続きまして、吉野ヶ里遺跡史跡指定30周年記念の特別展ということで、「吉野ヶ里遺跡－軌跡と未来－」、消える運命にあった遺跡が30年後にみせた景色ということで、御案内のとおり、昭和61年ごろでしたか、工業団地として開発したところからとんでもないすばらしい遺跡が見つかったということで、工業団地としてではなくて遺跡として保存するということが決まったのが30年前です。
ということで、平成元年２月に大々的に「佐賀県で大規模環壕集落を発見」と報道されました。ちょうど昭和天皇が逝去された直後だったと思います。平成になったばかりのときの大ニュースでありました。吉野ヶ里フィーバーということで、本当に多くの方々が佐賀県にやってきました。そして、今回、これまでの歩みを報道資料とともに振り返り、吉野ヶ里遺跡の調査結果を集大成した企画展を開催したいと考えました。
来年１月１日から２月16日ということで、佐賀県立美術館で開催させていただきます。国の重要文化財を中心とした約120点の資料展示、そして報道資料による調査の歴史の振り返りなどを行うほか、開会式やセミナーなども実施させていただきます。
特に、今回は貴重なさまざまな遺物だとか写真などの資料が一堂に集結する、今までばらばらと出たことがあるんですけど、全体がそろって一堂に出展するというのは初めてのことでありまして、こういったものを一遍に報道資料と連動しながら時系列で展示をさせていただくということになります。
さらに、発見当時の姿と魅力を体感できるようにということで、さまざまな体験コーナーも設けて、楽しみながら学べるようにしております。
世界に誇る吉野ヶ里遺跡、30年の歩みを未来へつなげたいと考えています。よろしくお願いします。