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意見書案と採決状況(平成17年6月第12号)

最終更新日:
議案等の審議結果
平成17年6月定例県議会
意見書案と採決状況
意第12号
可 決

「米国産牛肉の輸入再開についての慎重審議とBSEの万全な対策を

          求める」意見書(案)

  国内でBSE(牛海綿状脳症)感染牛が確認されて以来、政府は、と畜されるすべての牛の検査及び特定危険部位の除去、飼料規制の徹底等を行い、牛肉に対する信頼回復に努めてきた。また、2003年に米国でBSEの発生が確認されてからは、米国産の牛肉及び牛肉加工品の輸入を禁止してきた。
  ところが、食品安全委員会は、20ヶ月齢以下の牛を全頭検査の対象から除外することを答申、政府としてもBSEの新たな対策を決定して施行することになり、米国産牛肉等の輸入再開に向けた動きが加速していくことが想定される
  しかし、国内でも変異型クロイツフェルト・ヤコブ病を原因とする死者が発生するなど、依然としてBSEに対する国民の不安が続いている。BSEはその発生原因も科学的に十分解明されておらず、そうした中での全頭検査の見直しや米国産牛肉等の輸入再開は、消費者の不安を増大させるものである。
  このため、米国産牛肉再開に当たっては、米国におけるBSE対策が科学的な基準に基づき、安全と認められるまでは輸入再開を認めないようにするとともに引き続き、BSE問題への万全な対策を以下の通り求める。

1.米国産の牛肉等に対するBSE対策については、以下のような問題点があることから、科学的な基準に基づき、安全と認められるまでは輸入再開を行わないよう求める。
(1)米国では、と畜される牛でBSE検査を行っているのは全体の1%以下にしか過ぎないこと。
(2)生産・流通履歴をたどるトレーサビリティ制度が整っていないため、月齢の判定が正確にできず、現在、検討されている目視による骨化や肉質の状況での月齢判定は誤差を生じさせるおそれがあること。
(3)特定危険部位の除去では、日本はすべての月齢の牛の脳などの危険部位を除去し、焼却処分を行っているのに対し、米国は30ヶ月齢以上の牛に限られていること。
(4)米国では除去された特定危険部位は処分されず、肉骨粉の原料とされ、豚や鶏の飼料として流通している。このため、飼料の製造段階での混入・交差汚染や、使用時に限って牛に与える危険性があること。

2.国内のBSE対策については、特定危険部位の除去に関する監視体制の構築、牛をと畜する際のピッシングの廃止、飼料対策を含めた対策強化がこれから実施される予定であり、全頭検の見直しはこれらの一連の対策の実効性が確認された後に検討されるべきである。さらに、検査緩和を行うと、若齢牛での検査ができずに、検査感度を改良する技術開発にも支障が出てくることが予想される。そのため、上記の対策を万全に実施するとともに、各自治体で行う全頭検査に対して、財政措置を継続するよう求める。

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

    平成17年7月 日

佐 賀 県 議 会


  衆議院議長          河 野 洋 平 様
  参議院議長          扇   千 景 様
  内閣総理大臣       小 泉 純一郎 様
  厚生労働大臣       尾 辻 秀 久 様
  農林水産大臣       島 村 宜 伸 様
  食品安全担当大臣 棚 橋 泰 文 様

    以上、意見書案を提出する。
    平成17年7月1日

    提出者 全議員

    佐賀県議会議長 原 口 義 己 様
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