこの部分というのは私も意識しました。みんなで議論する中で、そういった本当に許しがたいようなことに関しては、みんなでそういうことができないような環境を、もうソフト的につくっていこうということであります。ですので、いろんな人たちが周辺を巡回しながら、声かけをして、そういうことがないような形でやっていこうと。条例とか、様々な規制をやっていくというのもあるんですよ、やり方としては。ただ、あまりにも寂しすぎる。人間がそんなことをやっていくということに関して。なので、そんなことができないような環境をつくって、そういうふうなことが起きないような状況をつくっていきたいなと思っています。


5 オスプレイについて

○時事通信

 ありがとうございます。

 もう1点、オスプレイの事故に関してなんですけれども、この米軍のオスプレイの事故を受けて、先月の県議会のほうで情報提供や原因究明について、米軍に要請するよう防衛省に求めたというふうにおっしゃっていたと思うんですけれども、その後何か防衛省のほうから新たな情報提供だったりあったのか教えてください。

○知事

 現段階では、事故原因等について、米軍や防衛省からの情報はございません。我々、それを今後とも注視していきたいと考えています。

○時事通信

 幹事社からは以上になります。ありがとうございます。

 

6 県立大学について(その2)

○佐賀新聞

 県立大の専門家の話で、知事自身がこのリーダー決定の、この山口先生と直接お会いして、例えば、お願いしますみたいなことをおっしゃったのか、何かそういうちょっとプロセスを教えていただければと思います。

○知事

 いろんな方とお会いしたので、いろんな方が応援してくれるとも言っていただいて、その中で山口先生と直接お会いしたのは9月だったと思いますが、その意見交換の一環の中で、学際的に非常に我々のやろうとしているところにピタッと当てはまっている方だったので、いろいろ話していく中で佐賀への思いだったり、今後どういう、今、立教の学部長ですけれども、どういう人生描いておられるかという話をする中で一緒にやっていけるんではないのかなという気持ちになりました。

 もちろん、ほかにもいろんな方がおられます。いろんな方がこれからも協力していただけるというふうに思います。

 そういう様々な考え方の中で、そして、私だけではなくて、うちの大学のチームもみんな非常に信奉しているというか、あの先生とやりたいと言うので、であれば、何の問題もないなと思いました。


7 自民党県議団の処分について

○佐賀新聞

 それと、県立大に関連してなんですけれども、昨年11月議会で800万円の予算を再議の結果、原案可決されました。執行部予算案に賛成する形をとった自民党の県議団の議員が会派内で処分を受けるという結果になりました。これについて何か知事は思うところはございますか。

○知事

 私は政治家をやっていて、自分で考えて判断していくというのが政治家として大切なことだなと常々思っているので、今回、自民党の11人の皆さん方が政治家として自ら信念を持って判断して決断をされた、その意思を表明されたということに敬意を表したいし、たたえたいというふうに思います。

 自民党の11人の皆さんと県民ネット、公明の皆さん方については、私からの再議という形、要は再びのお願い、佐賀県のためにはこうあるべきだと思いますがということに対してご賛同、ご理解いただいたということで本当に感謝をしております。

 もともと私は地方議会というのは知事と、そして議員一人一人が自らの信念、判断に基づいて意思を表明することが期待されていると思うんです。特に、今回の県立大学というのは、国政全体に横たわっているようなイデオロギーではなくて、地域特有の課題だと思うんですね。ですから、お一人お一人がどう思うのかということで議論をしていただくほうがよいのではないかと私は常々思っているので、いわゆる党議拘束というか、そういったことをかけるということに関しては、私は地方自治という観点からすると違和感がある、なじまないのではないかと私は考えております。


8 政治資金規正法について

○佐賀新聞

 もう一点ですね、ちょっと中央の話になるんですけれども、政治資金規正法に対して、国民からもいろいろと厳しい目が向けられていて、規正法の対象に知事もなると思うんですけど、政治資金パーティーの在り方や政治資金規正法の改正についてどのように議論を見ていらっしゃるのか、知事自身の考えをお聞かせていただきたい。

