私立学校は佐賀県の教育の重要な一翼を担っている。しかしながら教育条件において私立学校と公立学校との間に大きな格差が生じているのが現状である。
 佐賀県の私学助成予算は、県当局や私学関係者の努力で生徒1人当たりの単価が年々増額されてきた。しかしいまだ公私格差は大きく十分とは言えない。
また2010年度に公立高校授業料が無償化され、同時に私立高校への就学支援金の支給がスタートした。就学支援金の拡充により、2020年度から実質年間所得590万円未満の家庭の授業料無償化が進んだ。しかし590万~910万円までの所得の家庭は従来通りであり、公立との格差を無くすため、更なる無償化の拡充を求める。
教育格差をなくし、子どもたちにゆきとどいた教育を保障していくためには、授業料助成の拡充による保護者の経済的負担の軽減と経常費助成の増額による教育条件の改善および教育施設の充実が必要である。
 以上の趣旨から、下記の各項目をすみやかに実現されることを請願する。
 
記
 
1.ゆきとどいた教育をすすめるために、教育予算を増額し、「公立比2分の1の経常費助成」をすみやかに実現すること。
2.すべての子どもの就学を保障するため、入学金補助制度の増額と所得制限の緩和をすること。
 
3.県単独による私立高校への支援制度を復活し、年収910万未満世帯までの授業料の無償化を国に先駆けて達成すること。
令和5年11月30日
 佐賀県議会議長 大場 芳博 様
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