8月3日(水曜日)に第139回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催しました。
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要約版
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会議資料
投影資料
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会議内容
○司会
それでは、ただいまから第139回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を始めます。
最初に、感染の状況等につきまして、久保山部長からお願いします。
○健康福祉部長
佐賀県新型コロナウイルスボードでございます。7月28日から今日までの7日間の感染の状況でございます。
本日の感染者数が1,781人となっております。全国的に過去最多を更新する都道府県が多い状況にありまして、全国的にも感染が今広がっている状況でございます。
佐賀県におきましては2週間ぐらい前から横ばい傾向にありましたけれども、昨日2,055人という過去最多の感染者数となったところでございます。
このところ、福岡県とかも感染者が多く、県境の鳥栖、唐津地区、そういったところで感染者が増えており、これも一つの要素ではないかと思っております。
年齢別の構成比ですけれども、20歳代以下が4割、40歳以下が7割、高齢者が1割程度ということで、これまでよりも若年層の方が若干減ってきている傾向にございます。これは夏休みに入って、小学校での子どもたちの感染が減少していることが要因ではないかと考えております。
病床使用率等でございますけれども、本日の病床使用率は、入院者が322人で病床使用率が55.7%となっております。うち中等症の方が107人で18.5%となっております。重症者の方はいらっしゃいません。ホテル療養者が214人でホテル使用率が34.8%。自宅療養者が1万1,517人となっております。
先ほどもお話ししたように、今、増加傾向で感染者が増えております。そのため、一定、高齢者の感染者は少ないですけれども、やはり全体数が増えているということで高齢者の感染者もやっぱり増えてきている部分もありまして、このまま増加が続けば病床使用率にも影響を与えるということで、そこが懸念されるところでございます。
佐賀県としては、やっぱり救急医療、通常医療の確保数を守っていくというのが非常に重要だと考えております。このための取組として病床使用率を抑える取組をこれからやっていきたいと考えているところでございます。
病床を逼迫させない、救急医療、通常医療を守るプロジェクトMの対策でございますけれども、まず1つには、「高齢者等宿泊療養施設として白石ステーションを稼働」ということです。これは8月5日からということですが、白石ステーションにつきましては、これまで宿泊療養施設という形で確保はしていたんですけれども、今後、高齢者等ということで、介護が必要で1人では難しいという方たちにつきましても、白石ステーションで療養していただく形で運用していくことで、病院に入院されている方、軽症、無症状で入院されている高齢者の方、そういった方たちを受け入れてベッドの回転率を上げていくということ。
それともう一つは「自宅療養者向け 外来・往診診療機関の拡充」というのをやっております。
これは自宅療養者の方で治療が必要な方、心配な方、そういった方たちに外来とか往診をしていただく医療機関を拡充していくものでございます。1月、2月頃は10医療機関だったものを、今は70以上の医療機関が対応できるようになっておりまして、今後も拡充させて、自宅療養者の方たちの診察も充実させていく取組をしていきたいと思っております。
やはり高齢者の方たちが感染しないように今後も注意を払いながら取り組んでいきたいと思っているところでございます。
私からは以上でございます。
○司会
ありがとうございます。
○坂本副知事
入院について聞きたいですが、若い方、陽性者の方が相当増えてきていますが、以前確認したときにも、若い人は1%未満の入院率でしたが、高齢者の方、70代以上の方が2割近いのかもしれませんけど、その率というのは変動はないということでいいですか。
○健康福祉部長
時期でも若干変動はありますけれども、今現在でいきますと高齢者の入院率が17%ぐらい。若い世代、20代以下は0.4%ということで、やっぱり高齢者の方が高くなっております。
○坂本副知事
