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臨時記者会見 (武田防衛副大臣の訪問を受けて)

最終更新日:

平成26年7月22日 臨時記者会見(武田防衛副大臣の訪問を受けて)  


 

 

発表項目:武田防衛副大臣の訪問を受けて

 ○古川知事
  まずは、私から本日の武田防衛副大臣の話を受けた今の受けとめについて申し上げます。
 面談では、水陸機動団オスプレイの17機の配備、目達原駐屯地航空部隊の移転、そして、米軍普天間基地の辺野古移設までの間、普天間のオスプレイの一時的な受け入れも視野に入れているという3項目の提案がございました。
 会談の中でも申し上げましたが、私は、佐賀空港というものは、民間航空機が自由に使えるという空港である。今回の提案が、その運用の支障にならないのか、また、これから佐賀空港はLCCの拠点空港として発展をさせようと思っているわけでありますけれども、その支障にならないのか、こうした佐賀空港本来の姿にとってどうなのかということを副大臣に質したところでございました。
 また、もちろん今回の提案に際しては、安全性や騒音といった県民の不安の解消というものが必須になります。こうした県民の不安をどのように解消されるつもりなのか、こうしたことを中心に、これからいろいろとやりとりをすることになると考えておりますが、まずは、先ほど来申し上げておりますように、その前提であります空港利用のあり方の基本的な考え方について聞くことになると考えています。なお、今回は短時間で面談に向けての準備をしてきておりまして、我々なりに必死になって準備をいたしましたが、足りない部分もあると思います。なにせ、慣れていない分野でございますので、現時点で私がどう思っているのかということを申し上げますが、これから作業をやっていく中で、新しいことがわかってきたり、認識不足だったということも出てくるかもしれません。そこはどうかご理解をいただきたいと思います。私は、今日の、今の時点で思っていること、感じていることを話させていただきたいと思います。

 

 

 

