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平成15年9月定例県議会 知事提案事項説明要旨

最終更新日:
 
平成15年9月定例県議会

  本日、平成15年9月定例県議会の開会にあたり、提案いたしました平成15年度9月補正予算案並びにその他の議案について、その概要をご説明申し上げます。
 
  提案事項の説明に入ります前に、佐賀商工共済協同組合の破綻について申しあげます。
  佐賀商工共済協同組合の破綻により、被害に遭われた組合員の皆様には本当にお気の毒であると思っております。県では、直ちに特別相談窓口を設置するとともに、「佐賀商工共済協同組合破産関連対策本部」を設置いたしまして対応にあたっているところであります。
  また、今回の被害は、協同組合の破産に伴う組合と組合員との取引関係によるものではありますが、多数の県民の方が被害に遭われ、地域社会への影響が大きいことや通常の商取引での事案ではなく、金融業に類似した機関の取扱いという特異な例の中で高齢者などが被害に遭われていることなどを考慮し、県として緊急支援対策を講じることとしております。
  なお、裁判所から選任された破産管財人から県に対し、貸付金回収の全面的協力、県が所有する全情報の提供等の要請がありました。これを受け、平成7年から平成9年当時の当該組合の経営状況を示すと思われる資料が県にありましたので、破産管財人の求めに応じてこれを提供し、併せてそのことを発表したところであります。今後、破産管財人の調査によって事実関係が客観的に明らかにされることが最善の方法であると考えており、破産管財人の活動に全面的に協力していきたいと考えております。
 
  続きまして、提案事項についてご説明いたします。
私は、「オープン」ということ、「現場」ということ、そして「県民協働」ということの3つをキーワードとして県政を進めることとしており、これまで、県民の意見などを把握し、県政に反映するための「知事とかたろうかい」の開催をはじめ、私自身が、機会あるごとに県内の各地域を訪問し、それぞれの現場の声を直に伺ってきたところであります。また、こうした取組をさらに充実するため、この度、県民の皆さんが県庁に来られた場合の対応として、県政に関する情報提供や県民からの意見・相談の受付など総合的なサービスを行うとともに、女性やNPO(非営利組織)の活動の支援を行う県民総合相談・情報提供窓口"さが元気ひろば"を開設したところであります。
  今後とも県民の皆さんのご意見に耳を傾け、議会のご議論も踏まえながら、県民の満足度が日本一になるよう、『変革と創造の佐賀づくり』に向け、誠心誠意、全力で取り組んでまいる覚悟であります。
 
  今回の補正予算案の編成に当たりましては、六月補正後の事態の推移に対処するため、
1、重点実施項目の着実な推進に向け、その具体化を図ること
1、大雨被害の災害復旧対策を講じること
1、その他、早急に措置を要するものについて所要額を計上すること
を中心として編成いたしました。
  この結果、補正予算案の総額は、歳入歳出とも、それぞれ、
    一般会計        約    25億7500万円
    特別会計             11億5100万円
となり、これを既定の予算額とあわせますと本年度の予算総額は、
    一般会計        約 4539億 300万円
    特別会計        約   113億7000万円
となっております。
 
  まず、重点実施項目につきましては、今後の4年間において重点的かつ集中的に取り組むべき項目として策定し、6月補正予算において直ちに取組が可能なものについては予算化したところですが、その後さらに具体化に向けて検討を行い、今回事業化が可能になったものについて追加計上しております。
  次に、大雨被害の災害復旧対策につきましては、台風第6号並びに6月及び7月の梅雨前線による大雨により、農地、農業用施設及び公共土木施設などを中心に、総額49億円を超える被害が発生しており、その被災箇所の早期復旧を図るため、農地等災害で80パーセント、土木災害で85パーセント、林道災害で100パーセントの復旧進度を目途として、災害復旧事業に約13億円を追加計上するとともに、災害関連事業についても約2億円を追加計上しております。
  災害の復旧にあたりましては、関係市町村と緊密な連携を取り、的確に対応していくこととしております。
 
  このほか、予算案の主な内容について、総合計画の基本方向に沿って申し上げます。
  第1は「のびやかに育つ人」についてであります。
  教育内容の充実につきましては、小学校において、平成16年度から国際理解教育の一環としての英語活動を推進することとし、今回、地方分権研究会の小学校英語教育推進協議会に参加し、他県と共同して教材等の開発に取り組むこととしております。
  また、養護学校において、保護者の負担軽減及び児童生徒の学習機会の確保等のため、たんの吸引や経管栄養等のいわゆる医療的ケアの支援体制を整備することとし、看護師の配置等に要する経費を計上しております。
 