分かりました。とにかく全体数が増えれば高齢者の率が増えるので、やっぱり抑えないといけないけど、若い人については入院はせずに自宅でというのがほとんどだということで理解していいということですね。分かりました。
○司会
ほかにございますか。
それでは、ただいまから保育所とか学校、高齢者施設などの状況につきまして、順次報告をお願いします。
まず、幼稚園と保育所の状況について、種村局長からお願いします。
○男女参画・こども局長
私から保育所等の状況についてご説明いたします。
保育所は、学校の夏休み期間中でも子どもの預かりはしていますので、ピンクの線ですけれども、小中高校生と比べて歯止めが利かないでまだ少し増え続けている状況でございます。
それで、感染状況に応じまして、一部の園ではクラス閉鎖といいますか、そういったことをやっているところも幾つか見受けられるところでございます。
保育所等の幾つかに聞いてみましたけれども、感染防止対策、例えば、発熱状況があったら登園しないとか、あるいは消毒、手洗い、それから換気とか、そういった基本的な感染防止対策はしっかり取り組んでいただいております。
そういう中で、子どもの感染が増えてきていますけれども、以前と少し変わってきていますのは、先に家族のどなたかの感染が判明して、その園児も感染が分かって休むという連絡が少し増えてきたというところもございました。
それから、あとははっきり感染の原因というのは分からないけれども、子どもはどうしても指を口とか鼻とかに突っ込んで、それでまたいろんなところを触るので、それに伴って感染が広がっているんじゃないかということもあって、非常に、完璧に防ぐことが難しいのかなと、そういう声も聞こえてきております。
それからあと、保育士さんたちの感染も幾つか確認はされておりますけれども、何とかクラスを担当していない主任保育士さんとか園長先生とか、そういった方が代替するなどして、工夫して対応していただいているということでございました。
現場で頑張っていらっしゃる皆様には本当に心から感謝申し上げたいと思います。引き続きよろしくお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
○司会
それでは、教育長からお願いします。
○教育長
私から児童・生徒の状況についてご報告いたします。
先ほど久保山部長からもありましたように、夏休みに入った影響というのが児童・生徒にはあるかなと思っております。
まず、小学生、ブルーのラインですけれども、夏休みに入ってやはり接触回数が減っておりますので、その影響で下降傾向に現状はなっています。ただ、中学生、高校生、緑のラインと茶色のラインになりますけれども、ここは上昇は抑制されていますけれども、高止まりといいますか、横ばい状況が続いている。これは小学生に比べると部活動とか、あるいは課外活動、そういったことで接触機会がそこまで減っていないという影響があるのかなと考えております。
学校に対しては夏休みに入る前に、夏休み期間中の部活動とかプールの利用とか、あるいは課外授業、そういった場面での感染対策ということで注意喚起をさせていただいております。
また、非常に暑い時期ですので、運動部活動とか、あるいは登下校中のマスクの着用については、熱中症対策の方がより命のリスクが高いということで、熱中症対策を優先して、そういった場面ではマスクを外すように指導をいたしております。
いずれにしても、夏休み期間中については気が緩みがちになるという面もありますので、引き続き基本的な感染対策を現場にはお願いしたいと思っております。
以上です。
○司会
では、続けて高齢者施設について久保山部長からお願いします。
○健康福祉部長
高齢者施設についてでございます。
やはり感染者が全体的に増えてきたということもありまして、高齢者施設での感染もこのところ増えておりまして、6月末段階では施設内で療養しているところが1桁だったんですが、7月に入りまして感染者が増えたことで、7月中旬には20とか30と推移しています。8月に入ってからは60を超える施設で、今、施設内療養をされているところがあるという状況でございます。
ただ、施設内療養をされているところにつきましては、感染者が出たらすぐに保健所から直接行ったり、もしくは電話等で指導をしたりして感染防止に取り組んでいただいている状況でございます。
施設の形態によっても感染者の広がりも違っている部分がありまして、比較的元気な高齢者の方がいらっしゃる施設につきましては、マスクとか消毒、そういった対策も行き渡るので、少ない場合には1人感染しただけで、ほかに広がらないというのも出ておりますけれども、認知症の方が多い施設になりますと、やはりその方が徘回するようなことがあって、一定のエリア内でとどめるのが非常に厳しいという状況になって、施設の中でやっぱりクラスターが発生するという事例があっています。
