第1回佐賀県鳥インフルエンザ対策本部会議を開催しました
12月5日(月曜日)に第1回佐賀県鳥インフルエンザ対策本部会議を開催しました。
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要約版
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会議終了後の知事インタビューはこちらからご覧ください。
○司会
それでは、時間になりましたので、第1回佐賀県鳥インフルエンザ対策本部会議を始めます。
まず、農林水産部長から、現在の状況について説明をお願いします。
○農林水産部長
それでは、私から、第1回鳥インフルエンザ対策本部会議の概要を説明したいと思います。
本日、西部家畜保健衛生所に、朝7時20分、死亡鶏が増加したという連絡がございました。発生農場は武雄市の山内町犬走でございます。
農場の死亡羽数につきましては、約3万羽。採卵鶏、卵を産む鳥の養鶏場でございます。通報内容は、その家きんの使用舎が7棟ありますけれども、うち2棟で死亡鶏が増加したと。1棟当たり100羽くらい死んでいるという連絡がございました。その後、その連絡を受けまして、緊急現地立入り検査を西部家畜保健衛生所の職員2名で9時から行っています。
そこで、その養鶏場、現地での鳥インフルエンザの簡易検査を行いました。そこで、A棟、B棟ございますけれども、A棟は13羽中12羽が簡易検査、鳥インフルエンザ陽性、B棟については、13羽中13羽が陽性反応を呈したところでございます。
そこで、すぐにその検体を中部家畜保健衛生所に持ち帰りまして、簡易検査の2回目を実施いたしました。そこで、13羽中13が陽性反応を呈したという連絡を受けまして、14時57分、知事を本部長とする佐賀県鳥インフルエンザ対策本部を設置したところでございます。
(資料3枚目の)(4)ですけれども、遺伝子検査の採取を行いまして、現在、中部家畜保健衛生所においてPCR検査を実施しております。
今後の防疫対応でございます。まず、通報と同時に家畜保健衛生所からは、家畜、家きんの移動自粛……
○知事
当該農場ね。
○農林水産部長
当該農場の家きんの移動自粛、それから、再度消毒を徹底するよう要請をしております。それから、農場関係者、人ですけれども、外出禁止、それから、農場外から人が立ち入らないように、立入禁止の要請をしまして、鶏舎等の出入口を封鎖するように要請いたしました。加えまして、県内の全家きん使用農家に対しまして、移動の自粛、消毒の再度徹底の要請を現在行っているところでございます。
今後の防疫の対応でございます。
これから県で遺伝子検査の実施を今しているところですけれども、県の遺伝子検査で鳥インフルエンザが確認された場合、その後の農林水産省の疑似患畜決定の連絡を受けまして、殺処分等の防疫措置を開始していきたいと考えております。
○知事
ここでこういうことだけれども、だから、県の遺伝子検査で、さらにPCR検査をしているわけよね、今。
○農林水産部長
はい。
○知事
そこで改めて鳥インフルエンザが確認されるのは、これから後、大体何時頃ですか。
○農林水産部長
6時間後ですから(12月5日の午後)8時、9時。
○知事
今日の夜ですね。
○農林水産部長
はい。
○知事
夜それが分かると、それを農水省に連絡して、農水省から疑似患畜決定の連絡を受けると殺処分等の防疫措置を開始するから、それが先ほどの話で朝方になるのかね。
○農林水産部長
はい。
○知事
朝からやるということになっているらしいので、早朝からということで、現場も考えておいてもらって。
○坂本副知事
了解です。
○農林水産部長
今、知事が説明しました農水省からの連絡を受けた後の防疫措置ですけれども、24時間以内を目標に殺処分の終了を目標としております。
それから、その後の埋却、汚染物品の処分、これは餌とか堆肥とかそういうものでありますけれども、その処分、それから、また卵も処分します。
その後、農場をしっかり消毒する防疫措置全体を72時間以内を目標に作業を行っていきたいと考えております。
現在の移動制限、搬出制限の家畜伝染病予防法に基づきまして、区域が決められております。発生農場から3キロ以内は移動制限、これは家きん等の卵も含めてです。移動を禁止する区域です。それから、発生農場から半径3キロ~10キロの区域、これは搬出制限区域内の家きん等の移動は制限区域内は可能ですけれども、区域外への搬出を禁止するという区域でございます。
参考に書いておりますけれども、現時点で移動制限区域には県内で2戸の養鶏農家約9,000羽ございます。搬出制限区域につきましては、県内で14戸、約40万羽が搬出制限区域になります。その他、今回は移動制限区域が長崎県にも及びます。
