第138回佐賀県新型コロナウィルス感染症対策本部会議を開催しました
7月21日(木曜日)に第138回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催しました。
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要約版
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会議資料
会議内容
○司会
それでは、ただいまから第138回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を始めます。
最初に、最近の感染の状況等につきまして、久保山部長からお願いします。
○健康福祉部長
佐賀県新型コロナウイルスボードでございます。まず最初に訂正でございます。昨日、感染者数を1,802人と発表させていただきましたが、(本日)2件取消がありましたので、1,800人と訂正させていただきます。
それから、7月15日、1週間前から今日までの感染状況ですけれども、本日が(感染者数)1,594人です。1週間前ちょっと前、7月12日に初めて1,000人を超えて1,205人と佐賀県で最多の感染者数が出ていて、その後900人台ぐらいで推移しておりましたが、昨日20日に1,800人とこれまでの最多の数字が出まして、今日はその次に多い1,594人となっております。
以前我々で予想した部分で、7月20日がピークで(感染者数は)1,000人としていまして、それよりは当然多くなったということですけれども、BA.5(ビーエーファイブ)の影響によりまして全国的な感染拡大だと思いますが、そういった形で佐賀県も感染が拡大していっている状況になっております。
原因としては先ほど言いましたように全国的な感染拡大という部分と、三連休後に医療機関に駆け込んだというか、3日間我慢した方が医療機関に行った方が多かった。そういったものも要因ではないかと思っております。
年代別の感染者数ですけれども、依然として20歳代以下が5割、40歳以下が8割、高齢者は1割程度ということで、この構成比はほぼ変わっておりません。そうしたことから、やはり小学校とか保育園、幼稚園、そういったところでお子さんが(コロナに)かかられて、それが家庭に行ってご家族にうつられ、ご家族からまたご家族が勤めている勤務先、そういったところにいって(感染が連鎖して)、それがまたご家庭に戻ってというループ感染、そういったものが拡大していっているというような状況ではないかと考えているところでございます。
病床使用率でございますけれども、高齢者の感染率は低いんですが、全体の感染者数が増えているということで一定数は病床使用率も増えていくというのがある状況でございます。ただ、オミクロン株ということもありまして、重症化率が低く、感染者数に比べると(病床使用率は)低く抑えられている状況でございます。
本日の病床使用率ですけれども、入院されている方が244人で病床使用率は42.7%。うち中等症の方が76人で13.3%、重症者の方はいらっしゃいません。ホテル利用者が166人でホテル使用率は27%。自宅療養者は7,606人となっています。
引き続き重症化リスクがある高齢者、そういった方への感染が拡がらないようにしっかり取り組んでいきたいと考えております。
県民の皆様におかれましても、特に高齢者と接する機会が多い方については感染防止対策の徹底をお願いしたいと思っております。
次に、医療環境を守るために県民の皆様へのお願いでございます。
これは前回の佐賀県新型コロナウイルス対策本部会議の際に知事から、佐賀県で感染者が多い理由の一つということで取り上げたものでございますけれども、佐賀県は時間外の受診者数が全国で一番多いということで、全国平均が(人口千人あたり)110人に対して(佐賀県は)230人と、非常に多い状況でございます。それは医療環境、県民の方にとって身近に医療機関があるということで非常に良いことではございますけれども、そういった中でも、最近、休日、夜間の外来診療がさらに増えておりまして、救急医療や通常医療に影響が懸念されているところです。
医療機関におきましては、感染者が増加する中で、従事者の方たちの感染とか濃厚接触者になったりとかして勤務できないという状況の医療機関とかもある中で、勤務シフトを変えたりしながら、工夫しながら診療を続けていらっしゃるという状況でございます。そういう中でございますので、医療環境を守るために、休日や夜間の外来診療につきましては控えていただきますようにお願いしたいと思っております。