○知事

 この問題はですね、やっぱり政治家って自分で考えなきゃいけないと思うんですよ。やっぱりえてして“もんだ症候群”というんでしょうか、いや、これはこうやって処理するもんだとか、こうやって昔からやってきたとか、何となくそうやって分かりやすいんだけれども、自分で公職選挙法とか政治資金規正法というのはどういう考え方でどのようになっているのかということを自分で分かっていないからだと思うんです。自分で分かっていたらやっぱりそこをチェックしたくなるし、自分の関係者、秘書をはじめ事務職員に対しても、そのまま全部記帳するんだよって言うはずですよね。そうしないと、それ以外ってあり得ないので。確かにいろんな政治的な費用がかかるというのは私も分かります。だから、別に、飲み食いだって、いろんな人との意見交換だってあると思うけれども、それは全部記帳すればいいので、それで、説明すればいいわけです。そこの部分が何でそうならないのかな、ましてや、一番政治家にとって大切なところなので。政党もイの一番にそこについての勉強というの、要は、政策と言いますけれども、その前にまずそこについてみんなで共有して間違っていないかチェックを常にかけながらやっていくというところをやっていかないと、私は政治家がそういう集団みたいなふうに見られるのがすごく心外で、私自身は真面目に全て記帳しながらやっていますが、何か政治を志す人たちはそういう人たちみたいなのが非常に残念なことで、しっかりやっていれば、政治はきついけどやりがいもあるし、そういったところをぜひ国民の皆さん方が何とか将来の希望を持って見ていただくようにしないと、そこに一番私は危惧を感じます。

○佐賀新聞

 政治資金規正法を変えたほうがいいとか、知事自身のお考えはありますか。

○知事

 そうですね。私も30年ぐらい前に政治改革のど真ん中で、若い頃職員をしていて、当時、リクルート事件に端を発して、お金がかかっていろんな人が問題になって、それが選挙制度の問題だって、お金がかかるから、政党交付金という制度をつくって、そして、同じ政党同士が戦うからお金がかかるので、小選挙区にするという、何か本丸的なところから制度の問題に何か途中ですり変わっているような形を、私、まだ係長だったので、言われたまま仕事していましたが、何かそういった危惧というか、感じていたんです。なので、今もまず政治家教育というか、そういったところの原点をしっかりやらないと、結局罰則でやろうという、もちろん、連座とかも検討していいと思うんだけれども、そっちで幾らやっても、政治家本人が“もんだ症候群”で誰かに任せて、そんなもんだからといって、過去のやっていることというのがあるわけです。過去のやっている、“もんだ症候群”みたいなところで、こんなもんだから、政治はこんなもんだからというところじゃなくて、自分の目でチェックをするということをやればいいわけだけれども、それができないというすごい悲しい現実の中で、さらにその制度を強化していくということになっていくわけなんだけれども、そういった意味で、政治家一人一人のモラルというのが試されるし、それを選ぶ国民ということに関してもしっかりやっていかないと、これからこの国というのはいろんなところで意見交換をしながら様々なことを決めていくという局面に入っていくので、そこの民主主義の成熟という意味で、これが後退にならないようにみんなで考えていくべきだと思うし、それが制度を変えるということしかできないということであれば、そこは強く制度改正をして、ただその結果はみんなで共有しながら、民主主義の発展に努めていくべきだと思います。

 

9 県立大学について(その3)

○日本経済新聞

 県立大学構想についてもう一度確認なんですが、山口教授が専門家チームのリーダーということで、あともう何人か選ぶというのは前のときにもおっしゃっていたんですけれども、あとそれが何人ぐらいになりそうなのかというのと、それをいつぐらいまでに、先生は1月中に佐賀にいらしてということでしたが、そういう具体的な後の人選をどれぐらいの時期にして、具体的に着手していけるのか。

