令和5年3月9日(木曜日)に第153回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催しました。
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要約版
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会議資料
投影資料
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○司会
第153回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を始めます。
久保山部長、まずお願いします。
○健康福祉部長
まず、感染状況の報告でございますけれども、昨年(令和4年)6月以降の1週間ごとの陽性者数の推移になります。第8波のピークが(令和5年)1月1日の週で約1万3,000人、そこからずっと落ちてきまして、前回対策本部会議(第152回 2月17日開催)を開いた後ぐらいですが、そのときが大体約1,000人、今、大体もう500人台まで来て、そのときから大分減って、この第7波のピークからずっと下がってきたときが約1,200人ですから、そのときの半分以下まで今は落ちているという状態です。
先週(2/26~3/4)、今週(3/5~3/11)は大体500人台というところで、1週間ごとを見てもそうですけれども、日ごとに見ても先々週から先週ぐらいまでは、まだ若干落ちつつあったんですが、今週になって、ほぼ同じような感じになっていて、大体横ばい傾向という形になってきているのかなというふうに思っているところです。
また、ゲノム解析の結果でございますけれども、感染者のほとんどの方がBA.5(ビーエーファイブ)の系統になっておりまして、XBB.1.5(エックスビービーワンファイブ)といったような気になるような変異株は現時点では確認されていないところです。
予測はなかなか難しい部分もありますが、増加要素の部分というのは今のところ見当たりませんので、(感染状況としては)このまま横ばい状態がしばらく続くのではないかと考えているところです。
病床使用率は2月24日に、昨年10月18日以来、129日ぶりに1桁になりまして、今14日連続で1桁台を続けているところです。感染者の減少に伴いまして、入院患者数も減ってきております。大分少なくなってはいますが、医療機関とか高齢者施設からは、少しは複数の感染者が出たというような報告も来ております。高齢者の感染に伴う入院者というのが断続的に出てきているという状況はございます。
感染者の発生の連絡があった施設などにつきましては、現時点でも保健所のほうから医師や保健師による指導、そういったものを継続しているところです。引き続き感染状況等に注視しながら、重症化リスクが高い高齢者への感染拡大防止にしっかりと取り組んでまいります。
県民の皆様におかれましては、体調不良といったものがありましたらしっかり休んでいただき、また、換気や手指消毒、密を避けるといった、特に換気といったような基本的な感染対策については引き続きよろしくお願いいたします。
次に、先日、国のほうで方針決定されました新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの移行の関係ですが、国においては5月8日から感染症法上の位置づけを2類相当から5類に変更するというふうに決められまして、(具体的な対応については)段階的に移行するということです。今現在、外来診療とか病床確保、医療費などについていろいろ検討されておりまして、近く国のほうから検討案が発表されるということになっております。
県におきましては、国から示された対応案を基に、県の医師会や医療機関等と丁寧に協議をいたしまして、県の方針を決めていきたいと思っているところです。
○坂本副知事
5月8日から(新型コロナの感染症法の位置づけが)5類に変わるということは、全数把握じゃなくなるということですよね。
○健康福祉部長
はい。
○坂本副知事
だから、定点観測のようになるということですか。
○健康福祉部長
はい。インフルエンザと同じように。
○坂本副知事
ということは、5月以降はこういうデータはないということになるんですね。
○健康福祉部長
こういうデータは来ません。
○坂本副知事
分かりました。だから、そこはもう感染の状況を定点なりで(感染動向を)見ていって、注意を喚起すべきときは注意を喚起するという、いわゆるインフルエンザと同じような形になっていくということでいいですよね。分かりました。
○司会
ほかございますか。よろしいでしょうか。
それでは、知事からお願いいたします。
○知事
本日の新型コロナウイルス感染症対策本部会議が153回目であります。恐らくマスクをつけてこうやって話すのは今日が最後でしょうか。──ですね。本当に長い日々だったなと思います。ちょうど県内初の感染事例が判明して、1回目の対策本部会議を開催したのが3年前、令和2年3月13日でした。ですので、今日は3月9日ということですから、ほぼ3年が経過しました。
この3年間を振り返ってみますと、新型コロナウイルスは様々な形で変異株が発生し、その持つ感染力やリスクだったりが、その特徴を変えながらということで対応を迫られてきました。