感染、どこから入ってくるというのが明確に分かっているものが多くあるわけではないですけれども、職員の方が家族からうつされて入ってきてしまうという部分もありますし、ほかの施設にショートステイとかで通われていて、そこから持ってくるというケースもあるみたいですが、そういう中で、先ほども言ったように職員の方も一定数感染される方がいらっしゃるということで、運営もなかなか厳しい状況にはありますけれども、シフトを変えたりとか、他の施設とお互いに協力し合ったりといった形で、何とか今運営を続けていっていらっしゃる状況でございます。
高齢者施設については以上でございます。
○司会
ありがとうございます。
ただいま学校とか、施設関係についての感染の中での対策等について説明いただきましたが、何かございますでしょうか。
○坂本副知事
高齢者施設ってデイサービスとかは引き続きやられているんですか。
○健康福祉部長
感染者が多く出たときに一時止めるということはあってはおりますけれども、原則やっておられます。
○坂本副知事
デイサービスとかは結構重要だし、そこら辺はできるように、県としてはいろんな情報提供をしていただいて、支えていただかんといかんかなと思いますので、よろしくお願いします。
○司会
ほかございますか。よろしいでしょうか。
それでは、知事からお願いいたします。
○知事
今日は139回目の佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議ということで、2年5か月が経過しようとしています。このコロナの対応をずっとしておりますけれども、全くその時々によって相手の正体というものが変化しておりまして、そこに対応した即応態勢をしっかり構築していくことが大事だと思っています。
特に最近は非常に数が多いということもあって、かかりつけのお医者さんとか、そういったところも大変な状況であります。そして、看護師さんを含め、様々な施設のエッセンシャルワーカーの皆さん方も、だんだん仲間がコロナ感染、接触者、様々な関係でどんどん人が減っているという状況の中で、何とか現場を守っている皆さん方、そして、保健所も非常に数多く対応しなければいけないという中で、そして、自宅におられる方も1万人を超えているという中で、みんなその部署部署で本当に大変だと思います。医療従事者をはじめ、現場で頑張っている皆さん方に心から感謝申し上げたいと思います。
そして、明らかに今状況は変わっていて、変わっているのはどういうことかというと、数が非常に多いということです。数は多いんですけれども、やっぱり明らかに昨年のデルタ株までとは相手の正体が違うと思っていて、本当に多くの若い人たちが今回感染をしたわけですが、ほとんどの一般の若い人たちは3日、4日で発熱も収まって普通に暮らしているという状況なんです。
ですので、今回のコロナ対応の難しいのは、やはり数がこんなにも多い、けれども社会経済体制と両立するという中で、それが国民の中でも、ある部分どうってことがない人もいる。でも、一部にやはり厳しい状況で、つらい思いをされている方がいると、こういった状況の中でどうしていこうかということだと思うんです。
ですので、先だっての全国知事会でも、もう数は勘定しなくていいんじゃないかと。全体の数自体、これは大変なんです、保健所も含めて、一つ一つ数を勘定して発表していくという作業がですね。なので、本質的なポイントのところに絞ってマンパワーを振り向けていけばいいんではないのかなという大きな現場を預かる知事たちの意見でもありました。
私もかねてから、2類、5類の話もそうですけれども、相手に合わせた対応の仕方をする必要があると思っていて、やっぱりアルファ株とかデルタ株のときは、1人感染することが重症化するリスクが非常に高くて、その1人の感染が大変大変厳しい状況だったときに比べて、今は風邪とまでは言いませんけれども、ほとんどの方にとってみると、四、五日で通り過ぎていくという問題になっているわけであります。
ですので、これをどう対応していくのかということを佐賀県も一生懸命みんなで考えました。これから2つ課題があると思っていて、1つはやはり高齢者の皆さん方と、特に呼吸系に基礎疾患をお持ちの方、この方々の対応ということです。
今、入院者のうち、70代以上が占める割合は4分の3以上です。ですので、入院されている方の4分の3以上は70代以上ということになっています。そして、いわゆる中等症(2)というのがありますけれども、これは呼吸器等のサポートが必要な方ですが、こちらは70代以上が84%を占めるわけです。ですので、こういった高齢者と、特に呼吸器系の基礎疾患の方に何とか感染が広がらないようにというのが一つの大きなポイントだと思います。