質疑応答:武田防衛副大臣の訪問を受けて 

○佐賀新聞
 先ほど、最後に力を込めて言われた分で、今日の時点で思っていることということなんですけれども、一応、正式に説明をお伺いされて、賛否を含めて、現在の知事のスタンスというか、どういうふうに受けとめ、受けとめなんでしょうけれども、今の知事のスタンス、ニュートラルなのかという部分がまず1点と、防衛省のほうは、副大臣の会見の中で、概算要求締切の8月末までに地元の理解を得たいという発言がありましたが、知事として判断する時期を区切るのかどうかという部分と、いつごろまでにというスケジュール感みたいのがあればというのと、すみませんもう1点。
 知事の任期が来年4月までなんですけれども、その期間、任期中に果たして判断できるものなのかという部分について、現在の認識をお願いします。
○古川知事
 まず1点目の、今日の時点での賛否でございますけれども、全く白紙であります。これから、やりとりは続けていこうと思っておりますので、やりとりを続け、あるいはたくさんの関係者の方がおられます。地元の方はもちろんですし、自治体、そして議会、さまざまな関係者の方々がいらっしゃいますので、そういった方々の声をお伺いしていきながらということになると思っています。
 2番目の8月末までになんらかの判断をする気持ちがあるのかという点でございますけれども、私どもはございません。きょうがスタートでございますので、先方は先方として内部的な手続として概算要求には乗せられることになると思いますが、だからといって、私どもがそこに合わせて何らかの判断をしなくてはいけないということにはならないだろうと思っております。むしろ私としては、9月には県議会がありますので、とにかく、その県議会までに少し勉強の深みを増して、議論の材料を私どもとしても少しでも提供できるようにしていくということが、やらなくてはいけないことなのかなと思っているところでございます。
 あと3点目、私の任期が来年春までということについてでございますが、行政でございますので、私自身の任期が終わるまでになにかを終わらなければならないということではないと考えております。県として、時間をかけて議論をした結果、私の任期を越え、私か、あるいは別の方が県政を担当されることになって、新しい議会のもとにまた新しいご判断があるということも十分あるだろうと思っておりますし、このスケジュール感については、私どもが予断をもって臨まないようにしたいと思っております。
○西日本新聞
 先ほど地元はもちろん、自治体、議会、関係者いらっしゃるので声を伺いたいと思うとおっしゃいました。具体的にはどのような形で、議会は9月議会というのがあるかと思うんですけれども、佐賀市だとか、協定結んでいる漁協との関係ではどのように話をしていくのか、お考えをお聞かせください。
○古川知事
 基本的な考え方として、今回は国が佐賀空港をお借りしたいという申し出、そして、現在、ちょっと所有関係よくわかりませんけれども、民間の方が持っておられる土地を購入して、そこでやっていきたいというお話をいただいたと理解をしています。であるとするならば、地元の方、地元というのは、この地権者でありますとか、空港の付近にお住まいの方々という意味で地元というふうに使わせていただきましたが、この方たちのところに説明に行き、理解をされるのかされないのかわかりませんけれども、求めていく作業というのは、それは国が行われるんだろうと思っています。それは国は国としてやっていただければという気持ちでございます。
 その漁協をはじめ、関係者の方というのはいらっしゃるわけでありますけれども、そうした方々と私どもが話をするということを今の時点で予定しているということはございません。まずは、今日私どもが受けたような話を、地元のほうにもお話を今日されると伺っておりますので、されるんでありましょうし、地元に対してどのように入っていかれるのかということについては、国のほうで行われることだろうと思っています。
○佐賀新聞
 今日、副大臣との会談中にも県庁前の抗議の声が聞こえたと思うんですが、その中に知事は直ちに拒否をしてくださいという声があったんですが、直ちにではなくとも拒否の姿勢を示さなかった理由というのは何ですか。教えてください。
○古川知事
 今回の事柄については、先週、防衛大臣から私に直接電話がありました。そこの中で、私は佐賀空港というのは候補地の一つなのか、それとも、そうではないのかといったことですとか、本当に政府としてしっかり検討した結果なのかどうか、こうしたことについてもお伺いをしました。防衛大臣からは、これは自分たちとしてもさまざまなことを検討した結果、どうしても佐賀空港にお願いをしたいという話なので、ぜひとも話を聞いてほしいと言われました。私は、これまでもこの政府が真剣に考えて話を聞いてくれというのであれば、話は聞かなくちゃいけないだろうということを申し上げてまいりました。国防というのは、直接誰かが利益を受けるということではないにしても、そのことについて政府が責任を持って考えたとしたら、話だけは聞くべきだろうと私は思います。そういったことでありましたので、今回お話はお伺いすることといたしました。
○時事通信
 公害防止協定の覚書の点なんですけれども、これというのはプロセスとしては県が良しと、了とするかどうかの後に覚書の添付資料の内容ですね、書きかえることというか、変更することというんですかね、なんらか附属資料に書いてあることを修正しないといけないのかなと思うんですけれども、そこについて知事がどういうふうに現状考えられているかということと、全国知事会の場でも、沖縄の負担軽減については全国知事会、一緒になってしましょうというお話を会長もされていましたし、知事もそういうお考えなのかなと思うんですけれども、その点についてのお考え、考え方を教えてください。
