平成12年9月定例県議会 請願と採決状況(請第5号)
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請第5号
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採択
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教科書採択適正化に関する請願書
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請願趣旨 |
国境を越えた情報化社会と国際化の中に、活力ある主権国家として発展し世界の共生に貢献するため、日本国民としてのアイデンティティの確立は欠くことができないものである。そのためには教育が極めて重要であることは言うまでもなく、義務教育である、小・中学校教育の教科書採択事務は、次代を担う子供達を育てる上で極めて重要な公務である。
よって、文部省新学習指導要領では、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てることが新たに強調されている。
しかしながら、現行教科書を見るとき、とりわけ歴史の教科では、先人の生きた歴史を歪めた記述が多く、何処の国の教科書かと見まがう反日自虐的な内容があまりに多いものとなっている。これでは日本人としての誇りを養うものではないと思われ、日本の将来を危惧し憂慮せざるを得ない。
言うまでもなく教科書採択は教育委員会の最も重要な任務の一つであるが、佐賀県における採択の現状は、その制度の趣旨に照らして必ずしも正常に機能しているとは言えない状態となっている。
貴議会においては、このような現状が改善され、採択事務の制度・運用を本来の姿に戻して、平成14年4月1日から使用される教科書が学習指導要領に最も忠実な教科書が採択されるよう、あらゆる機会を通して改善の機運醸成を図ってもらいたく、次の請願事項を採択するよう要請する。
請 願 事 項
教科書採択にあたって佐賀県教育委員会が地区採択協議会に対して「指導・助言・援助」を行う場合、次の事項を踏まえて行うこと。
1.教科書の採択は教育委員会の専権事項であるので、教育委員会の下部組織(選定委員会・調査委員会など)が答申を行う場合、一社又は数社に絞り込みを行わないこと。
2.教科書の採択に当たっては、あくまでも「学習指導要領の目標に基づいた内容の比較検討」を基本とすること。
3.選定委員・調査委員の選任に当たり、学習指導要領に反対している団体の推薦を求めないこと。
4.文部省の検定を終了した選定対象教科書内容の公表時期を「検定終了直後」とし、教科書展示会の期間の延長、会場の増加、PRの強化などを通じて教職員だけでなく保護者等県民に「展示の時期、場所、開催の意義、目的、採択の仕組等」広く周知をはかること。
平成12年9月25日
佐賀県議会議長 宮 原 岩 政 様
紹介議員 吉 田 欣 也
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