 それと、県議会でも議論になっていた文理融合というのがよく分からない。だから、専門家チームというのはカリキュラムをつくるというふうに確か伺ったと思うんですが、具体的にどう具体策、どのような具体策を詰めて、そういう理解を深めていくという感じなのでしょうか、教えてください。

○知事

 そうですね、私の今は、山口先生をリーダーとしてというところまでで、これからどういう人選になっていくのかということに関しては全く今、頭の中にはありません。というのは、山口先生と相談しながら決めるからにほかならないわけであって、それはうちのスタッフが先生と議論しながらこれからつくっていくんだと思いますし、学際的に言うと、これは私の感覚ですけど、山口先生はもともと数学者であって、データサイエンスの経験者なので、僕らは理文融合型だから、そういったところに合わせて経営の観点というか、経営学の観点というところがオーバーラップしてくることになるので、そういったところも含めてどういう構成になっていくのかということに私は関心を持っていますけれども、具体的に一緒になってやっていくメンバーなので、山口先生と相談しながら考えていきたいと思います。


10 九州新幹線西九州ルートについて(その2)

○毎日新聞

 新幹線の問題についてなんですけれども、年末の国との協議の中で、国のほうはアセスルートが最も効果が高いという従来のお話をされたと思いますが、一方で、南里副知事のほうから、ルートについて、新鳥栖を起点として、空港と佐賀駅の間を通って武雄温泉のほうにつないでいく、党内で浮上している新ルートについては、可能性としては議論してもいいというようなお話があったかと思います。知事ご自身の新ルートに対するお考えってどういうものなのか、教えてください。

○知事

 本当に複雑な方程式で変数も多い問題なので、答えを導くというのは容易ではないなというのが今の感想でもあるんだけれども、それでもやはり、議論を進めていくということであれば、かねてから申し上げているように、ルートだけではなくて、莫大な財政負担、やっぱりこれはそれこそ南里副知事が同じように言ったように、何で長崎より2.5倍も払うシステムなんだと。それは県民から見ても同じだと思うんですよね。せいぜい長崎の半分だよねと。そういうのを一緒になって議論していかないと、判断を間違える。この負担金、少なくても1,400億円という、その1,400億円というのがどれだけの数字なのかということのイメージが共有できていないところもあって、これはもうほとんど財政を組めないような状況になるわけですよね。それこそ大学で今、最大200億円といいながら財政計画を組んでいて、そこは何とかいけるなと僕らは試算していますけど、ここに何もなくても1,400億円を乗せると、ほとんど何もない状況になるんですよ。

 なので、もちろんルートの問題もあって、今も佐賀駅は佐賀駅としてまちづくりが発展しているので、それでもいろいろ、佐賀駅自体は難しくても、いろんな可能性があるということで、さっき言ったちょっと南に行ってとか、いろんなことを検討してもいいと思うんですけれども、それでも、財政負担の問題だとか、様々、在来線がどの程度残っているのかという、その変数は残るわけで、容易ではないんだけれども、ただ、国のほうに言っているのは、もともと、フリーゲージで合意していて、そういった意味でもほぼハード的には終わっているわけなんだけれども、ここは。フリーゲージだったら、もうそこを通っているわけだから、在来線のところを。なんだけど、そうじゃなくなったのに、アセスルートから全く動かないというのはどうなのかというのは、我々もずっと国のほうに申し上げていて、少しも議論にならないので、全くぴくりとも動かないと、という話をさせていただいておるので、なかなか容易ではないと思うし、今、北陸ルートも非常に敦賀から関西圏で結ばれる可能性というのは非常に厳しい。そして今、言われているのは、武雄は対面乗換えだけど、敦賀って乗換えに15分ぐらいかかりますよね。それをそのまま続けていくのかとか、この国全体で、しかも北海道もさらに今、どんどん高騰しているので、そういう全国としてこの新幹線問題はどうなっていくのかということも含めて、これから我々も議論をしっかりさせていただきたいと思っています。

