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佐賀空港の自衛隊使用に関する現時点での佐賀県の考え方(平成29年8月25日)

最終更新日:

佐賀空港の自衛隊使用に関する現時点での佐賀県の考え方  


 

(国防に関する認識)

 外国の脅威や侵略などから我が国を防衛していくことは、国の根本にかかわる重要なことです。つまり、我が国の防衛や安全保障は、我が国の独立と平和、安全を守るという国家存立の基盤となるものであり、国を構成している地方公共団体は、国防政策には基本的には協力する立場にあると認識しています。

  

(計画の全体像・将来像について)

この課題に向き合うに当たっては、防衛省からの要請内容(=計画の全体像・将来像)を明確にすることが大切であるとの考えから、防衛省からの説明内容について精査・確認作業に鋭意取り組んできたところですが、これまでの九州防衛局との5往復にわたる質問・回答のやり取りなどを通じて、計画の全体像・将来像については、ほぼ明確になったという認識に至りました。

 

(論点整理素案について)

このため、これまでの県議会等における議論や防衛省の説明を踏まえ、現時点における論点を洗い出し、論点ごとに県の確認・検討状況を整理した「佐賀空港の自衛隊使用要請に関する論点整理素案」を平成29年5月30日に公表しました。
この論点整理素案では、「米軍の佐賀空港利用について」「オスプレイの安全性について」「騒音の生活環境への影響について」など、現時点における20の論点を洗い出し、論点ごとに、県の確認・検討状況等について整理しました。その結果、県として評価する立場にないもの、低周波音による生活環境への影響など基準値や評価方法あるいは科学的知見等がないため評価ができなかったものを除いた16の論点にいては、防衛省がこれまでの説明の中で示した適切な対策等を確実に講ずることを前提として、不合理な点がないことなどを確認したところです。

その上で、国の対応について、

  • 有明海漁協は、県が締結している公害防止協定の相手方であること、川副地区4支所に所属する漁業者は、防衛省が新たに駐屯地整備を考えている土地の地権者であることを踏まえれば、その理解が得られなければ、防衛省の要請を実現することは困難と考えること
  • 有明海漁協の漁業者は、国の公共事業に対する強い不信感を持たれており、今回の要請も諫早湾干拓事業などと同じ国の事業として捉えられていること
  • したがって、防衛省をはじめ国は、今回の要請が有明海全体に関わる問題という視点に立って、有明海漁協の漁業者が持たれている不信感の払拭と信頼関係の構築のために、安全対策や補償措置の確約、有明海の再生や水産振興のための新たな施策の展開など、あらゆる手段を講ずる必要があること  

についても指摘したところです。

 

(県議会の決議について)

県議会においては、平成29年7月3日に

  • 県議会としては、防衛省の要請を受け入れるべきと判断せざるを得ないこと
  • 県に対しては、受け入れの判断を行うこと及び漁業者の理解が促進するよう努めることを要請すること 

を趣旨とする決議案が可決されました。

これまでの様々な議論等を踏まえて可決された、県民の代表者である県議会の決議については、極めて重いものと受け止めています。

 

(漁業者の不信感払拭と信頼関係の構築について)

県では、漁業者の国に対する不信感が払拭され、信頼関係が構築されるように、より精力的に、より積極的に取り組んでいくこととしています。

この最初の取組として、平成29年7月25日から7月31日にかけて、副知事と有明海漁協の各地区・支所所属の漁業者の皆さんとの意見交換会を、5回にわたり開催しました。県としては、今後、「有明海の再生をまずしっかりやってほしい」など、意見交換会を通じていただいた、漁業者の皆さんの声や思いを国に届け、その対応を求めていきます。

 

(オーストラリアでの米軍オスプレイの事故に対する認識、姿勢)

平成29年8月5日、オーストラリア東海岸沖において、MV-22オスプレイの訓練中の事故が発生しました。昨年12月に沖縄県名護市沖で不時着水し、機体が大破するという事故が発生したばかりであり、それから一年もたたないうちに再び大きな事故が発生したことについて、県民の不安を増大させるものとして厳しく受け止めざるを得ません。8月7日には、九州防衛局に対して「徹底した原因究明及び情報開示を行うこと」並びに「県民に対し説明責任をしっかりと果たすこと」を文書及び口頭で強く申し入れました。

防衛省には、米側に詳細な説明を求め、原因が分かり次第、きちんと説明していただく必要があると考えています。

 

(今後の取組)

県としては、漁業者の国に対する不信感の払拭と、信頼関係の構築のため、引き続き

  • 有明海漁協の漁業者としっかりと対話をして、その思いを聞くこと
  • 国に対して、必要な対応を求めていくこと

この両方に対して全力で取り組むこととしています。

 

(最終的な論点整理と判断について)

県としては、論点整理素案に対しての県民からの意見、今後の有明海漁協をはじめとする関係機関での議論の状況や国の対応状況なども見極めながら、また、今回のオーストラリアでの事故を踏まえたオスプレイの安全性について、改めて防衛省に確認を行ったうえで、最終的な論点整理としてまとめたいと考えています。 

 

(参考)

 なお、論点整理素案において整理した論点と評価の概要は次のとおりです。

 懸念されるような状況にはならないと判断したもの
 【論点 1】米軍の佐賀空港利用について
 防衛省の説明に技術的な観点から不合理な点がないもの
 【論点 2】オスプレイの安全性について
 【論点 3】騒音の生活環境への影響について
 【論点 5】排気ガスによる大気への影響について
 防衛省が適切な対策等を講じる考えであることを確認したもの
 【論点 6】環境アセスメントについて
 【論点 9】排水による漁業(ノリ養殖)への影響について
 【論点10】電波等による漁業への影響について
 【論点13】排水による農業への影響について
 【論点14】照明による農業への影響について
 【論点15】電波等による農業への影響について
 【論点17】バルーン大会への影響について
 【論点18】ラムサール条約登録湿地における水鳥への影響について
 【論点19】民間空港としての佐賀空港の使用・発展への影響について
 影響の事例の報告がないと確認したもの
 【論点 8】下降気流(風圧)による漁業(ノリ養殖)への影響について
 【論点12】下降気流(風圧)による農業への影響について
 基準値や評価方法あるいは科学的知見等がないため評価ができなかったもの
 【論点 4】低周波音による生活環境への影響について
 【論点 7】騒音による漁業(コノシロ漁などの漁船漁業)への影響について
 【論点11】騒音による農業(畜産)への影響について
 県として評価する立場にないもの
 【論点16】佐賀空港が攻撃の標的になることについて
 有効性があると考えられるもの
 【論点20】佐賀空港の防災拠点としての機能向上について

 

 

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