それから、2つ目ですけれども、やはりコロナ対応でどんどん弱毒化していく中で一番大切なことは、もっと命に直結しているような救急対応だとか、通常診療、いわゆるコロナのことばかりを考えていて、切迫した救急対応、心筋梗塞だとか脳卒中、いろんな病気、大けがをするとか交通事故もあります。救急車の対応が必要ですけれども、そこの対応ができないなどということがあったら本末転倒なので、そこに影響が及ばないようにしていかなければいけないということと、病床使用率をできる限り抑えていくということが、マンパワーの維持という意味からしても同義的なところがあるので、全体の感染者数というよりも、病床使用率をしっかり注目していくということが大事だろうと思っています。
この前から、よくグラフを示しているので、このグラフを見ていただこうかなと思っているんですが、これがBA.1(ビーエーワン)、これはBA.2(ビーエーツー)、今回のBA.5(ビーエーファイブ)ということでして、この青い線が(これまでの)病床使用率の推移です。ですので、これが伸びているということが我々にとっての今の最大の警戒事項になっています。それで、50%を超えて今日は55.7%というところまできています。
今後、僕らの推計によると、まだ上がっていくだろうと思っています。ずっと行って、70%を超え出すと、いよいよ様々な救急対応、通常診療に対して黄信号がともるエリアです。 ですので、僕らの対処方針の追うところとすると、今日も幾つかプロジェクトMの対策を打つことに決めましたけれども、何とか、70にあまり近づかないところで収められたら一番理想系ですが、というところを今着目していると思っていただいたらいいかなと思っています。ですので、今後、こういったところに対して、状況に応じた対応をさせていただきたいと思っています。
そこで、もう一点だけ今日は県民の皆さん方にお伝えしたいことがあって、そういうことでこれから先、恐れるべきは高齢者の皆さん方、それから呼吸器系の基礎疾患をお持ちの方に感染が及ばないということを考えたい。それから、病床使用率を抑えたい。そういうことを考えますと、今、経済との両立と言っているんですけれども、いよいよ我々佐賀県のような地方部はお盆になりますとみんなが集まってまいります、全国から帰省とかですね。それも止める予定はありませんし、若い人たちが同窓会することに対して何かコメントするつもりはありませんけれども、ちょっと心配なのが、やはり高齢者とか、特に呼吸系を中心とした基礎疾患をお持ちの方が含まれて、親戚中で寄り合いをして飲食するって、楽しみでもあるわけですよね。しかし、そこでたくさん出るということになりますと、直接、高齢者や基礎疾患をお持ちの方に広まりますと、途端に入院対応をしなければいけないということになるので、できる限り控えていただきたいなと思います。どうしてもやむを得ずという場合は、本当にマスク着用ということと、特にいろんな地域から老若男女がみんなで宴会をしますと、そうしたところから広がるという可能性があって、特に高齢者と呼吸器系の基礎疾患をお持ちの方が含まれて宴会をするということになりますと、それには注意をよくしていただきたいと思いますので、これからお盆の時期になりますけれども、こういったところにご留意をいただきたいと。それをみんなで気をつけながらやるだけで大分未来が違う。これからの佐賀県の医療環境が守れるかどうかのポイントになってこようかと思いますので、こちらはご協力をお願いしたいと思っております。
このBA.5の後は、もうこれ以上の強い毒性を持ったコロナは来なければいいなと、みんなで毎日思いながら暮らしているわけですけれども、何とか今回のトンネルを抜けて、今度こそ自然な形での生活ができるように、みんなで頑張っていきたいと思っております。
引き続き、誹謗中傷などを行わないようにお願いしたいと思います。佐賀県も真っすぐこれからも対策に取り組んでいきたいと思いますので、ご支援をよろしくお願いします。
以上です。
○司会
ありがとうございます。
それでは、以上をもちまして第139回佐賀県新型コロナウイルス対策本部会議を終了いたします。お疲れさまでした。
県民の皆様へ
新型コロナウィルス感染症に感染された方やその御家族、濃厚接触者に対して、不当な差別や偏見があっています。
佐賀県は慈しみ合う県です。感染された方、その御家族、濃厚接触者などに対する情報の詮索、不当な差別、偏見、いじめというのが決してないようにお願いします。