今は、主にオミクロン株による第8波の流行が収まって、もう落ち着いている状況と言えると思います。
最初の頃は、特にリスクを持たない若い方もお亡くなりになる例があったりして、非常に厳しい対応を迫られた日々もありました。それが、大きく傾向を変えたのが昨年(令和4年)1月からのオミクロン株に変異したタイミングでした。このオミクロン株というものに置き換わったときは、非常に(感染者の)数は爆発的な、1日3,000人ぐらいあったのも1月だったと思いますけど、一方で、いわゆる弱毒化といいましょうか、重症化率が著しく低下して、高齢者の皆さんは厳しい方ももちろん見られたわけですけれども、特に若年層については、ほぼ(重症化の)リスクがなくなってきたということが言えると思います。特に、入院ということは、若者はほぼなくなったので、感染対策の中心は病院と高齢者施設というところにシフトしていきました。
この先のことはもちろんはっきりは言えませんが、断定はできませんが、このまま推移していけば、将来的には今のオミクロン株コロナウイルスは、インフルエンザとか風邪だとか、そういったものに近い存在になってくるのではないかとも感じています。
こういう状況も踏まえてでしょうか、国は(新型コロナウイルス感染症の)感染症法上の位置づけを5月8日から、2類相当から5類へと移行することにしました。大ざっぱに言うと、特別な感染症として扱っていたものを毎年流行するインフルエンザと同じような扱いにするということでよろしいですかね。ということだと思います。
そして、これに先立って、3月13日からはマスク着用の考え方も全国的に変わるということになっています。国の方針として、屋外は原則不要、屋内は原則着用だったものが、個人の判断が基本ということになるわけです。佐賀県ではこれまで、国が示してきたような細かいルールというものは示さないで、それぞれの判断に任せてきましたけれども、13日以降も引き続き個人の判断ということになろうかと思います。
もちろんそういうことで、徐々にマスクは取れていく方も増えてくると思いますけれども、今花粉症の時期でもありますし、いろんな事情をそれぞれ人は持っていますので、着用する方がもちろんおられると思います。それぞれの判断が尊重される雰囲気をつくっていきたいと思います。
そして、これは最近、毎回申し上げておりますけれども、子どものマスク着用についてです。やはりいろんな表情を見ながら、身の回りのいろんなものを感じて成長していくこの大切な時期に、みんながマスクをつけたままというのは、何かもっと大切なものを失うということも考えなければいけないと思います。特に、小さな子どもたちに個人の判断といっても、これは難しいものがあります。
国の方針としても、この4月1日からは教育現場では着用しないことが基本とされましたけれども、やはりここは本当におっしゃるとおりで、大人が基本的にはマスクは着用しないんだよと、ただ、いろんな事情があるから、着用することも構わないよということをぜひ示していってほしいと思います。
いろんな個々の場面で、いろんな迷いや不安が生じる局面も出てくるかもしれませんけれども、鷹揚に構えて、少しずついろんな世の中が変わっていくので、あまりぎすぎすしないで、いろんな方がそれぞれの事情を抱えているので、それぞれの立場を尊重するというような社会をつくっていきたいと思います。
今こういう感染者数が少ない状況であります。全国的にもかなり低くなっています。特定の地域ということはないと思います。それぞれで収まっている状況になっていると思います。そして、ゲノム解析を佐賀県は行っていますけれども、ほぼほぼBA.5で、新たな変異株も増えておりません。当面はこの状況が続くのではないかと分析しております。病床使用率も1桁が続いて、落ちついています。多少の増減には十分対応できる状況が維持できています。
ということで、今頑張っていただいているのは、病院と高齢者施設が中心という状況です。引き続きご対応いただいている皆様方、関係者の皆様方には、改めて感謝申し上げたいと思います。世の中がそういう雰囲気の中でも、厳しく対応いただいている場所もありますから、そういう皆さん方にしっかり思いをはせることも大事だろうと思います。
佐賀県は今後も引き続きゲノム解析などによって感染状況を注視して、何か特別な対策が必要な場合などについても、必要に応じて皆さん方にお伝えしていきたいと思います。これから先は、そういった意味ではこの対策本部会議もある程度(次の開催までは)間が空いたものになると思います。もちろん、緊急の場合には、また会議を開いたり、皆さんにメッセージを発出させていただきたいと思います。ということで、これからもよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○司会
ありがとうございます。それでは、第153回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を終了いたします。
県民の皆様へ
新型コロナウィルス感染症に感染された方やその御家族、濃厚接触者に対して、不当な差別や偏見があっています。
佐賀県は慈しみ合う県です。感染された方、その御家族、濃厚接触者などに対する情報の詮索、不当な差別、偏見、いじめというのが決してないようにお願いします。