○佐賀新聞
先ほど、知事からも言及ありましたが選挙前ということで、必要なものに絞ってというところで、任期中最後の補正予算になるかと思うんですけれども、その中でも、人づくりとか、危機管理とか、未来思考の部分であったりとか、常識にとらわれないとか、山口県政のよさが詰まったような部分もあるかなと思うんですけれども、改めて補正予算に込められた思いなどありましたら、伺えますでしょうか。
○知事
今回は選挙前ということもあるので、みんなに納得していただける、これは本当に今、早急に取り組んだほうがいいんだという部分に集約したと思っています。ただ、先ほど説明したように、額がとても大きな数字になったので、そこに誤解を生じないように、冒頭に説明をさせていただきました。でも、今、喫緊で、全体として佐賀県の経済は堅調ではあるんだけれども、国全体の流れとしての今の、物価高騰だったり、資材高だったり、人手不足だったり、そういったところもあるので、そこに的確に対応すれば、全体としていい流れが続くのではないかなということで、融資を、融資枠を低利なものをやって、特にこの数年、しっかりしのいでもらって、さらに、NEXT補助金も加えて、生産性も向上させて、持続可能な企業群を、足腰の強い企業群をつくる手だてをしたということであります。
それと、やはり今、教育に佐賀県は力を入れているので、N-E.X.T.ハイスクールがしっかりと大学と連携した形で今回、満額採択を受けたので、それを早々に基金に積んで、今から準備できるものについては、カリキュラムの編成についてスタートをさせたということでございます。
さらに渇水対策も、やはり有田・伊万里地区を行くにつけ、その悩み、農地が枯れているとか、非常に厳しい状況であったので、これからそういう思いがないように、心が折れないようにという予算を展望して編成しましたし、逆に言えば、伊万里港は非常に今堅調に積荷が上がっていると、補助金も効いているということであったので、それがもう枯渇したのであれば、さらに頑張ってもらおうという予算を積んでいたりしております。
さらに言えば、いわゆる未来戦略が今、佐賀県は前へ進んで国との連携もできているので、コスメについては早速、国からの交付金を活用して、やれるところを今からやっていこうということで準備を開始して、来るべき3月のアリーナでのセミナーを成功させるべく準備していくということでありまして、必要性、緊急性を踏まえて、今対応したほうが確実によくなるものというところに厳選して今回予算化したものであります。
○佐賀新聞
資金繰り支援の面なんですけれども、これはやはり当初の想定を大幅に上回るような需要があって、そういう追加の需要というのもあるというふうな現場の声とかを受けての対応という認識でしょうか。
○知事
はい。もともと7月に開始したときに、いろんなところに出張してみんなの声を聞いたときに、やっぱり資金繰りという部分と、将来、今、金利上昇局面なので、それへの不安というのを聞いてきたので、まずは一つ低利な資金をつくろうということでやってみたら、私の想像を超えて借りていただける状況で非常に人気があったので。枠の150億円がもうぱんぱんになったので、であるならば、さらに期待に応えて早々にこれは対応すべきだということで、さらに今回200億円という準備をさせていただいたところです。
○佐賀新聞
金利の部分で、上昇していく中で、佐賀県としても借りる側の部分という側面もあると思うんですけど、冒頭で少し、金利上昇に備えてという言及もあったと思うんですけれども、そちらのほうをもう少し詳しく伺えたりしますでしょうか。
○知事
財政課が頑張っていると思いますけど、少しでも早く借りたほうがいい、借りられるものは早く借りたほうがいいとは思うので、そういう工夫をしていると思いますし、先ほどのように、さはさりながら、いかんともし難い金利上昇局面なので、その分の手当てをしっかりと今のうちから基金を積んでやっておくというところと併せた財政上の工夫をしております。
○日経新聞
今の佐賀新聞さんの質問に関連するところなんですが、中小企業向け対策ということで、やはり資金繰りがかなり厳しいということで、当初想定された150億円、その枠が7月から10月中旬までの間でなくなったから、さらにそれに200億円積んで350億円という枠に仕立てたということですよね。
○知事
はい、そうです。
○日経新聞
信用保証協会のデータを見ますと、やはり今年に入ってから代位弁済請求、そして代位弁済の実施額が前の年に比べてものすごいスピードで増えています。これが意味するところというのを多分踏まえた上でだと思うんですが、350億円というのは今年度いっぱいまでの枠という考え方でしょうか。
○知事
そうですね。これは、これから数年の資金需要、貸付期間が3年以内ということにしておりますので、当座のところについて、これで対応できるのではないかというふうに思いますし、基本的に代位弁済についても、もちろん債務負担行為も含めて準備はしておりますけれども、基本的にはこれで対応できるのではないかなという見立てであります。
もちろん、なかなか価格転嫁とかできなくて苦しんでいるところの声は聞いております。ですので、そういったところはしっかり伴走支援など、この事業以外にも伴走支援のメニューもあるので、できる限り事業がつながっていくように、国全体からすると、そういう企業が非常に多くあることは認識しているんですけれども、佐賀県内であればしっかりと目に入る範囲内におられるので、会議所も含めて、商工会も含めて、連携しながら伴走支援をしていきたいと思っています。
