令和5年3月23日(木曜日)に第154回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催しました。
詳細はこちらをご覧ください。
要約版はこちらをご覧ください。
要約版
(PDF:217.8キロバイト)
会議資料
投影資料
(PDF:419.7キロバイト)
○司会
第154回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を始めます。
久保山部長お願いします。
○健康福祉部長
最近の感染状況の報告でございます。昨年(令和4年)7月以降の1週間ごとの感染状況でございますけれども、前回、3月9日の対策本部会議で1週間当たりの感染者数が大体500人ぐらいになっているということでかなり減少してきて、若干横ばいになりかけているのかなという話をしていましたが、その後も減少しておりまして、今は大体1週間当たり(の感染者数が)200人ぐらいまで減っております。まだ減少傾向が続いているというような状況です。
さらに直近1週間の人口10万人当たりの感染者数ですけれども、佐賀県は、昨日(3月22日)時点で、全国で最少という状況になっております。日ごとで見ますと本日の感染者数は51人ということですが、今週月曜日は日曜日の分の感染者数ということですけど、9人ということになりまして、昨年1月4日以来、440日ぶりに1桁というような状況まで下がってきている状況です。
ここまで減少した理由というのは明確には分かっていないですが、現在のコロナの検査の陽性率、コロナの検査をしたときの陽性になっている方の比率ですが、何らかの発熱症状とかそういったのがあって医療機関を受診されて検査された方の中で陽性になる方(の割合)が今5%を切っているような状態です。つまり、95%の方は検査をしても陰性というような状態に今なっております。そういうことから、市中にも、あまりコロナがいないという可能性もあるのではないかなと思っております。
また、ゲノム解析の結果でも、現在ほとんどがBA.5(ビーエーファイブ)ということで、XBB.1.5(エックスビービーワンファイブ)などの気になる変移株というのは(県内では)まだ確認されておりませんで、現時点では、佐賀県のほうで増加に転じるというような要素はあまり見当たらないのかなと思っております。まだ楽観できる状況ではありませんが、このまま下がっていってくれるといいなと思っているところです。
病床使用率につきましても、今1桁台をずっと推移しておりまして、低い状況です。ただ、入院者の多くは高齢者の方です。
引き続き感染状況を注視しながら、重症化リスクが高い高齢者等への感染防止対策にしっかり取り組んでいきたいと考えているところです。
次に、新型コロナ感染症の感染症法上の分類の変更に関してです。
前回(3月9日開催)の対策本部会議の際にご説明したところですが、5月8日から国のほうでは新型コロナウイルス感染症について、感染症法上の位置づけを現在の2類相当から5類に移行するということになっております。
(投影資料「5類移行後の新型コロナ体制について」)上段のほうが全体の概要になりまして、下段のほうが個々になりますけれども、前回の対策本部会議の後、3月10日に国から医療体制等の具体的な策というか、段階的移行の具体策を示されたところです。
上のほうですけれども、感染症法上の位置づけにつきましては、5月8日から5類に移行し、医療提供体制などにつきましては順次段階的に移行し、来年、令和6年4月に完全に移行するということです。
お聞きしますと、現在の行政が関与する特別な対応からインフルエンザと同様に幅広い医療機関での対応に移行していくということで、(今後、仮に)夏場のときの感染とか、冬場のときの感染が拡大する、そういったときもしっかり検証していって、診療報酬と介護報酬の同時改定である6年4月1日、診療報酬と介護報酬にコロナでの診療、そういったものをしっかり盛り込んだところで完全移行するというような計画を示されたところです。
個々にみますと、下段のほうになりますけど、まずワクチンにつきましては、現在の特例臨時接種を1年間延長しまして、来年(令和6年)3月までということになりますので、来年度までは無料で接種をするということになります。高齢者や医療従事者、介護従事者、そういった方たちにつきましては、年2回の接種で、1回目が5月から、2回目が9月からの接種ということになります。それ以外の方につきましては、年1回の接種で9月からの接種ということになります。
次、外来、入院ですけれども、外来につきましては、現在の限られた発熱外来を中心としたところから、広く一般の医療機関まで拡大していくということで、広く一般の医療機関というのは、現在、インフルエンザ、そういったものの症状とか、インフルエンザにかかった方たちを診ていらっしゃるような、そういった医療機関まで広げていくと。あと、入院につきましても、指定された医療機関ということでやっておりますけれども、それも全ての病院という形に広げていくというようなことにしていきたいと。
