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意見書案と採決状況(令和3年9月第10号)

最終更新日:

令和3年9月定例会 意見書案と採決状況

意第10号

否決

米価下落への対応を求める意見書(案)

 

今、コメの出荷の際、JAなどが生産者へ支払う概算金の基となる21年産米のJA概算金(JA概算金からJAの経費や手数料などが差し引かれて生産者へ支払われる)の価格が、各地で前年産に比べ大きく下落していることが問題になっている。

近年のコメの生産費の全国平均は、60キログラム当たり1万5,000円台である。しかし、21年産米のJA概算金の価格は、新潟の一般コシヒカリで、前年比1,800円減の1万2,200円である。福井のコシヒカリでは前年比2,700円減の1万500円、三重のコシヒカリでは前年比3,000円減の9,300円、千葉では同じく1,450円減の1万250円等である。現時点で、全国的に2割~4割の下落である。

佐賀県でも、すでに出荷された七夕コシヒカリの相対販売価格は、前年比1,000円減の16,000円、上場コシヒカリは前年比500円減の15,500円と、下落している。

この米価暴落の原因は、新型コロナウイルスの感染拡大による外食需要の落ち込みなど、コメの需要が激減したことである。昨年秋、すでに過剰在庫が明らかになっており、これを解消するため、21年産の生産量を前年より36万トン減らす必要があるとして、政府は過去最大の主食用米の作付け削減を打ち出し、行政やJAを通じ、なりふり構わず産地や生産者に実行を迫り、目標はほぼ達成された。しかし、コロナ禍が長期化し、需要の減少が続く中、令和3年6月末民間在庫量は前年から20万トン前後上回って繰り越されることがわかり、21年度産の米価を暴落させ、22年産にも影響を及ぼしかねない事態になった。こうして、令和3年6月末のコメの民間在庫量は、適正とされる180万トンを大きく超え、219万トンに膨れ上がった。この過剰在庫が、米価を押し下げている。

こうした事態にもかかわらず、政府は「農家が自分で需要に合わせて生産をすべきだ」と「自己責任論」を繰り返し、年間約77万トンものミニマム・アクセス(最低輸入機会)米の輸入をやめようとはせず、米価下落にも無策である。

全国知事会も、来年度予算に向けた要望(6月)のなかで「需要環境改善の取り組みは、生産者、関係団体及び自治体だけでは限界があるため、備蓄米の買い入れ数量を拡充する」よう求めている。

よって、米価下落の緊急対策として、下記のことを強く求める。

                 

 

1 過剰在庫を政府が買い取り、市場から隔離すること。

2 こうした過剰備蓄米を、生活困窮者、学生、子ども食堂などへ供給すること。

3 法的義務もないミニマム・アクセス米の輸入を中止すること。

4 主食用米から作付転換を行うための助成金を大幅に拡充すること。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

 令和3年10月  日

                                          佐賀県議会

 

内閣総理大臣   菅  義偉  様

衆議院議長    大島 理森  様

参議院議長    山東 昭子  様

農林水産大臣   野上浩太郎  様

 

 

以上、意見書案を提出する。

 令和3年10月1日

 

 提出者 武藤 明美  井上 祐輔

 

佐賀県議会議長 藤木 卓一郎 様

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