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請第1号請願(令和7年6月定例会)

最終更新日:

議案等の審議結果


令和7年6月定例会 請願と採決状況

請第1号

採択

消費生活相談員の勤務条件、給与など処遇の抜本的見直しを求める請願書

請願趣旨

 1 佐賀県は、県民の消費者トラブルを具体的に対応している消費生活相談員の処遇を改善し、地方消費者行政を安定的に推進させるため、予算の増強を講ずるべきです。
 2 佐賀県は国に対し、消費者が全国どこにいても消費者問題の専門家による消費生活相談を受けられる体制の維持・整備、消費者被害防止の施策の継続・強化が実施できるよう、財政基盤の弱い地方公共団体においても自主財源が相当程度の比率に達するまでの期間、地方消費者行政推進事業に対する地方消費者行政強化交付金の交付期限の延長を続けることや、少なくとも、同交付金と同様に消費生活相談員の人件費にも充てることができる交付金等の財政支援を早急に求めるべきです。


 【請願の理由】
 1 消費者トラブルに係る苦情相談が全国的に大幅に増加し高止まりしている状況を踏まえ、平成20年度からの消費者行政一元化(注1)の流れの中   で、地方消費者行政の抜本的な強化を図ることが必要であるとして、地方消費者行政活性化交付金が措置されました。
 加えて、平成21年9月に、消費者庁及び消費者委員会設置法(注2)の施行とともに消費者安全法(注3)が施行され、消費生活センターが法的に位置づけられるなど、地方消費者行政を含む我が国の消費者行政が大きくステップアップする契機となりました。
 その後、平成26年度補正予算から、地方消費者行政推進交付金が措置されました。その際に、地方公共団体が交付金を活用できる年限が区切られるという新たな課題が発生しましたが、地方公共団体が消費者行政を推進するために必要な額の交付金は確保されました。
 2 しかし、以下に述べるとおり、現在、佐賀県内の消費者行政は後退の岐路に立たされています。
 佐賀県民の消費者トラブルについては、「特定非営利活動法人消費生活相談員の会さが」が担当し、同団体に所属する消費生活相談員において具体的案件の対応がなされています。消費者トラブルに対応するためには、私人間の法律関係を規律する民法を熟知している必要があることは勿論、消費者契約法及び特定商取引に関する法律など特別法の知識が不可欠です。消費生活相談員は、日々の業務の合間を縫って、研修会や佐賀県弁護士会との勉強会などに参加し、継続的な努力をされています。このような知識を維持することは、数年ごとに異動がある佐賀県庁内の職員には困難です。継続的な努力の積み重ねがあるからこそ、悪質な事業者への対応に対しても、正確な法知識に基づいて毅然とした態度をとり、消費者の利益のため活動ができます。
 消費生活相談員の役割は、上記のとおり消費者トラブル解決のため重要であるところ、現状、多くの消費生活相談員が高齢化し65歳の定年を迎えつつあります。他方で、佐賀県内における消費生活相談員の給料の手取りは、高度な専門職でありながら低額に抑えられています。また、どれだけ経験を積んでも、ごく僅かな定期昇給しかないのが実情であり、新たに佐賀県内の消費生活相談員になろうとする者が少ない状況です。間もなく貴重な人材が多く辞める予定であるのに対し、新しい人材が加入しなければ、県内の消費者トラブルに対応することができません。
 このように、佐賀県内の消費者行政には大きな問題を抱えています。
 3 上記問題を解決するためには、消費生活相談の最前線で対応する消費生活相談員が将来的に安定的に確保され、業務を継続できるよう、勤務条件、給与をはじめとする処遇等の抜本的見直しが必要です。佐賀県議会議長に対して、請願の趣旨のとおり対応頂くことを求めます。

(注1) 平成20年1月18日に、福田康夫内閣総理大臣(当時)は、第169回国会(常会)の施政方針演説の中で「各省庁縦割りになっている消 費者行政を統一的・一元的に推進するための、強い権限を持つ新組織を発足させます」と述べ、いわゆる消費者庁構想があることを述べた。平成20年2月、官邸に消費者行政推進会議が設置され、内閣官房に消費者行政推進室がその事務局として置かれた。平成20年6月、経済財政諮問会議を経て、臨時閣議で「消費者行政推進基本計画」が了承された。その後、法案が策定され、国会の議論を経ていわゆる消費者庁関連3法が成立し、消費者庁及び消費者委員会が設置された。
(注2) 平成21年6月5日法律第48号
(注3) 平成21年法律第50号




令和7年6月19日

  佐賀県議会議長 宮原 真一 様

  請願者
   佐賀市中の小路7-19
   佐賀県弁護士会 会長 出口 聡一郎

  紹介議員 石倉秀郷、土井敏行、岡口重文、原田寿雄、八谷克幸、定松一生、池田正恭、弘川貴紀、古賀和浩、一ノ瀬裕子、田中秀和、徳光清孝、藤崎輝樹、江口善紀、野田勝人、下田寛、酒井幸盛、中本正一、木村雄一、武藤明美
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