○毎日新聞

 重ねてなんですけれども、そういった意味で、ルート自体の評価ですね、知事のほうでは空港関連のルートは議論の価値があるというようなお話を従来からされていますけれども、そういった中で、国はアセスがもっとも効果が高いというふうに再度強調したような形になっていますけれども、そういった中で、折衷案ではないですけど、そういう間を通していくというようなことについての可能性はどうお考えですか。

○知事

 可能性はゼロではないと思いますけれども、いろんな変数があるので。ただ、ぴくりとも動かないということだと協議にならないので、そういった意味では、もっと胸襟を開いて、いろんなところでいろんな議論をしながらだと思います。

 ただ、この問題はそんな簡単に何かが決まるという問題ではないと私は思っていて、様々な今言ったような議論の中でも、例えば、県議会の中でも一つにまとまっているわけではなくて、様々な意見を承っているわけです。なので、佐賀県として何かを決めていくということも、これもまた一つのステップだし、そういった意味で、議論をさらに進めていくということはやぶさかではないんだけれども、なかなか結論を得るというのは至難なことだなと思っております。

○西日本新聞

 2点あります。

 1点目が新幹線について。年末の国との協議では、国の意向次第では長崎と地元自治体としての合意形成を図ることもやぶさかではないと、協議する用意はあるというようなお話があったと思います。今後、知事ご自身とかで長崎県のトップ同士という形で協議されるおつもりや用意などはあるのかというのがお伺いしたいところです。

 もう一つが、空港北側を通って久留米方面につなぐという新しいルートも浮上しております。これに対して、久留米の商工会議所の会頭のほうは、そういうルートを通すようなことを実現できるように動いていくというようなお話もあっております。これに対して知事のお考えがどういったものか、お伺いしたいと思います。

○知事

 まず、長崎との関係でいえば、南里副知事が1月18日ですか、長崎県の馬場副知事と面談して協議をしたようでありますけれども、南里副知事からは、長崎から話をしたいということであればいつでも対応すると伝えたというふうに聞いております。やはり長崎と佐賀が合意して始めたというのが先ほど申し上げたように原点だから、そこは我々とするといつでも協議して結構──協議というか、今まさにゼロに戻ってしまっているわけだけれども、という準備はあります。

 そして、先ほどの久留米の話ですけれども、いろんな意見があっていいと思います。ですから、変数と言いましたけれども、一つの考え方ということだと思うので、それ自身も様々な、これに対しても意見があると思うし、様々な観点があるので、そういったものも含めてみんなで議論いただいたらいいなと思います。


11 佐賀玉屋について

○西日本新聞

 ありがとうございます。

 重ねてもう一つなんですが、佐賀玉屋のことについてお伺いします。

 佐賀玉屋のほうが屋号を継承して、京都の不動産会社のほうが事業継承するというようなことが年末にあったと思います。今後、新しい佐賀玉屋に対して求めるようなこと、思いなどありましたらお願いします。

○知事

 もう特に百貨店に関して言えば、山形だったり、徳島だったり、島根だったり、百貨店がなくなるという厳しい状況の中で、田中丸家というか、玉屋さん、90年ですかね、もうたっているわけですけれども、本当に敬意を表したいと思います。そして、本当につらかったと思います、コロナもあって。そうした中で、それでも屋号を継承されて、名前自体が存続して、百貨店も行われる、また継承されるということなので、本当に関係者の皆さん方にも敬意を表したいと思います。

 そして、新たに今回京都のほうから、佐賀大学の卒業生の方がリーダーで入ってこられると仄聞しておりますけれども、まだお会いしておりませんけれども、ぜひ地域に密着した形で、我々も県としても応援していくので、いい形で百貨店業、なかなか難しい局面に全国的にあるんだけれども、我々としてできること、支援をしていきたいと思いますし、そのほかにも、百貨店自体じゃない、いろんな事業をやられていた会社だということなので、そういう複合的な面でも一緒に連携しながら進められたらなというふうに感じています。