現在、長崎県と調整をして、長崎県側にどれぐらいいるのか、今、調整をしているところでございます。長崎県ともしっかり連携を進めていきたいと思っております。
消毒ポイントにつきましては、3キロから10キロ地点に消毒ポイントを設けて病気の蔓延を防止するようにしています。この件については、県土整備部長から補足をしていただけることになっております。
○県土整備部長
今現在、消毒ポイントの設置に向けまして、県の建設業協会に要請をしております。そして、設置に向けた準備に既に入っているところでございます。
今県内の消毒ポイントは、発生地付近のほか、計3か所を予定しております。具体的に、一般車両につきましては武雄市山内町のそのぎで1か所、養鶏関係車両につきましては2か所、武雄市武雄町の白岩運動公園、もう一つが、有田町の泉山にあります泉山防災広場、この3か所を今予定して準備を進めているところであります。
そのほか、先ほど農林水産部長から、長崎県側も範囲に入るというお話がございましたが、長崎県とも情報共有しながら、長崎県側でも消毒ポイント設置に向けた準備が既に今、進められているところでございます。
長崎県内で今2か所を考えられているという話を聞いてところでございます。
以上です。
○農林水産部長
ありがとうございます。長崎県とも連携しながら消毒ポイントの設置をして、蔓延防止に努めていきたいと思います。
広報の対応でございます。
県民の皆様、そして県内の養鶏場、市町関係機関への情報提供は随時行っていきたいと思っております。
また、プレスリリース、県のホームページなど、各種媒体を通じてしっかり広報を行っていきます。
また、風評被害についても、鶏肉、鶏卵を食べることによって、人が鳥インフルエンザに感染することは世界的にも報告をされていません。このことにつきましては、しっかり正しい情報をPRさせていただきたいと思います。
最後になりますけれども、初動の3つのポイントでございます。
まずは、迅速な初動対応によりましてウイルスの封じ込めを行いたいと思います。さらに、県内全農場におきます防疫、それから監視体制を強化していきます。さらに、先ほど言いました正確な広報を実施いたしまして、風評被害の防止に努めていくこととしております。
概要につきましては以上でございます。
○知事
これは、警察さんにもお願いしたよね、前に。
交通の関係を、そこを調整して、よろしく。
○司会
ほか、何か質問、確認等ございましたらお願いいたします。
○坂本副知事
現地からいいですか。
先ほど先遣隊が現場へ行ってきまして、さっきの3万羽の話ですけれども、成鶏が2万5,000羽、育成舎が5,000羽でトータルの3万羽になっています。それに加えて、餌が10トン、卵が500キロということになります。
また、埋却候補地についても現地を確認してきて、確認できていますので、殺処分に向けて対応は進めております。また、建設業協会さん、そしてJAの皆さんにも、ご協力を今既にいただいておりまして、準備を進めております。あと、武雄市さんとも連携を取りながらやるということで、小松市長がここに見えていますので、小松市長からも一言お願いいたします。
○武雄市 小松市長
武雄市長の小松でございます。皆様お疲れさまでございます。武雄市といたしましても、県と連絡、連携を密接に行って迅速に対応してまいります。どうかよろしくお願いいたします。
○坂本副知事
以上です。
○司会
ありがとうございます。
それでは、政策部長お願いします。
○政策部長
相談コールセンターの設置についてですけれども、コールセンターについては、この対策本部の設置と同時に再設置いたしました。コールセンターには、鳥インフルエンザ全般に関すること、気になることがございましたらお問合せいただければと思っております。人への感染に関することや防疫対策に関すること。また、野鳥との接し方に関することなど、お気軽に気になることがございましたら電話いただければと思ってございます。
○知事
整理をしておくと、先ほど言ったように、(本日12月5日の)夜の7時か8時頃にPCRの結果が出て、恐らく陽性になると思うんですね、今までの例を見ると。
○坂本副知事
そうですね、はい。
○知事
全国的な例を見るとね。その後、また対策本部会議を本日夜の9時か10時頃にやって体制の確認をやろうと思います。ですので、いずれにしても殺処分の開始は明朝12月6日、早朝になると思われるので、朝の5時頃ですね。
○坂本副知事
はい。
○知事
朝5時頃の予定だから、それまでの間に体制をつくらんばいかんね。
○坂本副知事
そうですね。
○知事
だから、今、ここのところ自衛隊さんは来る例がないから、基本的に県職員がベースにそこにご参加いただくところを加えてやっていくのか、これは総務部長がやるのかな、体制は。
○総務部長
動員調整班が農水部の中にありますので、そこと連携とって人事課のチームに入っていきます。
○知事