○古川知事
 まず覚書についてでありますけれども、その覚書の附属資料の中では、私の理解では、自衛隊と共用だったか共同だったかわかりませんけど、何か一緒に使うような考えは持っていないとした上で、そういったことがあるときには、空港の運営の変更に当たるので、事前協議が必要になるという見解が示されていると思います。
 ということで、その文言をそのまま当てはめると、今回はある程度の状況が仮に整ったとしたら、その段階で事前協議をしていくということになるんだろうと思います。その協定の変更というよりは、ちょっと私どもの今の理解によると、協定に基づいて県が事前協議を相手方にしていくということになるんだろうと思います。というのが1点です。
 それともう1つは、沖縄の負担軽減については、鳩山政権のころでしたが、鳩山(元)総理が全国知事会議の場にお越しになって、沖縄の負担軽減、とりわけ普天間の移転のことについても、どうか全国の皆さんで理解と協力をお願いしたいというお話をされました。それを受けて、全国知事会としても、政府から真剣な話が来たときには真摯に対応するということについて決議をしておりまして、私もそのように思います。
 今回の件は、沖縄の負担軽減の話一本ではございませんで、さっきも申し上げたように、3本来ているわけでございますけれども、沖縄の負担軽減については、それぞれの地域がさまざまな条件はございますけれども、とにかく話を聞いて、協力をしていこうということは決議しておりますので、そのことは私としても重く受けとめているところでもございます。
○RKB
 知事は正式には17日に大臣からご連絡があったと言っておられましたが、今回のオスプレイの配備、そして、普天間基地の軽減、これについては、実は1年ぐらい前から耳にはしておりました。実際、知事は、用意周到な知事のことですから、いろいろ正式ではないとはいえ勉強されていたと思うんですが、知事はいつ頃こういう話をお聞きになられましたでしょうか。
○古川知事
 幸いなことにという言い方は変だろうと思いますが、例えば、私が覚えているのは、お正月の元日になにかそのような報道があったと思います。そのほか、普天間絡みで、あるいはそうでなくても、佐賀空港がそういう自衛隊あるいは米軍が使うということになるのではないかという記事やニュースが時々出ておりました。これについては、出るごとに九州防衛局のほうに確認をいたしておりましたけれども、そのように、全く話がなかったわけではなくて、時々出ている話でありましたので、県庁の中に、その情報収集のチームを作らせておりました。そこでなにか報道があるたびに、その事実関係の確認あるいは記事が意図する内容といったものを調べるようにという指示はしておりました。
○TBS
 副大臣とのやりとりの中で、新しくつくる施設は最大20から30ヘクタールという話があったと思うんですけれども、佐賀県のホームページを見ると、環境アセスメントが必要なのは35ヘクタール以上というようなものがありました。つまり、これは環境アセスメントが要らない範囲でおさめるということで、実質、知事のご判断で着工までいけると、そういうことなんでしょうか。
○古川知事
 すみません、それは防衛省に聞いていただけませんか。アセスが何ヘクタールまでなのかというのが、大変失礼ながら、私は県が何ヘクタールまでかということを今、この場で知らないので、今お話があったことが正確なのかどうかお答えできないんですが、いずれにしても、必要な面積については防衛省のほうで判断をされていると思っています。
○TBS
 今後の手続きは、知事のご判断以外にはどういった手続きが必要になるんでしょうか。
○古川知事
 もう私の判断以前に、なにより本当に苦労して今の空港をつくりました。そのときに、いろんな形でお世話になったといいますか、一緒にやっていった方々、最初、反対だったのをご理解をしていただいた方々、そして、もちろん地権者の方々、そういった人たちが今回のお話についてどのようにお考えになるのかということなしには、県がなにか単独で判断をするというようなことにはならないと私は思っています。
 まずは、そうやって一番関係の深い、空港の近くにお住まいの方、その辺で暮らしておられる方々がどのようにお考えになるのか、経緯をご存じの方もいっぱいいらっしゃると思いますので、そういった方々がどうお考えになるのかが先であろうと考えています。
○佐賀新聞
 知事の現時点でのオスプレイに対する安全性、危険性の認識はどういうものなのかを1点教えてください。
 もう1点は、ラムサール条約やバルーンに対して影響が出るようなことになった場合、知事としてどういうふうな判断をされる可能性があるのかというのを教えてください。
○古川知事
 まず1点目のオスプレイの安全性についての現時点での私の認識ですけれども、この場で皆様方にきちんとお話しできるほどの知見を持ち合わせておりません。ですので、ちょっとそれについては、今日のところはすみませんが、もう少し勉強させていただきたいというのと、こうしたオスプレイの安全性そのものについては、基本的には、国がきちんと責任を持って不安に思う人たちに対して説明をしていただきたいと思っています。
 次に、バルーンやラムサール条約の指定について、影響があるのではないかということについても、これもまた調べてみます。なにか空域の制限とかに影響が出てくるようなことになるのかどうかということについても、まだわかりませんので、それもこれから調べていきたいと思います。ご指摘のポイントは、我々もきちんと受けとめて調べていきたいと思います。
○朝日新聞