あと、宿泊療養施設につきましても、隔離のための宿泊療養施設は5月7日で終了ということ。ただし、高齢者用の療養施設については一定期間継続することが可能と。一部自己負担も発生するということでありますが、そういったことをやっていくということで、佐賀県の場合につきましては、現在、隔離のための宿泊療養施設ということでホテルを2か所、それと、高齢者用の療養施設ということで2か所の療養施設を運営しておりますが、佐賀市内のホテルにつきましては3月末までということで考えておりまして、もう一か所、鳥栖市内のホテルにつきましても5月7日で終了、あと、白石町と東部のほうにあります高齢者用の療養施設につきましても、感染状況を随時見ていきながらですが、順次縮小していくというようなことになっていくと考えているところです。
あと、自宅療養支援センターにつきましても5月7日で終了いたします。ただ、陽性者の急変時等の相談機能というのはまだ継続していく必要がありますので、現在の受診・相談センターと一本化しまして、こちらのほうで陽性者等の急変時の対応、相談対応についても相談を受けまして、どこの病院を受診したらいいでしょうかとか、そういった相談には応じていくというようなことをしていきたいと考えております。
そのほかでございますが、陽性者登録とか無料検査、そういったものも5月7日には終了するというような状況になってまいります。
いずれにしましても、この部分について今後また具体的に医療機関や医師会等ともしっかり議論させていただいた上で、佐賀県の細かいところをまたお示ししたいと考えているところでございます。
○司会
何かございましたらお願いします。よろしいでしょうか。
よろしければ、知事からお願いしたいと思います。
○知事
今日は第154回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議でありまして、お気づきの皆さんもおられると思いますけれども、私は、今日はマスクをしていないということで、何と1,081日ぶりのマスクなしの対策本部会議となりました。今日は154回目ですけど、私が最後にマスクなしでこうやって会議をしたのは第11回対策本部会議ということなので、それは令和2年4月6日ですから、約3年間ずっとマスクをしてこの会議をしていたということになります。短いようで長かったようで短かったような、もう3年もたったのだなというふうに思います。
ちょっとこの3年間を今日はまとめて見てまいりました。
マスクをするようにしたのは、全都道府県緊急事態宣言が発する前ということで、ちょうど学校に臨時休校の通知が流れていてという状況でございました。
こういうような中でありましたけれども、私自身は3月11日に海外渡航するところから全くマスクをしていないわけでありますが、去年のフィンランドもそうでしたけれども、当然のことながら、今年もヨーロッパ各国、ほとんどマスクをしている人はいないという状況でありました。韓国と日本は同じような状況で、まだまだしている方が多いということであります。
花粉症の時期でもありますので、適宜(マスクを着用)される方があってもいいと思いますし、それぞれの姿で過ごしていただければいいなと思いますし、いずれ夏に向かうにつれて徐々にマスクを外される方も増えてくるのではないかなと思っております。
そして、今の状況ですけれども、久保山部長からお話がありましたように、今、陽性者数、病床使用率ともに最も少ない状況になっています。特に、去年1月からのオミクロン株というのは非常に数が多い傾向にありましたので、それから考えると、今が一番少ない状況ということで、100年前にスペイン風邪というのがはやったときも大体3年で終息したと歴史書物に書いてあるわけでありまして、ちょうど今3年を迎えようとしているので、願わくばこのまま特別な変異もなく、普通の風邪と同じような状況になってくれればなと期待しております。
そして、病床使用率も今は2.7%ということであります。この間、今、若い人はほとんど入院されることはありません。付添いなど、そういった関係でということはたまにありますけれども、(入院される方は)ほぼ80代、90代の高齢者という状況になっておりますし、ホテル使用率も今0.3%、(療養者は)大体1人か2人という状況です。
ですので、佐賀市のホテルも3月いっぱいで終了ということにしたいと思いますし、鳥栖のほうについては、万が一のため、いろんな状況の変化のために当面は存続しますけれども、これも今の状況でいけば5月7日の予定で閉鎖ということにしていきたいと考えております。