12 災害時安否不明者の氏名公表について

○STS

 能登半島地震の件にもちょっと関係してくるのかなと思うんですけれども、安否不明者の氏名公表についてなんですが、先日、島根県、鳥取県が本年度中に見直すというような話しも出ていましたけれども、佐賀県の現状と、今後、そういった見直すとか、そういったことを考えていらっしゃるのか、教えてください。

○知事

 氏名公表の件ですか。私はああいう倒壊家屋とかそういったことになれば氏名公表しようと思っています。それは、結局、災害対応って命の問題がとても大事で、だんだん時間がたってくると避難所の問題になるんだけれども、やはり最初の3日間でどれだけの人を助け出せるのかということが大切だと思うんです。なので、もし佐賀県だったらどうしていたかなとみんなで議論する中で、まずすぐヘリを飛ばして、あれは初日に若干温度差がありましたね。要は、実際の映像というか、石川県以外のみんなが、被災地じゃない人が思っている初日のイメージと、実際起きていたところに大きな情報のギャップがあったと思うんですが、もし佐賀県だったらすぐにヘリを飛ばして現状確認をして、要は空振りというか、覚悟でもって、自衛隊、警察、消防という実動部隊を、自己完結が大事ですから、行って自分たちで自営できますから、そういうみんなを陸、空、海、できる限りオペレーションで現地に入ってもらって、まずは人を助けるということをやったと思うんです。

 このときに、これは国民の皆さん方にも、佐賀県民に共有してもらいたいのは、災害対応ってトリアージなんです。ちょっと残酷な言葉だけれども、普段だったら、一人一人を助けに消防、警察、レスキューも全力で行けるんですけれども、あれだけ多く倒れると、優先順位というのがどうしても立つので、確認ができるところとか、人の声がするところとか、多く埋まってそうなところへ優先的に行かざるを得ないんです。すごく悲しいことです。トリアージというのは。もう亡くなるのが分かっている方よりも可能性がある人とかって、言葉にもしたくないようなことが、しなければいけないのが災害対応です。それはなかなか平時のときには出来にくい、そんな話は。だけど、緊急時は実際そうなので。だから、それを119番とか110番に電話しても対応してもらえないんですよ、もう多過ぎて。ふだんはちゃんとします。なので、そういうことをみんなで共有するということになると、僕は誰がどこにおられるのかというのは、とても大事な情報なので、悪いけど、個人情報よりもそこは少しでも多く助ける、1人でも多く助けるということが優先的になるので、ためらわずに公表しますというのが大切です。

 なので、これは平時で考えると、すぐ個人情報とかって言うし、私はそこの議論ってすごく不思議だなと思っていて、例えば、原発事故のときにコロナのことを考えるというのはおかしいと前から言っていますけれども、避難のときに。その辺りが何か平時で考えるとみんな本当に修羅場というか、きつい、助けたいという、そこの部分がなかなかイメージできないところにこの災害対応の難しさがある。でも、本当に大変なことが起きている、現場では。ということを私は何度も現場に行って、そのつらい状況を見てきているので、助けたい、でもそこで現場で亡くなっている方って、もう声上げられないんですよ。言いたいこといっぱいあったと思う、亡くなった方。こうしてほしかったと。でも、そういう声は届かないわけですね。

 だから、本当に心からお悔やみ申し上げたいけれども、我々はやっぱりそういう、助けてほしかったのに、もしかしたら助かったかもしれないのに亡くなる皆さんのためにも、そういう議論をして、命が大事だから、私は今回公表して、もっと早くてもよかったと思うけれども、少しでも多くの命を助けるということでみんなが折り合って、共有できたらなと常々考えています。


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