○日経新聞
ありがとうございます。
そして、資金面とは別に、中小とかもっと小さな規模の事業者さんにとっては、担い手がいないことによる廃業とかの準備が進んでいるところが増えています。それに対してはNEXT賃金UPプロジェクトというのはあるんですが、そもそもそこまでも届かないようなところ、でも、助けが必要なところというのがあるんですけれども、それはどの辺に入っていくのでしょうか。
○知事
まず、NEXT補助金はこれで財源がなくなるので、ここは、それこそ知事会などとも連携して、さらなる物価高騰という部分に対する備えをしなければいけないと思うので、これは国に対して訴えていかなければいけないというふうに思います。
それとやはり、そこにも及ばないとか、あまたいろんな企業があります。それぞれやはり時代の変化が大きくなされていくので、それぞれについて、できれば事業継承もしていくとか、M&Aをしていくとか、どうしてもそういったものも必要なところもありますし、やはり時代が大きく変わっていくので、何かこれまでのようななかなかこう、組合で助け合いながらというだけではいかんともし難い部分が出てきてしまっているので、よくそこは話合いをしながら、どう業態を変えていくべきなのかとか、そういうコンサルティングをしっかりとしながら、お互いが納得ずくで次の時代につなげていくという、そういった部分も必要な時代になってきているのかなというふうに思います。
○読売新聞
私も融資の関係で質問なんですが、先ほど知事はかなり県内の経済情勢はいいという話だったんですけれども、これで運転資金の借入れが増えていって、さらに積み増したというところをどういうふうな理解をすればいいのかということと、今回の範囲がどこまで貸していらっしゃるかというところで、単純に低金利だからということで企業に際限なく貸していけば、少し金融、銀行との兼ね合いもあると思うんですけれども、その辺の線引きはどういうふうにやっているのかということをお願いします。
○知事
基本的に、今、市場金利が異常に急に高くなっているので、もちろんそれで対応できる企業もあるわけで、全体として佐賀県の経済というのは堅調なんですけれども、そうは言っても、そこについていけないどうしても小さな中小企業というのがあるわけで、我々も低利な金利の融資枠というのを設けるに当たって、銀行さんとか信金さんとかにも確認を取りましたけれども、基本的には歓迎していると。やはりこうやって保証付きでしっかりとそういった企業に対して対応できるのはいいことだということで、そうであるならば、企業といっても様々なものがありますので、大きめの企業についてはしっかりと事業計画をしながら堅調に推移していただければいいと思うし、逆に、なかなかそこについていけない、コストとか金利がどんと直接資金繰りに影響するようなところもあって、そこは金融機関も含めて助けたい、何とかなるはずだ、ここさえ乗り切れば先が見えるというところについては、金融機関さんもこの資金を使ってフォローに入っているということでありますので、であるならば、取りあえず今回についてはこの枠を拡大して、金融機関と連携しながら、そういった中小企業の思いに応えていきたいと思ったわけでございます。
○読売新聞
伊万里の渇水対策についてお伺いさせてください。
そもそも私があれなんですが、伊万里は地理的に渇水が起きやすいものなんでしょうか。それとも今回の対策というのは足元で実際に減圧給水が続いているので、現状を打開しようという取組ですか。
○知事
まず最初の質問ですけれども、佐賀県全体が隣り合わせです。じゃ、例えば今、あそこのダム、嘉瀬川ダムは今まだ4割ぐらいなんですよ。だから、基本的に佐賀県の特徴として、ドーンと洪水になることもあれば、逆にガーッと渇水になる。だから、私も知事をずっとやっていますけど、6月ぐらいまでは渇水を危惧しながら、急に7月になると、あれもう今度は洪水ということもあるんです。そういう地形、言うならば、山から海が近くて、それぞれ特徴のある河川体系になっているので、佐賀県というと水対策、地震とかはあんまり起きないんですけれども、ずっと水との戦いでありますので、今回は実は筑後川とか、嘉瀬川も今でも厳しい状況ではあるんだけれども、有田・伊万里は、あれは平成6年かな、とんでもなく水が枯れてしまったときがあって、やっぱりそこの記憶が皆さん覚えておられて、割とそれに近づきそうな気配もあったときがあったので、皆さん気にされていました。私も一緒にそこに寄り添っていたんですけれども、意外とそこから、あれはいつですかね、私が伊万里に訪問したときぐらいから少し回復をし出して、それこそ竜門ダムは40%ぐらいのときもあったんですけど、その後50%となって、今回、台風30号の関係もあって、今90%を超えたかなということにもなったわけです。ですので、もちろん今、有田はまだ減圧給水をやっていますので、竜門ダムと違うところから取水しているので、そういった関係もあるんだけれども、今回の予算化は、今年というよりは来年以降に備えておいたほうがいいんじゃないかなと。