休日、夜間の診療は本当に緊急を要する方のためにございます。発熱や咳などの風邪症状であれば休日、夜間の外来診療は控えていただきまして、平日の昼間の受診にご協力いただきたいと思っております。ただし、息切れで呼吸が苦しいなど緊急の場合は躊躇なく外来受診や救急車要請、そういったものをご検討いただければと思っております。皆様どうぞよろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
○司会
ありがとうございます。
ただいまの説明につきまして何かございますでしょうか。南里副知事お願いします。
○南里副知事
確認という意味もありますけれども、ここ1週間の動きそのものですが、基本的な構造、年齢構成とか感染の状況とか、それ自体は特段大きな変化はない。ただ、全国的ないわゆる感染の拡大の中で、当然、佐賀県も増えているという認識でいいでしょうか。
○健康福祉部長
(感染者の年齢)構成比は、先ほど言ったように、20歳以下が5割、40歳代以下が8割、高齢者が1割程度ということで変わりなくて、全国的な感染拡大の中で、佐賀県も同じように感染が拡大しているものと思っております。
○司会
ほかございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、続きまして、ワクチン接種関係につきまして、五郎川ワクチンチームリーダーからお願いします。
○ワクチン接種調整チームリーダー
私から2項目、ご報告とお願いをさせていただきます。
まず最初ですけれども、県内の全離島7島でワクチン4回目の接種を唐津市や医療機関と県が連携して実施しましたのでご報告いたします。
日程としましては、6月25日から7月16日まで5日間で実施いたしております。この5日間というのは、3回目の接種から5か月が経過したところで実施したところでございます。
接種の対象者としましては、60歳以上の方と18歳から59歳の方で基礎疾患をお持ちの方などとなっておりまして、今回、7つの島で合わせまして669名の方が接種をされております。
次に、今回の県の支援の内容ですけれども、これまでと同じく防災ヘリ「かちどき」で医療従事者であります医師や看護師を佐賀市、唐津市から島に搬送させていただきまして、また、県の調査取締船「まつら」で県職員応援スタッフを搬送したところでございます。
それから、医療従事者の応援につきましては、県が調整しまして、唐津赤十字病院や佐賀大学医学部附属病院から応援医療従事者を派遣しました。
県職員の応援スタッフにつきましても、今回は延べで63人の方を派遣したところでございます。
今回、4回目のワクチン接種を全離島で実施したことにつきまして、地元の区長さんからは、「8月のお盆前に4回目のワクチン接種を受けることができて大変助かりました」といったコメントもいただいたところです。
それから、年代別の新型コロナ感染者割合と3回目のワクチン接種率について整理したデータでございます。
まず、棒グラフですけれども、こちらにつきましては、年代別の人口に対するコロナの感染者割合でございます。10歳未満ですと17.9%ということで上がっています。これはご覧のとおり、年代が上がるにつきまして感染者割合が下がっていくという傾向にございます。
それから、折れ線グラフですけれども、こちらについては年代別のワクチンの接種率を示しております。一番左の10歳未満につきましては、5歳から11歳の方については3回目の接種がまだ認められておりませんので、1回目の接種率にはなりますけれども、年代が上がるに連れて接種率も上がるという傾向にございます。このグラフからワクチンの接種率が高くなればなるほど感染者割合も低くなる傾向にあると考えております。
つきましては、ご自身の健康を守るとともに、高齢者の方々を守るため、また、医療体制を守るためにも、ワクチン接種について改めてご検討をいただければと思っております。
なお、ワクチン接種につきましては、各市町の医療機関などで受けることができますので、詳しいことは各市町のホームページでありますとか、コールセンターなどに直接お問合せをいただければと思います。