特に今、佐賀県の場合の状況について説明したいと思いますけれども、興味深いデータとして、これは去年も1回説明したと思います。献血は各都道府県にしているわけですけれども、献血をするときに、その血を利用して抗体保有率の調査結果というのが都道府県別に昨年の12月に流れたことがありました。今回2回目の調査がありました。その中で、佐賀県は抗体の保有率が全国で3番目ということになっています。一番高いのは何とお隣の福岡県でありまして、59.4%、2番目が沖縄県で58.0%、3番目が佐賀県で52.5%ということで、今や福岡県、佐賀県の福岡・佐賀圏域というのは抗体保有率、N抗体の言うなれば免疫保有率と申しましょうか、そういったものは非常に高いエリアだということが言えるのかもしれません。
それから、第1回(の抗体保有率調査)、去年の11月のときは、佐賀県は全国で17番目だったので、この数か月の間に3位まで上がっているということ。それは何を意味するかというと、この絵(フリップ「佐賀県の病床使用率と感染者数(7日間平均)」)で言うと、結局、ここ(第6波)からオミクロンで数が多いわけですけれども、去年の11月というのはこの辺りでの検査なんですよね。ここからこの3月の間で(抗体保有率の全国順位が)17位から3位に上がったということなので、いわゆる第8波のときに佐賀県民の皆さん方が非常に多くの感染をした。もしくは感染の数字と、この中には入っていないけれども、何らか減少、無症状のままで、実際抗体を保有するに至った。非常にオミクロン株もだんだん薄く軽くなっている傾向なので、いつの間にか何となく家にいる間に終わっているという方も含めて、非常にそういった方が多かったこともあって、今佐賀県はむしろ、今都道府県ごとのコロナ(の感染者数)を比較しても私は意味がないと思うけれども、それでも比べると47番目、要は(人口10万人あたりの感染者数が)一番少ないのが佐賀県ということになっているのは、そういったこともあるのかなと、私自身の思いも含めた分析なんです。
ですので、こういった形で、今のオミクロン株のままでいけば、いろんな人たちが薄く軽いオミクロン株をいつの間にか陽性者だけれども、それがカウントされることもあるし、カウントされないこともあるしという状況に徐々になっていく可能性が高いのではないのかなというふうに思いますし、そうこうしているうちに、毎日のカウントというのは、5月7日で終了することになっていますから、だんだんと自然と何といいましょうか、ほかのインフルエンザだったり普通の風邪だったり、そういったものと同じように同化していくんではないのかなというふうに思いますが、もちろんこれはこれまでの経験からしたことであるので、危機管理、これは何があるか分からないので、一応そういう予定では今動いてはいるんですけれども、もちろん、ゲノム解析も佐賀県は一つ一つ丁寧にやりながら、まさか、よもやの変異で(症状が)重くなるようなものが、当時、この頃はまさにこんな、感染者なんてほとんど、この頃のオレンジに比べると全く見えないような数であったのに、病床使用率はこんな高かった。一つ一つの第1波、第2波、第3波、いわゆる当初の従来株のときは一つ一つが重かったわけですよね。
だから、非常にみんなが慎重になった。僕らも、当時はこのお一人お一人の経路まで追っておりました。それが今となってはこういう形になって、特に県民からこの一つ一つについて恐れるという声はほとんど県庁にも届かない状況になっている。そういう相手(ウイルス)が明らかに変わっているということを我々は共通認識を持つべきだと。もちろん先に対する危機感は持ちながらも、今の状況を冷静に分析していただきたいと思っております。
ですので、マスクについてもそういう環境の中で外していただいても結構だと思いますし、もちろん花粉症等々いろいろあります。つける方もあって結構。そういう人たちが普通に共存して、お互いをみんなで一つになっていい社会をつくっていくということが大事だろうというふうに思っております。
改めて、現状におきましても病院や高齢者施設など引き続きご対応いただいている関係者の皆様方には心から感謝申し上げたいと思います。
今後、この対策本部会議については、状況に応じて適宜開いていただくということで、今の状況が続けば徐々に(開催の)間隔が広くなっていこうかと思いますけれども、今まで3年間つらい思いをしてきた子どもたちも含めて、ぜひこれからの新しい時代を皆さんと共に切り開いていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○司会
ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして第154回佐賀県新型ウイルス感染症対策本部会議を終了いたします。お疲れ様でした。
県民の皆様へ
新型コロナウィルス感染症に感染された方やその御家族、濃厚接触者に対して、不当な差別や偏見があっています。
佐賀県は慈しみ合う県です。感染された方、その御家族、濃厚接触者などに対する情報の詮索、不当な差別、偏見、いじめというのが決してないようにお願いします。