 先ほど知事会の話とか、前もうわさがあったりとかいう話をされていましたけれども、2010年の3月に県議会が反対の決議をして、その前に知事も反対の意思を表明されています。県議会の一般質問の中では、反対とは意思表明せずに、一般質問が終わった後に記者会見という形でご自身の反対という意思を記者たちのほうに伝えていらっしゃいましたが、反対だったというベースがあったことに関しては、現在どういう、話は今日聞かれましたが、どういう整合性になるんでしょうか。反対と今日は伝えていませんけれども。
○古川知事
 あのときに反対のコメントを出したのは、米軍の普天間基地の佐賀空港への移設でした。そのころ、私は、この思いは今も変わっていないんですが、米軍の普天間基地をそっくりそのまま佐賀空港に移すということは、本当に現実的にはできないんではないかと思っておりました。ですので、反対の立場をとらないのか、宣言をしないのかと言われたときにも、真剣に考えると、あの普天間の基地を佐賀空港に持ってくるということは、私はないと思うということで反対の意思を出していなかったんでありました。
 ところが、その後になって、与党の一部でこのことについて検討をしているというような報道が流れましたので、これは本当に与党の中でそういったことを真剣に考え始めたのかと思って、米軍普天間基地の佐賀空港の移設には反対ということを明確にしたものであります。
 そういったことが気になったので、今日も副大臣に確認をいたしました。今回、あの限られた時間ではよくイメージがつかめませんでしたけれども、今回のご提案の3番目にあった、米軍普天間基地の辺野古移設までの間のオスプレイの一時的な受け入れというような表現をされたと思うんですけれども、そのことは、米軍普天間基地の佐賀空港への移設なんですかということを確認したわけです。それに対しては、いや、そうではありません、米軍普天間基地は政府としては辺野古に移設をするというのが方針だということでございました。
 ですので、私どもがあのときに反対した米軍の普天間基地の佐賀空港への移設というものではない、今回の提案はそれとは違うと受けとめを今はしております。
○佐賀新聞
 その点ですけれども、今日、副大臣の会見の中で、普天間の移設の部分なんですけれども、訓練の一部移転なのか、部隊の一部移転なのかという質問に対して、両方が想定されると。県民が懸念することは、完成までの暫定的な利用と言われても、完成がずるずる延びた場合、普天間が運用を停止して、部隊がこちらが来ましたと。それがずるずる完成まで引っ張られるんじゃないかという懸念は当然出てくるかと思うんですけれども、その点についての知事の認識をお願いします。
○古川知事
 その辺野古の完成が遅れれば、佐賀空港にいる期間が長くなるのではないかというご懸念だということですね。それはもうご懸念としては理解できると思っています。そうならないようにしていただきたいと答えるべきなのかもしれませんが、まだそこまで話がいっていないので、今日のところはまずお話をお伺いしましたので、このご提案のあった3つの項目について、私どもなりにもうちょっと咀嚼をさせていただきたいと思います。その上でまた少しずつわかってきた時点で、その時点における考え方についてお話をさせていただればと思います。
○産経新聞
 現時点での知事がお考えになる佐賀空港にオスプレイを配備するということのメリットについて、もしお考えがあればお聞かせください。例えば、佐賀空港は今、赤字空港となっておりますけれども、自衛隊による共同使用ということで財務面が安定化するなど。
○古川知事
 それもよくわからないんですけれども、調べてみないとわからないんですが、自衛隊が使うと財務面が安定するんですか。
○産経新聞
 自衛隊から使用料などが提供されるかなと思うんですけれども。
○古川知事
 これも、これから調べていかないといけないんですが、私が今日まで調べた限りでは、県の空港を自衛隊が今回の提案のように借りているという例がちょっと見つけきれなかったんですね。割と一緒に使っているという空港は、米軍とか自衛隊が持っている空港を民間がお借りして使うというケースが、私たちが調べたのがほとんどで、県が持っている空港に自衛隊が借りて入るというのは、ちょっと聞いたことがというか、調べきれなかったので、自衛隊が全くほかの民間機と同じように、一離発着ごとに着陸料をどういうふうな考え方でお支払いになるのかということについても、私どもよくわかりません。
 それと、赤字空港なのでというご指摘でしたけれども、これは強く申し上げておきたいと思うんですが、地方管理の空港はほとんど赤字です。国管理の空港もほとんど赤字です。赤字、黒字で言うならば、日本国中のどの空港と言うと大げさですけど、ほとんどの空港が赤字だということはぜひご認識いただきたいと思います。
 私どもの理解としては、先ほど来、申し上げているように、佐賀空港というのは今すごく利用が増えている空港なんですね。どんどんどんどん便数が増えていっているんです。だから、気持ちとしては、邪魔にならないでいただきたいというのが、もうメインの気持ちなんですよ。これからも新しい路線開拓もやろうということでいろいろ動いているところなんです。そこにこの話が飛び込んできたので、私どもとしては、そこが一番気になっているんですよ。せっかくいろんなイメージを持って、これからの佐賀空港の発展について考えていっているときに、この話が来たので、どうしたらいいんだろうというのが正直なところなんです。ですから、赤字空港だから自衛隊に入っていただければ財務面が強化されるという認識は全くありません。


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