議案等の審議結果
文教厚生常任委員長報告
委員長 古川 裕紀
文教厚生常任委員長の報告をいたします。
6月20日の本会議におきまして、本委員会に付託されました議案及び請願並びに継続審査中の事件につきまして、6月25日及び26日の両日、委員会を開催し「NPO法人佐賀DARC」「やさい工房たたら大財店」及び「認定NPO法人スチューデント・サポート・フェイス」への現地視察を含め慎重に審議いたしましたので、その経過及び結果について報告いたします。
まず、採決の結果を申し上げます。
質疑終結の後、乙第45号議案「県有財産の取得について」に対し指山清範委員外3名から附帯決議案が提出されました。
附帯決議案についての提出者説明の後、採決に移り、まず、乙第45号議案を採決した結果、全会一致をもって原案のとおり可決いたしました。
続いて、附帯決議案について採決した結果、起立者多数をもって原案のとおり可決いたしました。
なお、本附帯決議は次のとおりであります。
乙第45号議案「県有財産の取得について」に対する附帯決議案
今定例会において、大和特別支援学校の児童生徒の増加に伴う教室不足を解消するため、金立特別支援学校に教室棟を整備し児童生徒を受け入れることにより、特別支援教育環境の充実を図ることを目的とした乙第45号議案「県有財産の取得について」が提出されている。
今回の金立特別支援学校に教室棟を整備するに当たっては、令和4年6月定例会において可決し、同様の教育棟を取得するに至った中原特別支援学校の例と類似するため、整備方法については中原特別支援学校をベースに検討を進められた。
県では、平成15年から県内企業を優先する発注・調達を推進し、地元発注・調達率を高めることにより、経済の活性化や雇用の維持を図る「ローカル発注」に取り組んでいることから、中原特別支援学校の教室棟を取得する議案が提出された際に、議会から「県内業者への配慮が欠けている」という指摘があっている。
しかし、今回の発注においても県内の入札参加資格を満たす事業者数を確認されないまま公告するなど前回指摘した内容は十分に引き継がれないまま入札が行われ、結果として中原特別支援学校を整備した同一の県外企業と仮契約を締結するに至っている。こうしたことから、県内企業の活用が十分に検討されていなかったと言わざるを得ない。
金立特別支援学校に児童生徒を受け入れるため教室棟を整備することは十分に理解できるものの、県内企業の参入が困難な状況であることから、乙第45号議案「県有財産の取得について」の可決にあたり、教育委員会に対し次の事を強く要請する。
1 入札等により発注先を選定する場合、ローカル発注を念頭に、可能な限り県内企業が参入できるようにすること。
2 入札等を行う際は、入札公告前に県土整備部に助言や協力を仰ぐなど、慎重に対応すること。
3 県民や議会からの指摘に対し、真摯に向き合うとともに、指摘があった内容は確実に引き継ぎ実行すること。
以上、決議する。
以上です。
次に、甲第35号議案中本委員会関係分及び乙第39号議案、以上2件の議案を一括して採決した結果、全会一致をもって原案のとおり可決いたしました。
次に、請第1号請願「消費生活相談員の勤務条件、給与など処遇の抜本的見直しを求める請願書」について採決した結果、全会一致により採択となりました。
続いて、審議の過程で申し述べられました、付託議案等についての主な意見の概要を申し上げます。
1 消費生活相談員の新たな人材確保と育成のため、国へ財政支援を早急に働きかけるとともに、国家資格を持った相談員の処遇を正規職員並みにするなど待遇改善に努められたい。
との意見が出されました。
次に、付託議案及び所管事項一般として申し述べられました、主な質疑の概要を申し上げます。
◎ 県立図書館の利用状況や課題及び「こころざしの森」の現状並びに読書環境の充実に向けた取組み
◎ 水道水の水源や安全性及び渇水や災害発生時の供給体制
◎ 男女共同参画基本計画の内容と評価及び次期計画の検討内容や関係部局・市町との連携
◎ 出会いサポートセンターの現状と課題及び今後の結婚支援の取組み
◎ 乳児院での一時保護に対する保護者への説明状況及びこどもの居場所の秘匿性
◎ 一時保護中の親子面会等への対応と施設との情報共有状況及び再発防止策
◎ 児童相談所の業務内容や人員体制及び児童虐待に係る相談状況並びに乳児院で発生した事件における施設との情報共有状況と再発防止策
◎ 県内外高校への進学状況や県内外から入学者増加を図る取組状況及び選ばれる県立高校となるための今後の取組み
◎ 教員採用選考試験の状況を踏まえた佐賀県や他自治体の取組状況及び人材確保の今後の取組み並びに教員を尊重する機運醸成に向けた今後の取組み
◎ 県立高校における探究学習の意義と課題及び「第一回さが探究プレゼン大会」の内容と評価並びに県立大学との高大連携に対する期待
などの質疑が行われました。
最後に、2月定例会から引き続き審査中の
1 県民環境行政について
1 健康福祉行政について
1 男女参画・子育て行政について
1 教育の振興について
以上4件につきましては、なお調査検討を要するため、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。
以上をもちまして、文教厚生常任委員長の報告を終わります。