もともと予定者は決まっておったよね。
○総務部長
各部、動員順を決めてあります。
○知事
だから、ある程度それをベースに、もし人が足らんようだったらいろいろ他にも、すぐ小松市長にもお願いしたりとかいろいろしながら準備を進めるということで、だから、集合はこれから準備して夜中とかになるわけだよね。
前にバス使ってやったもんね。だから、そういうことで、大分寒いときだけれども、現場をよく状況を踏まえてこっちに伝えてください。いろいろ問題が起きたら。
○坂本副知事
そうですね、現場に多分入るのが、5時殺処分開始だとすれば3時から4時ぐらいになるので、光がないので、ちょっと今道路を歩いて、職員に多分900メートルぐらい歩いてもらわんといかんような状態なんですよ。ですから、そこの光の確保を今指示しています。
○知事
5時というと、暗い。
○坂本副知事
現地と考えながらやっていきます。
○知事
建設業協会とか光があるやつさ、今日のうちからよく現地確認して。
○坂本副知事
そうですね、会長にも今ここに来ていただいていますので、協力をいただくように今からお願いしておきます。
○畜産課長
その件については、九州地方整備局からも照明車とか。
○知事
最近あるやろう、大きいぼんぼりみたいな。
○畜産課長
そういう相談をさせていただきたいと思っています。
○知事
じゃ、明日の5時ぐらいから始まるとすると、そこからは24時間以内に殺処分を完了する努力をしていくわけだ、みんなで交替制でやってね。
そういうことで、みんな大変だろうけど頑張っていくしかないね。今チェックする必要のあるところあるかな。
○司会
それでは、知事から最後にいたします。
○知事
私から最後にまとめてお話しさせていただきます。
本日、武雄市山内町の養鶏農家におきまして、鳥インフルエンザの疑い事例が発生したとの報告を受けまして、先ほど14時57分に、この危機管理センターに佐賀県鳥インフルエンザ対策本部を設置いたしました。
今まで2度の簡易検査ではいずれも陽性となっておりまして、先ほどお話ししたように、現在、中部家畜保健衛生所において遺伝子検査、PCR検査を実施しています。そこで、遺伝子検査で改めて陽性であることが確認されますと、農水省に連絡をして、改めて擬似患畜の決定を受けて、私から殺処分の指示を行うという段取りになろうかと思います。
今回、鳥インフルエンザの対応については、3つのポイントを農林水産部が出したように、まずは迅速な初動対応で発生農場でウイルスを封じ込めるように全力を尽くすことと、例えば、今年でいうと、九州の鹿児島県は5か所連続で起きていたりもしますから、何とかこの1回で収まるように、県内の全農場において防疫監視体制をしっかりやっていくということだと思います。特に今シーズンは、今まで25の事例が確認されています。非常に緊迫しているということでありますので、様々なところにウイルスが存在しているという危機感を持って、他農場での発生がないように全力を尽くしていきましょう。佐賀県は5年半ずっと鳥インフルエンザはなかったので、大分みんなで頑張って予防措置をやっていたんですけれども、これは致し方ありません。これだけ全国にあるので、やはりいろんなところから渡り鳥が来たり、それをいろんな動物が運んだりということは十分あり得ることなので、仕方ないことだと思います。
ただ、できるだけ広げないようにするということが大きなポイントなので、全力を尽くしていくということと、風評被害は前回、7年前や5年前のときも申し上げましたけれども、基本的に、昔ほどではないと思いますけれども、改めて風評被害が起きないように、こちらのほうは先ほど政策部長からもお話がありましたけれども、しっかりと県民、国民の皆さん方に佐賀県も訴えていくということをやっていきたいと思います。
我々県だけではなくて、市町、それから、養鶏農家さん、それから、JAだとか建設業界だとか警察さんとか、いろんな全ての関係者が連携していくことが何よりも大切だと思います。特に今回は、今まで2回は若鶏、肉鶏だったんですけれども、今回は卵なので、結構ガタイが大きいというか、ケージに入っているパターンを一つ一つということになるから、結構現場は大変だと思います。ですので、みんな励まし合いながら、寒い中ではありますけれども、防疫服を着ながら、課題があればぜひ本部に現場から話をしていただいて、みんなで一丸となってウイルスの封じ込めに全力を尽くしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○司会
ありがとうございます。それでは、以上をもちまして第1回佐賀県対策本部会議を終了いたします。
第2回につきましては、先ほど知事からもありましたように、今日の21時、もしくは22時を目途に開催したいと思っております。またご案内させていただきます。どうぞよろしくお願いします。