それから、県としましても、市町の取組を支援するために、好生館においてお盆休みの期間を除いた7月と8月の毎週金曜日の夜間と、土曜日の午前中に3回目と4回目のワクチン接種を実施いたしております。今度の金曜日の7月22日は予約の枠が埋まっておりますけれども、その後につきましてはまだ予約の枠に余裕がございますので、こちらの接種も御検討いただければと思っております。
私からは以上でございます。
○司会
ありがとうございます。ワクチン接種について何かございますか。よろしいでしょうか。
それでは、最後に知事からお願いいたします。
○知事
今日は138回目の佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議ですが、県民の皆さん方に改めて現状について極力分かりやすく説明させていただきたいと思います。本部員の皆さん方は途中で意見があったら躊躇なく手を挙げてください。
まず、本日の陽性者については1,594名ということです。そして、昨日の数字が1,800名が過去最多という数字になりました。これは全国的な傾向でありまして、全国30の府県で過去最多を記録しております。
特に九州では、宮崎県を除く全ての県で過去最多を更新しております。そして、その宮崎県も本日は過去最多になりそうだと報告を受けております。
改めてですけれども、佐賀県は即日で発表しておりますので、おおむねほとんどの県よりも1日早く数が発表されているということを前提に考えていただければと思います。言うなれば、全国の陽性者、合計も15万人を超えております。全国的な傾向の中というところがまず基本認識です。
そして、前回の対策本部会議のときに皆さん方にお示ししたボードを見ていただこうと思うんです。前回、このような説明、BA.1(ビーエーワン)、BA.2(ビーエーツー)、BA.5(ビーエーファイブ)と今年になって置き換わってきているという中で、特にこのBA.5は非常に感染スピードが速いということで、非常に数多く軽いタッチで感染が進みます。全体とすると弱毒化の傾向でありますので、重症化しにくいというものは変わらないんですが、この黄色い部分が中等症で、いわゆる呼吸器をつけなければいけないようなものです。重症者は一貫してここのところ0(ゼロ)ですけれども、ただ、この全体の数が多くなりますと、この黄色いところ(中等症)が少し増えつつあるということです。ですので、さすがにこれだけ数が多いと高齢者の皆さん方の感染者数も増えてまいりますので、どうしてもここの中等症(2)のところが増えてくるというところに注視が必要だというのが今の状況です。
そして、亡くなられた方についてはこのような感じで推移しております。平均年齢からしますと86.2歳ということであります。佐賀県の平均寿命が84.1歳ですので、84.1歳よりも86.2歳、若干高いところにあるということです。様々な理由によりまして、コロナに高齢者がかかりますと、やはり体力がないせいか長引いてしまいますので、そういったいろんな原因も含めて高齢者はケアが必要ということが言えるかと思います。
そして、1,800人についてなんですけれども、もう一点前回、もう一つの資料をお見せしました。佐賀県の分析で、陽性者の数と病床使用率はどのように推移するのかなと予測してみたわけですね。前回申し上げたように、BA.1のときも発生から約40日で下がり始める。BA.2のときも発生から40日ぐらいで下がり始めるということなので、何でかは我々として科学的根拠はないけれども、統計分析的に行くと、40日たつと下がるというのがBA.1とBA.2の状況だったという説明をさせていただきました。
同じように、BA.5で置き換わったこのグラフが40日で下がり始めるかどうかというところで見ると、そのピークは昨日7月20日という予測を(7月7日時点で)して、この頃(7月20日)には1日1,000人くらいで、その頃病床使用率は54%ということで、皆さん方にお示ししておりました。
結果から言いますと、僕らが予測しているよりも、陽性者の数は1,000人ではなくて1,800人でした。我々にしてみると、当時1,000人という数字もかなり大きい数字だなということで発表させていただいたんですけれども、それ以上に(感染の)スピードが速く、1,800人という数字になりました。ただ、病床使用率につきましては54%の予測が41.4%というところに収まっているというのが現在の状況です。ですので、ここから先は本当に分からないんですけれども、今日の数字は(感染者数)1,594人ですからこの青い線は少し1,800人から下がってはいるんだけれども、ここが本当にこのような感じで少しギザギザしながら下がっていくのかどうかというのが、我々の最大の関心事です。