今年はこれで乗り切れるとしても、次年度またそういうことがあったときにまた慌てふためくのではなくて、今のうちに浚渫だとか、井戸水とか、いろんな可能性を、今やっておくことによって、伊万里・有田の皆さん方が幾らかは前を向いていけるのかなと。それこそ米とか大豆とか、それこそ果物とか、しっかり伊万里・有田地域は大切な作物をつくっていただいているので、できる限り、県が伴走支援しているんだという姿勢をしっかり見せていきたいという予算であります。
○読売新聞
地下水の活用の調査は面白いなと思ったんですけれども、これは最初、伊万里・有田から始めて、広げていきたいなというようなイメージなんでしょうか。
○知事
まずやってからということで、それこそ逆に、あれなんですよ。もともとうちの(私の)田舎の白石とかは井戸水から吸い上げていたんです、昔。そうすると、どんどん水が枯れてしまって、地盤沈下してということがあって、嘉瀬川の頭首工というところから、どーっと導水してやるようになって、白石は生き返って、縫ノ池という池とかにまた水が復活したりとか、実は井戸水をあまり取り過ぎるとよくないんです。ただ、今回は、ふだん取っていない有田とか伊万里に、何というか、保険というか、いざ本当にどうしようもないときにそういう可能性があるのかどうかという調査なので、あまり井戸水からがんがん取るということは、熊本ぐらいに阿蘇の大井戸水みたいなところがあればいいんでしょうけれども、佐賀の場合、なかなかそうもいかないので、県土に与えるダメージも大きいので、そういったことも配慮しながら対策を立てていきたいと思っております。
○NHK
佐賀新聞さんの質問と重複する部分もあるかと思うんですけれども、特に今回の補正で思いのある事業など何かございましたら教えてください。
○知事
今、選挙前なので、本当はいろいろやりたい事業というのもあるんですけど、基本的に謙抑的にしておいたほうがいいのかなと。
基本的に当初予算もありますので、今、心が折れそうになっている人とか、今希望を持ってもらったほうがいいとか、タイムリーな事業というのはあって、そこは遠慮しないで乗せようと思ったわけです。
ですので、未来戦略もそうですし、ここで数か月逡巡することによって、効果が出るのが遅くなったり出なかったりって、それはないよなと思ったので、今しっかりと、今やったほうがいいですって、かっちりと説明できるものについては、ちゅうちょなく予算化はしました。
ただ、それはもっと後の判断でよかろうもんというようなものについては、もし、県民の皆さん方が選んでいただけるなら当初予算にしっかりと計上していくと、ただそのための準備はしておくということでございます。
○NHK
もし今日の事業の中で、謙抑的にしながらも、一方で今やらなければいけないんだというところが強く出たというか、何か具体的な事業があれば教えてください。
○知事
そうですね。今、強く言われているのは中小企業の皆さん方が、今々全体としていいのは分かるけど、自分のところはという声もあるので、そういったところに対してどうやってセーフティーネットを張っていこうかなと考えたときに、思った以上に7月の資金手当てはヒットしたので、喜んでもらったので、しかも金融機関も評価をいただいたので、であるとしたら今回はここについては大胆にしっかりと大ぶろしきでこの3年間をつないでいこうと思ったところがあります。
それと、N-E.X.T.ハイスクールについても、これも同じ3年間ですけれども、いずれ大きなハード事業につながる事業なので、しっかり早いうちから準備をしておかないと、もう突然何か心のこもっていないハードになってしまってはいけないから、カリキュラムの整備についてはもう早いうちからやっていこうとか、そういったところ、この数年間の先を見据えての今やるべきことというところについて力を入れました。
それと、先ほどのかんがいの事業もそうですけど、今々じゃなくて、未来ということに関して光が見えるというところ、山口県政ってそれをずっと考えながらやってきた県政なので、今の足元の厳しさに対して手当てをすることと、未来に対して目当てというか、手当てと目当て、そういったところを大いに着目しながらつくった予算だと思っております。
○NHK
追加で恐縮なんですけれども、N-E.X.T.ハイスクール事業で冒頭説明でおっしゃったのは、いずれ大きなハード事業とおっしゃったんですけど、これは具体的にどんなものを想定されておられるんでしょうか。
○知事
これはまさに教育委員会に聞いてもらいたいんですけれども、内容に関することなので。これは3年間の事業で、大体最終年度にどかんとハード事業になると思われるんです。ですから、逆に言えばそれまでの間に、そのハードはどう生きるんだというところをしっかりカリキュラムとして作っていくことと、それぞれの拠点校からいかにほかの高校に広げていくのかというところをあらかじめ内蔵しておかないと、最悪なのは、単なるハード整備に終わるなんていうのは、まさに文科省も本意ではないだろうし、私も中教審の委員でこういう議論をしている中で、生きたお金にしなきゃいけないと思います。
これは全国知事会でもいろんな賛否両論が実はあって、何でこんな大型の予算がここに投じられるんだろうという議論をされて、うちの場合、満額だからいいけど、満額取れなかった県の知事とかは、非常に額がでかすぎるので、それに対するいろんな意見が出ていました。我々は逆にそういう信託を得たので、全てにおいて国の政策がいい形になるように、リーディングケースになるべく、早いうちから準備をしておこうということであります。