  第2は「安心できる生活」についてであります。
  重症急性呼吸器症候群(いわゆるSARS)につきましては、現在一応の終息を見ているものの、この冬には再び流行する可能性が指摘されているところであります。また、症状が似ているインフルエンザとの同時発生が懸念されることから、県民の不安を取り除くため、事前の対策として、インフルエンザ予防接種の勧奨等県民に対する広報啓発を行うとともに、SARSに関する診療体制の整備や防疫体制の充実を図ることとしております。
  交通安全対策等の推進につきましては、地域住民の生活に影響を与えている暴走族の取締りを強化するため、監視カメラを増設することとしました。
  消防防災の強化・充実につきましては、原子力災害に備えるため、原子力防災訓練を毎年、県及び関係1市4町で実施しているところですが、本年度は全国で毎年1地域において実施されている国との共催による訓練を実施することとし、それに要する経費を追加計上しております。
  廃棄物対策につきましては、鎮西町菖蒲の県有地における公共関与による廃棄物処理施設の整備を契機として、関係地域の振興・発展を図るため、財団法人環境クリーン財団が行う環境保全基金の造成等に要する経費に対し助成することとしております。
 
  第3は「さかんになる交流」についてであります。
  国際交流の推進につきましては、本県と地理的に近く、歴史的・文化的・経済的に密接な関係を有するアジア地域との交流を促進することとしているところですが、今回、中国遼寧省へ訪問団を派遣し、具体的な交流推進のための協議を行うこととしております。
  高度情報社会の形成につきましては、県民サービスの向上や行政事務の効率化・高度化を図るため、「電子県庁」の構築を進めておりますが、その効果を最大限に発揮するためには、「電子県庁」で導入するシステムを活用した業務の簡素化・効率化などの業務改革を進める必要があることから、外部からの人材登用による情報統括責任者を設置することとしました。
  広域・高速交通網の整備につきましては、その整備を促進するため、九州北部広域ネットワーク整備の必要性や経済波及効果等を把握し、その優位性の理解につながるよう調査を実施することとしております。
 
  第4は「はつらつとした産業」についてであります。
  「食」と「くらし」を支える農業・農村の振興につきましては、佐賀農業を担う意欲的な  農業経営者を育成するため、県内の青年農業者等を中国に派遣し、青年農業者    等が自ら、中国における農産物の生産状況や技術力などを直接把握するとともに、本県農産物の輸出の可能性を調査することとしております。
  また、農山村における生物資源(バイオマス)の利活用を推進するため、県内農林分野における生物資源の現状や利用状況を調査・分析するとともに、その効率的な利活用システムの構築等の方向を示す指針を策定することとしました。
  健全な森林を守り育てる林業の振興につきましては、6月補正で予算化した森林環境整備緊急対策事業の実施等により伐採された竹を、有明海における貝類の再生や環境に優しい農産物の生産等に活用するための実証試験に取り組むこととしております。
  つくり育て、管理する漁業の推進につきましては、有明海地域において、ノリ漁家の経営安定を図るため、ノリ養殖の協業化の推進に要する経費を追加計上することとしました。
  活力ある地域産業の振興につきましては、厳しい経済情勢の中で、地域経済の活性化を図るための緊急措置として、県内中小企業等が開発した製品等を、県の機関が試験的に発注し、官公庁での受注実績をつくることにより、販路の開拓を支援し、県内企業の育成を図る「トライアル発注」に取り組むこととしておりますが、今回、所要の経費を計上しております。
  雇用対策の推進につきましては、依然として雇用情勢が厳しいことから、先に策定した「佐賀県1万人雇用創出計画」の実現のため、積極的に企業誘致の推進に取り組んでいるところですが、大きな雇用創出効果が期待されるコールセンターの誘致を促進するため、その業務に必要な基礎的技能を持った人材の育成を図ることとしました。
  なお、佐賀商工共済協同組合の破綻につきましては、被害に遭われた組合員の皆様の心のケアを行うため、保健所等に相談窓口を設置したところでありますが、さらに、破産手続に一定の期間を要することから、組合員の不安を軽減するため、配当見込み額の一部を県が立て替え、配当が行われるまで貸し付ける制度について検討を進めているところです。
 
  第5は「暮らしを支える県土」についてであります。
  下水道等の整備につきましては、平成18年度末の目標普及率である62パーセントの達成に向けて、さらに整備を促進するため、市町村が自ら設置主体となって行う浄化槽の整備に対して支援することとしております。
  また、佐賀市唐人一丁目の県営住宅跡の県有地を活用して、賑わいのある中心市街地づくりを推進していくため、その利活用策を民間事業者から公募することとしました。
 
  以上、補正予算案の主な内容についてご説明申し上げましたが、これに対する一般会計の歳入財源といたしましては、
    地方交付税   約    39億8100万円
    国庫支出金   約     14億1500万円
    繰入金減額   約    49億4900万円
    繰 越 金     約     16億9800万円
    諸 収 入     約      3億9300万円
    県   債    減額    1億8800万円
    そ の 他      約         2億2500万円
      計       約     25億7500万円
となっております。
 
  次に、予算外議案といたしましては、条例案として「佐賀県職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例(案)」など7件、条例外議案として「県事業に対する市町村負担について」など7件、あわせて14件となっております。
  これらの議案につきましては、それぞれ提案理由を記載しておりますので、説明を省略させていただきます。
  以上、今回提案いたしました議案についてご説明申し上げましたが、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。


 
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