このコロナはどうなるか分からないので、もしかするとここから先にまだまだ増えていく可能性ももちろんあります。ここがどうなっていくのかという部分についての注視が必要だと思います。これがさらに増えていく事態になったときには、病床使用率もさらに上がっていきますので、ここの部分をさらに毎日よく分析しながら打合せをして、病床に影響がないような形で「プロジェクトM」を回していくということになろうかと思います。
何といっても、この救急医療と通常診療、こういったところの確保というのは何よりも大事なんですね、コロナ対応では。コロナにばっかり一生懸命になっていることによって、本当に急に心筋梗塞になったりとか、そういった方々の救急搬送が対応できなった場合を何よりも僕らは恐れているので、しっかりとそちらの対応が確保できるようにということを全力でやらなければいけないということです。
ですので、病床使用率の部分について、あと救急の、特に時間外救急外来とか、そういったところの状況というのはつぶさに我々としてチェックしていかなければいけないということです。
今のところ病床については、ある程度対応できている状況という認識でおります。ただ、今後とも感染者数が増え続ければ、この病床使用率も上がっていきます。
現状を見ますに、直ちに県民の皆様の行動を制限するようなことは考えていないわけですけれども、今後、状況に合わせた対応を行っていきたいと思います。
病床使用率、そして医療現場の状況がどうなっているのかしっかり観察、分析を続け、対応していきたいと思っております。
さらに、医療現場の状況などについても様々聞いておりますけれども、やはりエッセンシャルワーカーの問題は大きいです。やはり病院や医院、かかりつけ医についても看護師さんがそれぞれお子さん、家族との関係などによって、それぞれの、本人がかかられたり、濃厚接触者になったりすることによって、少しずつ現場の対応ということにも支障が生じる、シフトの調整などに苦労されているという声をお聞きしております。
もう本当に現場の皆さん大変だと思います。県もそういった現場の状況を踏まえながら、エッセンシャルワーカーの皆さん方が人員体制の確保をしっかり行えるように我々としても注力をしていきたいと思っております。
そして、こちらも先ほど健康福祉部長からも話がありましたけれども、特に救急外来とか、時間外診療、土日、そういったものに関しましては、極力検査目的とか、軽い症状の場合は、できる限り避けていただきたいなと。結構、佐賀県の場合、救急と(時間外)窓口が1つになっているケースも非常に多いもんですから、やはりあくまでも本当に命ぎりぎりの皆さん方を何とか助けるという窓口でもありますから、そういったところについてはご配慮いただきたいと思います。
もちろん、誤解のないように申し上げますけれども、高熱が続くとか、本当に何か症状が厳しくなったときには、躊躇なく窓口にも救急車の手配もしていただきたいということは前提のもとでお願いさせていただきたいと思います。
こういったことで非常に感染者数が増えてまいりましたので、皆さん方ご心配の向きと思います。ぜひ一人一人がこれまでと同様にしっかりと対応していくということが全体を、皆さん方を救うことになりますので、よろしくお願いしたいと思います。
最後に、改めて、医療現場をはじめ、様々な現場で頑張っている皆様方の取組に心から感謝を申し上げたいと思います。
県民の皆さん方に、誹謗中傷などはこれまで同様行わないように改めてお願いしたいと思います。
佐賀県としては今後の状況を日々、観察、分析を続けながら、しっかりとした対応を取っていきたいと思いますので、今後とも、よろしくお願いします。
以上です。
○司会
ありがとうございます。
それでは、以上をもちまして第138回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を終了いたします。お疲れさまでした。
県民の皆様へ
新型コロナウィルス感染症に感染された方やその御家族、濃厚接触者に対して、不当な差別や偏見があっています。
佐賀県は慈しみ合う県です。感染された方、その御家族、濃厚接触者などに対する情報の詮索、不当な差別、偏見、いじめというのが決してないようにお願いします。